

2008第9節4月30日(水) 19:03 キックオフ
| 会場 | 万博 | 入場者数 | 10,081人 |
|---|---|---|---|
| 主審 | 東城 穣 | ピッチ状態 | 芝:全面良芝/表面:乾燥 |
| 天候 | 晴れ | 気温/湿度/風 | 20.5℃/56%/弱風 |
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|---|---|---|---|---|---|---|
| ガンバ大阪 | VS | 大宮アルディージャ | ||||
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前半
後半
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| 2 |
1
1
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1
2
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3 | |||
68分 中澤 聡太 |
84分 藤本 主税 89分 森田 浩史 |
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| 73分 ペドロ ジュニオール | ||
| 背番号 | 選手名 | ポジション | スタメン | 背番号 | 選手名 | ポジション |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 松代 直樹 | GK | 21 | 江角 浩司 | GK | |
| 21 | 加地 亮 | DF | 19 | 村山 祐介 | DF | |
| 2 | 中澤 聡太 | 3 | レアンドロ | |||
| 5 | 山口 智 | 5 | 冨田 大介 | |||
| 13 | 安田 理大 | 4 | 波戸 康広 | |||
| 17 | 明神 智和 | MF | 8 | 小林 大悟 | MF | |
| 27 | 橋本 英郎 | 32 | 小林 慶行 | |||
| 10 | 二川 孝広 | 6 | 片岡 洋介 | |||
| 7 | 遠藤 保仁 | 23 | 金澤 慎 | |||
| 9 | ルーカス | FW | 9 | 吉原 宏太 | FW | |
| 18 | バレー | 10 | デニス マルケス |
| 29 | 木村 敦志 | GK | サブ | 1 | 荒谷 弘樹 | GK |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 4 | 水本 裕貴 | DF | 22 | 田中 輝和 | DF | |
| 19 | 下平 匠 | DF | 7 | 佐伯 直哉 | MF | |
| 16 | 佐々木 勇人 | MF | 15 | 斉藤 雅人 | MF | |
| 20 | 倉田 秋 | MF | 11 | 藤本 主税 | MF | |
| 11 | 播戸 竜二 | FW | 13 | ペドロ ジュニオール | FW | |
| 30 | 山崎 雅人 | FW | 14 | 森田 浩史 | FW |
| OUT | IN | 分 | 選手交代 | 分 | IN | OUT | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 68 | ペドロ ジュニオール | ← | 吉原 宏太 | |||||
| 72 | 藤本 主税 | ← | 金澤 慎 | |||||
| 二川 孝広 | → | 倉田 秋 | 82 | |||||
| 82 | 森田 浩史 | ← | 小林 大悟 | |||||
| バレー | → | 播戸 竜二 | 87 |
樋口 靖洋監督
前半の20分から25分くらいまでは、アグレッシブな姿勢で戦うことが出来ませんでした。相手がパスを回して攻撃してくるのを受けてしまい、リアクションサッカーになっていたのかなという印象があります。
ハーフタイムには、以下のようなことを伝えました。まず、前半の25分過ぎくらいから我々も前に出ていけるようになりましたから、そのような戦いを後半も徹底してやろうということです。そして、フィジカル面で我々よりも劣っているガンバは後半の頭からたたみかけてくるので、そこで受け身に回らないように気をつけようということです。
試合前に予想していたように、ACLを戦ったガンバは後半になって足が止まりました。そこまで何とか我慢したおかげで、最終的には我々の持つフィジカル面でのアドバンテージを活かすことが出来たのだと思っています。
途中から試合に送り出した選手が立てつづけにゴールを決めてくれましたから、自分でもビックリするくらい選手起用が当たったなと感じています。途中から試合に出る選手が期待に応えてくれるのは、彼ら良い準備をしてくれているからなのです。普段のトレーニングを見ていると、ベンチに座っているメンバーもベンチに入れなかったメンバーも非常に良い状態にあります。だからこそ、僕も思い切った選手交代をすることが出来ます。彼らの存在は非常に心強いですね。
力のあるガンバ大阪に勝つことが出来ましたから、大変うれしく思っています。また、最後まで勝点3を目指して戦った選手たちの姿勢を高く評価したいですね。これからも連戦が続くので、しっかりとコンディションを戻して次のゲームに臨んでいきます。
吉原 宏太 選手
ガンバが自分の古巣であるということは意識しないように心がけていたのですが、試合が始まると少しずつ意識するようになりました。
僕らのサッカーの内容はここ数試合の中では最も良くなかったと思うのですが、そんな試合で点がとれるというのは不思議な感じがします。最近の試合では、前線に飛び出してボールを要求し続けてきました。良いタイミングでパスが出てきたので、決められてよかったです。ゴールはチームにとって一番の発奮材料になります。あのゴールでみんなも少しは落ち着けたのかなと感じました。キーパーの動きを見て、しっかりゴールを決められたことは評価したいですが、自分のパフォーマンスについて満足することは出来ません。
相手に合わせるのではなくて、樋口さんの求めるサッカーをみんなで理解しようと心がけて僕たちは戦っています。実際に、どのようなチームが相手でも、僕たちの目指すサッカーを出すことが今シーズンは出来ています。去年と比べると、勢いが違いますね。ただ、勘違いしてはいけないのですが、今のサッカーを急激に出来るようになったわけではないということです。三浦さん・ロバート・佐久間さんが求めてきた、しっかりとしたディフェンスがチームに身についているからこそ、このようなサッカーが出来るのです。僕たちが今まで積み上げてきたものが、こうして今のサッカーに表れているというのは、すごく良いことだと思います。このサッカーをつらぬいて、J1の他のチームのファンの人をビックリさせたいな、大宮のファンやサポーターをびっくりさせたいな、そう思っています。期待しておいてください。
森田 浩史 選手
前半のガンバは全体をコンパクトにしてしっかりと守ってきたので、僕らのパフォーマンスはこれまでの試合と比べても良くないのかなと感じていました。ただ、それでも前半のうちに同点においつくことが出来ましたから、後半になればチャンスがくるだろうと思っていました。
後半になって主税さんが交代で出たあともチームは1点のビハインドを抱えていましたから、このまま試合が進めば自分にもチャンスが巡ってくるだろうなと思い、しっかりとウォーミングアップをしていました。
結果として逆転ゴールを決めることが出来て良かったです。ただ、これに満足することなく、もっと多くのゴールを決めないといけません。現時点ではあまり多くの試合に出られていませんから、ゴールを重ねて出場時間を延ばせるようにしていきたいと思います。
僕はもう若くはないですから、みんなに自分の存在価値を示していかないと難しい立場においこまれていくと思っています。そういう意味では、この試合で今シーズンの初ゴールを決められて、それが勝利につながったというのは、自分が頑張っていく中で大きな力になります。これからも結果を残せるようにプレーしていきたいと思っています。
語り継がれる大逆転! 2度のビハインドを跳ね返す!
浦和、鹿島と強豪相手に2試合連続で引き分けたアルディージャは、鹿島戦から中二日で万博記念競技場へ乗り込んできた。ガンバ大阪とのアウェイゲームである。
ガンバとはこれまでリーグ戦で6度対戦し、2勝4敗の成績が残っている。J1昇格初年度の05年シーズンはホーム、アウェイともに勝利を収めたが、以降は白星から遠ざかっている。昨季はアウェイで0−1の敗戦を喫し、ホームでも0−3で敗れた。
しかし、過去のデータはあまり参考にならないだろう。言うまでもなく、チーム状態が良好だからだ。内容で相手チームを圧倒した過去2試合は、チームの方向性を揺ぎないものにしている意味で、勝点2を積み上げた以上の価値がある。
だからといって、選手たちは現状に満足していない。「2試合とも勝てた試合だったと思う」とは金澤であり、キャプテンの小林(慶)も、「(鹿島戦は)勝点1を取ったのではなく、勝点2を失ったのではないか」と話している。
ともに3勝3分2敗でこの日を迎えたG大阪との一戦は、上昇気流をつかむ格好の機会と言っていい。わずかに冷たさを帯びた微風のなびくなか、アルディージャのキックオフでボールが動き出した。
アルディージャのスタメンには、前節から若干の変更があった。4試合連続で先発に名を連ねてきた斉藤が外れ、片岡が5試合ぶりにボランチに入ったのである。鹿島戦で2節の京都戦以来の戦列復帰を果たした藤本は、この日もベンチからのスタートとなった。
攻撃の狙いの一端は、開始4分で早くも読み取ることができた。中盤でのパスワークから、小林(慶)がダイレクトパスで吉原を走らせる。オフサイドラインぎりぎりで飛び出した吉原が、右サイドから切り込んでいったのだ。
しかし11分、右コーナーキックの流れから、ルーカスにヘディングシュートを決められてしまう。右コーナーキックはニアサイドの小林(慶)がクリアし、その後のマークもズレていたわけではない。むしろ、遠藤のクロスの精度と、セットプレーを生かそうという相手の集中力を褒めるべき場面だった。
しかし、ここで踏みとどまるのが今季のアルディージャだ。「20分から25分ぐらいまではリアクション的になってしまったが、その後は前へ出ていけるようになった」という樋口監督の言葉どおり、少しずつリズムをつかんでいく。29分にはまたも小林(慶)のダイレクトパスと吉原の動きがシンクロし、右サイドから決定的なチャンスを作り出す。
敵地・万博まで駆けつけたアルディージャのファン・サポーターが、歓喜に包まれたのは38分だった。小林(大)のタテパスに反応した吉原が、ディフェンスラインの背後にフリーで抜け出す。「ウラに抜けたら絶対に点は取れる。(パスが)来たら冷静に決めてやろうと思っていた」という背番号9は、落ち着いたトラップからきっちりネットを揺らした。2節の京都戦以来の今季2点目は、古巣G大阪から奪った初めてのゴールでもあった。
1−1のまま推移するゲームが、再び動き出したのは後半20分過ぎからだった。G大阪が立て続けに決定機をつかみ、アルディージャにプレッシャーをかけてきたのである。ルーカスのシュートは江角が弾き出し、山口のヘッドは小林(大)がゴールライン上でクリアしたが、68分に左コーナーキックから中澤に決められてしまうのである。この場面もアルディージャの集中力の欠如ではなく、ホームチームの意地が発揮されたと言ったほうが適切だった。
だが、ここでもアルディージャの士気は落ちなかった。「みんなが最後までぶれなかった。慌てずにポゼッションをして、とにかく前にいくんだという気持ちで統一されていた」と話したのは小林(慶)だが、むしろここから攻撃のアクセルを踏み込んでいくのである。「自分たちのサッカーを最後までやりきろう」というハーフタイムの樋口監督の指示を、ピッチ上のすべての選手が胸に刻んでいたのだ。アウェイ用の白いユニフォームを着たアルディージャが、G大阪の陣内で力強く躍動していく。
ドラマの、幕が開けた。
84分、右コーナーキックをきっかけに波状攻撃を仕掛けると、村山のショートパスを受けた藤本が左足を一閃する。「早く(交代で)出してくれ、とずっと思っていた。気持ちでねじ込んだ? そんな感じやね」というシュートが、混戦のゴール前をすりぬけて左スミに吸い込まれていくのである。
二度のビハインドを跳ね返したのだ。これだけでも十分に価値があると言っていい。だが、湧き上がるオレンジの闘志は、さらなる勢いとなってG大阪をのみ込んでいく。長く語り継がれるであろうゲームが、劇的なフィナーレへ向かって動き出した。
89分だった。ペドロ ジュニオールの突破から、ペナルティエリア左で直接フリーキックを得る。ファーサイドを狙った藤本のキックは、相手ディフェンダーを振り切った森田のヘディングシュートに結びつく。「角度的に厳しかったので」という森田のヘッドは、イメージどおりの緩やかな軌道を描いてGKの頭上を越えていった。
「相手がどこであれ、ウチのサッカーをしっかりやれている」
試合後の吉原は、手ごたえの浮かぶ表情で語った。「京都戦や名古屋戦のときに比べたら、断然良くなっているし、2引き分けのあとに勝てたのは大きい」と、藤本も納得のコメントを残した。
チームのコンセプトがしっかりとピッチで描かれ、かつ、交代選手が結果を残す。これ以上ない好循環のなかで、アルディージャは強豪との3連戦を乗り切った。順位こそ試合前と同じ6位のままだが、「シンカ」のスピードはさらに加速する──試合後の万博競技場には、そんな余韻が溢れていた。
(総評:戸塚 啓)