今野浩喜の「タダのファン目線記」オーダースーツSADA店長

突撃インタビューシリーズ 今野浩喜 vs オーダースーツSADA大宮駅前店店長


今野さんがタダのファン目線でクラブスタッフに逆取材を敢行! 今回は、アルディージャスーツサプライヤーである、オーダースーツSADA大宮駅前店店長の福田さんをお迎えしました。大のサッカー好きでもある福田さん。オールドサッカーファンには懐かしい選手の名前が飛び交います。

渡部選手のルーキーイヤーからのお付き合い

今野「どうも、今野です」

福田「福田と申します。よろしくお願いいたします。正装してきました」

今野「(音声が聞き取れず)……はい? なんかおっしゃいましたか」

福田「えっ、いや、正装を……」

今野「あっ、そうですね(笑)。すみません。こんな格好で」

福田「いえいえ。ちょっと緊張しています」

今野「そうですか。ところで、どちらにいらっしゃるんですか?」

福田「クラブショップのオレンジスクウェアです。氷川神社の参道脇にある」

今野「はいはい。(試合の日に)車で行くと大変なことになるところですよね」

福田「そうです(苦笑)」

今野「オーダースーツSADAさんは、いつから大宮のスーツを担当しているんですか?」

福田「2008年からですね」

今野「ということは、13年前かぁ」

福田「そうですね。渡部大輔選手と塚本泰史クラブアンバサダーが新加入のときです」

今野「どうして、スポンサーの話が来たんですか?」

福田「その前から後援会には入っていたんですよね。大宮の深作に工場兼流通センターがありましたので。その関係でお声がけいただいて、提供が始まった感じです」

今野「採寸は毎年やっているわけですよね?」

福田「そうです」

今野「選手たちの体型の変化なんかを感じることもありますか?」

福田「変わる方は結構いますし、ずっと変わらない方も」

今野「そういう人もいるんだ」

福田「採寸会場に来ないような方もいます。『去年と同じでいいです』と言って」

今野「ははぁ〜」

今野「同じものを作ろうと思ったら、おいくらくらいするんですか?」

福田「サポーター超特価、40,000円でやらせていただいているんですけど、本当は倍近い値段がすると思います」

今野「確かに、スーツとしては安いですよね」

福田「かなりお安くさせていただいています」

今野「福田さんは普段からスーツを着ているんですよね?」

福田「仕事のときは着ています」

今野「何着くらい持ってるんですか?」

福田「えっと、入社してから作ったのは20着くらいになるのかな。だけど、サイズ的には着られるけどデザイン的に古臭くなって、そのまま着ないやつとかもあります」

今野「デザインに関して、チームの要望とかはあるんですか?」

福田「いや、ベースのデザインは決まっているので、選手によって細身にしてほしいとか、ゆったり目にしてほしいとか要望を聞く感じですね」

今野「なるほど」

福田「パンツにしても、ノータックがいいとかワンタックがいいとか、なかにはゆったりツータックがいいという選手もいるので」

今野「そうなんですね」

福田「一番ガラッと変わったのは、大宮に播戸(竜二)選手が来たときですね」

今野「あぁ」

福田「バンちゃんはめちゃめちゃお洒落なので、彼が来てから、それまであまりスーツに興味がなかった選手も『播戸さんのように細くしてください』とか、そういう選手がガッと増えましたね」

今野「ズボンの丈を短くしてほしいって人はいました?」

福田「播戸選手がまさにそうでした。やっぱり、細身のパンツの場合は丈を短くした方がシルエットが綺麗に出やすいので」

今野「わかります。俺も絶対に丈を短くしてほしいタイプなので。でも、それでお葬式に行っちゃったんですよね」

福田「あぁ〜、それはマズいですね」

今野「知らなかったんですよ」

福田「それはしょうがない」



筋金入りのオールドサッカーファン

今野「話は変わって、福田さんはサッカーが好きだと聞きました」

福田「はい。大好きです」

今野「いつ頃からですか?」

福田「僕は静岡学園高校の出身で、それまでサッカーなんて全然興味なかったんですけど、1年生のときにうちの高校が初めて選手権に出まして。首都圏開催になった初年度ですね。1976年度の大会。初出場ながら圧勝圧勝で勝ち進んで、決勝で満員の国立競技場で浦和南とやって4対5で負けたんですよ。いまだに高校サッカー史に残る名勝負と言われている試合なんですけどね。あのとき、ほぼ全試合応援に行きまして、それでハマりましたね。70年代当時は日本代表もめちゃくちゃ弱くて、サッカーも人気なかったんですけどね」

今野「静岡でもそうだったんですか?」

福田「いやいや、静岡はサッカーファンが多かったんですけど、大学で東京に来たところ周りにサッカー好きはいませんでした」

今野「福田さんみたいな方にしたら、もはやJ2の下位だろうと楽しいでしょうね」

福田「楽しいですね。落ちてもらったら困りますけど。カテゴリーがどこでも、とことん応援して見捨てることは絶対にないです」

今野「プロのチームがあるだけですごいってことですもんね」

福田「そうですね」

今野「77年からサッカーが好きで、当時はなにを追いかけていたんです?」

福田「日本代表は弱かったですからね。当時の日本リーグで静岡には本田技研とヤマハがあって、この2チームをなんとなく応援していました。あとは大宮に実家があったので、79年のワールドユース、大宮公園サッカー場でマラドーナを見てるんですよ!」

今野「ははぁ〜」

福田「あとは、4年に1回のワールドカップで盛り上がる感じですね」

今野「最初に見たワールドカップは78年大会とかですか?」

福田「そうですね。74年の西ドイツ大会決勝を見て、78年のアルゼンチン大会からNHKで放映してくれるようになったので、本格的に見たのは78年大会ですね」

今野「当時のアルゼンチンには誰がいましたっけ?」

福田「マリオ・ケンペスですね」

今野「アルディレスはまだですか?」

福田「いました、いました。78年の優勝チームのメンバーですね」

今野「あの大会を見ていて、エスパルスの監督になったところも見てるわけですね」

福田「そうですね。だから、ちょっと不思議というか……監督として日本に来た頃には太ってましたからね。現役時代は細身で、知的な薫りのする司令塔だったのに。小太りのオッサンでしたからね」

今野「あははは……。ってことはオフサイドとか、いろいろなルールが変わる過程も見ているわけですね」

福田「そうですね。オフサイドのルールが変わる契機となったのが74年の西ドイツ大会のオランダですよね。ヨハン・クライフを中心とした、トータルフットボール。あのときのオランダ代表が初めてオフサイドトラップという戦術を開発して……。あの頃から劇的に戦術が変わっていきましたよね」

今野「このペースで福田さんにサッカーを語ってもらうと、現代に辿り着くまで何時間もかかりますね(笑)」

福田「かかっちゃいます(笑)」


サッカー好きからアルディージャ好きへ

今野「最初に好きになったクラブチームは?」

福田「日本だとヤマハと本田技研。海外だと74年のオランダ代表のクライフとかクロル、ニースケンス、レンセンブリンクあたりが好きだったので、彼らがいたアヤックスですね。でも、当時は映像なんて見ることができなかったので、月に1回の『サッカーマガジン』の記事を読みながらプレーぶりを想像していました」

今野「なるほど」

福田「それで90年代になって、フジテレビがセリエAを放送するようになったんですね。そこからジェノアにあるサンプドリアを好きになりました」

今野「ふ〜ん」

福田「それで90-91シーズン、ちょうど30年前にサンプドリアがセリエAでスクデットを獲得したのでハマりまして。それ以来ずっとサンプドリアを応援しています」

今野「ヘ〜。カズ(三浦知良選手・当時ジェノア)がサンプドリアを相手にゴールしたときは、どんな気持ちだったんですか?」

福田「カズは点取れ、でもサンプが勝つぞって感じですね。で、そのとおりになったので、よかったよかったと」

今野「最初に好きになった選手は?」

福田「やっぱりマンチーニとビアリ、あとはセンターバックのビエルコウッド、それからロンバルドとかも好きでした」

今野「あぁぁぁ〜。俺も昔は外国のサッカーを見てたんですけどね。ボスマン判決以降、選手の名前が覚えられなくなって……」

福田「そうですね。あの判決から世界のサッカーがガラッと変わりましたよね。それで、今回のヨーロッパスーパーリーグ構想の騒動がありましたけど、その大元がボスマン判決のような気がします」

今野「選手を追いかけられなくなって、どんどん見る気がなくなりましたね」

福田「インターネットがなかった昔は、それこそ『ダイヤモンドサッカー』とか食い入るように見てましたけど、そこらじゅうでサッカーをやっているいまは、いつでも見られるだろうって感じで、見なくなりますよね」

今野「そうですね」

福田「私も昔はテレビとか雑誌とかすべて隅々まで確認してましたけど、いまはサッカー好きじゃなくて、単なるアルディージャ好き、サンプドリア好きになっちゃってます」

今野「はいはい。わかります」

福田「サッカーファンじゃなくなってきているなって、自戒を込めて思います」




福田さん的ベストイレブン

今野「最後に福田さん的、アルディージャのベストイレブンを教えてください」

福田「えぇ〜。監督は絶対にベルデニックですよね。21戦無敗ですから」

福田「キーパーは、どうなんだろうな、難しいけど北野(貴之)かな。シュートストップの能力が高かったですからね」

今野「システムは4-4-2ですか?」

福田「伝統ですからね。ディフェンスは菊地(光将)と、もう1人は(片岡)洋介かな。ボランチじゃなくて、あえてセンターバックで」

今野「それは意外だなあ」

福田「左サイドバックは下平(匠)かな。それで右サイドバックは、やっぱり大ちゃん(渡部大輔)かな」

今野「なるほど」

福田「ダブルボランチの1名はもう金澤慎ですね、今日もユニフォームを着てきましたけど。あと1枚は、小林慶行あたりかな」

今野「はいはい。(小林)大悟じゃなくて」

福田「だけど、あの選手も使いたいとか、いろいろ出てきますよね」

今野「あははは……」

福田「そして両ワイドは、ちょっと待ってくださいよ、これは難しいな。左は(チョ)ヨンチョルかな」

今野「あぁ、なるほど。わかります」

福田「右は……誰だろう。斉藤雅人にしようかな。ボランチだけど、張(外龍)さんが監督のときにFWで使われたりして、シュートが上手いんですよね」

今野「だから右サイドで」

福田「2トップは、これはもういいときのイメージで、ノヴァコヴィッチとズラタンで」

今野「サブはどうしましょうか」

福田「いやぁ、言い忘れた選手が頭のなかにたくさん出てきて、例えば藤本主税とか小林大悟とか、やっぱり急に振られたので」

今野「普段は考えたりしませんか?」

福田「しますけど、あまりにたくさんいるので、収拾つかなくて止めちゃうんですよ」

今野「なるほど。でも、普段から考えてるのが、チョ・ヨンチョルあたりに感じましたね。てなわけで、そろそろお時間なので。ありがとうございました」

福田「こちらこそ、ありがとうございました。とりとめもなく、すみませんでした」

今野「いやいや、このコーナーはとりとめがあったことがないので、全然大丈夫です(笑)」

インタビュアー:今野浩喜
構成:粕川哲男

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