【大宮アルディージャVENTUS PRESS】林みのり

デジタルバモスでは毎月1回程度、大宮アルディージャVENTUS情報をお届けします。今回は、シーズン途中に加入するとレギュラーとしてチームに貢献した林みのり選手に話を伺いました。

Vol.014 文・写真=早草 紀子

「今季は“数字”にこだわりたい。ピッチで戦い、勝利を目標にがんばります」
   (林みのり)


ルーキーイヤーを終えて

——1月に加入し後期からでしたが、WEリーグを戦った感想は?
「ポジショニングをしっかり取れてさえいたら、自分の良さを出せることは実感できたんですけど、そこで違いを見せることができたかと言われたらそうではなかったです。ポジショニングを早く取るためのスピード、受ける位置、そこは課題です」

——最初のトレーニングマッチ後に、大野忍コーチに「どうでしたか?」と聞きに行っている姿が印象に残ってます。
「あのときは初めての実戦形式で、とにかく手探り状態でした(苦笑)。ボランチという一番軸となる場所だから、しっかりしなくちゃいけないという気持ちがあったし、これで大丈夫なのかなという不安もあって……」

——途中から加入し、周りの選手を生かすボランチとして一番心がけていたことは?
「“見ること”です。練習とか、試合もそうですけど、見て実際に一緒に組んだ感覚、話合ったことを自分のなかで整理するようにしていました。書くのは苦手なので、頭のなかに落とし込んでました」

——それまで大宮アルディージャVENTUSのイメージは?
「WEリーグ自体は大学の試合と重なってあまり見れなかったんです。でも、8月に練習参加をさせてもらって、要求されることが大学でやってきたことと近いものがありました。当初はなでしこリーグでのプレーを考えていたんです。自分のレベル的にWEリーグは厳しいだろうと……。でも練習参加してがんばってみようと思いました。世界を獲った選手たちと一緒にプレーできるなんて、簡単にできることではないですし。あと、お話をさせていただいたときに、自分を必要としてくれる熱量もすごく伝わってきて、VENTUSでプレーしたいと思いました」

——元15番の斉藤雅人強化担当(当時)と、現15番を背負う大山啓輔選手と話をしたときですね(笑)。
「そうです(笑)。だからこそ、自分のプレーに満足できていない。結果が出せていないというのが大きいと思います。WEリーグのピッチに立てる喜びもあったんですけど、それ以上に勝てない責任をすごく感じました。もっとやれると思っているからこそ、もどかしいというか、すごく歯がゆかったです」

貫くこと、足りなかったこと

——そのなかでも成長を感じられた部分もあったのでは?
「当たり前なんですけど、チームのためにハードワークする部分は、自分の良さとしてもっと磨きをかけていきたいです。大学2年から試合に出られない時期に、自分の強みは中盤でのボール奪取というか、つぶし役だから、そのためにはそこで戦えないとダメ。すごく自分と向き合って“戦うこと”が大事だと思ってきたので、そこはWEリーグでも貫きたいです」

——印象に残っている試合はありますか?
「最終節のINAC神戸レオネッサ戦です。中盤の展開にならなくて、つぶすどころか触ることすらできなかった。そういう相手に自分はどう守備をするのか、準備が足りなかったと感じてます」

——ずっと気になっていたことが一つあって……。プロフィールにサッカーをやっていなかったらフリーターになってたって書いてますよね?
「あ! あれ急いで書いたから、私も後で見て『あれ?』って思ったんですけど(笑)、一般女性のイメージだったんですけど……次までに考えときます!」

——そして映画愛がダダ漏れでした(笑)。
「コロナ禍になって映画にハマりました。アクション系は映画館で観たいですけど、シンミリ系は自宅でのんびり観たいですね。いまのおすすめはオフに観た『トップガン マーヴェリック』です」

2年目のシーズンが始動

——新たなシーズンが始まりましたが、チームの雰囲気は?
「新しく来た選手も新鮮なんですけど、すごく馴染んでいて良い雰囲気です。今季の目標は3アシスト3ゴールです! そのためにコンスタントに試合に出るのは最低限のこと。筋肉系のケガをよくしてしまっていたので、良い状態でコンディションを保てるようにケアのところ、体作りをしっかりやって、自分の体と向き合うシーズンにしたいと思います」

——3という数字はどうやって決めたんですか?
「じつは最初は5にしてたんですけど、ちゃんと考え直したときに、これは理想だなと。得点ランキングとか見ても現実的ではないと思って、でも下げたくもない、という数字です(笑)。後期は1ゴールだったんですけど、得点できるチャンスがあったので、そこを考えると1点じゃ少ないなとは思いました」

——ボランチとして目指したいプレーは?
「さっき3アシストと言ったんですけど、アシストの前のパスを増やせたらいいなと思っています。相手の逆をついたパスを出すことで、受けた味方に少し時間が生まれて、その選手が良い判断ができるという部分にこだわりたいです」

——アシストをさせるためのパスですね。
「(阪口)夢穂さんと一緒にプレーしたときにすごく違いを感じました。夢穂さんは味方の良さを最大限に引き出せる。そこに時間が生まれるんです」

——とても影響を受けてますね。今後そういうプレーが見られたら、しっかりチャレンジしているんだと思えて楽しみです。
「お見せできるようにがんばります!」

——では最後に今季の抱負をお願いします。
「私は2シーズン目なので、今季は“数字”にこだわりたいです。全力でプレーするのは当たり前。ピッチのなかでしっかりと戦い、勝利を目標にがんばります」



早草 紀子(はやくさ のりこ)

兵庫県神戸市生まれ。東京工芸短大写真技術科卒業。1993年よりフリーランスとしてサッカー専門誌などへ寄稿する。女子サッカー報道の先駆者であり、2005年から大宮アルディージャのオフィシャルカメラマンを務める。

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