明治安田生命J2リーグ 第8節
2015.4.19 [SUN] 16:00
大銀ド
大分
0
-
3
0
前半
0
0
後半
3
大宮
- 52' 金澤 慎
- 80' ムルジャ
- 89' ムルジャ
試合経過
メンバー
スターティングメンバー
GK 1 武田 洋平
DF 5 若狭 大志
DF 15 鈴木 義宜
DF 16 安川 有
DF 6 福森 直也
68'
MF 35 ダニエル
MF 4 キム ジョンヒョン
MF 8 西 弘則
MF 17 松本 怜
82'
FW 10 エヴァンドロ
78'
FW 27 三平 和司
控えメンバー
GK 22 修行 智仁
DF 2 山口 貴弘
DF 23 石川 大徳
MF 33 兵働 昭弘
68'
MF 14 松本 昌也
FW 19 風間 宏矢
82'
FW 13 高松 大樹
78'
監督
田坂 和昭
スターティングメンバー
GK 1 加藤 順大
DF 13 渡部 大輔
DF 2 菊地 光将
DF 3 河本 裕之
DF 22 和田 拓也
MF 23 金澤 慎
77'
MF 5 カルリーニョス
46*'
MF 17 横谷 繁
89'
MF 41 家長 昭博
FW 8 ムルジャ
FW 14 清水 慎太郎
控えメンバー
GK 21 塩田 仁史
DF 27 今井 智基
MF 18 横山 知伸
46*'
MF 15 大山 啓輔
77'
MF 10 渡邉 大剛
MF 39 泉澤 仁
89'
FW 9 富山 貴光
監督
渋谷 洋樹
試合詳細
7 | シュート | 15 |
---|---|---|
13 | GK | 8 |
9 | CK | 10 |
13 | 直接FK | 8 |
2 | 間接FK | 2 |
1 | PK | 0 |
試合データ
主審
村上 伸次
副審
村井 良輔
副審
熊谷 幸剛
第4の審判員
穴井 千雅
入場者数
6,307人
天候
屋内、無風
ピッチ状態
全面良芝、水含み
気温/湿度
21.6℃/67%
アウェイゲーム初勝利! 後半のゴールラッシュで快勝
今シーズン初となるアウェイでの白星は、1人少なくなった相手を切り崩す形でもたらされた。明治安田J2第8節、敵地で迎えた大分戦は0-3で快勝。後半の攻撃は見事だった。ゴール前に釘づけになった相手の前後にパスを配球して守備の狙いどころを絞らせず、サイドからのクロスでゴールを陥れた。ただ、後半の話をする前に触れておかなければならないことがある。守護神・加藤の好守がなければ、この日のストーリーはなかったからだ。
試合の立ち上がりは、冷や汗の連続だった。2分に相手のワンツーから、3分には自分たちの守備陣の連係ミスから、そして22分にはミドルレンジから、いずれも際どいシュートを放たれた。DFが体を張っても、コースが変わってゴールに飛び込んでくるようなピンチの連続だったが、加藤は無失点で切り抜けた。そんな守護神の働きは、前半終了間際に試合の転換期を生み出す。27分に相手が退場者を出すと、数的優位になってシュートチャンスが増えていった。31分、横谷の浮き球のパスに抜け出したムルジャがGKと1対1を迎えた。42分には家長のクロスを清水慎がヘッドで合わせてゴールを狙った。ところが、一方的な展開に持ち込めそうな時間帯で思わぬミスが生じた。44分、スローインから自陣PA内でFWエヴァンドロにボールをさらわれそうになり、菊地が慌ててスライディングをしてPKの判定を受けた。1人少ない相手が先制すれば、強固な守備組織でゴール前を固めてくるのは必定。試合は非常に難しくなる。しかし、相手のキックの瞬間、加藤は右に跳んでボールを弾いた。「昨日、もしも大分にPKのチャンスがあるとしたら、エヴァンドロが蹴るんじゃないかと思ってイメージしていたけど、その通りに来た。京都戦もそうだったけど、仲間を助けたい一心だった」と振り返る、こん身のビッグセーブだった。
後半に入ると、選手交代で投入された横山が後方に控えて長短のパスを配球し、ダブルボランチを組む金澤が中盤の底から飛び出す攻撃を展開。52分、家長が右サイドを突破してゴール前に送ったクロスは弾かれたが、前線に飛び出していた金澤が右足ボレーで押し込んだ。先制後は、家長と横谷の両サイドMFがツートップと横並びになるほどの押し込み具合となったが、その中で新たな狙いを持っていたのが清水慎だった。「左から突破を仕掛けたときに、これは狙えると思った。ムルジャはニアだとかファーだとかではなく、自分が狙ったコースにパスが出てくるのを待つタイプ。相手を抜き切らないくらいのタイミングで送れば面白いと思ったし、同じFWの自分には分かる感覚だった」という清水慎は、80分に前線でボールキープと見せかけて突然グラウンダーでアーリークロスを供給。狙い通りにムルジャだけが反応し、追加点を流し込んだ。89分には再び清水慎が左で起点となり、スルーパスに抜け出した横谷がさらに横パス。ムルジャがダメ押しとなる連続ゴールを決めて試合を締めくくった。
前半の内容には、まだ注文が付く。ただ、同じように相手が退場した状況で得点できなかった第4節・札幌戦で生まれた課題をクリアしたことや、試合中の修正が間に合った点は、前進と捉えて良いだろう。渋谷監督は、敵地での初勝利を「今後の5連戦の弾みにしたい」と意気込んだ。苦しんだとしても勝利に結実させる流れは、継続していきたい。
(総評:平野貴也/写真:早草紀子)
試合の立ち上がりは、冷や汗の連続だった。2分に相手のワンツーから、3分には自分たちの守備陣の連係ミスから、そして22分にはミドルレンジから、いずれも際どいシュートを放たれた。DFが体を張っても、コースが変わってゴールに飛び込んでくるようなピンチの連続だったが、加藤は無失点で切り抜けた。そんな守護神の働きは、前半終了間際に試合の転換期を生み出す。27分に相手が退場者を出すと、数的優位になってシュートチャンスが増えていった。31分、横谷の浮き球のパスに抜け出したムルジャがGKと1対1を迎えた。42分には家長のクロスを清水慎がヘッドで合わせてゴールを狙った。ところが、一方的な展開に持ち込めそうな時間帯で思わぬミスが生じた。44分、スローインから自陣PA内でFWエヴァンドロにボールをさらわれそうになり、菊地が慌ててスライディングをしてPKの判定を受けた。1人少ない相手が先制すれば、強固な守備組織でゴール前を固めてくるのは必定。試合は非常に難しくなる。しかし、相手のキックの瞬間、加藤は右に跳んでボールを弾いた。「昨日、もしも大分にPKのチャンスがあるとしたら、エヴァンドロが蹴るんじゃないかと思ってイメージしていたけど、その通りに来た。京都戦もそうだったけど、仲間を助けたい一心だった」と振り返る、こん身のビッグセーブだった。
後半に入ると、選手交代で投入された横山が後方に控えて長短のパスを配球し、ダブルボランチを組む金澤が中盤の底から飛び出す攻撃を展開。52分、家長が右サイドを突破してゴール前に送ったクロスは弾かれたが、前線に飛び出していた金澤が右足ボレーで押し込んだ。先制後は、家長と横谷の両サイドMFがツートップと横並びになるほどの押し込み具合となったが、その中で新たな狙いを持っていたのが清水慎だった。「左から突破を仕掛けたときに、これは狙えると思った。ムルジャはニアだとかファーだとかではなく、自分が狙ったコースにパスが出てくるのを待つタイプ。相手を抜き切らないくらいのタイミングで送れば面白いと思ったし、同じFWの自分には分かる感覚だった」という清水慎は、80分に前線でボールキープと見せかけて突然グラウンダーでアーリークロスを供給。狙い通りにムルジャだけが反応し、追加点を流し込んだ。89分には再び清水慎が左で起点となり、スルーパスに抜け出した横谷がさらに横パス。ムルジャがダメ押しとなる連続ゴールを決めて試合を締めくくった。
前半の内容には、まだ注文が付く。ただ、同じように相手が退場した状況で得点できなかった第4節・札幌戦で生まれた課題をクリアしたことや、試合中の修正が間に合った点は、前進と捉えて良いだろう。渋谷監督は、敵地での初勝利を「今後の5連戦の弾みにしたい」と意気込んだ。苦しんだとしても勝利に結実させる流れは、継続していきたい。
(総評:平野貴也/写真:早草紀子)
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選手コメント
GK 1 加藤 順大
相手が10人なってからは、失点して引かれてしまうのが最も嫌な展開だったので守備陣では絶対にゼロでいこうと声を掛け合っていました。前半の終わりのPKも止められて良かったですし、それで流れができたと思います。
エヴァンドロ選手はスピードがあるので引っ掛けてPKを取られることもあるかと昨日から想定していました。イメージしておいて良かったです。このまま勝ちを続けることが大事です。連勝しかないと思いますし、J2優勝を目指して全部勝つつもりで戦います。
エヴァンドロ選手はスピードがあるので引っ掛けてPKを取られることもあるかと昨日から想定していました。イメージしておいて良かったです。このまま勝ちを続けることが大事です。連勝しかないと思いますし、J2優勝を目指して全部勝つつもりで戦います。
DF 13 渡部 大輔
立ち上がりに少し集中を欠いてピンチが続いたので、もっと集中しないといけないと思いました。個人的には誕生日でしたが、アウェイで勝ててなかったので勝つことだけを考えてピッチに立ちました。
(試合後にサポーターからバースデーソングが送られて)予想していなかったのでビックリしましたけど、皆さんに温かく祝っていただき本当にありがたく思います。そういう期待に応えられるようにもっともっと頑張っていきたいと思います。
(試合後にサポーターからバースデーソングが送られて)予想していなかったのでビックリしましたけど、皆さんに温かく祝っていただき本当にありがたく思います。そういう期待に応えられるようにもっともっと頑張っていきたいと思います。
MF 23 金澤 慎
今日は遠くまで応援にきていただき、ありがとうございました。アウェイで勝点3を取れて良かったと思います。(クラブJ2通算350点目であったが)節目の得点だとは全く知らなかったですが、アルディージャの歴史に名前を残せてうれしく思います。次の水戸戦にも勝って連勝して、ゴールデンウィークの連戦に向けて弾みをつけたいと思いますので、応援よろしくお願いします。
Q.家長選手とムルジャ選手がそろっての先発は開幕戦以来でした。二人が戻ってきた影響はありますか。
彼らは攻撃力がありますので、ボールの落ち着きどころという点では非常にプラスになっていると思います。彼らがいなくても、周りの選手たちはしっかりとトレーニングも試合もしてきましたが、残念ながら結果が伴わなかったため、今日こうやって勝利できたことは、またプラスになると思います。周りの選手たちがしっかりとトレーニングしてくれることでチーム力の引上げになりますし、一方で彼ら2人が周りを引き上げてくれているとも思っています。今日はPKが入っていたらどういう展開になったか分かりませんが、いい形で得点に結びつき、失点をゼロに抑えることができ、非常に良かったと思います。
Q.後半開始からカルリーニョス選手と横山選手を交代した意図を教えてください。
ちょっと足の違和感があったためです。交代で入った横山選手は、相手が1人少ない中で落ち着いてボールを配給してくれました。金澤選手とカルリーニョス選手というボランチの組み合わせだと、金澤選手が前に行く場面はあまりありませんが、横山選手がいることで、先制点のシーンのように金澤選手が高い位置を取ることができます。金澤選手には後半に入る前に伝えましたが、その通りしっかりとランニングしてくれたから点が取れたと思います。
Q.相手の退場がありましたが、ゲームプラン通りということでしょうか。
本当にいい形で得点が入りました。札幌戦で相手が10人になってから得点できなかったため、私自身もどうやっていくかをあらためて考えていました。やはり、しっかりとアタッキングをするためにもポジショニングが非常に大事です。今日は選手たちが、私が思い描くような良い位置にポジションを取ってくれたため、チャンスが増えたと思います。