明治安田生命J2リーグ 第9節
2015.4.26 [SUN] 16:00
NACK
大宮
- 76' 河本 裕之
- 82' 渡邉 大剛
2
-
1
0
前半
1
2
後半
0
水戸
- 30' 鈴木 雄斗
試合経過
メンバー
スターティングメンバー
GK 1 加藤 順大
DF 27 今井 智基
DF 2 菊地 光将
46*'
DF 3 河本 裕之
DF 22 和田 拓也
MF 18 横山 知伸
72'
MF 23 金澤 慎
MF 17 横谷 繁
MF 41 家長 昭博
FW 8 ムルジャ
FW 14 清水 慎太郎
79'
控えメンバー
GK 21 塩田 仁史
DF 34 片岡 洋介
46*'
DF 20 大屋 翼
MF 15 大山 啓輔
MF 10 渡邉 大剛
79'
MF 39 泉澤 仁
72'
FW 9 富山 貴光
監督
渋谷 洋樹
スターティングメンバー
GK 1 本間 幸司
DF 24 細川 淳矢
DF 5 金 聖基
DF 17 新里 亮
DF 3 田中 雄大
MF 6 石神 幸征
89'
MF 22 内田 航平
85'
MF 8 岩尾 憲
MF 7 鈴木 雄斗
FW 39 馬場 賢治
81'
FW 34 吉田 眞紀人
控えメンバー
GK 21 笠原 昂史
DF 2 田向 泰輝
DF 20 今瀬 淳也
MF 9 小谷野 顕治
MF 10 船谷 圭祐
81'
FW 11 三島 康平
85'
FW 14 宮市 剛
89'
監督
柱谷 哲二
試合詳細
7 | シュート | 5 |
---|---|---|
5 | GK | 8 |
5 | CK | 3 |
13 | 直接FK | 11 |
2 | 間接FK | 4 |
0 | PK | 0 |
試合データ
主審
松尾 一
副審
八木 あかね
副審
林 可人
第4の審判員
篠藤 巧
入場者数
7,564人
天候
晴、弱風
ピッチ状態
全面良芝、乾燥
気温/湿度
22.3℃/37%
渡邉の今シーズン初ゴールで逆転勝ち。5連戦の初戦を白星で飾る
今シーズン初の連勝は、劇的な逆転勝利となった。5連戦の初戦となる明治安田生命J2第9節で、アルディージャは水戸と対戦。しかし前半は、初夏を思わせる陽気に反して、重く苦しい展開に陥った。
個の力ではアルディージャのほうが上回っていた。空中戦はほとんど制していたし、中盤でも落ち着いてボールを回していた。前半のシュート数も2対3とほぼ五分である。しかし、決定機の数で上回り、勢いをつかんでいたのは水戸のほうだった。
「前半は私自身の準備不足。守備のところでのボールの奪いどころや追いかけ方、そういうところでの迷いが選手の動きになった」
渋谷監督は試合後、こう振り返っている。先制点を与えたのも、水戸が中盤のプレッシャーを強めはじめた30分の出来事だった。自陣で家長がボールを奪われると、そのまま相手に突破を許した。GK加藤が懸命に体を投げ出したが一歩及ばず、鈴木に許したシュートはゴール右隅に吸い込まれた。
さらに前半終了間際、アルディージャはアクシデントに見舞われる。相手のゴール前で競り合った菊地が負傷。交代を余儀なくされたのだ。
菊地に代わってセンターバックに入った片岡は安定感を見せた。だが、後半の立ち上がりも、水戸が優位に試合を進めた。57分に与えた最大のピンチは、ポストに救われた。セカンドボールの攻防でも、アルディージャは後手を踏んだ。さらに水戸は両サイドが最終ラインまで下がり、5人で守備を固めてきた。
アルディージャが2枚目のカードを切ったのは72分だ。ボランチの横山に代えて、泉澤を投入。家長がトップ下に入り、清水慎が右サイド、横谷がボランチに入った。これで家長を軸に前線の連携が高まる。泉澤が左サイドを縦横無尽に駆け回り、徐々に相手のディフェンスラインを崩していった。
同点ゴールはセットプレーから生まれた。チームを救ったのはDFの河本だ。76分、横谷が蹴ったコーナーキックを頭で合わせて、ゴールネットを揺らした。河本にとって、第3節の京都戦以来となる今シーズン3点目。ようやく1−1の同点に追いついた。
そして、スタンドが歓喜の渦に包まれたのは、渡邉がピッチに入ってわずか3分後のことだった。82分、ドリブルでペナルティエリア内に侵入した泉澤が、渡邉とのワンツーの折り返しを受けて左足を振り抜く。シュートはバーに跳ね返されたが、そのままゴール前に詰めていた渡邉が頭で押し込んだ。「2回、ワンツーをしました」と笑顔で振り返った渡邉の今シーズン初ゴールで、ついに逆転に成功。アルディージャは長いアディショナルタイムをしのぎ切り、2-1で勝利をもぎ取った。
今シーズン初の連勝である。劇的な逆転勝ちで、5連戦の初戦を白星で飾った。前半の戦い方には改善の余地があるが、苦しみながらも勝点3を獲得できたことは大きな収穫だ。何よりも、勢いがついた。「(渡邉のゴールは)チームに勢いをもたらしてくれたし、これで連勝になった。我々は負けられないし、もっと上を目指している。この5連戦を一戦必勝で臨むためにも、次の徳島戦に勝つためにいい準備をしていきたい」と渋谷監督は前を向いた。
次節は中2日のアウェイで徳島と対戦。勝点3を手土産に、ホームで迎える愛媛、北九州との連戦に臨みたいところだ。
(総評:岩本勝暁/写真:早草紀子)
個の力ではアルディージャのほうが上回っていた。空中戦はほとんど制していたし、中盤でも落ち着いてボールを回していた。前半のシュート数も2対3とほぼ五分である。しかし、決定機の数で上回り、勢いをつかんでいたのは水戸のほうだった。
「前半は私自身の準備不足。守備のところでのボールの奪いどころや追いかけ方、そういうところでの迷いが選手の動きになった」
渋谷監督は試合後、こう振り返っている。先制点を与えたのも、水戸が中盤のプレッシャーを強めはじめた30分の出来事だった。自陣で家長がボールを奪われると、そのまま相手に突破を許した。GK加藤が懸命に体を投げ出したが一歩及ばず、鈴木に許したシュートはゴール右隅に吸い込まれた。
さらに前半終了間際、アルディージャはアクシデントに見舞われる。相手のゴール前で競り合った菊地が負傷。交代を余儀なくされたのだ。
菊地に代わってセンターバックに入った片岡は安定感を見せた。だが、後半の立ち上がりも、水戸が優位に試合を進めた。57分に与えた最大のピンチは、ポストに救われた。セカンドボールの攻防でも、アルディージャは後手を踏んだ。さらに水戸は両サイドが最終ラインまで下がり、5人で守備を固めてきた。
アルディージャが2枚目のカードを切ったのは72分だ。ボランチの横山に代えて、泉澤を投入。家長がトップ下に入り、清水慎が右サイド、横谷がボランチに入った。これで家長を軸に前線の連携が高まる。泉澤が左サイドを縦横無尽に駆け回り、徐々に相手のディフェンスラインを崩していった。
同点ゴールはセットプレーから生まれた。チームを救ったのはDFの河本だ。76分、横谷が蹴ったコーナーキックを頭で合わせて、ゴールネットを揺らした。河本にとって、第3節の京都戦以来となる今シーズン3点目。ようやく1−1の同点に追いついた。
そして、スタンドが歓喜の渦に包まれたのは、渡邉がピッチに入ってわずか3分後のことだった。82分、ドリブルでペナルティエリア内に侵入した泉澤が、渡邉とのワンツーの折り返しを受けて左足を振り抜く。シュートはバーに跳ね返されたが、そのままゴール前に詰めていた渡邉が頭で押し込んだ。「2回、ワンツーをしました」と笑顔で振り返った渡邉の今シーズン初ゴールで、ついに逆転に成功。アルディージャは長いアディショナルタイムをしのぎ切り、2-1で勝利をもぎ取った。
今シーズン初の連勝である。劇的な逆転勝ちで、5連戦の初戦を白星で飾った。前半の戦い方には改善の余地があるが、苦しみながらも勝点3を獲得できたことは大きな収穫だ。何よりも、勢いがついた。「(渡邉のゴールは)チームに勢いをもたらしてくれたし、これで連勝になった。我々は負けられないし、もっと上を目指している。この5連戦を一戦必勝で臨むためにも、次の徳島戦に勝つためにいい準備をしていきたい」と渋谷監督は前を向いた。
次節は中2日のアウェイで徳島と対戦。勝点3を手土産に、ホームで迎える愛媛、北九州との連戦に臨みたいところだ。
(総評:岩本勝暁/写真:早草紀子)
続きを読む
選手コメント
DF 3 河本 裕之
前半は思うような戦いができませんでしたが、後半はロングボールを使いながら押し込むことができました。ホームですし、連勝していかないと上が見えないので、ゴールの後はすぐに切り替えました。苦しい時間帯も後押ししてくれて本当に助かりましたし、ファン・サポーターの皆さんのおかげの逆転勝利かと思います。
DF 27 今井 智基
勝てて良かったです。前半は自分もチームもあまり良い出来ではありませんでしたが、ワンプレーごとに声を掛け合っていました。久しぶりのスタメン出場でしたが、みんなに支えられたと思います。初めて連勝することができたので、次も良い準備をして連勝できるようにしたいです。GWですがぜひ応援に来ていただければと思います。
MF 39 泉澤 仁
交代するときは負けていたので、ゴールに向かうプレーを増やそうと思っていました。(家長)アキさんとは本当にやりやすいですし、近くでプレーできてよかったと思います。後半の追い上げムードは、ファン・サポーターの皆さんが勢いをくれたと感じました。この逆転勝利で、連戦の良いスタートが切れたと思います。
MF 41 家長 昭博
相手も僕らのやり方を研究していたので、後半は変化が必要かと思い、中央とのポジションチェンジをうまく使えればと思っていました。監督もその意図を感じて後押ししてくれたのでありがたかったです。5連戦の1つめということで勢いをつけたかったので、ファン・サポーターの皆さんも含めて、一緒に良い結果をつかむことができて良かったです。
Q.後半に向けて、どういった部分をポイントに修正したのでしょうか。
普段から言っていることになるのですが、前線からプレッシャーに行ってほしいときにフォワードだけが行っていて、連動してプレッシャーをかけることができず、人数が足りないために相手のボランチがフリーになってしまいました。プレッシャーをかけるタイミングが取れない中では、プレスバックもなく、中盤の4人の選手たちもプレッシャーを掛けられなかったため、良い陣形を取ることができませんでした。取っても間延びしていましたので、しっかりと4-4-2の形を作ってからボールを奪いにいくという部分に、もう一度立ち戻りました。
Q.渡邉選手を投入した意図を教えてください。
それまでは(泉澤)仁を左、(家長)アキを中央、(清水)慎太郎を右に置いていました。慎太郎はサイドハーフの経験が多いわけではありませんが、仁のサイドからクロスが上がってくることも考えていました。大剛の交代は、彼がボールを受けることで今井を前に上げたかったからです。クロスを上げることはもちろん、高さだけでは打ち破れないと思ったので、下から攻めることも考えて交代しました。
Q.菊地選手は、現時点でどういった状況でしょうか。
相手と絡まって足首を少し痛めたということでした。(プレーの続行は難しかったですが)交代後もベンチにいたので、それほど大きな怪我ではないと思います。水戸さんもタフに戦っていましたので、戦術的な部分ももちろんですけど、相手に対するプレッシャーとか、ボールを奪うとか、ボールを自分の前に転がすということを言い続けてきたように、選手たちがタフに戦うということを私自身もう一度求めていかなければいけないとすごく実感しました。今日の試合からしっかりと学び、次の徳島戦に向けて良い準備をしていきたいと思います。