Jリーグ ディビジョン1 第19節
2012.7.28 [SAT] 19:00 等々力

川崎F

  • 45+4' 中村 憲剛
  • 47' 小林 悠
  • 69' 楠神 順平
  • 71' レナト
4 - 1
1 前半 1
3 後半 0

大宮

  • 19' 長谷川 悠
試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 21 西部 洋平
DF 3 田中 裕介
DF 15 實藤 友紀
DF 4 井川 祐輔
DF 35 山越 享太郎
MF 20 稲本 潤一
MF 14 中村 憲剛
MF 31 風間 宏希
68'
FW 16 楠神 順平
FW 11 小林 悠
64'
FW 34 風間 宏矢

控えメンバー

GK 1 杉山 力裕
DF 2 伊藤 宏樹
MF 25 レネ サントス
MF 28 田中 淳一
MF 30 大島 僚太
68'
FW 10 レナト
64'
FW 17 小松 塁

監督

スターティングメンバー

GK 21 江角 浩司
DF 34 片岡 洋介
83'
DF 2 菊地 光将
DF 4 深谷 友基
DF 22 下平 匠
MF 13 渡邉 大剛
MF 5 カルリーニョス
77'
MF 6 青木 拓矢
MF 30 渡部 大輔
FW 32 長谷川 悠
73'
FW 9 チョ ヨンチョル

控えメンバー

GK 31 清水 慶記
DF 24 鈴木 規郎
MF 7 上田 康太
77'
MF 16 金久保 順
83'
MF 23 金澤 慎
FW 11 ズラタン
73'
FW 27 市川 雅彦

監督

試合詳細
13 シュート 16
11 GK 9
3 CK 4
11 直接FK 11
1 間接FK 4
1 PK 0
試合データ

主審

吉田 寿光

副審

山口 博司

副審

山際 将史

第4の審判員

前之園 晴廣

入場者数

14,716人

天候

晴、中風

ピッチ状態

全面良芝、水含み

気温/湿度

29.1℃/68%
好調の前半から暗転、後半3失点で逆転負け
暑い夏がやってきた。関東は連日、各所で真夏日を記録。選手にとっては厳しい環境で戦うシーズンとなった。2週間ぶりの再開となるJ1第19節は、アウェイでの川崎戦。アルディージャは前節から先発2人を入れ替えた。MF東は、ロンドン五輪に参加中。DF村上が負傷で離脱した。代わって、中盤は渡邉、最終ラインでは片岡が先発。控えには、新加入のズラタンも名を連ねた。

アルディージャは、試合開始わずか1分で早くもチャンスを迎えた。前線でルーズボールを拾った長谷川が右サイドへ展開。渡邉がドリブルで中央へ切り込んで左足でシュートを放ち、相手GKが弾いたところをチョ ヨンチョルが押し込んだ。しかし、オフサイドの判定で惜しくもゴールは認められなかった。アルディージャは高い位置でボールを奪い、攻勢が続いた。そして19分、下平、チョ ヨンチョル、渡部が左サイドの細かいパス交換で時間を作ると、ポジションを押し上げたカルリーニョスのアーリークロスに長谷川が飛び込み、見事に先制点をたたき込んだ。ただし、試合を優位に進めていたアルディージャだったが、前半の終わり方が良くなかった。アディショナルタイムにクリアを拾った川崎の中村に敵ながらあっぱれとしか言いようがないスーパーシュートを決められて、同点に追いつかれると、嫌な時間帯の失点は、後半開始直後にも続いた。47分、川崎はFW風間宏矢のポストプレーから小林がゴール前でドリブル。アルディージャは菊地が止めに入ったがファウルとなり、小林にPKを決められて逆転を許した。

立場をひっくり返されたアルディージャは、余裕を持ってボールを回す川崎を相手に苦しんだ。青木は「後半は体力的な問題なのかは分からないけど、全体的に足が止まってうまくいかなかった。僕たち(ボランチ)のところでもセカンドボールが拾えなかった」と指摘する。ボールが奪えない時間が続き、自陣に押し込まれた。69分、川崎は右サイドで抜け出た風間宏矢から中村、楠神とつないでゴール。さらに71分、バックパスをさらったレナトが鋭いドリブルシュートを決めた。3点を追うアルディージャは73分に左コーナーキックを菊地が頭で合わせたが、惜しくも相手GKとポストに弾かれた。その直後には長谷川に代えてズラタンを投入。さらに上田、金久保と選手交代を行って打開を図り、アディショナルタイムには下平のクロスからチョ ヨンチョル、上田と際どいシュートを連発する場面を作り出したが得点は奪えなかった。前半の内容からは想像できなかった1-4の大敗だ。

試合後、渡邉は「前半の終わりはセーフティーに行ったけど、クリアの後でスローインからドリブルで運ばれて、跳ね返してもセカンドボールを拾われる流れになってしまった。あそこを乗りきっていれば……。後半は逆転されてもしっかりボールを動かして、2-1の時間帯が長ければチャンスはあったはず。自分たちのミスから失点したのがもったいない。攻撃面では、相手はリードして守備が少し緩くなっていたのでチャンスはあると思ったけど、こっちの選択肢が増えて欲張ってしまったのか、もう少しシンプルに早くサイドを変えても良かったんじゃないかと思う」と手に入れかけた勝点を失ったゲームを振り返った。次節は、G大阪との一戦。残留争いのカードとなるだけに、今度こそ勝ち切りたいところだ。

(総評: 平野 貴也 /写真:山田 勉)

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監督コメント
監督 ベルデニック
我々はこの川崎戦に向け、組織的な守備をしながらも、より攻撃的な戦い方で、我々がプレーする時間をより長くしよう、と考えてやってきました。もちろん、相手より1点でも多く得点することが目的でした、その中で、攻撃では1点取ることができましたが、結果的には4失点してしまいました。攻撃に出ていくところでボールを失い、そこにDFラインのミスも重なり、失点を重ねていきました。

特にその中で、前半ロスタイムの1失点目と、後半立ち上がりの2失点目、この2失点の時間帯が非常に悪かったと思います。これによって選手たちは、精神的に非常にダウンしてしまったように感じられました。攻撃に出ていっても、守備の局面での集中力を失ったがためにミスが増え、失点を重ねることになってしまいました。今日のゲームでは、川崎のほうが勝利に値する戦い方をしたと思います。

我々は今日のゲームの中で、しっかりとプレーできるという部分を見せたと同時に、守備の部分で、特にDFラインで問題を抱えているということも見せてしまいました。少しスピードに欠けるDFラインに対し、そこを相手に利用されてしまったように思います。これを改善するには、より守備的な戦い方も考えなければならないかもしれません。

それでも我々は、前半にいくつかのゴールチャンスを生み出すことができました。残念ながら技術的なミスがあって得点に結びつけることはできませんでしたが、この技術面を改善するには時間がかかると思います。攻撃面での個々の弱点、技術的な弱点がゲームの中で、チャンスの場面で表れてしまいました。

Q:先制してからのゲームプランは?
特に大きく変えませんでした。相手陣内で、少し高い位置からプレッシャーを掛けてボールを奪いに行く、という狙いが機能し、実際に得点にも結び付けられていたので、それを変える必要はありませんでした。

Q:前半は機能していた守備が、後半立ち上がりに失点してから機能しなくなってしまった理由は?
その問題は、今日のゲームだけではありません。例えば鹿島戦でも、前半はいいプレーをしながら、後半相手が少し圧力を掛けてくると、それに対して少し屈してしまい、競り合いの場面等で後手後手を踏んでしまうようになってくる、というのは事実だと思います。そこには精神的な部分が大きく関与しているかと感じています。自信を失い、アグレッシブさを欠き、それに加えて集中力を失い、誰も相手を止めることができない、周りの選手もそれに同調してしまうような形で対抗していけなくなってしまう、というところがあると思います。それをベンチから改善することも難しいという状況にあります。それは、選手の経験のなさから来るものかもしれませんし、また、現在の我々の順位から受ける精神的なプレッシャーから来るものかもしれません。その精神的な部分に安定性を持たせていく作業は、簡単ではないと思っています。

我々は今、プレーの質と結果、その両方を上げていくことに努めていますが、その上昇カーブは常に右肩上がりとは限らず、まだまだ上下の波があります。もちろんその波をできるだけ少なくすることにトライしてはいますが、今日のような大敗を喫した現在は、少し右肩下がりの状態なのかもしれません。しかしながら我々は、悲観的な見方だけをするのではなく、次節のゲームに向けて挑んでいかなければならないと考えています。
選手コメント
DF 2 菊地 光将
Q:前半終了間際での失点は痛かったのではないか?
あのプレーで前半が終わったので、あそこさえ耐えられれば、という感じではありましたが、そこでやられてしまうのが今の弱さなのかなと思います。

Q:監督交代後は安定した守備を見せていたが、今日の大量失点の要因は?
前半もそんなに悪いサッカーはしていなかったと思います。最初にも言いましたが、前半の終わり方、後半立ち上がりの入り方が、今日はだめだったのかなと思います。

Q:DFラインで修正すべきと感じている点は?
やはり最後は体を張るとか、そういうことになってくるのではないかと思います。相手の選手に対していかに強く行けるか、だと思うので、そこを強調してやっていきたいです。

Q:ベルデニック監督はメンタル面を課題として挙げていたが?
失点した後、立て続けに失点してしまったところを言っているのだと思います。失点した時に、もっとみんなで声を掛け合っていかなければならない、そう感じています。
FW 32 長谷川 悠
Q:勝利に結び付けたい先制点だったのでは?
ゴールを決めたので、勝ちにつながればもちろんうれしかったですが、攻撃陣にとっては他にもチャンスがありました。もっと守備陣を助けられるようなゴールを、もう少し取れたのではないかと感じています。

Q:得点シーンを振り返って。
狙い通りの得点ではないですが、ああいうところに入っていくのが自分の良いところだと思っています。厳しいところでしたが入っていくことができたので、良かったと思っています。

Q:ハーフタイムにはどのような話し合いがあったのか?
前半最後のほうに押し込まれて失点してしまったので、もっと前に行くこと、闘うことを要求されてピッチに出ていきました。ですが、立ち上がりにまた失点してしまい、そういう意味でもやはり悪い戦い方だったかなと思います。

Q:次節のG大阪戦に向けてどのような調整が必要か?
大敗はしてしまいましたが、攻撃陣に関しては、監督が来たばかりの頃に比べれば形ができてきているので、それをしっかりゴールに結びつけることが大切です。それから、何よりもチーム一丸となって戦っていかないと、こういう状況だとどんどん崩れていってしまいます。選手だけでなく監督やスタッフ、チームに関わるみんなで力を合わせて頑張っていきたいと思います。
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