明治安田生命J2リーグ 第20節
2015.6.28 [SUN] 18:00
NACK
大宮
0
-
2
0
前半
1
0
後半
1
東京V
- 28' 南 秀仁
- 61' 田村 直也
試合経過
メンバー
スターティングメンバー
GK 1 加藤 順大
DF 13 渡部 大輔
DF 2 菊地 光将
DF 3 河本 裕之
DF 22 和田 拓也
MF 18 横山 知伸
MF 5 カルリーニョス
81'
MF 17 横谷 繁
65'
MF 39 泉澤 仁
86'
FW 41 家長 昭博
FW 8 ムルジャ
控えメンバー
GK 21 塩田 仁史
DF 28 福田 俊介
MF 20 大屋 翼
MF 15 大山 啓輔
MF 10 渡邉 大剛
65'
FW 11 播戸 竜二
86'
FW 14 清水 慎太郎
81'
監督
渋谷 洋樹
スターティングメンバー
GK 1 佐藤 優也
DF 23 田村 直也
DF 15 ウェズレイ
DF 3 井林 章
DF 6 安在 和樹
MF 20 三竿 健斗
MF 8 中後 雅喜
MF 11 南 秀仁
90+2'
MF 14 澤井 直人
87'
FW 25 平本 一樹
FW 7 杉本 竜士
74'
控えメンバー
GK 26 柴崎 貴広
DF 2 安西 幸輝
87'
DF 5 福井 諒司
90+2'
MF 22 安田 晃大
FW 18 高木 大輔
FW 9 アラン ピニェイロ
74'
FW 21 菅嶋 弘希
監督
冨樫 剛一
試合詳細
6 | シュート | 9 |
---|---|---|
9 | GK | 17 |
2 | CK | 1 |
17 | 直接FK | 11 |
4 | 間接FK | 1 |
0 | PK | 0 |
試合データ
主審
木村 博之
副審
武部 陽介
副審
林 可人
第4の審判員
阿部 将茂
入場者数
10,401人
天候
曇、中風
ピッチ状態
全面良芝、乾燥
気温/湿度
20.3℃/72%
相手の猛プレスに苦しみ2失点、悔しい連勝ストップ
ミスから生まれた2失点で、連勝は止まってしまった。前節の横浜FC戦では5連勝を飾り、2位との勝点差を4から7へと広げることに成功。シーズンの折り返しを目前にして独走態勢を目指せる勢いだった。ところが今節は、守備で強烈なプレッシャーを掛けてくる東京Vに苦しみ、2点を奪われて試合を落とした。
全42節の折り返しとなる第21節がアウェイゲームのため、この試合がシーズン前半戦最後のホームゲームだ。開始早々の4分、横山が左足で出した縦パスに競り合った渡部が相手と入れ替わるように抜け出すと一気にスピードアップ。ゴール前でフリーになったムルジャがシュートを放つも、これは相手GKに阻まれた。全体的に良い出だしだったが、その後は攻撃が少しずつ停滞していった。相手FWはアルディージャの最終ラインにプレスを掛けた後で、ボランチの横山とカルリーニョスを背後から急襲。組み立ての生命線が機能しなくなり、最終ラインからボランチへの配球も難しくなった。
そして、一瞬の連係ミスであっけなく失点シーンは生まれた。28分、相手からボールを守った泉澤が短いバックパスを送ったが、最終ラインの味方が誰も近付いておらず、エアポケットになったスペースでボールを奪われ、シュートを打たれた。一度はGK加藤が止めたものの、弾いたボールを押し込まれて失点。リードを得て、ますます守備に力を入れた相手を上回るほどのペースアップは難しく、中盤でボールを奪われる回数が増えていく。横山は「相手のプレッシャーが速かった。前で追った後のプレスバックも速かった。あそこでもう少しボランチがゲームを作らないといけない」と悔しがった。
後半、立ち上がりにクイックリスタートから相手に際どいヘディングシュートを打たれる場面があったが、少しずつ得意の左サイド攻撃でテンポを上げていく。56分、家長・泉澤のコンビプレーから和田がクロス。こぼれ球を渡部が思い切ったシュートで狙った。ところが、またもミスから失点が生まれた。61分、東京Vの右DF田村が送ったアーリークロスは問題なく処理できるものと思われたが、GK加藤が強風で目測を誤って頭上を越されてゴールイン。思わぬ形で追加点を与えてしまった。
リードを広げられてからはFW清水慎、FW播戸を相次いで投入し、最後まで点を奪いにいったが無情のタイムアップ。連勝は5、連続無敗試合は12でストップした。古巣対決に臨んでいたDF和田は「ノブくん(加藤)は今までにピンチを止めてきている。フィールドが3点取らなければいけなかった試合です。攻撃面ではFWに早くボールを入れても良かったし、パスを1つ飛ばしても良かった。全部ボランチ経由でやっていたので工夫が必要だと思います。今のサッカーを貫いて勝つのが理想だし、今までは狙われているところに出してもやれていたけど、(スタイルチェンジではなく)試合を通してのマネジメントとして工夫が必要だと思う」と、チームとして攻撃の幅を広げることに意欲を示した。渋谷監督は試合後の会見で「次につなげなければ何の意味もない」と強い口調で出直しを誓った。悔しい敗戦だが、首位から陥落したわけではない。ハイプレスへの対応という、次なる成長への課題が見つかったと捉え、次戦から再び勝利の道を歩みたい。
(総評:平野貴也/写真:山田勉)
全42節の折り返しとなる第21節がアウェイゲームのため、この試合がシーズン前半戦最後のホームゲームだ。開始早々の4分、横山が左足で出した縦パスに競り合った渡部が相手と入れ替わるように抜け出すと一気にスピードアップ。ゴール前でフリーになったムルジャがシュートを放つも、これは相手GKに阻まれた。全体的に良い出だしだったが、その後は攻撃が少しずつ停滞していった。相手FWはアルディージャの最終ラインにプレスを掛けた後で、ボランチの横山とカルリーニョスを背後から急襲。組み立ての生命線が機能しなくなり、最終ラインからボランチへの配球も難しくなった。
そして、一瞬の連係ミスであっけなく失点シーンは生まれた。28分、相手からボールを守った泉澤が短いバックパスを送ったが、最終ラインの味方が誰も近付いておらず、エアポケットになったスペースでボールを奪われ、シュートを打たれた。一度はGK加藤が止めたものの、弾いたボールを押し込まれて失点。リードを得て、ますます守備に力を入れた相手を上回るほどのペースアップは難しく、中盤でボールを奪われる回数が増えていく。横山は「相手のプレッシャーが速かった。前で追った後のプレスバックも速かった。あそこでもう少しボランチがゲームを作らないといけない」と悔しがった。
後半、立ち上がりにクイックリスタートから相手に際どいヘディングシュートを打たれる場面があったが、少しずつ得意の左サイド攻撃でテンポを上げていく。56分、家長・泉澤のコンビプレーから和田がクロス。こぼれ球を渡部が思い切ったシュートで狙った。ところが、またもミスから失点が生まれた。61分、東京Vの右DF田村が送ったアーリークロスは問題なく処理できるものと思われたが、GK加藤が強風で目測を誤って頭上を越されてゴールイン。思わぬ形で追加点を与えてしまった。
リードを広げられてからはFW清水慎、FW播戸を相次いで投入し、最後まで点を奪いにいったが無情のタイムアップ。連勝は5、連続無敗試合は12でストップした。古巣対決に臨んでいたDF和田は「ノブくん(加藤)は今までにピンチを止めてきている。フィールドが3点取らなければいけなかった試合です。攻撃面ではFWに早くボールを入れても良かったし、パスを1つ飛ばしても良かった。全部ボランチ経由でやっていたので工夫が必要だと思います。今のサッカーを貫いて勝つのが理想だし、今までは狙われているところに出してもやれていたけど、(スタイルチェンジではなく)試合を通してのマネジメントとして工夫が必要だと思う」と、チームとして攻撃の幅を広げることに意欲を示した。渋谷監督は試合後の会見で「次につなげなければ何の意味もない」と強い口調で出直しを誓った。悔しい敗戦だが、首位から陥落したわけではない。ハイプレスへの対応という、次なる成長への課題が見つかったと捉え、次戦から再び勝利の道を歩みたい。
(総評:平野貴也/写真:山田勉)
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選手コメント
DF 3 河本 裕之
相手の守備が粘り強く、ボールを奪われてからカウンターを受けてしまいました。失点シーンも、もう少しケアすることができたのではないかと思います。いつも通りプレーしようと思いましたが、球際の部分で負けていました。今日は負けてしまい応援してくれた皆さんへ本当に申し訳ありませんが、もう一度球際の部分を見つめ直して、ブレずに継続していくことが大切だと思います。
MF 5 カルリーニョス
激しい守備からのカウンターにはまってしまいました。今日は相手の方が素晴らしいプレーをしたと思います。今日のように中盤を固めて来る相手に対して、もっとトライしてボールを動かせれば良かったですが、うまくいきませんでした。今日のような日もありますが、試合はすぐにやってきますので、しっかり反省し切り替えて、次への準備をしっかりしたいと思います。
MF 18 横山 知伸
判断が遅かったです。相手の球際でのプレーが激しい中で、プレーもそうですが、考えたり判断するスピードが足らなかったと思います。1点取られた後は、慌てずやっていこうと話していましたが、自分のボールの動かし方には少し焦ってしまった部分もあるし、マイボールの時のボールの動かし方、精度を上げていかないと、今日のように守備の強度が強い相手には通じないので、また明日から練習していきたいと思います。
MF 39 泉澤 仁
自分のところで起点を作ることができませんでした。今日は相手の守備がタイトだったので少しやりにくい部分がありましたが、それも含めて自分の力不足です。プレッシャーが早いことはわかっていましたが、アキさん(家長)にも常にマークがついていたこともあって、良い距離感でプレーができませんでした。また、球際の部分は見直してやっていかないといけないと感じました。
Q.相手がコンパクトな陣形を作り、中盤でボールを失う場面が目立ちましたが、修正していきたい部分や積み上げていきたい部分を教えてください。
プレッシャーを掛けられたことで、選手の距離感を伸ばされてしまいました。今日は2選手だけでの関係が多くなってしまっていたので、今後は3人目、4人目の連係をもっと増やし、プレッシャーを掛けられてもパスをつなげるような距離感を取り、今日も何回かあった後ろの選手が持ち運ぶ場面を増やしたいと思います。今日は前半にビッグチャンスが3回ほどありましたが、その回数を増やしたり、相手のペナルティーエリア内などの深い位置に入り込んだりすることを、より意識していかなくてはいけないと思いました。やはり少し単調になってしまった場面もあったので、最終的には相手の裏を狙う中で、どのタイミングでボールを入れるかという点を、もっと詰めていかなくてはいけないと思いますし、攻撃のスピードアップの精度ももっと上げていきたいです。また、プレッシャーが速い、足を止めないという点が相手のストロングポイントである中で、1失点目はそのような形で取られてしまったため、私がミーティングで伝え切れなかったことを反省しています。次に向けて、よりスキのないプレーをしてきたいです。
Q.1失点目の場面をもう少し具体的に教えてください。
仁がセカンドボールをしっかりと拾ってくれたのですが、立ち位置が普段より後ろのボランチの位置だった状況で、ボールを下げて相手に奪われてしまいました。仁の最初のポジショニングが違っていたら、もっと高い位置でセカンドボールを拾えていたと思います。相手のプレッシャーがある中でボールを下げる場合については、選手たちにもビデオを見せていますが、他選手の準備の精度を上げていかなくてはいけないですし、相手の特徴をしっかりと理解した上で試合に入らなくてはいけないと思います。スペースの空き方や誰がフリーになるのか、相手のプレッシャーがどれくらい強いかなどを理解してプレーすることは、サッカー選手として絶対に必要だと思いますし、特に攻撃の部分は私が就任してから伝え続けていることでもあります。また、1失点目に関してはGKが弾いて、もう1回チャンスがあったので、そこで足を止めないなどを意識していきたいですし、そういった意味でまだまだスキがあると思っています。
Q.今日の敗戦は、何かを変える転機になるのでしょうか。それとも、今の形を選手たちともう一度積み上げていくきっかけとなるのでしょうか。
負けると、さまざまな部分で何かが悪いと思うものですし、私自身もしっかりと反省しなくてはいけないところもあります。しかし、1回負けたからと言って今までやってきたことを変えて、ロングボールを蹴ってセカンドボールを拾って攻めるなどという戦いをすることはありません。今までやってきたことを積み上げていく、その精度を上げていくということを、やっていかなくてはいけないと思います。今日のヴェルディさんのプレッシャーは、我々に“襲い掛かってくる”というレベルでしたし、実際にイエローカードも何枚も出ていました。しかし、そういったプレッシャーの中でもしっかりとボールを動かせるような選手に、チームにならないといけませんし、おそらく上のレベルで戦えないと思います。やはり、もっとボールを動かすことや、もっとタフにボールを奪い取ることなどを、もっともっとやらなくてはいけないと思います。私自身、練習ではそういったことをあまり口にしませんので、そういうことを伝え切れていないことは私自身の反省でもあります。守備も攻撃も、今の状態でより高いレベルを目指していきたいと思います。