明治安田生命J2リーグ 第28節
2015.8.8 [SAT] 19:00
NACK
大宮
- 87' 家長 昭博
1
-
0
0
前半
0
1
後半
0
栃木
試合経過
メンバー
スターティングメンバー
GK 1 加藤 順大
DF 34 片岡 洋介
DF 28 福田 俊介
31'
DF 3 河本 裕之
DF 20 大屋 翼
MF 18 横山 知伸
MF 5 カルリーニョス
MF 17 横谷 繁
85'
MF 39 泉澤 仁
FW 41 家長 昭博
FW 8 ムルジャ
90'
控えメンバー
GK 21 塩田 仁史
DF 2 菊地 光将
31'
DF 22 和田 拓也
MF 23 金澤 慎
MF 15 大山 啓輔
MF 10 渡邉 大剛
85'
FW 14 清水 慎太郎
90'
監督
渋谷 洋樹
スターティングメンバー
GK 1 竹重 安希彦
DF 4 荒堀 謙次
63'
DF 6 ハン ヒフン
DF 18 坂田 良太
DF 3 パク ヒョンジン
MF 8 廣瀬 浩二
MF 25 小野寺 達也
MF 30 本間 勲
89'
MF 38 中美 慶哉
75'
FW 13 河本 明人
FW 14 阪野 豊史
控えメンバー
GK 21 吉満 大介
DF 17 山形 辰徳
63'
DF 24 フェリペ
89'
MF 7 菅 和範
MF 11 湯澤 洋介
FW 9 西川 優大
FW 31 松村 亮
75'
監督
倉田 安治
試合詳細
11 | シュート | 5 |
---|---|---|
8 | GK | 14 |
6 | CK | 6 |
15 | 直接FK | 16 |
1 | 間接FK | 1 |
1 | PK | 0 |
試合データ
主審
上村 篤史
副審
塚越 由貴
副審
秋澤 昌治
第4の審判員
柿沼 亨
入場者数
9,564人
天候
曇、中風
ピッチ状態
全面良芝、乾燥
気温/湿度
26.1℃/75%
執念のPK獲得で終了間際に得点、8連勝飾る
苦しい試合だった。先制点が生まれたのは、試合終了間際の87分。敵陣ゴール前でムルジャがファウルを受けて獲得したPKを家長が決めた。攻め込みながらも得点できていなかっただけに、待望のゴールだった。4試合連続得点の家長は「相手が90分間、組織的にプレスを掛けてきたので、崩し切れずに大変だった。焦りはなかったが、時間がなくなっていくのは分かっていたので、どうしようかと思っていた。今後は苦しいときに流れの中から決められるようにしたい。今日は、あらためて、勝つのは簡単ではない、甘くないなと感じた」と、言葉の中に疲労感をのぞかせた。ただし、それでも勝ったという結果は大きい。チームは8連勝。先発した福田が前半のうちに負傷交代を強いられるアクシデントもあるなど思うように進まない試合だったが、それでも勝ち切る強さを示した。
前半は、横谷の力強いキープから攻撃を組み立てる場面が目立った。コンタクトの強さと正確なボールコントロールを生かし、2、3人に囲まれても精度を落とさず、その間にポジションを押し上げた味方へパスをつないだ横谷は、「囲まれているのは分かっていたけど、思った以上に落ち着いてできた。そこからアキ(家長)や(泉澤)仁に渡してクロスで点を決め切るのが理想的だったけど、相手の戻りが素早いこともあって、速い攻撃につなげることができなかった」と狙いを話した。横谷のキープから逆サイドへ展開してスピードアップという攻撃は、序盤のうちはできていた。左サイドバックの大屋が積極果敢に攻め上がっていたからだ。
しかし、後半に入ると栃木のハイプレッシャーにペースを奪われ、相手の際どいクロスやセットプレーからのシュートを浴びた。52分に左サイドで得たFKから菊地がヘッドで折り返して河本がシュートしたチャンスは、惜しくもクロスバーにはじかれてしまった。一進一退の攻防が続き、試合は1点勝負の様相を呈した。攻守のバランスを取った横山は「最悪0-0のままでも良い、失点しないことを重視した」と、我慢強く攻める姿勢で臨んでいたことを明かした。その我慢が終盤のPK獲得につながった。左サイドで泉澤がドリブルを仕掛けて相手を押し込むと、横山を経由して右サイドへ展開。渡邉の折り返しにムルジャが反応したところで、相手のファウルを誘発した。しかし、得点後にも栃木の猛攻を受けてGK加藤の好守で辛くもしのぐなど、とにかく最後まで厳しい試合だった。
前半にオーバーラップが目立った大屋は「前半から行けるときは行こうと思っていた。ただ、相手が後半から前へ前へと奪いにきて、こちらが受けるような立場になってしまった。久々にJ2らしい試合の流れだった。相手は守備が厳しく、奪うと一気にカウンターを仕掛けてくる。今後はこういうケースが増えると思うし、そこをどう打開するかが課題」と、取り組むべきテーマを掲げた。シーズンは残り3分の1。一つひとつの試合結果がシビアになる時期だ。首位を相手に厳しい守備ブロックを敷いてくる相手が増え、難しい試合が多くなるだろう。それでも、着実に勝点を積み重ねることが重要だ。厳しさを増す戦いの中でも連勝を伸ばし、目標である優勝へ突き進みたい。
(総評:平野貴也/写真:山田勉)
前半は、横谷の力強いキープから攻撃を組み立てる場面が目立った。コンタクトの強さと正確なボールコントロールを生かし、2、3人に囲まれても精度を落とさず、その間にポジションを押し上げた味方へパスをつないだ横谷は、「囲まれているのは分かっていたけど、思った以上に落ち着いてできた。そこからアキ(家長)や(泉澤)仁に渡してクロスで点を決め切るのが理想的だったけど、相手の戻りが素早いこともあって、速い攻撃につなげることができなかった」と狙いを話した。横谷のキープから逆サイドへ展開してスピードアップという攻撃は、序盤のうちはできていた。左サイドバックの大屋が積極果敢に攻め上がっていたからだ。
しかし、後半に入ると栃木のハイプレッシャーにペースを奪われ、相手の際どいクロスやセットプレーからのシュートを浴びた。52分に左サイドで得たFKから菊地がヘッドで折り返して河本がシュートしたチャンスは、惜しくもクロスバーにはじかれてしまった。一進一退の攻防が続き、試合は1点勝負の様相を呈した。攻守のバランスを取った横山は「最悪0-0のままでも良い、失点しないことを重視した」と、我慢強く攻める姿勢で臨んでいたことを明かした。その我慢が終盤のPK獲得につながった。左サイドで泉澤がドリブルを仕掛けて相手を押し込むと、横山を経由して右サイドへ展開。渡邉の折り返しにムルジャが反応したところで、相手のファウルを誘発した。しかし、得点後にも栃木の猛攻を受けてGK加藤の好守で辛くもしのぐなど、とにかく最後まで厳しい試合だった。
前半にオーバーラップが目立った大屋は「前半から行けるときは行こうと思っていた。ただ、相手が後半から前へ前へと奪いにきて、こちらが受けるような立場になってしまった。久々にJ2らしい試合の流れだった。相手は守備が厳しく、奪うと一気にカウンターを仕掛けてくる。今後はこういうケースが増えると思うし、そこをどう打開するかが課題」と、取り組むべきテーマを掲げた。シーズンは残り3分の1。一つひとつの試合結果がシビアになる時期だ。首位を相手に厳しい守備ブロックを敷いてくる相手が増え、難しい試合が多くなるだろう。それでも、着実に勝点を積み重ねることが重要だ。厳しさを増す戦いの中でも連勝を伸ばし、目標である優勝へ突き進みたい。
(総評:平野貴也/写真:山田勉)
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選手コメント
DF 2 菊地 光将
勝てて良かったです。出番は突然やってきましたが、しっかり準備していたので大丈夫でした。相手の攻撃はロングボールが多かったので一発で裏を取られないように、周りを見ながら、声を掛け合いながらラインコントールするようにしました。久しぶりのNACKでの出場でしたが、サポーターの皆さんが良い雰囲気を作ってくれたのでプレーしやすかったです。皆さんの声援に本当に感謝しています。
DF 3 河本 裕之
相手は勢いのある選手が多く、カウンターでどんどん前に出くるので、最初のところで止められるように意識しました。そのためにも、チームが攻撃しているときにバランスを保つようにしていますし、最低でも1人は余るようにしています。累積警告で僕は出場停止になりますが、今日はキクが復帰して良いプレーをしていましたし、選手が入れ替わっても結果を出せていますので、僕もその先の群馬戦に向けてしっかりと準備したいと思います。
MF 39 泉澤 仁
栃木は球際が強くて、あまりボールを回すことができませんでした。相手がハードワークをしてくることはわかっていましたし、少しやりづらい部分もありましたが、終盤になれば足が止まってくると思いましたのでチャンスをしっかり狙っていました。最後に崩してPKを取ることができて良かったです。リーグも終盤に差し掛かってきましたので、目標に向かって頑張っていきたいです。
MF 41 家長 昭博
栃木もうちのことを研究してきたからか、今日は4バックとダブルボランチがあまり動いて来ず、かなり慎重にゲームに入ってきました。結果的に最後までスペースがない時間帯が続きましたが、それでも僕らはチャレンジしていかなくてはいけません。自分たちのミスからのピンチは少なかったですし、どんな試合でも勝つことが大事なので、終盤のPKによる得点でも、こういう試合で勝点3を取れたことは本当に大きいです。
先日のアウェイでも多くの方が来てくださいましたが、今日も9,500人を超えるファン・サポーターの皆さんが来てくれましたし、いつも本当に我々を後押ししてくださっています。今日は栃木さん側も1,200人以上の方が来てくださり、相手も順位を上げなくてはいけないというメンタリティーでプレーしていて最後のところで体を張るなど、我々もなかなか良い形で攻撃をできない時間帯もありました。しかし、選手たちがじれずに戦えたことが非常にうれしく思いますし、今後につながるゲームの1つだと思います。
Q.ボールを引き出すという点において、相手の守備が良くてうまくいかない時間帯もありましたが、ハーフタイムでどういう修正をしたのでしょうか。
簡単に言うと、前半は攻撃のバランスが悪かったです。後半は、その点を修正しましたので、ボールの入りが全く違っていたと思います。特に後半の途中に相手の守備が少し緩くなった瞬間から、どんどんボールが前線に入っていきましたし、そこからの展開もできていたと思います。それは前半途中から分かっていましたが、個人の問題の部分が多々ありましたし、それを途中で修正するのは難しいので、前半はカウンターなどでやられないようにと思っていました。グラウンドに慣れていない部分もありましたので、前半は0-0でも大丈夫だと考えていました。ムルジャ選手のシュートが入っていればという展開でしたが、後半に修正できるかどうかが大事だと思っていました。
Q.連勝を伸ばしたことについてと、この先の戦いで目指すものについて、あらためて教えてください。
一戦一戦しっかりと準備して戦うということを、ずっと続けてきていますので、ぶれずにやっていきたいと思います。選手には前回対戦の内容を上回るということを伝えていますし、トレーニングでもそれを言っています。この前の北九州さんには最初は2-0で次が2-1、今日の栃木さんにも最初が2-0で今日が1-0ですので、ボールを保持していることなどについては分析していきたいと思いますが、前回よりも悪かったと思う部分もあります。ただ、我々はJ2優勝・J1復帰という目標がありますが、今日で言えば栃木さんは残留しなければいけないとか、クラブのためにしっかりと戦わなくてはいけないとか、いろいろな状況が前回対戦のときと変わるとは思います。そんな中、全員でイメージを共有するということを大切にし、次は河本選手が出場停止だったり福田選手の足の状態が分からなかったりしますが、選手が入れ替わる中で1週間の準備を怠らず、しっかりと戦っていきたいと思います。あと何試合ということは考えず、1試合1試合を積み重ねて勝っていきたいと思います。
前回もお話したように、私は2004年の13連勝を経験していますし、8連勝について特別な思いはありませんし、一つひとつ勝ってきた結果です。試合に出ている選手は、試合に負けたら自分が交代するのではないかというプレッシャーの中で頑張ってくれていると思います。サブの選手たちもいつでも準備できている状態で構えていますから、先発の選手たちがそれを意識してプレーしてくれていることが、このような結果につながっていると思います。これで8連勝、次の愛媛戦はリーグのアウェイ連勝記録もかかりますが、本当に一戦一戦の積み重ねです。私は負けないことを意識していて、失点をしないことを大事にしています。今後も、しっかりとした守備のオーガナイズ、そして攻撃のオーガナイズを作っていきたいですし、もちろん8連勝はうれしいことですので、次は9連勝を目指して頑張っていきたいと思います。