明治安田生命J2リーグ 第33節
2015.9.23 [WED] 16:00
味スタ
東京V
0
-
1
0
前半
0
0
後半
1
大宮
- 86' 富山 貴光
試合経過
メンバー
スターティングメンバー
GK 1 佐藤 優也
DF 2 安西 幸輝
DF 23 田村 直也
DF 3 井林 章
DF 6 安在 和樹
MF 20 三竿 健斗
MF 8 中後 雅喜
MF 11 南 秀仁
80'
MF 14 澤井 直人
52'
FW 18 高木 大輔
64'
FW 7 杉本 竜士
控えメンバー
GK 26 柴崎 貴広
DF 15 ウェズレイ
MF 10 ブルーノ コウチーニョ
80'
MF 16 中野 雅臣
MF 33 高木 善朗
52'
MF 45 永井 秀樹
FW 9 アラン ピニェイロ
64'
監督
冨樫 剛一
スターティングメンバー
GK 21 塩田 仁史
DF 34 片岡 洋介
DF 2 菊地 光将
DF 18 横山 知伸
DF 22 和田 拓也
MF 23 金澤 慎
MF 10 渡邉 大剛
78'
MF 17 横谷 繁
MF 39 泉澤 仁
FW 8 ムルジャ
89'
FW 11 播戸 竜二
57'
控えメンバー
GK 1 加藤 順大
DF 29 藤井 悠太
DF 13 渡部 大輔
MF 20 大屋 翼
89'
MF 15 大山 啓輔
MF 16 マテウス
78'
FW 9 富山 貴光
57'
監督
渋谷 洋樹
試合詳細
9 | シュート | 7 |
---|---|---|
9 | GK | 9 |
7 | CK | 2 |
20 | 直接FK | 11 |
0 | 間接FK | 3 |
0 | PK | 1 |
試合データ
主審
佐藤 隆治
副審
五十嵐 泰之
副審
数原 武志
第4の審判員
木川田 博信
入場者数
8,845人
天候
晴、無風
ピッチ状態
全面良芝、乾燥
気温/湿度
25.8℃/30%
富山が決勝点! 待望の今季リーグ初ゴールで5戦ぶり勝利
試合後のビジターゴール裏は「寝ても大宮」の大合唱で盛り上がった。5試合ぶりの勝利。前節のC大阪戦から中2日で迎えた第33節アウェイでの東京V戦は、上位対決だ。前節で警告を受けた家長、カルリーニョスが出場停止であることや、日程面の考慮などから先発は4人交代。GK塩田は今季リーグ戦初先発。試合前にひと際大きい声援が送られた。
試合の立ち上がりは、やや相手のペース。横谷は「前半は守備的というか、リスクを負わずにゲームを進めた」と話した。それでも、18分に最初のビッグチャンスが巡ってきた。相手の右コーナーキックをキャッチした塩田は、すかさず前方のムルジャへスロー。ムルジャがドリブルで持ち上がってカウンターを仕掛けると、2人がサポート。右サイドでパスを受けた渡邉がクロスを送り、左を駆け上がった泉澤が左足のダイレクトボレー。シュートはミートし切れずにゴールの枠を外れていたが、ゴール前でムルジャが相手に倒されてPKを獲得した。しかしムルジャが蹴ったPKは、相手GKに阻まれて得点にはならなかった。
その後も全体的には相手ペースだが、内容は五分五分。中盤でのペースの奪い合いとなった。GK塩田は前半に2度、接触プレーで倒れ込んだが、塩田は「試合前、監督から『タフに最後までファイトしよう』と言われていた。チームの状況、この試合の意味を考えても、ここでピッチから出るのは嫌だったし、勝点3を取りたかった。その気持ちが少しでも仲間に伝わればいいと思っていた」とプレーを続けた。
後半に入ると、53分に途中出場したばかりの高木善のシュートを、塩田の好守で辛くも防いだ。60分前後には、カウンターでムルジャがシュートまで持ち込む場面が2度続くなど反撃に打って出た。時間が経つにつれて相手にボールを持たれる時間が長くなったが、無理をせずにじっくりと構えてカウンターで好機を狙った。85分には、東京Vの鋭いカウンターに苦しめられた。アラン ピニェイロがドリブルで左サイドからゴール前まで切り込み、クロスをブルーノ コウチーニョがシュート。しかし、この決定的なピンチを「(ドリブルから)シュートを打つ感じがなかったので、ポジションに戻れた」と読み切ったGK塩田が好守。
そして直後の86分、菊地のロングフィードのセカンドボールを、右サイドで拾った片岡が「サイドバックで出場したときは、最低でも前半に1回、後半に1回くらいはクロスを上げるとかで攻撃に参加したかったけど、なかなか攻撃の場面が作れなかった。だから、あの場面は行ってやろうと思った」と、フィジカルの強さを生かしたドリブルで前進。すると、ペナルティーエリアに流れた富山へパス。富山はエンドライン際から鋭い切り返しを見せると、左足で迷わずシュート。相手GKの頭上を抜く豪快な一発は、そのまま決勝点となった。
富山はサポーターが待つゴール裏へ走り出したが、ベンチ総出でチームメートが一気に駆け寄り、その場に歓喜の輪が出来上がった。富山は待望の今季リーグ初得点。「コースは狙っていない。思い切り打った。洋介さんがすごいゴリゴリしたドリブルで突破して来たときは、早くパスを出してくれ!と思ったけど、最後は意外と優しいボールが来た(笑)。難しい試合だったけど、みんなが頑張っていたので、自分のゴールで勝ててうれしかった。自信をなくしかけたときもあったけど、シュート練習だけは欠かさずにやってきた。サポーターの方にもずっと応援してもらっているので、恩返しができて良かった」と喜びを爆発させた。
なかなか勝利できない時期、上位との対戦という重要な一戦を劇的な勝利で乗り越えた価値は大きい。片岡は「クタクタだったけど、あの瞬間は全力で走れた。あの瞬間のために走って良かった。今まで出番が少なかった塩さんやトミが結果を出したのは、気持ちを腐らせずに努力し続けた結果だと思う。冷静に見れば勝点3が増えるだけだけど、それ以上にチーム力が上がると感じさせる、それ以上の価値がある勝利になったかなと思う」と手ごたえを話した。ホームで敗れた東京Vには雪辱を果たした。次節は中3日で千葉戦。4月にアウェイで敗れた千葉にも借りを返し、この勢いのまま連勝で乗り切りたい。
(総評:平野貴也/写真:早草紀子)
試合の立ち上がりは、やや相手のペース。横谷は「前半は守備的というか、リスクを負わずにゲームを進めた」と話した。それでも、18分に最初のビッグチャンスが巡ってきた。相手の右コーナーキックをキャッチした塩田は、すかさず前方のムルジャへスロー。ムルジャがドリブルで持ち上がってカウンターを仕掛けると、2人がサポート。右サイドでパスを受けた渡邉がクロスを送り、左を駆け上がった泉澤が左足のダイレクトボレー。シュートはミートし切れずにゴールの枠を外れていたが、ゴール前でムルジャが相手に倒されてPKを獲得した。しかしムルジャが蹴ったPKは、相手GKに阻まれて得点にはならなかった。
その後も全体的には相手ペースだが、内容は五分五分。中盤でのペースの奪い合いとなった。GK塩田は前半に2度、接触プレーで倒れ込んだが、塩田は「試合前、監督から『タフに最後までファイトしよう』と言われていた。チームの状況、この試合の意味を考えても、ここでピッチから出るのは嫌だったし、勝点3を取りたかった。その気持ちが少しでも仲間に伝わればいいと思っていた」とプレーを続けた。
後半に入ると、53分に途中出場したばかりの高木善のシュートを、塩田の好守で辛くも防いだ。60分前後には、カウンターでムルジャがシュートまで持ち込む場面が2度続くなど反撃に打って出た。時間が経つにつれて相手にボールを持たれる時間が長くなったが、無理をせずにじっくりと構えてカウンターで好機を狙った。85分には、東京Vの鋭いカウンターに苦しめられた。アラン ピニェイロがドリブルで左サイドからゴール前まで切り込み、クロスをブルーノ コウチーニョがシュート。しかし、この決定的なピンチを「(ドリブルから)シュートを打つ感じがなかったので、ポジションに戻れた」と読み切ったGK塩田が好守。
そして直後の86分、菊地のロングフィードのセカンドボールを、右サイドで拾った片岡が「サイドバックで出場したときは、最低でも前半に1回、後半に1回くらいはクロスを上げるとかで攻撃に参加したかったけど、なかなか攻撃の場面が作れなかった。だから、あの場面は行ってやろうと思った」と、フィジカルの強さを生かしたドリブルで前進。すると、ペナルティーエリアに流れた富山へパス。富山はエンドライン際から鋭い切り返しを見せると、左足で迷わずシュート。相手GKの頭上を抜く豪快な一発は、そのまま決勝点となった。
富山はサポーターが待つゴール裏へ走り出したが、ベンチ総出でチームメートが一気に駆け寄り、その場に歓喜の輪が出来上がった。富山は待望の今季リーグ初得点。「コースは狙っていない。思い切り打った。洋介さんがすごいゴリゴリしたドリブルで突破して来たときは、早くパスを出してくれ!と思ったけど、最後は意外と優しいボールが来た(笑)。難しい試合だったけど、みんなが頑張っていたので、自分のゴールで勝ててうれしかった。自信をなくしかけたときもあったけど、シュート練習だけは欠かさずにやってきた。サポーターの方にもずっと応援してもらっているので、恩返しができて良かった」と喜びを爆発させた。
なかなか勝利できない時期、上位との対戦という重要な一戦を劇的な勝利で乗り越えた価値は大きい。片岡は「クタクタだったけど、あの瞬間は全力で走れた。あの瞬間のために走って良かった。今まで出番が少なかった塩さんやトミが結果を出したのは、気持ちを腐らせずに努力し続けた結果だと思う。冷静に見れば勝点3が増えるだけだけど、それ以上にチーム力が上がると感じさせる、それ以上の価値がある勝利になったかなと思う」と手ごたえを話した。ホームで敗れた東京Vには雪辱を果たした。次節は中3日で千葉戦。4月にアウェイで敗れた千葉にも借りを返し、この勢いのまま連勝で乗り切りたい。
(総評:平野貴也/写真:早草紀子)
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選手コメント
FW 9 富山 貴光
ベンチから見ていても難しいゲームだと感じていましたが、得点してチームを救いたい一心でピッチに入りました。得点シーンは相手のディフェンダーが食いついてきたので切り返してから思いっ切り打ちました。入って気持ち良かったです。ここまで出場機会が少なかったですが、地道にコツコツと取り組んできた成果が出たと思います。次もチャンスをもらえたらしっかり結果を残したいと思います。
GK 21 塩田 仁史
チームが連敗していて勝てない状況の中で、自分にチャンスがきたので昂ぶるものがありました。場所も慣れ親しんだ味スタで、相手がヴェルディだったことも昂ぶる要因だったかもしれませんが、とにかく勝つために戦う気持ちを持ってプレーしようと思いました。シーズンも終盤に入り簡単なゲームはありません。その中で今日はサポーターの皆さんも諦めずに最後まで応援してくれて、とても力になりました。
DF 34 片岡 洋介
今日の勝ちが良いきっかけになればと思います。色々な課題があるにせよ、勝てれば皆が笑顔になれますし、しっかりと修正しながら前向きな気持ちで次に臨みたいです。右サイドバックは経験してこなかったポジションですが、チームのためになるのなら、どこでもやる気持ちでいます。クロスを選択せずにドリブルで行ってみようとチャレンジしたプレーが、結果的に得点につながって良かったです。
Q.塩田選手、片岡選手と、後ろの選手を入れ替えた狙いを教えてください。
塩田選手は天皇杯1回戦で良いプレーをしてくれましたが、2回戦では次のリーグ戦を見据えて加藤選手を起用しました。加藤選手が悪いわけではなく、塩田選手はこういった勝てていない状況のときにも良い準備をしてくれていたので、リーグ戦でも起用してみようと送り出しました。片岡選手の起用については、渡部選手の連戦の疲労もありましたし、以前も右サイドバックで起用したときにしっかりとプレーしてくれたからです。
Q.前節の課題であった試合運びについて、また富山選手の評価をお願いします。
今日は私のイメージ通りのゲームでした。基本的には、先発の播戸選手が相手のボランチをケアしてセカンドボールを拾うイメージでした。前節は私が選手たちをあおってしまったこともあり、後半はオープンな展開になってしまいましたので、今日はアグレッシブとコントロールをテーマに戦いました。ヴェルディさんは若い選手がハードワークしてきますから、オープンな展開になってしまうと苦しくなる可能性があったため、選手たちにはアグレッシブとコントロールのメリハリを持ってほしいと伝えていました。
どちらのチームにも連戦の影響があり、富山選手が出場するタイミングでは、相手の最終ラインも上げられない状況になっていました。そこで、彼には相手の背後を狙うことと、スペースの空いた1.5列目の位置でボールを収めることを託しました。久しぶりのゲームでしたが、しっかりとプレーして得点まで挙げてくれましたし、普段のトレーニングの成果が出て本当に良かったと思います。
Q.富山選手について、普段の練習のどういったところが生きたと思いますか。
彼の一番の特長は、裏へ飛び出すプレーだと思っています。しかし、私は1.5列目の位置でボールをキープする役割も要求していた中で、なかなかリズムがつかめなかったのではないかと思います。それでもストライカーとして要求されていることに対し、しっかりと取り組んでくれていました。今シーズンはチームが勝っていたこともあり、なかなかチャンスをあげられませんでしたが、普段から意識を高く持ってやってくれていることが、こういう結果につながったのだと思います。クラブハウスに残っている選手やサブの選手も含めて、選手たち全員が同じ方向を向いてくれています。私の力不足もある中で、みんなの力でまとまってくれて本当に助かっています。今日もゲーム内容が良かったかと言われればそんなことはないですが、ここで勝利を得ることが次の自信につながると考えていましたので、結果が出て良かったです。