第95回 天皇杯 第3節
2015.10.14 [WED] 19:00
ユアスタ
仙台
0
-
0
0
前半
0
0
後半
0
0
延前
0
0
延後
0
4
PK
3
大宮
試合経過
メンバー
スターティングメンバー
GK 21 関 憲太郎
DF 33 多々良 敦斗
DF 2 鎌田 次郎
DF 29 上本 大海
DF 4 蜂須賀 孝治
MF 19 杉浦 恭平
73'
MF 27 武井 択也
MF 26 藤村 慶太
MF 8 野沢 拓也
83'
FW 9 ウイルソン
98'
FW 28 山本 大貴
控えメンバー
GK 22 石川 慧
DF 3 渡部 博文
DF 23 二見 宏志
MF 10 梁 勇基
MF 14 金久保 順
73'
FW 7 奥埜 博亮
83'
FW 20 ハモン ロペス
98'
監督
渡邉 晋
スターティングメンバー
GK 1 加藤 順大
DF 13 渡部 大輔
DF 2 菊地 光将
DF 3 河本 裕之
DF 20 大屋 翼
MF 15 大山 啓輔
MF 23 金澤 慎
90+1'
MF 14 清水 慎太郎
MF 16 マテウス
76'
FW 17 横谷 繁
FW 11 播戸 竜二
61'
控えメンバー
GK 31 清水 慶記
DF 28 福田 俊介
DF 29 藤井 悠太
MF 39 泉澤 仁
76'
FW 8 ムルジャ
90+1'
FW 9 富山 貴光
FW 41 家長 昭博
61'
監督
渋谷 洋樹
試合詳細
12 | シュート | 9 |
---|---|---|
15 | GK | 15 |
8 | CK | 3 |
18 | 直接FK | 18 |
3 | 間接FK | 5 |
0 | PK | 0 |
試合データ
主審
東城 穣
副審
名木 利幸
副審
平間 亮
第4の審判員
佐藤 誠和
入場者数
3,276人
天候
晴、無風
ピッチ状態
全面良芝 乾燥
気温/湿度
9.1℃/84%
天皇杯は3回戦敗退、J1仙台を相手に無失点もPK戦で敗れる
日本一への挑戦は、仙台の寒空の下で幕を閉じた。天皇杯3回戦の仙台戦では、今シーズン初めて公式戦でJ1チームと対峙した。この大会を勝ち上がるためだけでなく、明治安田生命J2の首位チームとしての力が、J1でも証明するか否かの意味も含む重要な一戦だ。中3日で続く3連戦のため、渋谷監督は熊本戦から金澤、菊地以外の先発メンバーを入れ替える大胆な選手起用で臨んだ。
仙台もリーグ戦の布陣とは異なり、前半は互いに探り合うような試合運びとなった。その中でも、守備では菊地が徹底的に相手の縦パスをつぶし、河本が後方を的確にカバーして対応。攻撃では大山が中盤で相手選手の間にポジションを取ってショートパスの交換やターンで起点になり、両サイドバックが攻撃参加してチャンスを作り出した。38分に大屋の縦パスで清水慎が左サイドで抜け出し、クロスに播戸が走り込むなど、サイド攻撃でゴールへ迫った。41分にはカウンターで抜け出したマテウスが、大山とのパス交換からミドルシュートと、攻撃の形は作れていた。しかし、盛んにオーバーラップを見せていた左サイドバックの大屋が、「相手のサイドバックの裏をうまく使えていたけど、最後のところでシュートを打てなかった」と話したように、決定機に持ち込むことができなかった。
後半は、開始早々の50分にショートカウンターからマテウスがシュート。「自分の持ち味であるドリブル、シュートを積極的に狙おうとした」という言葉通りにアグレッシブなプレーを見せた。その後もフリーキックから菊地が放ったヘディングシュートや、横谷のミドルシュートなどでゴールを狙ったが、得点はできなかった。終盤に差し掛かると、選手交代で家長、泉澤、ムルジャと次々に強力な攻撃陣を投入。しかし、連戦の疲労もあり、相手の攻撃を跳ね返すばかりで守勢に回る時間が長くなり、次第に試合のペースを奪われた。0-0のまま迎えた延長戦では、シュートを1本も打つことができなかった。
ムルジャ投入後、延長戦はボランチでプレーした横谷は「フレッシュな3人が入ったので、僕と(大山)啓輔でしっかりと守備をしようと話して、無理をせずにバランスを取りながらプレーした。延長戦は思った以上にボールが回らず、セカンドボールも拾えずに常にリアクションになってしまったけど、クロスへの最後の対応はできていたので、やられる気はしなかった。ただ、もう少し攻撃につなげられていればと思う」と、守備で粘りを見せた手ごたえを話したものの、逆襲の手立てを見つけられなかったことを悔やんだ。
試合は、両チーム無得点のまま延長戦を終えてPK戦に突入。先攻となった中で2本目のムルジャ、4本目の菊地が失敗。相手も1人が枠外に外したが、PK戦3-4での敗戦となった。相手のクロスやスルーパスに対し、素早い反応を見せて危機を救っていたGK加藤は、「ボランチのところでしっかりと締めてプレーできていた。(金澤)慎と啓輔がしっかりやってくれた。そのおかげで無失点に抑えられた。啓輔は堂々と先発でプレーできることも証明できた。ただ、勝てなかったことが悔しい」と、J1勢を相手に一定の手ごたえを残しながらも天皇杯の敗退が決まった事実を惜しんだ。しかし、肩を落としている時間はない。次戦は中3日で迎えるリーグ戦。ホームで徳島を迎え撃つ。天皇杯敗退により、目指す目標はJ2優勝に絞られた。公式戦2連敗となったが、ホームで苦しい流れを断ち切り、タイトル奪取に向けた歩みを再開したい。
(総評:平野貴也/写真:早草紀子)
仙台もリーグ戦の布陣とは異なり、前半は互いに探り合うような試合運びとなった。その中でも、守備では菊地が徹底的に相手の縦パスをつぶし、河本が後方を的確にカバーして対応。攻撃では大山が中盤で相手選手の間にポジションを取ってショートパスの交換やターンで起点になり、両サイドバックが攻撃参加してチャンスを作り出した。38分に大屋の縦パスで清水慎が左サイドで抜け出し、クロスに播戸が走り込むなど、サイド攻撃でゴールへ迫った。41分にはカウンターで抜け出したマテウスが、大山とのパス交換からミドルシュートと、攻撃の形は作れていた。しかし、盛んにオーバーラップを見せていた左サイドバックの大屋が、「相手のサイドバックの裏をうまく使えていたけど、最後のところでシュートを打てなかった」と話したように、決定機に持ち込むことができなかった。
後半は、開始早々の50分にショートカウンターからマテウスがシュート。「自分の持ち味であるドリブル、シュートを積極的に狙おうとした」という言葉通りにアグレッシブなプレーを見せた。その後もフリーキックから菊地が放ったヘディングシュートや、横谷のミドルシュートなどでゴールを狙ったが、得点はできなかった。終盤に差し掛かると、選手交代で家長、泉澤、ムルジャと次々に強力な攻撃陣を投入。しかし、連戦の疲労もあり、相手の攻撃を跳ね返すばかりで守勢に回る時間が長くなり、次第に試合のペースを奪われた。0-0のまま迎えた延長戦では、シュートを1本も打つことができなかった。
ムルジャ投入後、延長戦はボランチでプレーした横谷は「フレッシュな3人が入ったので、僕と(大山)啓輔でしっかりと守備をしようと話して、無理をせずにバランスを取りながらプレーした。延長戦は思った以上にボールが回らず、セカンドボールも拾えずに常にリアクションになってしまったけど、クロスへの最後の対応はできていたので、やられる気はしなかった。ただ、もう少し攻撃につなげられていればと思う」と、守備で粘りを見せた手ごたえを話したものの、逆襲の手立てを見つけられなかったことを悔やんだ。
試合は、両チーム無得点のまま延長戦を終えてPK戦に突入。先攻となった中で2本目のムルジャ、4本目の菊地が失敗。相手も1人が枠外に外したが、PK戦3-4での敗戦となった。相手のクロスやスルーパスに対し、素早い反応を見せて危機を救っていたGK加藤は、「ボランチのところでしっかりと締めてプレーできていた。(金澤)慎と啓輔がしっかりやってくれた。そのおかげで無失点に抑えられた。啓輔は堂々と先発でプレーできることも証明できた。ただ、勝てなかったことが悔しい」と、J1勢を相手に一定の手ごたえを残しながらも天皇杯の敗退が決まった事実を惜しんだ。しかし、肩を落としている時間はない。次戦は中3日で迎えるリーグ戦。ホームで徳島を迎え撃つ。天皇杯敗退により、目指す目標はJ2優勝に絞られた。公式戦2連敗となったが、ホームで苦しい流れを断ち切り、タイトル奪取に向けた歩みを再開したい。
(総評:平野貴也/写真:早草紀子)
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選手コメント
GK 1 加藤 順大
今日はJ1の仙台との試合ということで、課題を修正し失点ゼロで終われたことは良かったですが、僕らがいるべきカテゴリーのチームとの対戦ですし何が何でも勝ちたかったです。自分もPKを止めることができず残念だし悔しいです。これで残すタイトルはJ2優勝しかないので、この悔しさをリーグ戦に生かしていきたいと思います。遠くまで応援に来てくれてありがとうございました。
DF 13 渡部 大輔
マテウスとは練習や練習試合で何度も同サイドで組んでいますし問題はありませんでしたが、もっと彼の特徴を生かしてあげられれば良かったです。前半は自分たちのペースでボールを握れていたので、そこで1点取れていれば違った結果になったかと思います。すぐにリーグ戦がありますし、前節は不甲斐ない試合をしてしまったので、ホームでしっかり勝って優勝に近づきたいです。応援よろしくお願いします。
MF 15 大山 啓輔
仙台はブロックを作ってくるので、中盤でボールを受けて攻撃の起点になれればと思ってゲームに入りました。後半の終盤から延長戦では相手にボールを持たれる時間が長かったですが割り切って守れていたし意思統一はできていたと思います。自分自身も、前半の途中から中盤でボールを拾ってつなぐプレーができていましたが、相手に押し込まれる展開になってからは、ボールを触れなくなった点が改善点だと思います。
Q.延長に入ったあたりから、相手にボールを支配された要因は何でしょうか。
90分で勝利したいと思っていたので、試合開始から飛ばしてボールを持つ時間を長くしていました。選手交代で家長選手と泉澤選手を起用し、得点が入りそうな雰囲気がありましたが、ムルジャ選手は金澤選手の状態が思わしくなかったので交代しました。確かに、仙台さんが中盤にフレッシュな選手を入れたことでボールを動かされるようになりましたが、最終ラインの選手たちは“持たれている”というよりは、“持たせている”という感じで、無理に出ていかない状態でした。サイドバックの2人も高い位置を取らず、最終ラインとボランチを含めた6人でしっかりとブロックを作り、前の4人で攻撃してワンチャンス、ツーチャンスを狙うという展開だったので、ボールを持たれたことは気になりませんでした。相手にボールを持たれていると、疲弊してきてピンチもありましたが、我々にもチャンスがありましたし、そこで得点できればと思いました。しかし試合全体で見れば、前半から我々がボールを持っている時間がすごく多く、チャンスを何度か作っていました。左サイドからのクロスと、そのセカンドボールを狙うという相手の攻撃を抑えた上で、しっかりとボールを動かしながら決定的なシーンを作れればと思いましたが、残念ながら得点には至りませんでした。
Q.J1の相手に対し、できたこと、できなかったことは何でしょうか。
ある程度ボールを持たしてくれ、前半はやれている感覚を持たせてくれるのがJ1です。後半に入る前に選手たちには伝えましたが、ボールをしっかりと動かしながら、タイミング良く相手が嫌がるスペースを突いていくプレーの精度を、もっと高めていかないといけないと思いました。選手たちが狙いどおりにボールを動かせる立ち位置を取ってくれ、何度かチャンスも作れていたので、何ができたかというよりは、それを相手がどう感じたかが重要かと思います。その裏返しで、仙台さんは我々が行きたい場所を確実に守ってきたので、できなかったことというか、やはりJ1はレベルが高いと感じました。ワンランク上のパスやタイミングを磨いていきたいです。守備では何度かクロスから危険な場面を作られかけましたが、完全に崩されたシーンはなかったので安心して見ていられました。ただ、我々は勝っていないので、これ以上は何も言えません。
Q.今日はほとんどのセットプレーを大山選手が蹴っていましたが、何か狙いがあったのでしょうか。
相手がゾーンディフェンスをしていました。これまでキッカーを務めることが多かった横谷選手は、高さもあってミドルシュートも打てますので、今日はキッカーではなく中に持っていきました。大山選手は普段のトレーニングでも良いボールを蹴っているので、そのイメージでキッカーを任せました。