明治安田生命J1リーグ 1st 第5節
2016.4.2 [SAT] 16:00 NACK

大宮

  • 58' ドラガン ムルジャ
1 - 1
0 前半 1
1 後半 0

磐田

  • 44' 小林 祐希
試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 加藤 順大
DF 13 渡部 大輔
17'
DF 2 菊地 光将
DF 3 河本 裕之
DF 22 和田 拓也
MF 23 金澤 慎
MF 10 岩上 祐三
69'
MF 17 横谷 繁
MF 7 江坂 任
90+1'
FW 41 家長 昭博
FW 8 ドラガン ムルジャ

控えメンバー

GK 21 塩田 仁史
DF 4 山越 康平
DF 19 奥井 諒
17'
MF 18 横山 知伸
MF 20 大屋 翼
MF 39 泉澤 仁
69'
FW 9 ネイツ ペチュニク
90+1'

監督

渋谷 洋樹

スターティングメンバー

GK 21 カミンスキー
DF 5 櫻内 渚
DF 3 大井 健太郎
DF 35 森下 俊
DF 2 中村 太亮
60'
MF 7 上田 康太
MF 13 宮崎 智彦
MF 9 太田 吉彰
73'
MF 4 小林 祐希
MF 15 アダイウトン
88'
FW 8 ジェイ

控えメンバー

GK 1 八田 直樹
DF 33 藤田 義明
MF 11 松浦 拓弥
88'
MF 22 松井 大輔
73'
MF 23 山本 康裕
60'
MF 40 川辺 駿
FW 16 齊藤 和樹

監督

名波 浩
試合詳細
7 シュート 11
11 GK 8
7 CK 10
19 直接FK 12
0 間接FK 5
0 PK 0
試合データ

主審

池内 明彦

副審

戸田 東吾

副審

小椋 剛

第4の審判員

森川 浩次

入場者数

11,271人

天候

曇、弱風

ピッチ状態

全面良芝、乾燥

気温/湿度

15.2℃/52%
ムルジャの同点ゴールで価値あるドロー
昇格組同士の一戦である。明治安田生命J2リーグを戦った昨シーズンは2引分け、リーグ戦の通算成績も7勝6分け7敗とまったくの五分だ。特に昨年のアウェイゲームでは2点のビハインドを追いつくなど、アルディージャが勝負強さを見せた一戦となった。今日の試合で決着をつけたいのは、両チームに共通する思いだろう。

アルディージャにとっては重要な一戦でもある。明治安田生命J1リーグでは2連敗中。前節の広島戦は1-5と大敗した。ヤマザキナビスコカップは1勝1分けと立て直したが、今日が連敗脱出の正念場となる。渋谷監督はこの重要な一戦で、メンバーを大きく入れ替えてきた。ヤマザキナビスコカップで好調だったGK加藤、DF渡部、MF金澤、江坂、横谷の5人を、今シーズンのリーグ戦で初めて先発起用したのだ。

試合は立ち上がりから見ごたえのある攻防が続いた。磐田は最終ラインが高い位置を保ち、前線から積極的にアプローチを仕掛けてくる。奪ったボールをリズム良くつなぐと、パワーと高さを兼ね備えたジェイ、アダイウトンを軸にゴールを狙いにきた。しかし、アルディージャの守備陣は慌てない。岩上のサイドチェンジも相手に脅威を与えた。前半最大のチャンスは11分だ。横谷のパスから右サイドの渡部がワンタッチで相手DFを置き去りにすると、そのままゴール前にグラウンダーのクロス。ファーサイドに飛び込んだムルジャにはわずかに合わなかったが、ゴールの期待が高まるシーンだった。

17分、足の違和感を訴えた渡部に代わって奥井を投入。中盤以降は拮抗したものの、菊地を中心に粘り強く守った。渋谷監督も試合後、「選手は序盤からアグレッシブに戦った。守備の高い意識から失点はしたが、前半はボールを出し入れさせながら私がイメージしている攻撃をしてくれた」と振り返っている。攻守において内容は悪くなかった。しかし前半終了間際の44分、スローインの流れから小林に決められて先制点を献上。0-1で前半を終えた。

後半、1点を追うアルディージャが攻撃の圧力を強めた。均衡を破ったのはやはりこの男——、ムルジャだった。58分、横谷のスルーパスにタイミング良く抜け出すと、振り向きざまに左足を一閃。鮮やかにゴールネットを揺らし、1-1の同点に追いついた。

これで試合が動いた。69分、岩上に代えて泉澤を投入。泉澤を左サイドハーフ、江坂を右サイドハーフとし、横谷をボランチに据えて攻撃を活性させると、その1分後には泉澤がつないだボールをムルジャが至近距離からシュートを放つ。これは惜しくも相手GKのファインセーブに阻まれたが、逆転の期待はさらに高まった。しかし、終盤は磐田にボールを支配された。最後はセットプレーのピンチをしのぎ切り、1-1のまま試合終了。タイムアップを告げるホイッスルが、花冷えのNACK5スタジアム大宮に響き渡った。

昨シーズンから続く引分けは、3試合連続となった。しかし、内容の濃い引分けだった。リーグ戦の連敗を止めたことを考えれば、決してネガティブな結果ではない。チームも前向きだ。GK加藤は、「取られてはいけない時間帯の失点だったが、その後は焦れることなくしっかり守れた。みんなを心強く感じながらプレーすることができた」と振り返った。ムルジャの視線も既に先を見据えている。「勝点3を取るチャンスはあった。内容は良かったし、全員が頑張っていた。こういう戦いを続けていけば必ず勝点3は取れる」。開幕2連勝で好スタートを切ったアルディージャが開花の時を迎えるのは、間もなくだ。

(総評:岩本勝暁/写真:早草紀子)

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監督コメント
監督 渋谷 洋樹
リーグ戦では1-5という悔しい結果を受けた後のホームゲームでしたが、磐田さんのファン・サポーターの方にもたくさん来ていただきましたし、約11,000人という多くの方が来てくださったことに感謝してゲームに入ってほしいと選手たちを送り出しました。前回の結果を見た方がいらしてくださるかは分かりませんでしたので、今日も応援してくださる方々に勝利を届けようと伝えました。

選手たちは意識高く、試合の序盤からタフに、アグレッシブに戦ってくれました。しかしその意識の高さから、守備のスローインの場面を4人で対応してしまったことで中の選手がフリーになり、残念ながら失点してしまいました。前半に関しては中を使ったり外を使ったりと、ボールを出し入れさせながら、私がイメージしている攻撃をしっかりとやってくれましたし、守備ではジェイ選手、アダイウトン選手という非常にスピードとパワーのある選手を自由にさせず、すごく集中してくれていました。しかし残念ながら失点してしまったので、後半はもう一度、同じプレーのイメージを持ちつつワンランク、ツーランク上のレベルでプレーすることを意識させました。そして後半も立ち上がりから良い流れで戦い、得点に結びつけてくれたことは本当に良かったと思います。

後ろの選手たちを中心にハードワークして、後半は相手の攻撃を抑えてくれました。この状況で得点1、勝点3をモノにすることが、J1を戦う上で絶対に必要だと思いましたし、課題として積み重ねていかなければいけない部分だと感じます。先日の甲府さんとの試合、そして今日の試合と、選手たちは本当にタフに戦って良いゲームをしてくれました。甲府さんは攻撃のアクションが少なかったかもしれませんが、我々の攻守の切り替えや相手にスキを与えないという点は素晴らしかったので、この2試合は勝たせてあげられなかった責任を感じています。また勝つために選手たちをトレーニングに向かわせ、これからも積み上げていきたいと思いますし、選手たちも今日の悔しさを持って戦ってほしいと思います。次はすぐに湘南さんとのカップ戦があり、名古屋さんとのリーグ戦と続きますので、そこに向けて全員で良い準備をしていきたいと思います。

Q.攻撃面で良かったのは、どのような点でしょうか。
誰かがボールを受けた後、周りの選手たちが良いポジションに立てていたから良い攻撃ができたのだと思います。良いポジショニングによってボールを動かすリズムがスムーズでしたし、パスをタイミング良く受けられるボールタッチを全員ができたことが、良い攻撃につながった要因だと思います。攻撃では狭いところだけでなく、サイドチェンジやロングパスを使う場面も出ていました。相手の守備の仕方を見て、選手たちが自分で判断してプレーしてくれました。ただ、形としては良いシーンはできていた一方でシュートが少なかったので、ミドルシュートなどの意識を高めるように私も選手たちに伝えていきたいと思います。パスをつないで相手の守備を打ち破る、相手の嫌なエリアを攻めることも大切ですが、時にはミドルシュートも必要だと思います。

Q.泉澤選手の投入で攻撃にアクセントがついたと思いますが、もっと早いタイミングでの投入も考えていらっしゃったのでしょうか。また、彼がもっと長い時間プレーするために求められることは何でしょうか。
ゲーム内容を考慮しながら、交代のタイミングを考えていました。追いかける展開が続いていればもっと早く投入したと思いますが、1-1になり試合の流れも非常に良かったので、彼の投入はあの時間帯が良いと考えました。結果的に、もう少し早ければ良かったと思うこともありますし、選手交代については『こうしたら良かったな』と後になって思うことも多々ありますが、今日はあのタイミングで決断し、彼に期待するプレーを伝えました。泉澤選手はチャンスに絡んでシュートをたくさん打ってくれていたので、私としてはシュートを決め切れる選手になってほしいと期待しています。J1を戦う上では、交代選手がチームのパワーを上げてくれることが絶対に必要だと思うので、彼は良いプレーをしてくれたと思います。

Q.昨年J2で戦った2試合と、今日の試合で何か違いを感じましたか?
昨年も1試合目と2試合目の内容は違っていましたが、今日と比べて大きな違いを感じた点はありません。磐田さんは全員がハードワークするというのは昨年から変わっていませんし、ジェイ選手とアダイウトン選手が中心という点も変わっていませんから、ゲーム内容にも大きな変化はないと思いますし、この結果は妥当なのかもしれません。ただ、我々は1つ1つのプレーの精度を上げていかなければいけないですし、粘り強く守り切るという部分のレベルを上げていくことが、J1を戦い抜く上で必要だと思いますので、そういった部分を高めていきたいですし、選手交代を効果的に使う必要性もあらためて感じました。来週の湘南戦、名古屋戦に向けて、準備期間は短いですが、1つ1つ丁寧にプレーするとか、ボールを大切に扱うとか、そういった意識を高めることが必要だと感じています。磐田さんとアウェイで対戦するのはだいぶ先ですが、去年から3試合で3引分けなので次は結果を出したいですし、目の前の試合に一戦一戦しっかりと臨んでいきたいと思います。
選手コメント
GK 1 加藤 順大
今シーズンのリーグ戦初出場であり、今日は長男の誕生日だったので印象に残る1日になりました。昇格クラブ同士の対戦で絶対に負けなくない一戦でしたが、先制点を許してしまったので、2点目を取られないように仲間を信じてプレーしました。自分のプレーとしては、つなぐプレーをもう少し増やしたかったですし、チームとしても、あの時間帯に失点してしまうことは良くないので修正していきたいです。
FW 8 ドラガン ムルジャ
今日もファン・サポーターの皆さんが良い雰囲気を作ってくれました。ありがとうございました。繁から素晴らしいパスがきたので私は決めるだけでした。彼は狭いスペースの中でも高い技術を発揮できる選手ですし、繁とは良い関係を築けていると感じています。ホームでリードされる状況になると試合は難しくなりますが、今日はそこから追いつけたことをポジティブにとらえたいと思います。
MF 17 横谷 繁
ゴールシーンはシュートを打とうと思いましたが、相手のディフェンスが食いついてきた瞬間、ムルジャが素晴らしい動き出しをしてくれたのでパスを選択しました。今日はマッチアップしたアダイウトンが守備では少しスキがあったので、そこを意識していました。でも、もう少しアグレッシブにいって良かったかもしれません。今日の引分けを今後の試合での勝利につなげられるように頑張っていきたいです。
DF 22 和田 拓也
左サイドは昨年もやっているので違和感はありませんでしたが、今日は任とのコンビだったので、彼が裏に抜けていくことで生まれるスペースを使い、自分も高い位置を取ることを意識しました。ジェイとアダイウトンは強烈でしたが、チームとして大きな差はなかったと思いますし、失点した時間帯は声を掛け合って、もっと集中するべきでした。

自分たちはJ1の上位にいつもいるようなクラブとは、まだ差があると感じますし努力していきたいです。
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