明治安田生命J1リーグ 1st 第7節
2016.4.16 [SAT] 16:00 NACK

大宮

  • 32' 家長 昭博
1 - 1
1 前半 0
0 後半 1

甲府

  • 75' チュカ
試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 加藤 順大
DF 19 奥井 諒
DF 2 菊地 光将
DF 3 河本 裕之
DF 22 和田 拓也
MF 10 岩上 祐三
MF 23 金澤 慎
MF 17 横谷 繁
73'
MF 39 泉澤 仁
79'
FW 41 家長 昭博
FW 8 ドラガン ムルジャ
84'

控えメンバー

GK 21 塩田 仁史
DF 4 山越 康平
DF 5 沼田 圭悟
84'
MF 18 横山 知伸
MF 20 大屋 翼
FW 7 江坂 任
73'
FW 9 ネイツ ペチュニク
79'

監督

渋谷 洋樹

スターティングメンバー

GK 1 河田 晃兵
DF 8 新井 涼平
DF 4 山本 英臣
DF 17 津田 琢磨
MF 16 松橋 優
90+2'
MF 27 ビリー セレスキー
MF 30 保坂 一成
61'
MF 14 田中 佑昌
FW 23 稲垣 祥
FW 9 ニウソン
56'
FW 10 クリスティアーノ

控えメンバー

GK 31 岡西 宏祐
DF 3 畑尾 大翔
MF 20 黒木 聖仁
90+2'
FW 11 チュカ
56'
FW 13 河本 明人
FW 15 吉野 峻光
FW 25 森 晃太
61'

監督

佐久間 悟
試合詳細
2 シュート 7
13 GK 3
2 CK 2
14 直接FK 10
2 間接FK 2
0 PK 0
試合データ

主審

廣瀬 格

副審

五十嵐 泰之

副審

馬場 規

第4の審判員

木川田 博信

入場者数

9,659人

天候

晴のち曇、弱風

ピッチ状態

全面良芝、乾燥

気温/湿度

21.2℃/37%
家長のゴールで先制するも、後半に追いつかれドロー
今日はJリーグにとって特別な一日である。4月14日21時26分、熊本県熊本地方を震源とする最大震度7の地震が発生。さらに同16日1時25分には、マグニチュード7.3の地震が発生した。これを受け、4月16日と17日に九州地方で開催予定だった明治安田生命Jリーグのうち、J1の福岡vs名古屋と鳥栖vs神戸、J2の長崎vs水戸、J3の鹿児島vs相模原と大分vs福島が中止。また、京都vs熊本も中止になることが発表された。

そんな中、今日もNACK5スタジアム大宮には9,659人のファン・サポーターが詰めかけた。選手はサッカーができる喜びを、ファン・サポーターの多くが応援できる幸せを感じたはずだ。誰もが感謝の念を胸に抱いた。ゴール裏には「がんばろう熊本・九州」の横断幕が掲げられ、試合前には震災で亡くなられた方に哀悼の意を表して黙とうが捧げられた。そして独特の緊張感の中、キックオフの笛が鳴らされた。

タフな試合になる予感はあった。相手は3月27日のヤマザキナビスコカップで引分けた甲府。渋谷監督は試合前、「大宮アルディージャというクラブの基礎を築いた佐久間さんと、NACKで対戦できることはとても感慨深い」と、この対戦を楽しみにしていた。立ち上がりから両チームがハードワークしてボールを追い続けた。アルディージャは、J1通算200試合目の出場となる家長が中盤の底まで下がり、ボールをサイドに散らした。ボランチの金澤と岩上は、体を張って相手の侵入を防いだ。前線ではムルジャの奮闘が光った。しかし、スコアレスの時間が続く。球際でのファイトは次第に激しさを増していった。

右サイドで躍動したのが、前節の名古屋戦でリーグ戦初先発を果たしたDF奥井だ。果敢にアップダウンを繰り返し、時には自ら起点となって横谷の突破をお膳立て。横谷も家長との距離をバランス良く保ちながらチャンスを狙った。右サイドのコンビネーションが実を結んだのは32分。ムルジャとのワンツーで折り返しを受けた奥井が縦パスを出すと、後ろから抜け出した横谷が相手のゴール前へドリブルで進入。クロスは相手GKにはじかれたが、こぼれ球に走り込んだ家長が右足で合わせてネットを揺らした。ゴールの後は、ゆりかごダンスで三上チーフマネージャーの第一子誕生を祝った。

その後も試合を支配したアルディージャが1点をリードしたまま前半を折り返したが、後半は我慢の時間が続いた。特に最初の15分がとてつもなく長く感じられた。岩上が振り返る。「ボールをサイドに散らされ、ラインが下がり過ぎてしまった。もう少し勇気を持ってラインを押し上げていたら、違ったゲーム内容になっていたと思う」。それでもセンターバックの河本は、パワーのあるチュカを徹底マークで封じ込めた。67分に許したクリスティアーノの強烈なミドルシュートは、クロスバーに救われた。相手の猛攻を懸命にしのいでいた。

失点は一瞬だった。75分の甲府のコーナーキックで、チュカにヘディングシュートを決められて同点に追いつかれる。なおもピンチは続いた。渋谷監督は79分、泉澤に代えてペチュニクを投入。84分にはムルジャに代わって沼田がピッチに入り、73分に入った江坂とペチュニクが2トップを形成することになった。前線が活性され、終盤はアルディージャも攻めた。87分にはペチュニクが鮮やかなトラップから巧みにシュート。相手GKのファインセーブに阻まれたが、チャンスは続いた。終了間際にも岩上がゴール前に詰め寄ったものの、1-1のまま終了。勝点1を分け合う結果となった。

「熊本地震で亡くなられた方にお悔やみを申し上げます。また、いまだ避難されている方に対し、心からお見舞いを申し上げます」。試合後、渋谷監督はこう切り出し、次のように手応えを口にした。「前半はボールを動かしてサイドから攻撃するなど、勇気を持ってプレーしてくれた。リスクマネジメントもできて、対甲府さんの戦い方をしっかりしてくれた。前半は我々がやりたい形だった」。

次の試合は中3日で行われるヤマザキナビスコカップ グループステージ Aグループ第4節。さらに来週日曜日の湘南戦とアウェイの試合が続き、チームが立ち止まることはない。九州で困難な状況に立ち向かっている人のためにも、サッカーができることに感謝し、一戦一戦を全力で戦わなければいけない。

(総評:岩本勝暁/写真:早草紀子)

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監督コメント
監督 渋谷 洋樹
まず、熊本の地震でお亡くなりになられた方、また現在でも避難されている方々に、お悔やみ申し上げます。ロアッソ熊本の清川監督は同郷ですし、コーチングスタッフには2人の後輩がいますので、すごく心配していました。本人たちとも連絡を取り、無事だということが確認できてほっとしました。

試合については、ある程度ボールを動かしてサイドから攻めたり、途中から相手に引っ掛かっている場面もありましたが、ボールを縦に入れたり、勇気を持ってプレーできました。リスクマネジメントもしっかりでき、前半のうちは対甲府さんという意味で我々のやりたいことをすべてやってくれました。試合を通じて2本しかシュートを打てなかった部分は、甲府さんのゲームになってしまったかと思いますが、前半は得点につながったシーンも含めて良いところまでいけていました。後半、守備のラインを下げたつもりはありませんが、攻撃に掛ける相手の人数が増えたこと、そして我々のプレッシャーの緩さが重なって相手にボールを持たれ、サイドを起点に決定的なピンチが何回もありました。選手を交代させながら最後の最後、ラスト10分くらいで再びエンジンが掛かったという展開でした。

ホームのリーグ戦では広島さんに負け、磐田さんに引分けでしたので、今日は勝利を届けようと選手たちを送り出しました。今日もたくさんのファン・サポーターの方がいらしてくださったにもかかわらず、引分けという形で終わったことは非常に残念ですし、勝点3を取りたかった中で勝点1しか積み上げられなかったことを真摯に受け止めたいと思います。前半にしっかりとできた点を収穫とし、後半に難しい展開になってしまった点を克服して、次のゲームに臨みたいと思います。選手たちは今日の前半は特に素晴らしいゲームをしてくれましたので、それを長い時間で続けられるようにやっていきたいです。

Q.後半は相手にボールを握られ、2列目の選手の運動量が落ちたように思いましたが、コンディション的な理由でしょうか、それとも戦術的な理由でしょうか。
2列目の選手には、前に前にという意識や仕掛ける意識を求めていますが、その点で彼らは前半からしっかりと戦ってくれていました。前半は相手に全くチャンスを与えないスキのないゲームをしてくれていましたので、選手たちは後半、少し様子を見ながらプレーしようと考えていたと思います。私自身は後半も下がらず相手に強くいこうと伝えていましたが、実際にピッチでプレーした選手たちがそう感じたのではないかと思います。1点をリードしていて、相手にはクリスティアーノという脅威になる選手がいましたので、その中でバランスを取りながら戦ってくれていたと思います。運動量が少ないことは気になりませんでしたが、プレッシャーを掛けるタイミングを逸していると感じていました。1-0でリードしていても0-0の気持ちで、相手を受けるのではなく自分たちが主導権を握って戦わなければいけないと考えていましたので、サイドハーフの選手を代えた際には、自分からタイミングを図って前に行ってほしいと伝えました。

Q.先日のアウェイでの対戦時より、後半は相手が前から奪いに来ていたように思います。去年も同じような展開に苦戦したと思いますが、修正点はどこにあるでしょうか。
しっかりとポジションを取ることだと思います。甲府さんが前半から来ていたわけではありませんし、1-0でリードしている中で、同点時と同じように戦うことは難しいものです。やはり、リードされている側は徐々にプレッシャーが掛かって攻撃に出てきますから、そこでカウンターで追加点を奪ったり、セットプレーで得点したりすることが大切だと思います。ただ、今日は4-4-2でブロックを作ったときにプレッシャーが掛からず、守備でイニシアチブを取れなかったので、その部分をしっかりと修正したいと思います。
選手コメント
MF 10 岩上 祐三
勝点2を失ったゲームだと思います。後半は、相手の勢いに押されて少し引き気味になってしまいました。徐々に相手にボールを握られている時間が長くなってしまい、気をつけていたセットプレーでやられてしまったのは良くないと思います。もう少し積極的にシュートまで持っていければ良かったです。来週も試合が続きますので、しっかり準備して次に臨みたいと思います。
DF 22 和田 拓也
クリスティアーノが外に張ってきたので、守備ではシュートレンジに入れさせないように注意していました。今日はつなぐ意識が強すぎた部分もあるし、セカンドボールもあまり拾えなかったこともあって、良いゲーム運びができませんでした。やはり1点だけでは安心できるゲーム展開にならないし、良い流れのときに追加点を取らないといけないと思います。
MF 23 金澤 慎
勝ちたかったです。つなぐことを優先しすぎたところがあったし、もっとゴールに向かっていって良かったと思います。前半は良い内容だったと思うので、それを90分間続けられるようになる必要があります。

後半は相手のプレッシャーが強くなったというのはありますが、自分自身も含めて、プレッシャーをかけられても良いボジションを取って、しっかりボールを動かせるようにならないといけません。こういう悔しい気持ちを味わいたくないですし、目の前の相手にしっかり勝てるように、あらためて頑張っていきたいです。
MF 41 家長 昭博
ゴールシーンは詰めるだけでした。今日はシュートが少なかったですが、打てるチャンスはあっても、あまり遠めからは打たなかったというのもあると思いますし、相手がブロックをしっかり作ってきて守備が堅かったというのもあります。後半になると、相手が前からプレスをかけてきたこともあって、あまり良いサッカーができませんでした。しっかりトレーニングをして、次は勝てるようにしたいです。
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