Jリーグヤマザキナビスコカップ グループステージ Aグループ 第4節
2016.4.20 [WED] 19:00 ノエスタ

神戸

  • 58' 渡邉 千真
1 - 1
0 前半 1
1 後半 0

大宮

  • 17' 江坂 任
試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 18 キム スンギュ
DF 6 高橋 峻希
DF 5 岩波 拓也
DF 39 伊野波 雅彦
DF 3 相馬 崇人
MF 24 三原 雅俊
MF 14 藤田 直之
46*'
MF 15 小林 成豪
64'
MF 7 ペドロ ジュニオール
MF 19 渡邉 千真
FW 9 石津 大介
69'

控えメンバー

GK 30 徳重 健太
DF 8 高橋 祥平
DF 34 藤谷 壮
MF 23 松下 佳貴
MF 27 松村 亮
69'
MF 32 前田 凌佑
46*'
FW 20 増山 朝陽
64'

監督

ネルシーニョ

スターティングメンバー

GK 21 塩田 仁史
DF 19 奥井 諒
DF 4 山越 康平
DF 3 河本 裕之
DF 20 大屋 翼
MF 15 大山 啓輔
69'
MF 18 横山 知伸
MF 5 沼田 圭悟
MF 16 マテウス
63'
FW 7 江坂 任
FW 9 ネイツ ペチュニク
82'

控えメンバー

GK 50 松井 謙弥
DF 25 高山 和真
DF 22 和田 拓也
69'
MF 17 横谷 繁
82'
MF 26 小島 幹敏
MF 39 泉澤 仁
63'
FW 29 川田 拳登

監督

渋谷 洋樹
試合詳細
11 シュート 16
11 GK 9
2 CK 3
6 直接FK 18
1 間接FK 1
0 PK 0
試合データ

主審

高山 啓義

副審

三原 純

副審

西橋 勲

第4の審判員

岡 宏道

入場者数

5,077人

天候

晴、弱風

ピッチ状態

全面良芝、乾燥

気温/湿度

17.6℃/69%
勝点1を分け合い、4戦負けなしでAグループ首位をキープ
ノエビアスタジアム神戸が祈りに包まれた。ヤマザキナビスコカップのグループステージ Aグループ第4節の試合前、平成28年度熊本地震の犠牲者を悼んで黙とうが捧げられた。依然として避難生活を強いられている人も多くいる。渋谷監督は選手たちに、「サッカー仲間として、感謝しながらプレーしよう」と話したという。サッカーで思いを伝えたい。それが両チームに共通する合い言葉だ。アルディージャのキックオフでスタートした試合は、立ち上がりから気持ちのこもった激しい展開となった。

直近のリーグ戦から中3日。アルディージャはメンバーを大きく入れ替えた。GKは塩田、最終ラインにはセンターバックの山越に加え、奥井、河本、大屋と神戸を古巣とするメンバーが並んだ。試合前の選手紹介で3人の名前が呼ばれると、ホーム側のゴール裏からも盛大な拍手がわき起こった。大山と横山がダブルボランチを組み、左サイドハーフにはマテウス。右には、サイドハーフとしては初先発となる沼田が入った。2トップは調子を上げている江坂とペチュニクのコンビ。ゴールの期待が高まった。

前半の神戸は、果敢に最終ラインの裏を狙いにきた。対するアルディージャは、落ち着いた試合運びを展開する。最初の決定機は12分、右サイドでのフリーキックで大山が蹴ったボールを沼田が頭で合わせた。シュートは相手GKに防がれたが、なおも攻撃のギアを上げていく。

待望の先制点が生まれたのは17分、マテウスが大屋のパスを左サイドで受けると、相手DFの間にうまく体を入れてゴール前に侵入。重戦車のようなドリブルで相手を置き去りにし、中央に送ったボールを江坂が押し込んだ。ニューヒーロー賞の対象選手でもある江坂の大会通算2点目で、幸先良く先制した。

その後もアルディージャは攻守にわたって躍動した。守備ではパスコースにしっかり入ってボールを奪い、リズム良くつないで前線へと運んでいく。攻撃では神戸の最終ラインの前にできたスペースを突いて、何度もチャンスをつかんだ。42分には江坂の絶妙のスルーパスを受けた沼田がループシュート。これは惜しくも相手に阻まれたが、1点をリードして前半を折り返した。

後半も拮抗した展開が続いた。しかし、ゴールネットを揺らしたのは神戸だった。58分、渡邉に同点ゴールを決められてしまう。渋谷監督が最初のカードを切ったのは、それから5分後のことだ。63分、マテウスに代えて泉澤を投入し、左サイドが活発になった。さらに69分には大山と和田をスイッチ。和田が左サイドバックに入り、大屋がボランチのポジションに入った。

懸命にボールを動かし、神戸の守備を崩しにかかった。80分には、自陣でボールを奪った泉澤がドリブルで左サイドを突破。中央に折り返したボールをフリーの沼田がシュートしたが、ボールはバーの上を超えていった。82分にはペチュニクに代わって横谷がピッチに入った。そのまま2トップの一角に入り、前線にエネルギーを吹き込んだ。

チャンスはあった。87分、カウンターから泉澤のパスを受けた沼田がシュート。しかし、ボールは再びバーの上を越えていく。試合終了間際には、泉澤がドリブルで相手のゴールラインまで侵入した。ニアサイドでパスを受けた横谷が粘って、もう一度、中央に折り返したものの、江坂のシュートは相手にブロックされた。後半最大のビッグチャンスを生かすことができず、ほどなくしてタイムアップ。1-1のまま試合を終えた。

2位の神戸を引き離すチャンスはあった。しかし、結果は勝点1。リーグ戦も含めれば、追いつかれる形での引分けが続いた。とはいえ、4試合を終えたグループステージで負けていないのは、ポジティブな材料と言っていい。グループステージ上位2チームに与えられるノックアウトステージ進出も十分に可能な位置にいる。

「1-1で終わった試合が続いているが、次の湘南戦はゲームをコントロールして勝利で終わりたい」と渋谷監督。江坂は「負けていないことをポジティブにとらえて、次は勝ちにつなげたい」と目線を先に向けた。「チーム全員の力でグループステージ突破を勝ち取りたい」と話す大屋の言葉にも力がこもった。

(総評:岩本勝暁/写真:早草紀子)

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監督コメント
監督 渋谷 洋樹
平日のナイトゲームにもかかわらず、埼玉から応援に来てくださったファン・サポーターの方々に感謝します。そんな方々に勝利を届けると同時に、神戸さんとの勝点差を広げようという意気込みでいました。しかし結果は1-1と、非常に悔しいものになりました。応援してくださった皆さんが、これで埼玉に帰らなければならないということに対し、本当に申し訳なく思います。

前半、後半ともに、選手たちはしっかりとイニシアチブをとってゲームを運んでくれました。選手たちは100パーセント戦ってくれていますので、先日の甲府戦と今日の2つの引分けは、私の責任だと感じています。もちろん、決めるべきところをしっかりと決めることが必要ですし、守備では失点をゼロに抑えなくては、やはり結果が付いてこないと感じました。甲府戦後にもお話ししましたが、この引分けをしっかりと反省し、次の湘南戦では前半に先制して逃げ切る、または追加点を取って試合を決める、ということをしていかなくてはなりません。相手に得点を許して1-1で終わる試合が2つ続いていますので、次はしっかりとゲームコントロールをして勝利したいと思います。今日の試合も選手たちがよく戦ってくれたことをうれしく思いますし、結果につなげてあげられなかったことに責任を感じています。

今日の試合前にも黙とうを行いましたが、平成28年熊本地震で被害に遭われた方々にお悔やみ申し上げます。甲府戦後にもお話したように、ロアッソ熊本の清川監督は同郷ですし、財前ヘッドコーチは高校の後輩です。財前コーチと電話で話したところ、家に帰れて少しは日常生活が戻ってきてはいるようです。選手たちには、そういった中で感謝してプレーしようと伝えました。また、被害に遭われた方の中に我々のファンの方がどれだけいるかは分かりませんし、試合を見てくれているかも分かりませんが、しっかりと勇気付けられるような試合をしようと伝えました。そういった意味でも、選手たちはよく戦ってくれたと思います。この試合を絶対に次へつなげ、リーグ戦でしっかりと勝利できるように準備したいと思います。

Q.攻守にアグレッシブな戦いをしていたと感じましたが、リーグ戦につながるという意味で、具体的にどんな点が良かったでしょうか。
神戸さんの守備は、ボールに対して厳しくプレッシャーに来ていましたが、一方でスペースが生まれている面もあり、プレーしやすい部分もありました。次に対戦する湘南さんもアグレッシブなチームですから、湘南戦に向けてという点でも、選手たちは良いイメージを持ってプレーしてくれていたと思います。甲府戦はシュート2本で1得点でしたが、今日はシュートを打つべき場面で打てず、最終的にはカウンターから失点してしまいました。選手たちにシュートの意識を持つように伝えてはいましたが、後半はシュートを打てる場面で打てずにカウンターを受けるシーンがありましたし、チャンスでシュートをしっかりと決めないと、こういう結果になってしまうと感じました。

Q.直近のリーグ戦とほぼ同じメンバーで戦った相手に対し、大宮は先発9人を入れ替えた中での引分け。チームの総合力を高めたいとお話しされていましたが、手応えを感じていらっしゃいますか。
メンバーが代わった点は関係ありません。消化試合が1つ少ない神戸さんが次の試合で勝ったら逆転されてしまいますから、今日は絶対に勝たなければいけないと考えていました。ヤマザキナビスコカップを含めると既に20数名の選手が公式戦に出ていますから、誰が出ても基本的な攻撃の形や守備の形は変わりません。あとは選手個々のプレーの質がどうかという点になりますが、選手たちは互いにイメージを共有して戦ってくれていると思います。プロフェッショナルだったら良い準備をしておくことが当たり前かもしれませんが、実はリーグ戦で出場機会の少ない選手たちにとっては難しいことですので、選手たちが普段のトレーニングに対して真摯に取り組んでくれていることが良い結果につながっていると思います。ですから、甲府戦もそうですが、私が勝たせてあげられていないと感じていますし、今日のゲームで勝てなかったことが非常に残念で、非常に悔しく思います。

Q.勝てなかった理由は、具体的に何でしょうか。
シュートを打たなかった、あとはシュートを決められなかった、そこだけです。ビルドアップでは全員が意識高くやってくれ、ボールを引き出すとか、スペースへ飛び出すとか、そういったバランスは非常に良かったと思います。今日のメンバーでトレーニングしている機会は多くありませんが、ボールのないところでのポジショニングがはっきりしていましたし、相手の守備を完全に打ち破る良い展開も何回かありました。パスの精度が低ければパスが相手に引っ掛かってしまいますから、良い展開をつくるためにはパスの質が高くなければいけません。今日は良いポジションから動き出して、相手の守備のスキを突いていくことができたと思います。

守備では、ボールが移動している間にプレッシャーを掛け、全員でカバーリングをするということができていました。カウンターを受けた際に簡単に飛び込んでかわされてしまう場面もありましたが、我々がシュートを打つべきところで打たないから、そのカウンターを食らってしまうわけです。やはり、J1ではそういった厳しさがあると思いますし、J2で許してもらえたところを許してくれません。今日はそういったことをあらためて感じましたので、それを全員で共有して次の湘南戦、そして今後の戦いに向け、良いチームにしていきたいと思います。
選手コメント
DF 4 山越 康平
ペドロ ジュニオールをはじめ神戸の攻撃陣は強烈だったので、とても良い経験になりましたが、勝てた試合だったと思うので引分けてしまい悔しいです。最初のコーナーキックでマークしていた選手にシュートを打たれてしまったし、自分のプレーにはまだ甘いところがあるのが課題だと感じています。週末にはすぐにリーグ戦があるので、しっかり準備して良いコンディションで臨めるようにしたいです。
MF 7 江坂 任
自分の周りにスペースがあったので、パスやシュートなど得点に絡むプレーを意識しました。チャンスを作ることはできていたので、もったいない試合になってしまったと思います。

地元神戸での試合だったので、すごく気合いは入っていましたし、得点を取れて良かったですが、やはり勝ち切りたかったです。リーグ戦でも引分けが続いているので、しっかり勝って勢いにつなげていきたいです。
DF 20 大屋 翼
元神戸の3人が揃って出場したということもあって、印象に残る試合になりました。今日はカウンターで良い形を作れていたのでチャンスを決めきるということと、苦しいときにも焦れずにチームとしてしっかり守れたということを、週末のリーグ戦でもやれたらと思います。

試合が続いているので、選手だけではなくファン・サポーターの皆さんも大変だと思いますが、勝って一緒に喜び合いたいです。次はアウェイになりますが、湘南まで来ていただいて一緒に戦ってください。応援よろしくお願いします。
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