JリーグYBCルヴァンカップ 準々決勝 第2戦
2016.9.4 [SUN] 18:00 ニッパツ

横浜FM

  • 45+1' カイケ
1 - 0
1 前半 0
0 後半 0

大宮

試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 榎本 哲也
DF 13 小林 祐三
DF 22 中澤 佑二
DF 4 栗原 勇蔵
71'
DF 24 金井 貢史
MF 2 パク ジョンス
MF 7 兵藤 慎剛
MF 20 マルティノス
81'
MF 11 齋藤 学
FW 9 カイケ
89'
FW 16 伊藤 翔

控えメンバー

GK 21 飯倉 大樹
DF 15 新井 一耀
71'
MF 29 天野 純
81'
MF 25 前田 直輝
89'
FW 14 和田 昌士
FW 19 仲川 輝人
FW 17 富樫 敬真

監督

エリク モンバエルツ

スターティングメンバー

GK 21 塩田 仁史
DF 19 奥井 諒
DF 2 菊地 光将
DF 3 河本 裕之
DF 22 和田 拓也
33'
MF 23 金澤 慎
MF 17 横谷 繁
MF 16 マテウス
82'
MF 39 泉澤 仁
72'
FW 7 江坂 任
FW 8 ドラガン ムルジャ

控えメンバー

GK 50 松井 謙弥
DF 20 大屋 翼
33'
MF 18 横山 知伸
MF 10 岩上 祐三
82'
MF 15 大山 啓輔
FW 9 ネイツ ペチュニク
FW 14 清水 慎太郎
72'

監督

渋谷 洋樹
試合詳細
12 シュート 11
15 GK 5
5 CK 7
14 直接FK 7
2 間接FK 1
0 PK 0
試合データ

主審

西村 雄一

副審

数原 武志

副審

金井 清一

第4の審判員

井上 知大

入場者数

8,862人

天候

晴、弱風

ピッチ状態

全面良芝、乾燥

気温/湿度

27.9℃/71%
痛恨の先制点が響いて敗戦、後半の猛攻実らず
新たな歴史への挑戦は、最後の最後で目標に手が届かなかった。JリーグYBCルヴァンカップ準々決勝第2戦は、アウェイでの横浜FM戦。ノックアウトステージはホーム&アウェイの合計スコアを争い、同点の場合にはアウェイゴールが多いチームが勝者となる。第1戦を2-1で勝利し、第2戦は同点でもクラブ初の準決勝進出となる条件だったが、奪われたアウェイゴールが難点となった。

第2戦が0-1で終わると、第1戦と同じ1点差でも敗退になる。先制ゴール、かつアウェイゴールを奪うことが、準決勝進出を大きく手繰り寄せるポイントだった。どちらが先に点を取るかによって、その後の展開は天と地ほどに違う。緊張感が漂う中で試合がスタートした。

立ち上がりにマテウスのクロスを和田が頭で折り返し、泉澤が狙う場面があったが、その後は積極的なプレーを見せる横浜FMに押される展開が続いた。引いて守ることなく攻めに出たいが、がむしゃらに1点を取りに行く必要のない事実が目の前にちらつく。攻守のバランスを全員が適正に保つのは、難しかった。

32分にMF齋藤にドリブルで守備網を破られ、FWカイケに抜け出された決定的なピンチは、GK塩田が好セーブしたが、前半終了間際に手痛い失点を喫した。相手から奪い返したボールを安全に扱っても良い場面だったが、横谷の縦パスを奪われるとカウンターの流れからカイケに強烈なシュートをたたき込まれた。

一転して追う立場になった後半は、46分の大ピンチを塩田が防ぐと反撃を開始。58分に泉澤のミドルシュートをGKがはじき、こぼれ球を拾ったムルジャがシュートした場面は決定機だったが、わずかに枠の外。その後は、奥井とマテウスのクロスから何度もゴールに迫った。73分には江坂がヘディングシュートをたたきつけたが、GKの足にはじかれた。

ゴール前の人数はそろい、何人もが飛び込んだ。しかし、同点弾は生まれなかった。奥井は、「僕がピンポイントで合わせていればという思いはある。ただ、全員が中央でゴールを奪おうとしても、相手には(空中戦に強い)中澤さんたちがいて、簡単にはいかない。ニアに飛び込む選手がもっと必要。そこで合わなくても次の選手のチャンスは広がる」と改善策を挙げた。

再三のクロスによるチャンスが得点にならないことや、終盤に河本を前線に残した際のパワープレーでフォローする選手がいなかったことなど、焦って空回りした点は今後の課題だ。どうしても得点を奪いたい時間帯は、当然ながら相手も必死に守ってくる。だからこそ工夫を凝らすことと、全員で狙いを統一して徹底することが重要だ。

残念だが、終わってしまった大会を悔いても、何も始まらない。天皇杯を挟んで明治安田生命J1リーグ2ndステージと連戦は続く。この大会を通じて新戦力の台頭など収穫もあった。特に成長を見せた一人であるマテウスは、「内容は負けていなかったし、チャンスもあった。天皇杯とリーグ戦に気持ちを切り替えて臨みたい」と力強く前を向いた。各大会で上位を争うクラブになるためには、経験を積み重ねて、勝負どころでの攻守のバランスを学ぶ必要がある。胸に抱いた悔しさは、明日への糧とするしかない。

(総評:平野貴也/写真:早草紀子)

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監督コメント
監督 渋谷 洋樹
横浜まで約1,400人のファン・サポーターの方に来ていただいたにもかかわらず、0-1で敗れてしまいました。このルヴァンカップでクラブ初のベスト4に進出し、クラブの歴史を変えようという思いで選手たちは必死に戦いましたが、残念ながらベスト4に行くことができず本当に悔しく思います。前半から相手が前から来ると予想しており、その中でしっかりとボールを動かそうと考えていました。最初の10分くらいまでは良い形でしたが、その後はなかなかうまくいかず、ボールを失う場面が増えて劣勢になってしまいました。失点に関しては、我々がオーガナイズを崩して攻撃を仕掛けた直後に奪われたので、当然の展開だったと思います。今後しっかりと修正しなければいけません。後半、相手は引いてくると思いましたし、中村俊輔選手やレギュラー組のボランチの選手もいませんでしたので、我々がボールを握れると考えていました。しかし、ゴール前にはボールが入ったものの得点には至らなかったため、そこも改善しなければいけないポイントです。今日は最低でも引分け以上にしなければいけない中、絶対に勝つという気持ちで戦わなければいけないと考えていましたが、それを達成することができず本当に悔しいです。

Q.前からプレスを掛けられた際の課題を、どのように改善していきたいですか。
実は、あれだけプレッシャーに来てくれた方がマークを外しやすいと思います。例えば、ボランチの選手がもっとボールを受けて前を向いて展開したり、チームとして相手の背後を狙ったりすることができれば良かったと思います。前半は選手同士の距離が少し離れてしまいましたが、第1戦からメンバーを複数入れ替えた影響が出てしまったのかもしれません。後半、距離感を縮めることで良い形が何度も生まれていたので、それを前半から出せなかったのは残念です。それは私のトレーニング不足ですし、今後もその部分を意識していけば良くなっていくと思います。選手たちは圧力が掛かっているように感じたかもしれませんが、マリノスさんの守備は最初の1人目が来ているだけでしたので、そこを外せれば問題なかったと思います。その1つを外せなかったのは残念ですが、同時にマリノスさんの底力を感じました。トーナメントではリーグとは違う圧力が掛かるものです。鳥取さんと対戦する水曜日の天皇杯は、相手も相当な気合で入ってくるでしょうし、しっかりとゲームコントロールして戦いたいと思います。

Q.前半と後半の終盤に失点する展開が多いと思いますが、どのように分析されていますか。
今日の失点シーンに関しては、マテウス選手がドリブルで右サイドから左へ向かっていった流れで奪われ、そのまま本来とは逆の左サイドで守備をしていました。その後、再びボールを奪い返しましたが、右サイドハーフのマテウス選手が本来の位置にいなかったので、奥井選手が長い距離を走って前に出て行くことになりました。その奥井選手へのパスを奪われて相手にボールを運ばれてしまい、対応した横谷選手が右サイドへつり出されたことで、金澤選手がいたものの中央が薄くなってしまいました。ですから時間帯というよりは、マテウス選手が動いた後のスペースをチーム全体で埋められなかったことが要因です。逆に言えば、あそこでボールを失ったことの方が大きいと思います。しかし、あの失点があったことで後半は相手が下がって守備をしたため、何回かカウンターを受ける場面はありましたが、我々がチャンスを作ることができていました。実際にビッグチャンスは1本か2本でしたが、そこで決め切れる質の高い選手を育てていかなければなりませんし、トレーニングで積み上げていかなければいけないと思いました。
 マリノスさんは歴史あるクラブで、今日のように1-0で勝たなければいけない状況の中、しっかりと勝ち切ってきました。第1戦で中澤選手が見せた、江坂選手のヘディングシュートを顔面で止めるような姿が、クラブに力を与えるのだろうと感じました。もちろん、うちの選手たちが最後まで必死に戦った姿、あきらめない気持ちというものは今後につながると思います。中2日ですぐに天皇杯がありますから、しっかりと切り替えて良い状態で戦えるようにしたいと思います。

Q.家長選手不在だった理由と、不在だったことで選手起用などに影響した点があれば教えてください。
家長選手は足の状態が万全ではありませんでした。今日は、第1戦で決勝点を挙げた家長選手と、同じく第1戦でフル出場した加藤順選手を欠きましたし、サブには第1戦で勝利をもたらしてくれた選手たちが入りました。今日の試合に出ることができなかった選手たちも、リーグ戦でもしっかりと準備してくれています。今日は第1戦から先発7人を入れ替えましたが、私はその中でマリノスさん相手にどれくらい戦えるのかという見方をしていますし、家長選手がいる、いないにかかわらず、チームの戦い方を全員に浸透させていきたいと考えています。今日は家長選手不在で敗れたので、そのように思われるかもしれませんし、ボールが落ち着く場面が少なかったかもしれませんが、ゲームの内容を見ていただきたいです。また、選手起用に関しては大きな影響はありませんでした。今日の前線は勢い良くプレーしたい選手たちが多かったので、ボールの保持率を高くすることはできず、相手にボールを持たれる時間が長かったと思いますし、圧倒されてしまう要因になった面もあると思います。そこで家長選手がいると少し変わったかもしれませんが、今日プレーした選手たちが悪かったわけではないですし、彼らには非常に推進力があると思っています。この2試合で18人の選手がプレーし、我々がどういう戦いを見せたのかを考えてもらえればと思います。家長選手がいないから負けたと記事に書かれる方がいるもしれませんが、それは他の選手たちに失礼だと思いますし、家長選手がいても、いなくても勝てるように、全員にイメージを共有させてしっかりと戦っていきたいです。
選手コメント
DF 3 河本 裕之
チームとして、なかなか落ち着いてボールを持つことができず、自分たちのやりたいことができなかったです。ルヴァンカップにはたくさんの選手が出て、若手も経験を積めていましたし、全員の力で勝ち上がってきていたので、敗退することになってしまい残念です。しっかり水曜日の天皇杯に勝って、リーグのアウェイ広島戦に良い形でつなげていきたいです。次はしっかり勝てるように頑張りますので応援よろしくお願いします。
MF 17 横谷 繁
どちらのチームにとっても大事だった先制点を奪われてしまいましたし、時間帯も悪かったと思います。しかし、それ以上に1点を取れなかったこと、自分も良い配球ができなかったことが悔しいです。残り20分くらいから、相手の監督が1点差で逃げ切ろうという合図を出していたので、何とか1点取りたかったのですが、ゴールが遠く本当に悔しいです。

ベスト4にいけるチャンスを失ってしまいましたが、まだ天皇杯とリーグがあるので、気持ちを切り替えて一戦一戦を大事に戦っていきたいです。
DF 20 大屋 翼
途中交代でしたので、リズムに乗れるまでは確実なプレーを心掛けました。ルヴァンカップはリーグ戦にあまり出ていない選手も含めて、多くの選手が出場してきましたし、チームとしての総合力を示せたのではないかと思います。

最近の試合でチャンスは作れているので、継続していきながら最後の精度を高めていきたいです。リーグと天皇杯は残っていますので、引き続き応援よろしくお願いします。
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