Jリーグ ディビジョン1 第29節
2012.10.20 [SAT] 15:00 NACK

大宮

  • 44' 青木 拓矢
1 - 1
1 前半 1
0 後半 0

新潟

  • 38' 田中 亜土夢
試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 北野 貴之
DF 30 渡部 大輔
DF 2 菊地 光将
DF 3 河本 裕之
DF 22 下平 匠
MF 5 カルリーニョス
82'
MF 6 青木 拓矢
MF 23 金澤 慎
MF 8 東 慶悟
86'
FW 32 長谷川 悠
46'
FW 11 ズラタン

控えメンバー

GK 31 清水 慶記
DF 34 片岡 洋介
MF 7 上田 康太
MF 9 チョ ヨンチョル
46'
MF 13 渡邉 大剛
82'
MF 16 金久保 順
FW 29 清水 慎太郎
86'

監督

スターティングメンバー

GK 1 黒河 貴矢
DF 25 村上 佑介
DF 4 鈴木 大輔
DF 5 石川 直樹
DF 19 金 珍洙
MF 6 三門 雄大
MF 15 本間 勲
MF 7 藤田 征也
59'
MF 23 田中 亜土夢
79'
FW 11 ブルーノ ロペス
FW 10 ミシェウ

控えメンバー

GK 30 小澤 英明
DF 3 大井 健太郎
DF 37 坪内 秀介
MF 29 酒井 宣福
FW 28 鈴木 武蔵
79'
FW 9 矢野 貴章
59'
FW 14 平井 将生

監督

試合詳細
11 シュート 13
9 GK 11
2 CK 5
14 直接FK 13
2 間接FK 4
0 PK 0
試合データ

主審

東城 穣

副審

五十嵐 泰之

副審

間島 宗一

第4の審判員

西尾 英朗

入場者数

11,944人

天候

晴時々曇、弱風

ピッチ状態

全面良芝、乾燥

気温/湿度

21.3℃/51%
残留をかけた大一番。青木のゴールで勝点1を死守する
大一番である。アルディージャは現在、勝点32の15位。その下、降格圏のボーダーラインとなる16位に、勝点2差でつけているのが今日の対戦相手である新潟だ。残留を争うチーム同士の直接対決。勝てば新潟を引き離し、残留に大きく前進する。なにより、リーグ戦の残り5試合に向けて、勢いがつくのは間違いない。この日の勝利には、勝点3以上の価値がある。

共に好調を維持している。アルディージャは9月1日の浦和戦以来、2勝3分けと負けなし。天皇杯を含めれば、4勝3分けと抜群の勝率である。特にリーグ戦は過去4試合で無失点。抜群の安定感を発揮している要因を、河本は「全員がハードワークしている」と語っている。

新潟もリーグ戦は4試合で1勝3分けと負けていない。失点はリーグ2位の29点。堅守をベースに、第27節の名古屋戦では大量5得点を稼ぎ出した。守護神のGK東口をケガで欠くが、抜群の守備力に変わりはない。お互いに1点が重要な意味を持つ一戦だ。
1万人のコレオグラフィでNACK5スタジアム大宮がオレンジ一色に染まった。「大宮共闘」。共に闘い抜く90分のサバイバルマッチが、いよいよ幕を開けた。

守備をベースに試合を進める両チームだが、この日は共に攻撃の意識を強く感じさせる立ち上がりだった。特にアルディージャは一人一人が持てる力を存分に発揮した。河本は持ち前の高さを生かして制空権を握った。カルリーニョスは正確なロングフィードで局面を打開した。下平が左サイドを積極的に駆け上がり、ボールを受けた東が果敢に仕掛けた。ツートップの一角に入った長谷川が足元の強さを生かして前線でボールを散らし、ズラタンは右サイドから何度も突破を試みた。

しかし、素早い切り替えからカウンターを仕掛ける新潟にボールを保持されると、徐々にアルディージャの守る時間が長くなっていく。スコアが動いたのは38分。新潟のブルーノ ロペスに前線でタメを作られると、逆サイドに抜けたボールをフリーの田中に決められて先制点を献上した。

アルディージャもすぐに反撃に出た。44分、くさびに入った長谷川の折り返しを受けた青木がバイタルエリアを突破。東とのワンツーでペナルティエリア内に侵入すると、鮮やかに相手GKの股間を抜いて同点に追いついた。

1-1で前半を折り返すと、ベルデニック監督は後半のスタートからチョ ヨンチョルをピッチに送り込む。この交代が功を奏して左サイドの攻撃が活性化。空いた中央から青木、チョ ヨンチョル、東が立て続けにシュートを放ち、新潟のゴール前を脅かした。

さらにアルディージャはズラタンをワントップに配し、東がトップ下から攻撃の機会をうかがった。しかし、ボールを支配する新潟の前に、再び守勢を強いられる。新潟の鈴木(大)に許した決定的なヘディングシュートは、北野が見事な反応でボールを弾き出した。その後もアルディージャは渡邉、清水(慎)と攻撃的なカードを切るが、大きく流れを変えるには至らない。最大の決定機は試合終了間際の89分に訪れた。ドリブルで持ち込んだ渡邉が清水(慎)との連携から突破。落ち着いて右足を振り抜いたが、シュートは相手GKの正面を突いた。後半だけで8本のシュートを放ちながら、最後まで新潟の厚い壁を崩せず1-1で試合を終えた。

勝たなければいけない試合だった。しかし、勝点1は獲得した。残留を争う新潟に勝点3を与えなかったという意味でも、最低限の結果は残したと言える。「同点に追いついたことは、チームとして自信を持てる。次の柏戦に向けて、ポジティブにとらえたい」と東。下平も「もちろん勝点3が取れたらよかったが、まだ試合は残っている。次の柏戦に向けていい準備をしたい」と気持ちを切り替えた。今シーズンは残り5試合。クライマックスに向けて、「大宮共闘」は続く。


(総評: 岩本 勝暁 /写真:早草 紀子)

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監督コメント
監督 ベルデニック
今日の試合はドラマチックな展開になりました。たくさんのチャンス、相手の守備組織を崩すシーンがあり、見る人を喜ばせる試合内容だったのではないかと思います。ニュートラルな観客の皆さんはこの試合を見て満足できたのではないかと思いますが、私は大宮の監督としてこの結果に満足することはできません。今日の試合は、残留を争う相手との距離を直接突き離すチャンスだったわけですが、残念ながらそれを生かすことはできませんでした。
 
試合前にしっかりとプレーすることを求めましたが、前半はかなり消極的な戦い方になってしまいました。それによって新潟の速いカウンター攻撃を受け、守備に回る時間帯が長くなり、失点してしまいました。それでも我々は、同点にするだけのパワーは持っていました。
 
後半に関しては、より良い試合内容だったという意味では満足しています。2回の決定的チャンスに決められなかったことで引き分けという結果になってしまいましたが、前半は悪い内容ながら後半は盛り返すことができたと言えると思います。
 
ここから先をまたしっかりと見据え、残留争いから抜け出す新たなる可能性に対して、臨んでいきたいと思います。

Q:ノヴァコヴィッチを先発させることがこの試合の最初の選択肢だったと思うが、そうならなかったことでチームへ影響は何かあったか?
残念ながらノヴァコヴィッチは、けがのため今日の試合に出場できませんでした。元々は第27節の横浜FM戦で受けたもので、これまではうまくコントロールしながらやってきたものの、今日は最後まで治療してプレーする可能性を探ってきましたが叶いませんでした。今日彼がプレーしていれば、また違った結果になったかもしれません。

Q:後半チョ ヨンチョルの投入で攻撃が活性化したが、ノヴァコヴィッチが出場しないことになった時点でチョを先発で起用する考えはなかったのか?
もちろん私もそれは考えました。頭に最初に浮かんだことも事実です。ただ、これまで長谷川選手がFWとしてプレーしてきたこと、ヨンチョル選手はサイドで特長をより生かせる、ということも含め、長谷川選手を先発させました。しかしながら、今日ヨンチョル選手が見せたフォームは非常に良く、今日の我々のチームではヨンチョル選手がベストプレーヤーだったと言えるでしょう。
選手コメント
MF 8 東 慶悟
Q:アシストした同点ゴールの場面を振り返って。
青木くんからボールが来て、青木くんはそのままゴールに走っていくのが見えました。僕はそれに合わせてパスを送るだけだったので、青木くんがうまく合わせてくれてゴールになりました。

Q:先制されながらすぐに追いつけたことをどう評価するか?
試合前から、失点すると非常に厳しくなる、失点してから逆転するのは、この状況ではとても難しいと選手みんなで話していました。その中で、ああやってすぐ同点に追いつけたのは、チームとして自信を持っていいと思います。さらにそこから逆転するチャンスもありましたし、先ほども言ったようにポジティブにとらえて、次の柏戦に向けて集中したいと思います。

Q:引き分けという結果を振り返ってどうか?
お互いに勝てた試合、どちらが勝利してもおかしくない試合だったと思うので、引き分けという結果は妥当ではないかと思っています。

Q:順位は変わらないものの勝点2差の中に3チームがひしめく状態となったが?
この後も1試合1試合厳しい試合になるでしょう。残留を争っている他のチームの選手も同じ思いでプレーしていると思うので、みんなで全力でこれからの試合に臨みたいと感じています。
MF 6 青木 拓矢
Q:同点ゴールの場面を振り返って。
中盤からパスを出して、また受けてゴール前まで行けたので、個人的には良かったかなと思います。得点を狙っていたわけではないですが、流れが良かったので「そのまま行こう」と上がっていきました。ハセくん(長谷川)とのワンツーで抜けて、その後に(東)慶悟ともワンツーできたので、うまく進んでいけたのではないかと感じています。

Q:この引き分けという結果をどうとらえているか?
最低限の結果、という感じですね。もちろん勝つことが一番良かったのですが、負けないということはできたので、「最低限」という感じです。

Q:勝てる試合を逃したという感じか?
たぶん両チームともたぶんそう思っているでしょう。そこを勝ち切れれば、という思いです。これまでも引き分けが多いので、それを勝ちに持っていきたいと思っています。

Q:残り5試合に向けて。
これまでと同じく負けられない戦いが続きます。ボランチというポジションなので、まずは「負けない」ということを意識してやっていきたいと思います。今はだいぶ失点も減ってきていますし、今日は失点してしまいましたが無失点も続いていたので、あとは点を取ることが大事ですね。今日も流れがいい時に点を取れなかったので、そういうところを詰めていく必要があると感じています。
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