明治安田J3リーグ 第23節
2024.7.27 [SAT] 19:00 いちご

宮崎

0 - 2
0 前半 1
0 後半 1

大宮

  • 39' 下口 稚葉
  • 81' 藤井 一志
試合経過
監督コメント
富山戦、沼津戦と、ちょっと下がおぼつかないところに行くと、ムキになってパスを探したりという感じで目的からちょっとズレてしまうことがあったのですが、FC大阪戦は全然ブレることなく、「そうなったらそれで戦うしかないんで」というところの強さはやっとですかね、それって口で言うほど簡単ではなくてピッチに入ったらみんな目の色が変わるので、今までの価値観もあるしれないですけど本当に大事なものは何かと言ったときに、ああやってダイレクトで殴りに来た相手に対してちゃんと殴り返すよという形で、下手に小細工に走らないという意味では、そういう強ささえあれば、あとは自分たちの時間帯が来たときにやればいいだけなので、そういった態勢を強く感じたゲームでした。結果はまた別ですが、ゲーム展開としては前半戦なんかよりも全然良かったと思いますし、勝ち筋はあったのでまだまだですが、安定してしっかりやれるかなとは思っています。

リーグ戦は中断期間前の試合と中断明けの試合がすごく大事で、しっかり取り切れるとあとのリーグが流しやすいという部分もあるので、そこは意識して選手にも伝えていますし、しっかりやっていきたいと思います。

新加入の選手たちに関しては、周りを認めさせるかどうかだけなので、名前だけで来てもダメで、俺のために走れという人が来てもダメでそれでは誰も走らないですし、自分が献身的にやって、しかも自分が戦力だということを練習中からちゃんと見せることが一番大事で、それは本人たちにも伝えていますし、一生懸命やっていると思います。選手は口ではなんだかんだ言っても力があれば認めますし、なければ結構厳しいので、そういう意味では順調かなと思っています。彼らのプレーは観ていますし、あとはマッチするかどうかだけで周りとの兼ね合いもあるので、基本は組み合わせで力が出るかどうかなので、個としては十分なので誰と近くに置けばとか、どの局面がとかというのは、ちゃんと整理していかなければいけないですが、基本的にみんな力はあると思っています。こっちの采配で力が出せる状況で使っていきたいと思います。

大宮は負けてしまって落ちたチームなので、やっているとだんだん忘れてしまいますが、そこはこっちが火をつけなくても選手同士で言い合ってくれていますし、悔しそうな顔をしてロッカーに帰って来る姿を見ても、選手たち自身がちゃんとした反応できるようになったというか、「負けても内容が良かったから」というようなのはアマチュアや育成年代の世界の話で、こっちは全然違う世界だからというのは染み渡ってきているのかなと。勝った人が「俺たちのサッカー」と言う権利があって、負けた人が言っても誰も聞いてくれないし、そこの順番は間違えないようにということは、今年の最初からずっと言い続けてきていて、トレーニングでもそこはこだわりがあります。

沼津戦のようなゲームもありますし、でもホイッスルがなるまで諦めなかったことは褒めていいと思います。あのまま負けていたらリカバリーするのに3、4試合かかってしまったと思います。3点差がついても誰もやることを変えずにやっていたので、それが一番大事で、勝負は時の運なのでどっちに流れるかはわからないですが、やるべきことをやっていればリーグ戦だから基本的には拾えるので、そういう意味ではゲーム、ゲームでちゃんとやり切っていることが一番大事かなと思います。

宮崎も新加入の選手がいっぱいいて、前期とは別のチームだと思うので、開始のホイッスルからMAXで入っていきたいと思っています。アウェイの難しさみたいなところに対してももう克服はできたので、立ち上がりからしっかり入っていきたいと思います。
選手コメント
前節のFC大阪戦は、ピッチ状況や気候も含め厳しい戦いで、守備陣としてはなんとかゼロに抑えながら得点のチャンスを伺うゲームになりましたが、まずしっかりゼロに抑えて帰って来ることができたのは良かったかなと思います。守備の手応えとしては、チームが始動したときから積み重ねてきたことがだんだん精度が高まってきていると思いますし、それを今後もさらに高めていきたいと思っています。

個人としては、体もすごく動いていますし、いいコンディションでゲームに臨めています。あとは、やっぱりDF陣を中心にチーム全員がしっかりと最後まで体を張ったり、コースを塞いだりしてくれている結果なので、チーム全体として守れている結果かなと思います。

前節は引分けましたが、僕たちは常に勝利だけを目指して戦っているので、次もアウェイですがしっかり勝点3を取って帰って来れるようにやっていきたいです。サポーターの皆さん、いつも熱いサポートをしていただき、ありがとうございます。アウェイでの試合になりますが、熱く戦いましょう!
前節のFC大阪戦は、ピッチコンディションが悪いということは事前に把握していましたし、相手のプレースタイルもちゃんと分析した上で、じゃあ自分たちがどう戦うかというところで、先週はよりフィジカル、メンタルに重きを置いて練習していました。時間が経てばピッチにも慣れるかなと思っていたのですが、実際はそんなに甘くはなくて、90分を通して相手の戦い方に合わせる形にはなったのですが、その中でも自分たちはよくファイトしたなと思いますし、本来やりたいサッカーはできていないですが、それでも(長澤)徹さんが言っていたように、自分たちの土俵じゃなくてもしっかり戦えるということを示せたと思います。それはリーグを勝ち進むという意味では非常に大きなポイントだと思うので、どっちの戦い方もできることはすごく大事だと思います。

ああいう戦い方を去年できていたか、今年の始めにできていたかというと、あそこまではできていないと思います。どこかで「もっとボールを持ちたい」とかそういったところが出たりすると思うのですが、この時期になって、チームとして勝つには自分がどうしたらいいかというのをそれぞれが考えられるようになりましたし、それを集合体として表現できるようになっている、戦う集団になってきたなという実感はあります。

今週の最初のミーティングで徹さんもチーム全体に発信していたのですが、シーズン中にこういった中断があるときの中断前の試合と中断明けの試合、これは節目の試合で非常に大きなターニングポイントになると言われているので、いつもより勝負にこだわって、結果にこだわって、勝利で中断に入りたいと思っています。

いつもサポーターの皆さんには感謝していますし、サポーターの皆さんの力強い後押しがあってこその今の順位だと思っています。ただ、まだ何も勝ち得ていないですし、ここからが本当の勝負なので、引き続き熱い応援のほど、よろしくお願いします。
メンバー

スターティングメンバー

GK 55 青木 心
DF 24 松本 雄真
DF 33 黒木 謙吾
DF 35 江川 慶城
84'
DF 15 辻岡 佑真
MF 50 安田 虎士朗
MF 8 力安 祥伍
84'
MF 38 楠 大樹
70'
MF 20 阿野 真拓
MF 44 井上 怜
84'
FW 11 橋本 啓吾
75'

控えメンバー

GK 21 清水 羅偉
DF 4 大武 峻
84'
MF 5 坂井 駿也
84'
MF 7 魚里 直哉
MF 34 遠藤 光
84'
MF 42 永長 鷹虎
70'
FW 18 吉澤 柊
75'

監督

大熊 裕司

スターティングメンバー

46*'
62'
62'

控えメンバー

62'
90+2'
46*'
62'

監督

長澤 徹
試合詳細
3 シュート 7
7 GK 9
2 CK 2
11 直接FK 13
0 間接FK 1
0 PK 0
試合データ

主審

植松 健太朗

副審

小野 裕太

副審

大原 謙哉

第4の審判員

渡辺 清登

入場者数

1,656人

天候

晴、無風

ピッチ状態

全面良芝

気温/湿度

28.5℃/90%

HIGHLIGHT

首位堅持の完封勝利で中断期間へ
明治安田J3第23節、大宮はアウェイで宮崎と対戦した。

リーグ戦は、このあと2週間の中断期間に入る。「中断期間前の試合と中断明けの試合がすごく大事で、しっかり取り切れるとあとのリーグが流しやすい」と長澤監督が言うように、目標であるJ3優勝へ突き進むために、確実に勝点3を積み上げてインターバルを迎えたいところだ。

対戦相手の宮崎は現在19位。リーグ戦はここ7試合勝利がなく、4連敗中と苦しんでいる。とはいえ、戦前の数字は参考にならない。3試合連続無得点という大宮にとっては明るいデータもあるが、ここまで8得点を決めているストライカー・橋本の怖さは、今年3月に行われた前回対戦で味わっている。高さを活かしたポストプレーや貪欲にゴールに迫ってくる積極性には注意したい。

4-4-2を貫く宮崎に対して、この日の大宮は3-5-2で対抗。守護神の笠原が最後尾に立ち、3枚の最終ラインは右から村上、市原、浦上。小島がアンカーに入り、ワイドに下口と泉。アルトゥール・シルバと石川がインサイドハーフを務め、前線に初先発のオリオラ・サンデーと9試合ぶりに先発の大澤が並んだ。新戦力の和田とファビアン・ゴンザレス、茂木、藤井などが途中出場の機会をうかがう形となった。

立ち上がり、相手のセットプレーなどから何度かゴール前にクロスを送られたが、ここは市原、そして浦上が頭で跳ね返し、フィニッシュを許さない。10分、縦パスのこぼれ球を拾った橋本にドリブルで持ち込まれて左足を振られたが、このシュートはゴール左へ外れた。

ボールを握られて、セカンドボールも回収される我慢の時間帯を耐えた大宮は、20分過ぎに反撃する。中盤でボールを持ったシルバがドリブルで運び、前線を狙う。サンデーへのパスは通らなかったものの、ペナルティエリア内でこぼれ球を拾った大澤が右足シュート。青木のセーブに防がれたが、直後には泉、サンデーのお膳立てから村上がミドルシュートでゴールを脅かした。

前半途中の飲水タイム以降はパスがつながるようになり、大宮に流れが傾き始める。シルバが積極的にゴールを狙い、井上の一撃を笠原が弾き返したあとには、すばやい寄せでボールを奪った泉がドリブルから大澤とのコンビネーションでゴール前へ飛び込んだ。

歓喜の瞬間は39分。小島、大澤、サンデーが絡んで右サイドに展開し、左に振り直して泉がボールを持つと、フォローに来た浦上にリターンパス。そこからワンタッチして左足でゴール前を突くと、最後は大外から飛び込んできた下口が頭で押し込んだ。直前で潰れた石川を含め、大宮らしいパス回しと流れるような展開に複数人が関与して決め切った、すばらしい先制ゴールだった。

1点リードした大宮の長澤監督は、後半頭から石川に代えて和田をインサイドハーフに投入。後半開始直後、左サイドを突破してきた楠のクロスにヒヤリとしたが、その後は粘りの守備で対応。左足で巧みにボールを扱う阿野、井上の2人にも手を焼いたが、最終的な局面を崩されることはなかった。

58分、村上が鋭い出足で相手ボールを奪い、シルバのパスを受けた小島が持ち上がり左の泉へ。右足に持ち替えてファーサイドに送ったクロスに下口が飛び込む先制点と同じようなシーンもあったが、ここは相手GKに阻まれて追加点とはならなかった。

62分、再び長澤監督が動く。大澤に代えて藤井、泉に代えて茂木を起用。茂木が右のワイド、下口が左のワイドを務め、藤井が前線に入った。さらに、サンデーを下げてゴンザレスも投入。すると73分にはゴンザレスのプレスからシルバ、藤井とつなぎカウンターを仕掛ける。最後はゴンザレスが鋭い切り返しから右足でシュートを放ったが、ここも相手GK青木を破ることはできなかった。

待望の追加点は81分。小島のパスを受けたゴンザレスがゴール前まで運び、グラウンダーのクロスに合わせた下口のシュートは相手に弾かれたが、セカンドボールを拾って二次攻撃。左サイドで浦上、下口、和田が組み立て、ペナルティエリア内で藤井のパスを受けたゴンザレスがリターンパスを送ると、最後は藤井がネットを揺らした。

大宮はリードを広げた最終盤にも攻撃の手を緩めず、ゴンザレスのラストパスから藤井がフィニッシュ。3人同時交代で前へ出てきた宮崎にチャンスを作らせず、最後はゴンザレスを下げて濱田を最終ラインに送り込み、今季10試合目となる完封勝利でゲームを締めくくった。

(総評:粕川 哲男)

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監督コメント
大宮から300人以上のサポーターに来ていただいて、非常に感謝してます。今日は帰れないと思いますが、笑って今夜を過ごしてもらって明日帰っていただけるということは非常に良かったなと、ホッとしております。後半のゴールのようにアウェイに来るとサポーターの方に入りやすくなっていて、ホームもそうなのですがサポーターの力を借りてやっているのは事実なので、今後もともに戦っていただけたらと思っています。

飲水タイムが入ったので4分割すると、最初のところは宮崎の負けられないという鋭い出足にセカンドボールとか起点を作られて少しボールを握られる展開になったのですが、落ちついて対応していましたし、決定機云々というのはそんなになかったと思います。ミスでちょっと持っていかれた部分とかはあるのですが、今のアルディージャは一つミスが出てもチームでカバーできる体制ができているので、そこに関しては最初のところで落ちついて対応できたのが、このゲームにとっては非常に大きかったと思います。そこからは流れが徐々にこちらに流れてきて展開していく中で、ゴールに関しても非常にダイナミックな展開で、ワイドからワイドという形で、今シーズンの最初の方とか出ていた形がまたしっかり出てきたので、選手はよく努力しているなと思います。

後半に入って、この高温多湿の中で非常にタフなゲームになってきている中で、1点のリードというものをしっかりと保ちながら次をどう狙うかというのが大きな課題で、相手のホームですし、たぶん一点だけだと宮崎のプレーに必ず持っていかれてしまうと思っていたので、そこはしっかり構えながらというところで、立ち位置とかいろいろ変えながら受けて、カウンターのところで差し切れた選手はすばらしかったなと思います。

欲を言えばあと2本ぐらいあったので、そこでしっかり得点できるともっと盤石な強さもあるのですが、いずれにしても選手が状況をはっきり全員で把握して、今何すべきかというのを外から言わなくても自分たちで感じられるようになってきていますし、新しく入ってきた(和田)拓也やファビアン(ゴンザレス)、(オリオラ)サンデーも含めてフィットが早かったので、これでブレイクに入るのですが、しっかりトレーニングして、もう1回競争してチーム力を上げて、トラック1周で言うともう第3コーナーを回ってここから第4コーナーに入っていくので、ラストスパートをかけるためにもう一つチームを鍛え上げて、ブレイク明けのホームの金沢戦にすべてをかけていきたいと思います。
選手コメント
本当は前半勢いよく襲いかかるように入りたかったんですけど、湿度も高くてちょっとうまく自分たちのリズムに持っていくのには時間がかかりました。でも、崩れずにしっかり耐えて自分たちの時間に持ってくるっていう作業は今年取り組んでいることなので、まず前半しっかりしのいで自分たちの時間にできたことが今日の良かったことかなと思います。

先制シーンは、(浦上)仁騎くんを信じて足を止めずに入ったのと、ボックスに人数かければこれまでも点が取れてるので、チームでやってきたそういうことが形に出たのかなと思います。最後の質はまだまだ足りないですけど、ゴール前までに上がっていって何かを起こせるのが自分の良さだと思うので、サイドでの上下動はやりつつ、もっと2点3点取れるぐらいのアシストとか、もっと結果にこだわっていきたいなと思います。

リーグ戦は終盤にかけて右肩上がりで上がっていくのが個人としてもチームとしても大事だと思いますし、本当の勝負はここからまた始まると思います。特別何か変えることはないですし、今までやってきたことっていうのを、もう1個質を高めてやれるように、次の金沢戦が僕たちにはすごく大切なゲームになると思うので、そこに向けて中断期間は1回まずしっかり休んで、いい準備をしたいなと思っています。
自分がもらった時間の中で決定機を2つ作って、最初の1対1のところは外してしまったのですが、2つ目のところはちゃんとアシストという形でチームに対して貢献することができましたし、何よりしっかり勝つことができて良かったです。それが一番大事です。

アシストの場面は、もちろん自分でシュートすることもできたのですが、より良いところにいたのが(藤井)一志でしたし、もう本当にゴールとボールだけの状態だったので、やっぱり自分がどうこうではなくチームが勝つための行動であり選択だったと思います。自分の持ち味は体を張ることやパワー勝負もそうですし、抜け出しも空中戦もできるので、あとは今はフィジカル、コンディションをちゃんと上げてチームの助けになれればと思います。

ここから中断に入りますが持久力をもっと高めなければいけないですし、前に出れたことはもちろんいいのですが、そのあとにちゃんと戻って自分たちの陣形を組んだ上でまたプレスに行くということを求められていて、それに応えなければいけないことはもちろんわかっていますし、しっかりと高めていきたいです。

攻撃に関しては、自分たちがかなり優位なところだと思います。攻撃時には自分たちの味方が中に複数人いることが多いですし、失ってもサイドにプレスをかけたときにまたボールを奪い返すことができます。そこに関しては、自分ももっとみんなについていけるようにしたいです。
得点シーンは、(和田)拓也くんがパスをつけるのがすごくうまいので、ボール来るなっていう準備はしてましたし、受けた瞬間は最初はシュートのイメージをしてたんですけど、ラッソ(ファビアンゴンザレス)がダイアゴナルに走ってくれて起点をうまく作れて、自分はパスを出すだけじゃなくて連続でゴール前に入っていくっていう特長も出せたので、その結果ゴールにつながったと思っています。

ベンチスタートで悔しい思いはありましたけど、(長澤)徹さんからも「今日は途中から勝負を決める側に回ってくれ」という言葉をかけてもらったので、自分自身うまく整理しながらゲームに入れました。その中でしっかりゴールを決められたっていうところは、自分としての結果を残せたんじゃないかなと思います。

途中からでも結果を残せたところは、すごく手ごたえは感じていますけど、やっぱりスタートから出るっていうのはサッカー選手をやってる以上は続けなきゃいけないと思いますし、今日もゴールは取れましたけど、そういった面では他のプレーの質は少し精度が落ちてると思うので、そこはもっと練習から突き詰めてやっていきたいと思ってます。

前線の選手が増えて競争も増えましたけど、プロの世界はそんなもんかなって思いますし、1年目から今までうまくいき過ぎてたかなと自分自身思っているので、やっぱりこの先J1とか世界でプレーするならこの争いに勝たなきゃいけないと思います。自分の武器として、どの選手と組んでも味方や自分の特徴を出せるっていうところも一つあるかなと思うので、そこは練習で精度や連携を高めていきたいです。
フォトギャラリー

(写真:高須力)

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