Jリーグ ディビジョン1 第30節
2012.10.27 [SAT] 14:00

  • 90+4' ネット バイアーノ
1 - 4
0 前半 1
1 後半 3

大宮

  • 21' ズラタン
  • 47' ズラタン
  • 49' ズラタン
  • 79' 渡邉 大剛
試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 21 菅野 孝憲
DF 14 クォン ハンジン
DF 5 増嶋 竜也
DF 6 那須 大亮
DF 26 福井 諒司
46'
MF 19 工藤 壮人
MF 20 茨田 陽生
MF 7 大谷 秀和
MF 15 ジョルジ ワグネル
FW 8 澤 昌克
46'
FW 18 田中 順也
60'

控えメンバー

GK 1 桐畑 和繁
DF 23 渡部 博文
DF 27 藤田 優人
MF 17 安 英学
60'
MF 29 水野 晃樹
46'
MF 34 秋野 央樹
FW 11 ネット バイアーノ
46'

監督

スターティングメンバー

GK 1 北野 貴之
DF 30 渡部 大輔
DF 2 菊地 光将
DF 3 河本 裕之
DF 22 下平 匠
MF 13 渡邉 大剛
MF 6 青木 拓矢
89'
MF 23 金澤 慎
MF 9 チョ ヨンチョル
MF 8 東 慶悟
58'
FW 11 ズラタン
82'

控えメンバー

GK 21 江角 浩司
DF 26 村上 和弘
DF 34 片岡 洋介
MF 5 カルリーニョス
89'
MF 16 金久保 順
FW 29 清水 慎太郎
82'
FW 32 長谷川 悠
58'

監督

試合詳細
17 シュート 10
14 GK 11
9 CK 4
17 直接FK 14
3 間接FK 2
0 PK 0
試合データ

主審

佐藤 隆治

副審

山口 博司

副審

唐紙 学志

第4の審判員

榎本 一慶

入場者数

12,167人

天候

晴、弱風

ピッチ状態

全面良芝、乾燥

気温/湿度

18.8℃/52%
ズラタン3発!J1残留へ価値ある勝利をつかむ!
ラスト5試合である。

9月1日の浦和戦から、アルディージャは6試合連続で勝点を記録している。ただ、ここ3試合はドローが続いている。J1残留圏内から抜け出すためには、勝利が欲しいのも事実だ。

そうした状況を受けて、ベルデニック監督はスタメンを組みかえてきた。このところカルリーニョスが担ってきた中盤右サイドに、渡邉が起用された。9月22日の札幌戦以来の先発となる背番号13は、柏のストロングポイントである相手左サイドのケアとともに、攻撃面での貢献も期待される。

チョ ヨンチョルも2試合ぶりに先発に名を連ねた。前節の新潟戦で後半から出場し、得意のドリブル突破でチャンスを作った彼にも、決定的な仕事が求められる。
アウェイの日立柏サッカー場には、試合前からアルディージャのファン・サポーターの声援が響いている。アウェイ側のゴール裏は、オレンジ色で埋め尽くされた。リーグ戦では4試合ぶりとなる勝利を、彼らとともに分かち合いたい。

前節に続いてノヴァコヴィッチを欠く前線は、ズラタンを1トップに左からチョ ヨンチョル、東、渡邉の並びとなる。敵地に乗り込んだアルディージャは、相手の攻撃をしのぎながらチャンスをうかがう。序盤から自陣での攻防が長くなるが、守勢一方ではない。
5分、青木のパスカットからチョ ヨンチョルがシュートを放ち、11分にはカウンターから相手守備陣を脅かす。素早い攻守の切り替えは、15分にもズラタンのシュートへつながった。

そして21分、アルディージャが先制点を奪う。左サイドから抜け出したズラタンが、GKとの1対1から冷静にゴール右スミへ流し込んだのだ。

追加点のチャンスもあった。31分だ。敵陣でパスカットした東が、そのままフリーで持ち込み右足を振り抜く。シュートは惜しくもゴール左へ逸れたものの、高い位置から連動してボールを奪う守備が決定機につながったシーンだった。

アルディージャのリードで折り返した後半、柏が二人の選手を交代する。攻撃的なシフトチェンジだが、ここでアルディージャが一気にたたみかけた。

47分、チョ ヨンチョルのパスからズタランがDFラインの背後を突き、GKもかわして2点目を流し込む。さらに49分、北野のパントキックを右サイドの渡邉が受け、ズラタンへつなぐ。マーカーをかわしたズラタンは、迷わず右足を強振する。左ポストを叩いた一撃が、ゴールへ吸い込まれていった。後半開始からわずか4分間で、スコアを3対0までひろげたのだ。

それでも、選手たちはアグレッシブな姿勢を崩さない。相手ボールの局面ではチャレンジ&カバーを徹底し、球際での激しさも追求する。「組織的な守備から入って、素早く前線に当てるプレーを意識していた。90分を通して狙いどおりのゲームができた」という金澤の言葉は、79分のダメ押し弾が裏付ける。ズタランとのパス交換で渡邉がDFラインを突き破り、GKをかわして冷静にゴールを決めた。

試合後のベルデニック監督は、「今日のような試合で、内容にも結果にも満足しない監督はいないでしょう」と納得の表情を浮かべ、「J1残留のために非常に重要なゲームになったと認識している」とまとめた。

後半終了間際に許した失点は、残り4試合への教訓にすればいい。「あれは本当にいらなかった。しめるところはしっかりしめていかないと、今後に影響してしまう。みんなで話して改善していきます」と、菊地は話した。「最後の失点の悔しさを、次の試合までの10日間にぶつけたい」と、北野も同調する。

勝利の立役者となったズラタンは、「今日はとてもいいゲームになりましたが、次の鹿島戦も重要です。ホームゲームですし、ファン・サポーターの前で勝利したい」と語る。
試合後の選手たちは、すでに残り4試合へ気持ちを切り替えていた。選手たちの引き締まった表情が、残り4試合への期待を抱かせる。

(総評: 戸塚 啓 /写真:早草 紀子)

続きを読む

監督コメント
監督 ベルデニック
今日のような試合の後に「満足でない」と言う監督はいないでしょう。私自身、試合内容、結果ともに満足しています。
 
柏は、狭いスペースでプレーせざるを得ない状況になるとボールを失う可能性が高くなり、そこから速いカウンターを受けた際の守備に問題点がありました。そうした分析の下、相手を狭いスペースに追い込み、そこから非常に速いカウンターを仕掛け、得点に結び付けました。
 
今日の試合を見て、チームが徐々に成熟しつつあると感じました。いかに組織立った守備が重要か、そしてそこから速い攻撃で、速いパス回しで得点に結びつけるということを理解し、実践できるようになってきています。もちろん幸運も味方につけたことで我々が勝利を収めたわけですが、プラン通りの結果になったと考えています。
 
選手たちには試合前に、闘うこと、そしてしっかりとプレーをするということを求めました。ボールをポゼッションし、機を見てカウンターも仕掛ける、試合を通して徐々に狙い通りに良くなっていきました。今日の勝利は、我々がJ1に残留する上で非常に重要なものになったと認識しています。

Q:ハットトリックを達成したズラタン選手の今日のプレーについて。
彼が良い選手だということはわかっていたことです。スロベニア代表選手ですし、ここ数年はベルギーでプレーしていました。そして何よりも今日の試合は、彼の長所であるスピード、ボールを持った時の強さ、そしてシュート力、そうしたものが試合状況に非常にマッチしていました。もちろん、試合内容や求める形が違ったものになれば、彼の長所がうまく生かせないということも起こりうるでしょうが、今日に関しては最大限に生かされた試合になりました。もちろん彼のプレーには満足しています。

Q:東選手から長谷川選手への交代の意図は?
東選手が足の違和感を訴えたので代えました。長谷川選手はこのポジションでプレーした経験もありますし、走力があります。守備においてもしっかりと役割を担えますし、セットプレーでも強さを発揮できる、そういう意味で(清水)慎太郎選手よりも長谷川選手という選択になりました。相手もネット・バイアーノ選手を入れ、高さを使ったロングボールやセットプレーを仕掛けてきましたので、その対策ということも考慮しました。彼のプレーについても満足しています。

Q:チームの成熟について、要因としてダブルボランチとセンターバックの安定感があるのではないか?
その4人とも非常にいいプレーをしていると思っています。ただその4人が、例えばメッシ選手のようなスペシャルな個を持っているか、というとそうではありません。彼ら4人だけではなくチーム全体として、我々が何をやりたいのか、何をすべきなのか、攻守に渡っていかに組織的にやろうとしているのか、ということを十分に理解してプレーしていることが、その成熟につながっているのではないかと思っています。
 
ダブルボランチに関しては、非常に統制のとれたプレーができています。前に出ていったり後ろに下がったり、非常に運動量も多く、役割を忠実にこなしてくれています。それはセンターバックの2人も同じで、非常に忠実なマークをこなしてくれています。しかし、彼らだけが良くなっているということではなく、チーム全体がきちんと理解し実践できるようになってきた、ということだと思います。
 
将来的に考えるべきポイントだとは思いますが、ダブルボランチが、今よりもさらにクリエイティブなプレーができるようになり、技術的に高くなれば、我々の可能性はさらに広がっていくのではないかと思います。
選手コメント
FW 11 ズラタン
Q:これで勝点を36に伸ばしたが?
私たちはここ最近もいいプレーをしていました。今回勝点3を取ったことで、下位のチームを置き去りにすることができました。そういった意味でも大きな勝利だったと思っています。

Q:残り4節をどう戦っていきたいか?
今の私の目標は、次のホームゲームの鹿島戦です。それが今の私たちにとって最も重要な試合です。サポーターの皆さんの前で勝つこと、それが私たちの目標です。

Q:3得点ともGKとの1対1から決めたものだったが?
そのような形で得点できたのは私にとって特別なことで、こういう日もあるんだ、と思っています。このような重要な試合で得点できたことは私にとっても自信になりますが、一番ここで大事なのは勝点3を取ったこと、そして、それがJ1残留につながることだと考えています。
DF 2 菊地光将
Q:残留争いの中、試合前に監督やチームメートと話したことは?
これから1試合1試合が大事になってきます。目の前の試合を、みんなでチーム一丸となって頑張っていこうという話が監督からありましたし、もちろん選手みんなもそういう気持ちでいたので、意識を高く持って試合に入ることができました。

Q:後半開始から柏が2選手を同時に入れ替えたことに対してもうまく対応していたが?
ネット・バイアーノ選手が入ってきてシンプルなプレーも増えると思っていました。センターバックのところでは、1人が競ったらもう1人はカバーリングしようと声を掛け合っていたので、うまく対応できたと思います。

Q:ズラタン選手のハットトリックによる快勝だったが、あえて課題を挙げるとすると何か?
やはり最後の失点はいけません。締めるところはしっかりと締めていかないと、今後影響しかねない部分だと思うので、チームで話し合って改善していきたいです。

Q:残り4試合に向けて意気込みを。
目の前の試合を1試合1試合大事に、チーム一丸となって頑張っていくことが結果にもつながると思っています。それは選手みんながわかっていることなので、これからも気を引き締めて頑張っていきたいと思います。
フォトギャラリー

カテゴリー


X

パートナーバナー