Jリーグ ディビジョン1 第31節
2012.11.7 [WED] 19:00 NACK

大宮

0 - 0
0 前半 0
0 後半 0

鹿島

試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 北野 貴之
DF 30 渡部 大輔
DF 2 菊地 光将
DF 3 河本 裕之
DF 22 下平 匠
MF 6 青木 拓矢
MF 23 金澤 慎
73'
MF 13 渡邉 大剛
MF 8 東 慶悟
MF 9 チョ ヨンチョル
66'
FW 11 ズラタン
80'

控えメンバー

GK 21 江角 浩司
DF 26 村上 和弘
DF 34 片岡 洋介
MF 5 カルリーニョス
73'
MF 16 金久保 順
80'
FW 19 ノヴァコヴィッチ
66'
FW 32 長谷川 悠

監督

スターティングメンバー

GK 21 曽ヶ端 準
DF 22 西 大伍
DF 3 岩政 大樹
DF 15 青木 剛
DF 7 新井場 徹
MF 20 柴崎 岳
MF 40 小笠原 満男
MF 25 遠藤 康
90+3'
MF 11 ドゥトラ
46'
FW 13 興梠 慎三
70'
FW 9 大迫 勇也

控えメンバー

GK 1 佐藤 昭大
DF 23 昌子 源
MF 16 本田 拓也
90+3'
MF 14 増田 誓志
70'
MF 10 本山 雅志
MF 33 レナト
46'
FW 8 ジュニーニョ

監督

試合詳細
10 シュート 12
13 GK 8
4 CK 9
8 直接FK 14
0 間接FK 2
0 PK 0
試合データ

主審

高山 啓義

副審

蒲澤 淳一

副審

田中 利幸

第4の審判員

青山 健太

入場者数

12,021人

天候

晴、無風

ピッチ状態

全面良芝、乾燥

気温/湿度

16.3℃/43%
8戦負けなし。次につながる勝点1を積み上げる
リーグ戦は泣いても笑っても残り4試合。今日の鹿島戦、続くC大阪、磐田、最終節の清水との一戦で、すべてが決まる。15位以内に入り8年連続のJ1残留をつかみ取るのか、16位以下となりJ2降格の憂き目を見るのか――。現在15位のアルディージャと16位のG大阪の勝点差は、わずかに「3」。ひとつの勝敗が明暗を分ける。だからこそ前者となることを強く信じて共に闘い、一戦一戦の行方を見届けたい。

今日の対戦相手は鹿島だ。4日前にナビスコカップの決勝を戦い、中3日でNACK5スタジアム大宮に乗り込んでくる。だからといってアドバンテージは期待しない方がいい。苦しいときにこそ力を発揮するのが鹿島である。延長戦まで戦ったことでの疲労よりも、16個目のタイトルを獲得したことでの自信の方が上回っているはずだ。ただし、13位の鹿島との勝点差も、わずかに「2」。つまり、勝てば間違いなく順位が上がり、降格圏から遠ざかる。アルディージャの選手たちは勝利だけを目指し、闘いの舞台に立った。

必勝を誓うアルディージャのメンバーは4-1の快勝を収めた前節の柏戦と同じ。青木と金澤が中盤の底で不動のコンビを組み、2列目は右に渡邉、左にチョ ヨンチョル。前線にズラタンと東が入った。ベンチには戦列に復帰したノヴァコヴィッチ、絶好調の長谷川、カルリーニョスも名を連ねた。勝点3を目指して総力戦の準備が整った格好だ。

試合は、序盤から攻守が激しく入れ替わる緊迫の展開となる。自陣にブロックを築いてカウンターを狙う鹿島に対し、アルディージャはじっくりとボールを回して最終ラインの穴を探す。この日は、前線からの積極的なプレッシングも効果的だった。最初の決定機は9分。渡邉が興梠からボールを奪ってクサビのパスを入れると、ズラタンがつないで東がフィニッシュ。GK曽ヶ端の好セーブの前に得点には至らなかったものの、先制点に対する期待が膨らむシーンだった。

その後もアルディージャがポゼッションを続け、鹿島がカウンターから逆襲を仕掛ける展開が続く。そんななかアルディージャが迎えた2度目の決定機は24分。下平のCKから河本がドンピシャのタイミングでヘディングシュートを放つが、ボールは曽ヶ端の正面を突いた。アルディージャは鹿島の速攻への注意も怠らず、前線に残って危険な香りを放つドゥトラ、大迫、興梠には、ダブルボランチの青木と金澤がいち早くカバーに入り、菊地、河本のCBコンビ、さらには下平、渡部と数的優位を作って対応した。

30分過ぎ、CKからの岩政のダイビングヘッドがポストを叩き、直後にゴール内にいた下平が頭でなんとかボールをかき出す場面もあった。一瞬のミスが命取りになる。そんな緊張感を漂わせる試合は、スコアレスのままハーフタイムを迎えた。

後半は「レナトを入れて、ボールをキープしながら攻めようとした」(ジョルジーニョ監督)という鹿島が、攻勢を強めてくる。しかし、チャンスは作らせない。スルーパスに抜け出そうとした興梠を菊地、河本、金澤の3人が抑えるなど、アルディージャの堅守は崩れることがなかった。この日も攻守に圧倒的な存在感を見せた青木は試合後、「いまはよく守れている。押し込まれても最終的に守れてるので、点が取れれば……」と、守備に対する手応えと今後の課題を口にしている。

あと一歩と言えるシーンは何度かあった。右サイドの東のグラウンダーのパスに金澤が合わせたシーン、下平のクロスにズラタンが飛び込んだシーン、フェイントでマーカーを振り切った東が左足を振り抜いたシーン……。しかし、いずれもゴールへは届かない。

ベルデニック監督は、ホームでの勝点3を目指して攻撃的な采配も見せた。66分、チョ ヨンチョルを下げてノヴァコヴィッチを投入。73分には、金澤に代えてカルリーニョスをピッチに送り込んで前線への圧力を高めた。ゴールを脅かされるシーンはほとんどなく、終盤はアルディージャのシュートが続く。選手たちの勝ちたい気迫も伝わってきた。東のスルーパスを受けたズラタンが中央へ折り返し、渡邉が捉えた場面は決定的に見えたが、ボールは枠の外。スタジアムにため息が漏れたが、その直後にノヴァコヴィッチが「次がある!」とばかりに慰め、仲間たちの士気を高めていた。しかし、3分のアディショナルタイムにも得点は生まれず、試合はスコアレスドローで終わった。

8戦負けなしとしたアルディージャは勝点1を積み上げ、順位を14位に上げた。しかし、試合後の選手たちに笑顔はなく、次の戦いに向けて気持ちを引き締めていた。「ナビスコ王者を相手に次につながる試合ができた。下を向かず次の試合に臨みたい」と語ったのは東だ。残り3試合、アルディージャは勝点9獲得を目指して死力を尽くす。

(総評: 粕川 哲男 /写真:早草 紀子)

続きを読む

監督コメント
監督 ベルデニック
この結果にはもちろん満足できません。我々は現在残留争いの渦中にあるのですから、勝点1は少な過ぎる成果だと言わざるを得ません。しかし、この結果を元にまた次の勝利に向けて臨んでいかなければなりません。ただ、結果には満足できませんが、試合の内容やクオリティに関しては、両チームともに非常に高いものだったと思っています。
 
前半に関しては、これまで我々が戦ってきた中でベストゲームと言ってもいいのではないでしょうか。守備の局面ではコンパクトに保ち、そこでボールを奪ってからの速い攻撃ができていました。速いテンポで、あるいは幅広くボールを動かすことはできていましたが、ただラストパスのクオリティがまだまだ欠けていました。
 
ハーフタイムにはそこに修正を加え改善を試みましたが、それほど効果的ではありませんでした。特にラスト15分間は、より多くの人数を掛けて攻撃的にいきたかったのですが、疲れがあったり、あるいは攻撃へのフィーリングが少し欠けていました。6~7人を攻撃に費やし相手に圧力を掛けて得点を奪おうとしたかったのですが、そのような形にはなりませんでした。

Q:カルリーニョス選手の投入時に金澤選手を下げたが、その時点での攻撃陣4人には問題はないという判断だったのか?
金澤選手ではない別の選手と交代させるつもりで、カルリーニョスに準備をさせていました。しかし、金澤選手のほうからけがによる交代要求があったので、そのポジションへの修正という形での交代になってしまいました。
選手コメント
MF 8 東 慶悟
Q:鹿島の速いカウンターに対してどんな対策があったのか?
うちも鹿島もカウンター狙いで、やや間延びした試合になってしまいました。その中で訪れたチャンスを決めたチームが勝てた、という試合だったと思います。僕自身も決められるチャンスはあったので、もっともっと練習して、次の試合こそゴールできるようにしていきたいと思っています。

Q:東選手はシュート4本、しっかり攻め切っていた証だと思われるが、攻め切れた要因は?
マイボールになったら全部速い攻め…としてしまうと、なかなか自分たちのペースにならなかったというのが正直な気持ちではあります。ですが、カウンターでシュートまで行けているのは、先ほども言ったように次につながると思います。

Q:これで順位が1つ上がったが?
今の順位はあまり関係ないと思っています。下位チームとの勝点差も非常に縮まってきているので、1試合1試合大事に戦っていきたいです。

Q:残り3節、勝点を積み上げていくために必要なことは?
メンタル面が非常に重要になってきます。残り3試合、全力で戦うことが必要だし、悔いの残らないように、絶対にJ1残留を果たしてシーズンを終えたいと思います。
DF 2 菊地 光将
Q:鹿島への対策、特にカウンター対策はどう考えていたか?
鹿島は先日、ヤマザキナビスコカップの決勝戦を120分間戦ったばかりで、どういう感じで試合に入ってくるかが読みにくいところはありましたが、まずは自分たちが立ち上がりから気持ちを入れてやっていこう、と臨みました。鹿島のカウンターは攻め上がってくる人数が多く鋭いと感じていたので、攻めている時からみんなで声を掛け合って、しっかりリスク管理しようと思っていました。

Q:勝点3を取り切れなかった要因は?
チャンスがあっても決め切れないところがありました。でも、逆にピンチもありましたし、そういうところも、また次の試合まで少し間が空くので、チームみんなで話し合って修正していきたいと思います。

Q:これで順位は1つ上がったが?
でも、まだまだ厳しい状況が続きます。残り全部が気の抜けない戦いだと思いますし、そこをチーム一丸となって乗り切っていきたいと思います。今はチームとしてやるべきサッカーが浸透してきていると感じますし、この戦いを続けていければいいかな、と思っています。

Q:残り3節、勝点を積み上げるために必要なことは?
やはり今日のような試合をしっかり勝ち切ることが大切です。あとは気持ちの問題だと思いますし、1試合1試合しっかり準備して戦っていきたいです。残り試合で全部勝点3を取って、少しでも順位上げて終わりたいですし、それが残留に向けての一番の近道になるはずです。気持ちを切り替えて、次の試合に向けて準備していきたいと思います。
フォトギャラリー

カテゴリー


X

パートナーバナー