Jリーグ ディビジョン1 第34節
2012.12.1 [SAT] 15:30 アウスタ

清水

0 - 0
0 前半 0
0 後半 0

大宮

試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 山本 海人
DF 17 河井 陽介
61'
DF 3 平岡 康裕
DF 4 カルフィン ヨン ア ピン
DF 33 李 記帝
MF 2 村松 大輔
MF 6 杉山 浩太
MF 10 小林 大悟
58'
FW 11 大前 元紀
FW 35 金 賢聖
FW 13 高木 俊幸

控えメンバー

GK 31 林 彰洋
DF 25 犬飼 智也
MF 30 姜 成浩
MF 32 石毛 秀樹
58'
FW 14 伊藤 翔
FW 27 鍋田 亜人夢
61'
FW 23 白崎 凌兵

監督

スターティングメンバー

GK 1 北野 貴之
DF 30 渡部 大輔
DF 2 菊地 光将
DF 3 河本 裕之
DF 22 下平 匠
MF 13 渡邉 大剛
70'
MF 6 青木 拓矢
MF 23 金澤 慎
83'
MF 9 チョ ヨンチョル
MF 8 東 慶悟
FW 19 ノヴァコヴィッチ
90+2'

控えメンバー

GK 21 江角 浩司
DF 26 村上 和弘
DF 34 片岡 洋介
MF 7 上田 康太
83'
MF 16 金久保 順
FW 29 清水 慎太郎
90+2'
FW 32 長谷川 悠
70'

監督

試合詳細
14 シュート 4
6 GK 16
5 CK 5
21 直接FK 6
6 間接FK 2
0 PK 0
試合データ

主審

吉田 寿光

副審

名木 利幸

副審

唐紙 学志

第4の審判員

上田 益也

入場者数

14,729人

天候

晴、弱風

ピッチ状態

全面良芝、乾燥

気温/湿度

11.3℃/31%
不敗記録をさらに更新!シーズン最多タイの勝点を記録!
前節でJ1残留を決めたアルディージャだが、チームのモチベーションはこれまでと変わらない。この試合で勝点3をつかめば、J1でクラブ史上最多の勝点46となる。また、J1通算300ゴールの区切りまで、あと「3」に迫っている。「(残留が決まって)これまでのようなプレッシャーはない一戦になりますが、そのなかでどう戦えるのか。自分たちが試される試合になる」という北野の思いは、チーム全体に共通するものと考えていいだろう。

ベルデニック監督が選んだ先発メンバーも、試合への意気込みを感じさせるものだ。ケガのズラタンを除いて、前節と同じメンバーが並ぶ。

アウェイ側のゴール裏には、いつものようにファン・サポーターが詰めかけている。選手たちがウォーミングアップに登場すると、ひときわ大きな声援がスタジアムを包んだ。

アウェイでは過去3分4敗と白星のないカードだけに、今日こそ勝利をつかみたい。チームに関わるすべての者が一体となる“共闘”で、アルディージャは勝利を目ざす。

冷たい風が吹き抜ける一戦は、序盤から動きの激しい攻防となる。互いのミスがそのまま際どいシーンに結びつく展開のなかで、アルディージャは敵陣でのパスカットから相手ゴールへ迫る。15分、ノヴァコヴィッチのパスから東の放ったシュートが、相手GKを脅かす。35分にもノヴァコヴィッチがラストパスの担い手となり、左サイドのチョ ヨンチョルがカットインからフィニッシュへ持ち込んだ。前半終了間際にも好機を迎えたが、東のスルーパスはわずかに精度を欠き、走り込んだ渡邉につながらない。

「前半は相手のプレッシャーを受けてしまい、少しバタバタとしてしまった。それによってミスも多かったので、そこはハーフタイムにもう一度確認しました」と渡部は言う。東も「前半はちょっとリズムが良くなかった」と振り返る。もったいない印象のミスが目立った前半を受け、後半のアルディージャはより引き締まった内容のゲームを展開していく。

得点の予感を漂わせたのは66分だ。左サイドをドリブルでかけあがったチョ ヨンチョルの突破に合わせて、金澤がゴール前へ飛び込む。86分には東が左サイドからドリブルで切り崩し、中央の青木へつなぐ。88分には途中出場の長谷川のコントロールショットが、相手GKの攻守に阻まれる。前半に比べればイージーミスは少なくなり、攻撃面でもアルディージャらしさを随所にのぞかせたものの、2012年シーズンを締めくくるゲームは0対0のスコアレスドローで幕を閉じた。

試合後の記者会見に臨んだベルデニック監督は、「守備においては最後まで組織的に守ることができていた」と語り、2試合連続の無失点ゲームを評価した。ただ、「我々は長い期間にわたって緊張を保つ戦いを強いられてきた。そこから解放され、もう一度同じように集中する状況に至らなかったのかもしれない」とも話した。

選手たちも悔しい表情を浮かべた。「ずっと負けないでここまできて、今日もアウェイで引き分けたのは収穫だったと思う」と話した東も、「チャンスはたくさんあった。最後の精度をしっかり追求したい」と課題をあげる。

「今日のゲームは少し残念に思う」と切り出したのはノヴァコヴィッチだ。「私自身はズラタンのためにもしっかりプレーしたい気持ちで臨んだ。チームとしても今まで築き上げてきたものがあり、もっとできるはずだと思う。少し残念というのは、そういう意味なんだ」

シーズン最多勝点の更新こそならなかったものの、勝点44は最多タイである。シーズン中盤からの巻き返しは驚異的だった。だが、2012年シーズンの戦いは、まだ終わっていない。ノヴァコヴィッチが続けた。

「天皇杯で何ができるのか。残留争いを経てつかんだ自信を、今後につなげていなかなればならない」

2週間後に行なわれる天皇杯4回戦は、苦闘のなかでつかんだ自信を発揮する機会となるはずだ。

(総評: 戸塚 啓 /写真:早草 紀子)

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監督コメント
監督 ベルデニック
今日の試合は、特にプレーのクオリティという部分について、それも攻撃面においては非常に満足いく内容ではありませんでした。
 
戦うという意味では非常にタフなゲームでした。Jリーグの中でも一番アグレッシブにプレーしてくる清水に対し、それにうまく合わせて、相手を崩してゴールに結びつけることができませんでした。試合前に選手たちには、より素早くプレーすることを求めてきましたが、そのためにはパスコースをしっかりと提供すること、正確にプレーすること、その中でも相手の背後を積極的に狙うことが必要です。しかし、自分たちの思うような形にはなかなか持っていけませんでした。ボールタッチ数が多くなり、相手のプレッシャーをまともに受けてしまい、我々が勝利を手繰り寄せる状況にはなりませんでした。ただ、最後まで組織的に守ることができて、失点もしませんでしたので、守備の部分は良かったと思います。
 
やはりこれまでの数試合を通しての選手の疲労が、ここにきて出てしまったように思います。我々は試合を通してほとんど選手を代えることなくプレーし続けてきました。そういう疲労が積み重なってしまったのは、致し方ないところだとも思っています。しかし、我々が今シーズンを通して見せてきたこと、そして手にした結果に対しては、基本的には満足しています。

Q:今日の試合の問題点は?
今日のような攻撃における課題は、将来的には出てほしくないものです。選手には、今日の試合で強いキャラクターを見せること、集中力を持って、そして質の高いプレーを見せることを求めました。しかしながら、今日は少し特別な試合になってしまいました。長い期間にわたりかなりの緊張度を保った戦いを強いられてきて、J1残留を果たしその緊張から一度解放されたところで、もう一度同じような集中力を持ってプレーするまでに至らなかったのかもしれません。

Q:来季に向けた課題は?
来季に向けて課題と考えるところは、技術的な部分、特に攻撃に関しての技術が挙げられると思います。選手の持っているものを考慮した上でコンセプトを追求してきましたが、その中にはやはり個々の選手のクオリティ、特に技術的なクオリティが求められます。ボールを止める、運ぶ、パスをする、ドリブルをする、そういうすべての技術的な要素は、我々の攻撃面において課題に含まれることだと思います。
 
これまでも言ってきましたが、将来的には大宮というチームがより強いキャラクターを持つべきだと、またはそういう個性のある選手が必要だと感じています。
選手コメント
GK 1 北野 貴之
Q:J1残留を決めた直後の試合だったが、選手のメンタリティはどうだったか?
戦う姿勢は強いものがありました。1年間支えてくれたサポーターの皆さん、自分たちの家族、仲間、そうしたいろんな人への感謝の気持ちで戦えれば必ずいい結果が出る、そう信じて試合に入りました。今日の闘争心は非常に良かったのではないかと思っています。

Q:今季のJ1リーグ戦を振り返って。
自分たちが目指した目標は達成できませんでしたが、非常に勝負強い、力強いチームに変われたのではないかと思います。次の天皇杯は、自分たち次第で何試合も続けることができる大会です。より結束したチームを目指して、1試合1試合が次につながる試合になるようにしていきたいと思います。

Q:自身にとっても、負傷を乗り越えてより強くなれたシーズンだったのでは?
すべては必然だと思っています。こういったけがや戦線離脱ということから、なぜどうしてこうなったのかということをしっかり考え、その上で全部受け止めて今があると思います。今回チームがこのような状況になったのも、たまたまではないと思っています。選手、スタッフ、すべての関係者が「なぜこうなったのか?」ということをもっと考えなくては、来季も同じことになってしまいます。僕もプロとしてその部分でも戦って、必ずもっといい試合をできるようにしていきたいです。

Q:11戦負けなしの強さを天皇杯にも継続してほしいが?
いい守りはできているので、あとは得点ですね。みんなで一戦一戦を勝って、サポーターの皆さんにまだまだ続く今シーズンの激闘を見せられれば、と思っています。
DF 22 下平 匠
Q:J1残留を決めた直後の試合だったが、どんな気持ちで臨んだのか?
残留は決まりましたが、やはりシーズン最後まで戦わなければ来てくれているサポーターの皆さんに申し訳ありません。みんなで1つになって頑張ろうと話して臨んだのですが、勝てなくて残念です。

Q:勝点44の13位でリーグを終えたが、ここまでの戦いぶりを振り返って。
なかなか結果が出ない時期もありましたが、いつもサポーターの皆さんが支えてくれたのが本当に選手たちにとって力になったし、それで選手も一体になってやろうという感じになりました。残留できたこと自体は良かったことですが、当初の目標はもっと上にありましたから、それが達成できなかったのは悔しいです。

Q:前節の試合終了の瞬間は、涙も見えたが?
やはり、自分が移籍してきていきなりJ2降格というのは絶対に嫌でした。チームとしてなかなか結果が出ずに苦しい時期もあり、でもそういうことを乗り越えて何とか残留できたので、ちょっとうれしかったのかなぁ、という感じです。

Q:ここまで11戦負けなしの強さを天皇杯にもつなげてほしいが?
負けないことは大事ですが、天皇杯は一発勝負ですし、勝ち切る強さも身につけていきたいと思っています。
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