Jリーグヤマザキナビスコカップ 予選リーグ Aグループ 第4節
2013.4.10 [WED] 19:00 NACK

大宮

  • 51' ズラタン
1 - 3
0 前半 2
1 後半 1

甲府

  • 24' 河本 明人
  • 29' 河本 明人
  • 56' オルティゴサ
試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 北野 貴之
DF 30 渡部 大輔
DF 2 菊地 光将
DF 34 片岡 洋介
DF 26 村上 和弘
MF 13 渡邉 大剛
MF 7 上田 康太
65'
MF 6 青木 拓矢
MF 25 宮崎 泰右
59'
FW 14 清水 慎太郎
46*'
FW 32 長谷川 悠

控えメンバー

GK 31 清水 慶記
DF 8 下平 匠
DF 17 高橋 祥平
DF 27 今井 智基
MF 23 金澤 慎
65'
FW 28 富山 貴光
59'
FW 11 ズラタン
46*'

監督

スターティングメンバー

GK 1 荻 晃太
DF 8 新井 涼平
73'
DF 17 津田 琢磨
46*'
DF 19 盛田 剛平
DF 13 崔 誠根
MF 29 水野 晃樹
61'
MF 30 保坂 一成
MF 10 井澤 惇
MF 15 河本 明人
FW 20 金子 昌広
FW 9 オルティゴサ

控えメンバー

GK 33 岡 大生
DF 23 林堂 眞
46*'
MF 24 堀米 勇輝
MF 27 伊東 輝悦
61'
FW 18 柏 好文
73'
FW 28 橋爪 勇樹

監督

試合詳細
15 シュート 6
7 GK 11
9 CK 4
17 直接FK 6
3 間接FK 3
0 PK 1
試合データ

主審

佐藤 隆治

副審

名木 利幸

副審

唐紙 学志

第4の審判員

佐藤 貴之

入場者数

3,958人

天候

曇のち雨、弱風

ピッチ状態

全面良芝、乾燥

気温/湿度

12.9℃/53%
猛攻実らず、勝点3を逃す
ヤマザキナビスコカップの決勝トーナメント進出に向けて、重要な一戦だ。予選グループの上位2チームが手にするベスト8入りをつかむには、ここまで勝点6で並ぶ首位の磐田、同2位の横浜FMに引き離されるわけにはいかない。
 
甲府を迎える今晩のゲームは、直近のリーグ戦から先発メンバーを何人か入れ替えた。過密スケジュールを考慮したものだが、チームのクオリティが落ちることはない。前日練習を終えたベルデニック監督は、「どんなメンバーでも自分たちのスタイルははっきりしている」と話した。スタメン出場の機会を与えられる選手たちには、「自分たちのプレーのモデルに従ってトレーニングをしているので、それぞれの選手の強みを発揮しつつ、チームプレーを出してくれれば」と期待を寄せた。
 
前日練習を終えてスタメン出場が濃厚となった宮崎は「監督からは自分の特徴を生かしてプレーするように言われている。スピードを生かしたい」と落ち着いた口調で語った。
 
宮崎らの若手選手を支えるひとりのGK北野は、「相手どうこうよりも、自分たちがいいプレーをすることに集中したい。若い選手はモチベーションが高いので、彼らが自分のプレーに集中できるような声をかけていきたい」と、後方支援を誓う。
 
出場機会を得た選手がフレッシュな風を吹き込み、経験豊富な選手が落ち着きをもたらす。予選グループ突破のために重要な、それでいて楽しみな90分が幕を開けた。

ゲームの入り方は悪くなかっただろう。開始4分に清水慎が左サイドを破り、ゴール前へのクロスに渡邉が飛び込む。左足の一撃はシュートブロックにあうが、こぼれ球もアルディージャが支配してさらにフィニッシュへつなげた。 

9分には右サイドバックの渡部がカットインから際どい左足シュートを浴びせ、14分にも青木のパスから2列目左サイドの宮崎がシュートに持ち込む。

「立ち上がりは自分たちでボールを動かして主導権を握れていた」と、渡邉は振り返る。左ボランチの上田も、「気持ちも入っていたし、試合の入りは悪くなかった」という肌触りを感じていた。

ところが、24分と29分に失点を喫してしまう。直接FKを起点とした2失点目は「相手がうまかった」と複数の選手が口を揃えたものの、2点のビハインドが重くのしかかる。

戦いぶりは悪くないのだ。チーム全体が2トップへのタテパスを意識し、清水慎と長谷川がコンビネーションを見せる。左サイドから宮崎が仕掛ける。村上と渡部の両サイドバックも、意欲的に攻撃に加わる。各選手が攻守両面で奮闘するものの、個々の頑張りが決定機につながらないままハーフタイムを迎えることとなった。

後半開始とともに、ベルデニック監督は清水慎に代えてズラタンを投入する。この選手交代が、NACK5スタジアム大宮に歓喜をもたらした。51分、渡邉の右CKからズラタンがヘディングシュートを決めたのだ。

追撃ムードが高まる。スタジアムがオレンジ色に燃え上がる。しかし、56分にPKから3点目を奪われてしまう。客観的に見ても、やや厳しいと言える判定だった。
 
ベルデニック監督がさらに動く。59分、宮崎に代えて富山を送り出す。ベンチワークの効果はすぐにあらわれ、64分、左サイドからのFKを富山がニアサイドで合わせる。技巧的なヘディングシュートがバーを直撃した。
 
ベルデニック監督は65分に3枚目の交代カードをきり、上田が下がって金澤が登場する。「後半は相手が下がっていたので、自分も2列目から飛び出していこうと思っていた」と言う上田には、無念の交代となった。
直後の67分、ズラタンのチャンスメイクをきっかけに、富山がDFの股間を抜くシュートを放つ。78分にもズラタンのポストワークから、渡邉の右足ミドルが相手ゴールを鋭く襲った。
 
82分にも決定機をつかんだ。左サイドから渡邉が供給した直接FKが、ゴール前の密集をすり抜けて右ポストを叩く。こぼれ球に富山が反応するが、至近距離からの一撃は相手GKの好守に阻まれた。
 
終盤はCB菊地を前線に上げ、相手守備陣に圧力をかけた。だが、ゴールをこじ開けられない。シュート数でも決定機でも上回りながら、1対3で終了のホイッスルを聞くこととなった。
 
残念ながらリーグ戦の勢いを持ち込むことはできなかったが、「久しぶりの負けを噛みしめて、もっと強くなりたい。勝つことの大変さを知って、次のリーグ戦に臨みたい」と、GK北野は前を向く。どの試合からも教訓を得てきたアルディージャである。この日の敗戦も、今後への貴重な糧としていくはずだ。

(総評:戸塚 啓/写真:早草 紀子)

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監督コメント
監督 ベルデニック
結果はもちろん、プレーの内容についても満足できるものではありませんでした。試合前には、この試合を取るということを選手に話しました。今週の2試合を2つとも取るために、何人か選手を入れ替えるなど手を尽くしましたが、いい結果は得られませんでした。
 
甲府が前線からアグレッシブにプレスを掛けてくるのは想定済みでした。それに対して我々は、よりシンプルに、ワンタッチツータッチを使いながらボールを動かすべきでしたが、なかなかうまくいかずにいいチャンスを作れませんでした。前半の失点は、1点目も2点目もマークが十分ではありませんでした。3点目のPKに関しては、アンラッキーな部分がありました。
 
得点を取らなければならない状況の中、1点を返し、さらに何度かの決定機も作りましたが、それ以上の点が入らなかったのは残念です。特に後半は、闘争心や闘う姿勢の見えたいいプレーもありましたが、例えば先日のF東京戦で見せたような、相手を揺さぶって背後を取る、サイドチェンジしながらサイドを崩す、そういった本来我々がやるべき我々らしい攻撃ができなかったのは残念です。
 
今日の試合がなぜうまくいかなかったのか、非常に説明し難いものがあります。おそらくは、ヤマザキナビスコカップの開幕戦となった磐田戦と似たような状況、似たような展開だったのではないでしょうか。カップ戦で2試合、リーグ戦で2試合と連勝した中で、今日は勝ちが続かなかった、ということだと思います。

Q:今季公式戦初先発となった宮崎と清水慎のプレーはどうだったか?
2人とも非常に頑張って、自分の力を最大限に出そうと精一杯努力していたことは評価できます。ただ、彼らに期待していた効果的なプレー、彼らから生まれる攻撃の形というのは、残念ながらあまり多くは見られませんでした。

Q:終盤、渡邉と富山のポジションを入れ替えた狙いは?
2人のポジションを入れ替えたほうが、相手に対して驚きを起こすなど何か変化が生じ、我々の攻撃がやりやすくなるのではないか、と考えました。
選手コメント
MF 13 渡邉 大剛
Q:連戦の疲れは?
先日のF東京戦からスタメンが何人か替わりました。僕は連続での出場になりましたが、勝った後の試合だったので精神的にはすごくいい状態で入れましたし、肉体的にも今日は夜の試合でしっかりと休んでから臨むことができたので、それほど問題はなかったです。

Q:得点シーンを振り返って。
コーナーキックから僕が蹴ったボールを、ズラタンがよく決めてくれました。イメージ通りのキックでしたし、得点につながって良かったです。

Q:後半途中から富山とポジションを入れ替えたが、ベンチからの指示は?
指示は、右と左でポジションチェンジしろということだけでした。クロスに対しては(長谷川)悠とズラタンと、逆サイドからはトミ(富山)も入ってくれと言っていたので、ニアサイドで相手DFに引っかかってしまうよりは、ファーサイドに上げて、その折り返しからさらにチャンスが広がればいいなという意図はありました。急に入れ替わって感覚的に難しい部分はありましたが、チャンスも作れましたし、もう少し選手同士の距離感やボールを受ける位置を正せばいけるかなと思ったので、次に生かしたいと思います。
FW 32 長谷川 悠
Q:清水慎との2トップはどうだったか?
自分としては去年から一番長くコンビを組んでいるので、お互いにやりたいこともわかって、いい関係でできると思っていました。(清水慎が)前半での交代となってしまい、45分間で結果を残せずに残念でした。

Q:今日の試合で次の試合に生かせることは?
チャンスをもらった選手は積極的にプレーできていたと思いますが、同時に、相手の一発でやられてしまうという公式戦の難しさも感じたのではないかと思います。自分としても、毎試合FWが入れ替わっていく中で結果を残したかったのですが、うまくいきませんでした。高いレベルでポジション争いができるようにやっていければ、もっとよくなると思いました。

Q:3日後のJ1リーグ戦・C大阪戦への意気込みを。
今日は負けてしまいましたが、下を向く必要はありません。J1リーグ戦でも調子はいいですし、それをどんどん今後につなげていくことが大切です。とにかくいい準備をして次の試合に臨めるように頑張ります。
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