Jリーグ ディビジョン1 第8節
2013.4.26 [FRI] 19:00

0 - 4
0 前半 2
0 後半 2

大宮

  • 18' ノヴァコヴィッチ
  • 45' 高橋 祥平
  • 54' ノヴァコヴィッチ
  • 62' チョ ヨンチョル
試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 21 菅野 孝憲
DF 2 藤田 優人
DF 3 近藤 直也
DF 23 渡部 博文
DF 5 増嶋 竜也
46'
MF 10 レアンドロ ドミンゲス
68'
MF 28 栗澤 僚一
MF 7 大谷 秀和
MF 18 田中 順也
46'
FW 11 クレオ
FW 9 工藤 壮人

控えメンバー

GK 16 稲田 康志
DF 4 鈴木 大輔
DF 27 キム チャンス
46'
MF 29 谷口 博之
MF 20 茨田 陽生
MF 15 ジョルジ ワグネル
46'
FW 19 木村 裕

監督

スターティングメンバー

GK 1 北野 貴之
DF 27 今井 智基
DF 2 菊地 光将
85'
DF 17 高橋 祥平
DF 8 下平 匠
MF 13 渡邉 大剛
MF 6 青木 拓矢
MF 23 金澤 慎
MF 9 チョ ヨンチョル
84'
FW 11 ズラタン
80'
FW 19 ノヴァコヴィッチ

控えメンバー

GK 21 江角 浩司
DF 34 片岡 洋介
85'
DF 26 村上 和弘
DF 30 渡部 大輔
MF 7 上田 康太
FW 28 富山 貴光
84'
FW 32 長谷川 悠
80'

監督

試合詳細
12 シュート 8
6 GK 13
7 CK 6
9 直接FK 11
5 間接FK 6
0 PK 1
試合データ

主審

家本 政明

副審

山口 博司

副審

岡野 宇広

第4の審判員

佐藤 貴之

入場者数

8,006人

天候

曇時々雨、弱風

ピッチ状態

全面良芝、乾燥

気温/湿度

12.4℃/69%
鮮烈4ゴール!敵地で快勝!
4月20日のさいたまダービーから中2日でヤマザキナビスコカップの清水戦を消化し、今日もまた中2日でのリーグ戦だ。タイトなスケジュールのもとでの連戦であり、リーグ戦連続不敗記録のさらなる更新もかかるが、試合前日の金澤は「記録のことは個人的にまったく意識していないし、チーム全体としてもそうだと思います」と落ち着いた口ぶりで話した。
 
この試合に向けた練習では、「クオリティの高い選手がいる」(ベルデニック監督)柏の攻撃を想定して、守備の局面における確認にも時間が費やされた。前日練習を終えた指揮官は、「彼らの攻撃に対して、我々はより固い守備をしなければならない」と分析している。
 
アルディージャのメンバーでは、CB高橋がリーグ戦2試合ぶりの先発を果たす。「チームに迷惑をかけてしまったので、少しずつ信頼を取り戻せるように頑張りたい」と、闘志をかきたてている。
 
アウェイの日立柏サッカー場では、過去3勝1分1敗と相性がいい。昨季のリーグ戦では、ズラタンのハットトリックなどで4対1と快勝した。2試合連続で2トップを組むズラタンとノヴァコヴィッチはもちろん、2試合ぶりに先発するチョ ヨンチョルの活躍も期待される。平日のナイトゲームに駆けつけてくれたファン・サポーターとともに、今日も勝利をわかち合いたいところだ。

 
序盤から緊迫感の漂う一戦は、18分に均衡が破れる。得点を奪ったのはアルディージャだ。

左サイドでズラタンが球際の強さを発揮し、チョ ヨンチョルにつなぐ。タッチライン際を抜け出た背番号9のクロスは、ゴール前に詰めたノヴァコヴィッチが確実にプッシュした。
 
先制点を奪っても、集中力の高さは変わらない。流れのなかでもセットプレーでも、オンザボールでもオフザボールでも、10人のフィールドプレーヤーが自らのタスクをしっかりと遂行し、柏につけいるスキを与えないのだ。前半終了間際の45分には、左ショートコーナーから高橋がネットを揺らす。「ズラタンがいいところにスラしてくれたので、触るだけでした」という移籍後初ゴールが貴重な追加点となり、アルディージャは2対0でハーフタイムを迎えた。

後半開始とともに、柏がふたりの選手を交代させてきた。しかし、アルディージャの組織に混乱はない。前半同様の組織的な守備で局面の攻防を制し、ゲームを主体的に進めていく。

54分には価値ある追加点が生まれた。ズラタンの突破がペナルティエリア内でファウルを誘い、PKを獲得したのだ。ノヴァコヴィッチの右足シュートが左スミに突き刺さると、ゴール裏を埋め尽くすアルディージャのファン・サポーターにこの日3度目の歓喜が巻きおこった。

3対0というスコアは、客観的に判断しても勝利が近づいていると言っていい。しかし、自陣に戻った選手たちは、引き締まった表情で互いに声を掛け合う。「まだゲームは終わっていない。アグレッシブに集中して後半に入っていこう」というハーフタイムのベルデニック監督の指示が、チーム全体に行きわたっている。62分にチョ ヨンチョルがゲットした4点目も、さらに集中力を研ぎ澄ますためのシグナルだ。選手同士がコンパクトな距離を保ち、チャレンジ&カバーを徹底していく守備は、2試合連続無失点による勝利に結びついた。

好調の要因はいくつもあるが、ベルデニック監督とスタッフによる緻密なスカウティングも見逃せない。柏の両サイドバックが高い位置を取ることも、サイドからの攻撃を強みとすることも、セットプレーのパターンも、アルディージャには想定内だった。この試合では一度きりの対応だったロングスローも、しっかりと確認している。右サイドバックの今井は、「相手のシステムに合わせた練習もするので、イメージを持って試合に入れている。今日も特別危ない場面はなかったと思います」と振り返る。

リーグ戦の不敗記録は「19」に更新されたが、チームはあくまでも冷静だ。「記録ではなく1試合、1試合を大事に戦っています」と高橋は言う。「みんな自信を持ってやれている」と話す金澤も、「まだ始まったばかり。また次ですね、次」と勝利の余韻を引きずることはない。試合終了のホイッスルを次の試合のスタートラインとするメンタリティが、アルディージャの強さに磨きをかけていく。

(総評:戸塚 啓/写真:早草 紀子)

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監督コメント
監督 ベルデニック
この結果で、誰も満足しない人はいないでしょう。私だけでなく、選手、クラブに関わる全員がこの結果に満足してくれていると思います。今シーズンこの時点での最高のプレーができ、その最高のプレーの中でいい結果を得ることができました。
 
今日の試合に当たって、みんなでしっかりといい準備ができました。柏がどう攻撃してくるかということは、しっかり分析できていました。マイボールになった時に、彼らが空けているスペースをいかに素早くカウンターで突いていくか、それが今日のテーマの1つでした。カウンターだけでなく、相手をテンポよく揺さぶり、マークをうまくはがし、彼らがうまく守備できないようにボールを動かせました。もちろん守備でも、しっかりコンパクトにアグレッシブにできていたと思います。

Q:高橋選手に対し、C大阪戦の直後、もしくは出場停止中に何かアドバイスはしたか?
彼が退場となったC大阪戦の後、チームの全員に対して謝罪の言葉がありました。人としてしっかりモラルを持っていることがサッカー選手として成功していく条件だという話をしました。自分自身の感情をしっかりコントロールしないといけない、どんなことがあっても自分自身をコントロールすることが大事であり、従って、あの試合でしたことは許されるべき行為ではないという話をしました。彼は非常に知性のある選手だと評価していますが、まだ感情面で安定しない部分があるかもしれません。ただ、彼はこの出場停止の間、しっかり真面目に練習に取り組んでいました。今日は得点しただけでなく、90分間を通じていいプレーをしてくれました。

Q:このパフォーマンスを続けていくため、さらにチームを向上させるために必要なことは?
我々はこの1年間、我々のプレーモデルに従って、どのように組織を構築していくかということに取り組みました。それは日々のトレーニングだけでなく、個人面談やミーティング、自チームや他チームの試合分析などです。チームは1年間の中で大きな成長を続けています。この先もこれを継続していく、もしくはさらにステップアップしていくには、今をベースに、1つ1つのプレーの精度をいかに高めていくかが大事だと思います。チームとしてのプレーを成功させるだけではなく、個々の力を上げていくことにもフォーカスしていかなければいけません。特に若い選手には、速い動きの中で精度の高い技術を発揮することにもフォーカスしていかなければいけません。ミスを少なくする、1つ1つのプレーを成功させることによって、勝つ確率はもっともっと高まっていくと思っています。
選手コメント
DF 17 高橋 祥平
Q:チームは5連勝、19戦負けなしとなったが?
連勝とか負けなしとか、数字を気にしてプレーしている選手はいません。皆、1戦1戦を大事に戦っていて、それが積み重なって得られていることだと思います。

Q:得点シーンを振り返って。
いいところに落としてもらったので、あとはさわるだけでした。決まって良かったです。

Q:出場停止中の気持ちは?
「俺、何やってるんだろう」と思って、自分を見つめ直しました。でも、切り替えてチームのためにやっていくしかないので、これから信用を取り戻せるように頑張っていきたいです。

Q:次節の大分戦への意気込みを。
勝つのみです。自分の持ち味は、やはり気持ちが入ったプレーだと思うので、うまくコントロールしながら、みんなに迷惑を掛けないように頑張っていきたいと思います。
FW 19 ノヴァコヴィッチ
Q:1点目は柏の右サイドからの得点だった。練習でも取り組んでいたが、そこを攻めろという指示だったのか?
その通りです。柏の右サイドバックは高い位置を取ってくるので、奪った直後にスペースが空いているのは試合中でもすぐにわかりましたし、実際にそういう指示がありました。そこをうまく崩して得点につなげることができましたし、コーチングスタッフからの分析をもとに勝利に結びつけたことは、本当に評価できることだと思っています。

Q:自身が得点した試合はここまで全て勝っていることを知っていたか?
あまりそういうことは気にしていなかったので、少し驚きました。昨シーズンなかなかゴールできなかったので、自分の得点で勝てているというのは非常にうれしいことです。私たちの前線には、私だけでなくズラタンや(チョ)ヨンチョルら、いいアタッカーが揃っているので、そういった部分は今後も生かしていきたいです。

Q:5連勝の要因は?
私たちはチームとして、集団として少しずつ成熟したプレーができているように思います。それは、日々のトレーニングに真面目にしっかりと取り組み、チームとしてどのようにプレーするのかということが身についてきているということです。特に、試合の中で味方のために走る、味方のために動くというプレーがよく出ていることが、好調さの要因でしょう。ただ、私たちにはまだまだ成長する余地も残っていると思います。

Q:次節の大分戦への意気込みを。
1試合1試合が重要であり、試合は待ってくれません。また次の試合に向けてしっかりと準備していかければなりません。私たちはいいプレー、いいサッカーができているので、そうした自信を持って次の試合に臨んでいきたいです。ただ、今の好調さだけを見るのではなく、私たちは昨シーズンまで残留争いをしていたチームだということは、絶対に忘れてはなりません。常に現実を見ながら、次の目標に向かって日々努力していかなければいけないと思っています。
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