Jリーグ ディビジョン1 第33節
2013.11.30 [SAT] 14:00 NACK

大宮

  • 36' 長谷川 悠
  • 67' 青木 拓矢
  • 82' 長谷川 悠
3 - 0
1 前半 0
2 後半 0

磐田

試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 31 清水 慶記
DF 30 渡部 大輔
DF 2 菊地 光将
90'
DF 17 高橋 祥平
DF 8 下平 匠
MF 23 金澤 慎
MF 6 青木 拓矢
MF 13 渡邉 大剛
81'
MF 9 チョ ヨンチョル
FW 32 長谷川 悠
FW 11 ズラタン
84'

控えメンバー

GK 35 川田 修平
DF 22 ニール
DF 34 片岡 洋介
90'
DF 26 村上 和弘
MF 7 上田 康太
MF 18 橋本 早十
84'
FW 28 富山 貴光
81'

監督

スターティングメンバー

GK 21 八田 直樹
DF 5 駒野 友一
DF 2 菅沼 駿哉
DF 33 藤田 義明
DF 37 安田 理大
MF 23 山本 康裕
83'
MF 7 小林 裕紀
MF 6 田中 裕人
MF 10 山田 大記
MF 11 松浦 拓弥
62'
FW 17 金園 英学

控えメンバー

GK 1 川口 能活
DF 20 山本 脩斗
DF 24 チョ ビョングク
MF 8 ペク ソンドン
MF 22 チョン ウヨン
FW 9 山崎 亮平
62'
FW 18 前田 遼一
83'

監督

試合詳細
12 シュート 17
16 GK 7
5 CK 10
15 直接FK 13
4 間接FK 2
0 PK 0
試合データ

主審

井上 知大

副審

安元 利充

副審

樺澤 淳一

第4の審判員

細尾 基

入場者数

11,325人

天候

晴、弱風

ピッチ状態

全面良芝

気温/湿度

13.4℃/25%
連敗ストップ! ホーム最終戦を快勝で飾る
2013シーズンも、残すところあと2試合となった。この日はホーム最終戦である。

頼もしいデータがある。J1昇格以降のホーム最終戦で、アルディージャは3勝5分と無敗を誇っている。

記憶に刻まれたシーンも多い。ファン・サポーターの皆さんのなかには、07年12月1日を思い浮かべる人がいるかもしれない。川﨑Fとの34節は0対1のまま終盤に突入するが、交代出場の斉藤雅人が89分に同点弾を叩き出す。このシーズン限りで現役を退く奥野誠一郎との抱擁は、アルディージャの歴史を彩る名シーンだ。

昨年のホーム最終節は今日と同じ33節で、対戦相手も磐田だった。28分に金澤、57分に渡邉がゴールをあげ、アルディージャが2対0で勝利している。

ここまでリーグ戦で8試合勝利から遠ざかっているだけに、選手たちのモチベーションは高い。

なかでも橋本は、強く熱い思いを抱いているはずだ。今シーズンで契約期間満了が発表されている彼は、リーグ戦4度目のメンバー入りを果たした。思い出の詰まったNACK5スタジアム大宮で、ひとつの区切りを飾りたいだろう。

青空が眩しいスタジアムには、今日もファン・サポーターの声援がとどろく。

思いはひとつ。勝利のみだ。

ゴールの予感は序盤から漂っていた。5分、渡邉のタテパスからズラタンが右サイドを抜け出す。ニアサイドに飛び込んだチョ ヨンチョルがシュートに持ち込み、相手GKに弾かれたこぼれ球に長谷川が反応する。惜しくも得点には至らなかったが、ゴールへの道筋が見えたシーンである。

スタジアムに漂う期待感は、36分に現実となる。右サイドで相手のクリアボールを収めた渡部が、ゴール前へクロスを送る。「相手の前に入りたくて予備動作をしたら、うまく釣ることができた」と話した長谷川が、用意したスペースへ飛び込む。右足でフィニッシュにつなげる。自身今季3点目となるゴールが、アルディージャにリードをもたらした。

前半を終えた段階のシュート数は、4対7である。ダブルボランチの周りに人数を集める磐田に、危険なエリアからシュートを許していた。しかし、「奪ったボールを前の選手が落ち着かせてくれたので、守備にもいい影響が生まれていった」と金澤が振り返ったように、後半はしっかりとゲームをコントロールする。

追加点が生まれたのは67分だ。左CKを菊地がヘディングで合わせ、バーに嫌われて一度はクリアされたボールを長谷川が頭でつなぐ。落下点にいた青木が、華麗なジャンピングボレーを突き刺した。「ふかさないように意識した」と話す青木も、「キレイでしたね」と自画自賛する一撃だ。

この1点が持つ意味は大きかったが、GK清水の活躍にも触れなければならない。この日がリーグ戦初出場初先発となる27歳の守護神は、「プレーしていくうちに今日は身体が動くと感じたので、思い切ってやろうと心掛けた」と振り返ったように、決定的なシーンをことごとく阻止してみせたのだ。彼もまた、勝利の立役者のひとりだろう。

82分、アルディージャは3度目の歓喜をスタジアムに運ぶ。下平のFKから、長谷川がヘディングシュートでGKの頭上を破ったのだ。

3対0となった84分には、橋本が途中出場する。残念ながらゴールにはつながらなかったが、彼らしいクロスで好機を演出した。「思い描いたとおりの展開」(ズラタン)で、アルディージャはホーム最終戦を勝利で飾った。

試合後に催されたセレモニーで挨拶をした橋本は、「すべての皆さんに感謝しています。楽しかったです」とすっきりとした表情で取材に応じた。スタジアムに感動を誘った彼のスピーチは、クラブの歴史に刻まれていくことだろう。

チームの功労者とファン・サポーターに勝利を捧げることのできた安堵感が漂うなかで、選手たちは次戦に目を向ける。

「勝っただけでなく内容も良かったが、次の試合も大事なのは言うまでもない。勝利をつかむために、明日からまたトレーニングに集中する」

ズラタンがこう話せば、金澤も「連勝で終わるのは大事です」と話す。最終節に勝利すれば、J1で過去最多の勝点45でフィニッシュする。「それはぜひ達成したいです」と、短い言葉に決意を込めた。

歓喜、安堵、感動……様々な感情を呼び覚ます勝利を経ても、チームは高いモチベーションを保っている。

(総評:戸塚啓/写真:早草紀子)

続きを読む

監督コメント
監督 小倉 勉
久しぶりに勝利できて、選手たちの頑張りに感謝したいと思います。お互いにチャンスを作りながらも得点できないという、どちらに転んでもおかしくないような試合展開でした。その中でしっかり耐えるところは耐えて、セットプレーを含め取れるときに点を取れたのが勝因かもしれません。ただ、2点目を取った後すぐにピンチがありました。あの場面がオフサイドではなく失点になってしまえば、その後はどう転んでもおかしくない試合だったと思います。
 今日はGKの清水選手がJリーグ初出場でした。試合前からあれぐらいのプレーはしてくれると思っていましたが、予想以上のいいプレーだったので、守備の安定感も出たのだと思います。

Q:今日のような試合が今までできなかったのはなぜか?
選手たちがホーム最終戦ということでやってくれたのではないかと思います。加えて、僕たちは今日を含めた残り2試合を勝てば勝点45まで到達できます。大宮は今まで勝点44が最高だということで、クラブの歴史を自分たちで塗り替えていこうと新たな目標を立てて数試合臨んできました。試合後に選手にも話しましたが、ラスト1試合もしっかりと勝点を挙げて、その目標を達成したいと思っています。

Q:チームを向上させる上で難しかったところは?
サッカーはつくづくメンタルなスポーツだと思います。選手の自信を回復させるための一番の良薬は勝ち、勝点3ですが、それがなかなかできない中で試合を重ねてしまったのが、一番の要因のように感じています。
選手コメント
FW 32 長谷川 悠
Q:貴重な先制ゴールの場面を振り返って。
シュートへの予備動作をした時に、うまくマークの選手を釣って前に入ることができました。シュートはあまりいいコースではありませんでしたが、入ったので良かったです。

Q:自身のプレー全体を振り返って。
真ん中でボールを受けるよりも、サイドに流れたりヘディングで起点になるプレーが多かったように感じています。ヘディングでは勝てるシーンが多かったですし、まずまずだったのではないかと思います。

Q:今シーズンラスト1試合への意気込みを。
「このままでは終われない」とみんなで話して、とにかく来年につながる試合をしたいと思っていました。次の試合はシーズンの最終戦ですし、しっかり勝って終われるように頑張りたいと思いますので、応援よろしくお願いします。
GK 31 清水 慶記
Q:どんなことを意識してプレーしたか?
磐田はサイド攻撃主体でクロスが多くなるだろうと思っていました。自分の守備範囲の広さを出していこうと臨みましたが、それは出せたのではないかと思います。

Q:自分自身のプレーを振り返って。
シュートストップは自分の得意としているところなので、それでチームを勝利に導けるように、ということを常に意識して取り組んできました。本当に良かったです。

Q:J1リーグ戦初出場を果たし、次の目標は?
今日は今日として、これをチームとしても個人としても続けていかなければ意味がありません。まだ最終節が残っていますし、またそこに向けてしっかりと準備していきたいと思います。
フォトギャラリー

カテゴリー


X

パートナーバナー