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金澤慎 選手引退、および地域プロデュース部コーチ就任会見レポート
 1月8日(水)、2019シーズン限りでの現役引退を発表した金澤慎選手が、育成普及本部地域プロデュース部コーチに就任するにあたり、クラブハウス“オレンジキューブ”で記者会見を行いました。会見には、森正志 代表取締役社長、岡本武行 育成普及本部長も出席し、コーチの活動内容などについて説明を行いました。

 まず、現役生活を振り返った金澤は、「一選手として、静かに終えていくのだろうと思っていましたが、自分以上にいろいろな方が引退を大きな出来事と捉えてくださり、たくさんの方から『お疲れ様』という言葉をいただき、驚きました。大宮アルディージャという地元のクラブで、たくさんサッカーをさせてもらったことを、あらためて幸せだと感じました。お世話になった部分を、地域やチームを通して還元したいと考えています。通常なら自分で仕事を探すところですが、こんなにも早く次のキャリアをスタートできる環境をいただいたことに感謝していますし、クラブが自分のことを大事にしてくれている、その気持ちに応えないといけないと思っています」と話しました。

 金澤は1999年にスタートしたユース(現U18)の一期生で、02年にアカデミー初の昇格選手としてトップチームに加入。東京ヴェルディ1969に期限付き移籍した06年と07年を除き、16年間にわたってアルディージャでプレー。クラブ最多366試合に出場し、14得点を挙げました。

 現役時代の印象的な出来事については、「印象に残っているのは、21試合負けなしのJ1記録を作った13年、NACK5スタジアム大宮での浦和レッズとのさいたまダービーです。選手として最高の出来事。あれだけのやりがいを感じたことは、ありません。あのピッチに立てたことは、とても幸せなことでした。逆に、チームを2度もJ2に降格させてしまい、期待に応えられなかった不甲斐なさと自分の力のなさを感じたことが、悔いとして残っています。また、昇格させることができずに引退することも悔いが残っています」と話した金澤は、「他のチームでプレーする姿は想像できませんでしたし、家族も引退に理解を示してくれ、次の目標に力を使えば良いのではと後押しをしてくれたので、前向きな気持ちでの決断になりました」と、次へ踏み出す決断を下した経緯を明かしました。

 引退後のキャリアについては、プロ選手として多くの監督から学びを得る中で、自分ならどうするかと考えることに楽しみを覚え、5、6年前から指導者になることを考えていたといいます。将来の目標は、不敗記録を作った当時のチームを率いたズデンコ・ベルデニック監督のように、チームを勝たせるプロチームの監督。アルディージャを率いることも目標に入れていると話しました。

 昨年末、岡本本部長は金澤が次は指導者を目指すことを聞き、「まずは子どもと接してコーチングを学び、コーチとしてのレベルを上げてもらいたいと考えた」と、地域プロデュース部コーチの役職を提案。具体的な職務は、スクール運営やサッカー教室、キャラバンにおける子どもたちへの指導であると説明しました。

 岡本本部長が「ユースを立ち上げたときに私がコーチとして携わり、1年生だけで臨んだJユースカップで、3年生中心の鹿島アントラーズユースに0-16で負けて、これで大丈夫なのかと思いましたが、ここまでのキャリアを積む選手になってうれしく思います。アカデミー出身の大事な選手なので、コーチとしても活躍できるように見守っていきたい」と話したように、金澤はクラブとともに歩んできました。

 森社長は「彼の功績に報いるためにも今後、彼が進む目標をバックアップしていきたいと思っています」と、形を変えつつも、ともに歩み続ける姿勢を示しました。選手として多くの活躍を見せてきた背番号23は、指導者という新たな道に進んでいきます。

(構成:平野貴也/写真:早草紀子)

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