【VENTUS PRESS】杉澤海星 前編

今シーズンも副キャプテンとして、チームを盛り立てる杉澤海星 選手。VENTUS加入当初は人見知りもあってなかなか“自分”を出すことができずにいました。22歳という若さではありますが、言うべきことはズバッと言える性格。今や若手のみならずチーム全体を引っ張り上げ、エネルギーを沸々と煮えたぎらせています。そんな杉澤選手のプライベートとは?一見、クールに見えがちな彼女のテンションが上がるときとは?意外な発見と納得とが満載のVENTUS PRESSになりました。

Vol.59文・写真=早草 紀子

「どんなに疲れててもルーティンは欠かしません」杉澤海星

—杉澤選手といえば、かき氷好き! そもそも沼るきっかけになったのは?
もともとピスタチオ味のチョコとかが好きで、インスタ見てたらピスタチオのかき氷もあることを知って、巣鴨のお店まで行ってみたんです。それがおいしくて! それにかき氷って食べても、ケーキを食べるより罪悪感が少ないじゃないですか。それもあってハマりました。VENTUSに来てからですね。

—そういえば、先日、鈴木日奈子 選手も指扇に美味しいかき氷屋さんがあるって言ってました。
「Ryan02」じゃないですか?

—それ! すごい、すぐに名前出てくるんですね(笑)。
私もめっちゃ行ってます(笑)。美味しいですよ~。最近の私の中の一番は、川越にある「六華亭」! まず氷がミルクベースなので、味が薄まらない。普通の氷のも好きなんですけど、そこでミルクベースの氷に、きなこがかかってるかき氷を食べたらもう…! 友達と2人で行ってあまりにおいしすぎて、もう一つ頼んで半分ずつ分けようとしたんですけど、結局ほとんど一人で食べてました(笑)。1時間後、お腹痛くなって反省しましたけど…(苦笑)。

—本当に好きなんですね。スタジアムグルメでも、かき氷メニューを作ってましたよね。
あれ、めっち楽しかったです! みなさん「かき氷美味しかったよ~」って声をかけてくださったのも嬉しかったですね。絶対和風系にしたくて、ボリュームも欲しかったので団子系も入れて…。でも、結局は好きなもの入れた感じです(笑)。作りたいメニューはいっぱいあるんですけど、予算もあるから難しいところです(苦笑)。今シーズンも9月のリーグ戦で販売してもらうので、ぜひ食べてほしいです!

—お腹に溜まるもの、では何が好きですか?
よくアサイーボウルを食べに行きます。おいしいからというのもありますが、昔から健康的な食べものが好きで、あまりジャンキーなものには手を出さないんですよね。お菓子とかもスナック菓子は食べないし…。あ、好き嫌いの問題であって、決して意識高い系とかそういうことではないです! ちょうど昨日食べました(笑)。

—直近でハマっているものは?
最近、古いデジカメで写真や映像を撮ってるんです。実家に帰ったときに私が小学生くらいのときに使ってたモノを譲り受けたんですけど、画質が悪いからちょっとレトロな感じが出る。最近ひまわりが咲いてるのを、いろんな風に動画で撮ったんですけど、ちょっとフィルム映画みたいなテイスト。多分ノイズキャンセルされてないから変な雑音が入って、またそれが味になっていいんですよ。

—ノスタルジーな感じがいいと、一周まわって、今再注目されてますよね。なんだかすごく充実しているオフタイムを過ごしている様子が伺えますが、落ち込んだときに必ず行く場所とか、やることはありますか?
無理に上げないかも…。上がってくるのを待つっていうより、誰とも話さないでシャットアウトしちゃうかも。必ず切り替わるタイミングが来るから。そしたら、がんばろう! やるぞ! って切り替えればいいと思ってます。悩みとかを人に話せないタイプなので、自然とそういう手法を身につけたんでしょうね。弱みを見せたくない! みたいなプライドがどこかにあるんだと思います。高校のときにキャプテンをやってたからかな。

—確かに…。キャプテンあるあるかもしれませんね。
そのど真ん中にいるときは言えないですけど、卒業後に仲間で集まったときには、「あのときヤバかったんだよね」とかは言えます。

—いろいろお話を伺っていると、けっこう“こだわり”がありそうな気がしますが、遠征に必ず持っていくものはありますか?
こだわり…。特にないですけど、毎日夜には湯船につかってパックして…、壁とかに足を上げて軽いストレッチというか、そういうのは毎日やらないとちょっと落ちつかない、夜のルーティンがあるんです。だから、自宅でしていることをそのまま遠征先でもできるように全部持っていきます。スキンケアはいつも使ってるフルボトル…、と言ってもそんなに大きくないですけど、それをそのまま持っていきます。シャンプーとかはキャップがついてる詰め替え用があるじゃないですか。あれをそのまま…(笑)。一回使い切りタイプって、もうちょっと欲しいなってなるのが嫌なんですよね。日常のまま持っていきたい(笑)。

—ルーティンの方ではなくて、詰め替えシャンプーのくだりはすごくわかってしまいます(苦笑)。
あ、共感してもらえます(笑)?そこにストレスは感じたくない。ルーティンも同じで、どんなに遅く帰ってきても、一つひとつ時間を短縮しても一通りのルーティンはやりたいんですよね。

—おそらく、それを人は“こだわり”と呼ぶんだと思いますよ?
そうですかね(笑)?

—杉澤選手はクールに見えがちですが、テンションが爆上がりするのはどんな時なんですか?
どうだろ…?でも、友達といるときはうるさいですよ。多分、サッカーをする環境のVENTUSでの自分と全然違うと思う。特に高校時代の友達とのテンションは…、ちょっと見せられないですね(笑)。友達はきっと私のことを元気でちょっとおかしいヤツって言うはず。それほど住んでいる場所が離れてる訳じゃないので、ちょくちょく会いますし、ドライブとかに行ったりして騒いでます。

—どこによく行くんですか?
東京タワーがめっちゃ好きなんです! 登ったりはしないけど、夜にあのオレンジっぽい光を見るのが…。それを見にドライブめっちゃ行きますもん。すぐ下に車止めて見上げると圧巻なんです! その角度からの写真めっちゃあります(笑)。

—すぐそばの首都高走ってると…。
うんうん、あれもいいですよね~。めっちゃいい! しかもあの光、日によって違うんですよ、ね?見に行って、今日こっちかって落ち込むときあります。キリっとした赤のときはちょっとガッカリ…。

—お~すごくテンション上がってましたね、今(笑)。その勢いで、このシーズンをがんばったあと、この次のオフシーズンにしたいことはありますか?
行ったことないんですよね…、韓国。美容も興味あるけど、食べ物も! でも自分で予定立てて行くのが苦手なので、そこは友だちに頼ろうと思います(笑)。ここに行きたいとかは調べるけど、予約入れたりスケジュール組み立てたりするのはやってもらいたい…。何より、シミ取り行きたいなぁ。

—え! 22歳、シミあります?
ありますよ…(笑)。練習中は、シミ取り後に厳禁とされる紫外線を浴びまくるから、実際施術もなかなか受けられないんですよね。でも、次のシーズンオフには、全力で頑張ったご褒美に韓国に行きたいと思います!



早草 紀子(はやくさ のりこ)
兵庫県神戸市生まれ。東京工芸短大写真技術科卒業。1993年よりフリーランスとしてサッカー専門誌などへ寄稿する。女子サッカー報道の先駆者であり、2005年から大宮アルディージャのオフィシャルカメラマンを務める。

FOLLOW US