今野浩喜の「タダのファン目線記」小石田純一さん 前編

今野さんが「タダのファン目線」で行きたい場所に行ったり、会いたい人に会う本連載。今回は大宮アルディージャサポーターとして知る人ぞ知る、モノマネ芸人の小石田純一さんが登場! アルディージャサポーター歴20年超の小石田さんに、今野さんが根掘り葉掘り話を聞きました。


悪い意味でリラックスする今野さん

今野「このコーナー読んだことあるって、嘘ですよね?」

小石田「えぇぇぇー!?でもなんか、やってるなっていうのは、すごい認識してます」

今野「別にいいんですよ。俺も読んだことないから」

小石田「なっ、ない!?」

今野「えっと、小石田さんっていくつなんですか?」

小石田「小石田は43歳で、今年44歳になります。松坂(大輔)世代ですね」

今野「あっ、確かに。俺の二つ下は松坂世代ですね。赤田(将吾)とかね」

小石田「……」

今野「和田(毅)とかね」

小石田「あぁ」

今野「タレントさんが相手だと、どう切り出していいか、わからないですね」

小石田「ちょっと待ってくださいよ。どういうことですか?」

今野「なんかこう、悪い意味で気持ちがリラックスするというか……」

小石田「本当に良くないじゃないですか(笑)」

今野「非常に良くない。表に出る人じゃない場合こっちが何か引き出さないといけないというか、しゃべってくれないんじゃって危機感がつきまとうんですけど、今はどうせ間が空いたら(小石田さんが)怖くなってしゃべり出すだろうって」

小石田「アハハハ……」

今野「そういう悪い気持ちが出そうで」

小石田「……けっこう出てますよ」

今野「花粉症あります?」

小石田「いや。花粉症、けっこうひどそうですね」

今野「でも、全然ましなほう。ひどいときはボーッとしちゃって何を相手に言われてるか、わかんなくなる」

小石田「それは花粉症で?それとも薬?」

今野「薬でしょうね」

小石田「『(今野さん)機嫌悪いのかな?』って周りの人は思っちゃいそうですよね」

今野「花粉症じゃない人は信じられないですね。俺のイメージでは8割は花粉症だから、スポーツ選手どうしてんだろうなって」

小石田「確かに。花粉症の人もいますよね」

今野「(選手に)聞きに行きますか?」

小石田「わざわざ(笑)」

今野「不思議なんですよ。試合中に目こすってる選手いないじゃないですか」

小石田「プレーに支障をきたしますよ」

今野「アイボンやってる人もいない」

小石田「給水のとき?(笑)。やってたら、面白すぎますけどね」

今野「……花粉症の話、1時間くらいするつもりですか?」

小石田「こっちのセリフですよ!」

今野「どういうつもりで話してるんですか」

小石田「違う違う!僕も恐怖でいっぱいでしたよ。どういうことなんだろうって」

西区出身。生粋の大宮サポーター

今野「いつから大宮アルディージャの応援を?」

小石田「そういう話がしたかったんですよ、僕は!」

今野「ずっと頭にはあったんですけど、脱線から戻るのが難しくて……」

小石田「簡単でしょ。このまま終わるのかな、このコーナーってすごいシュールなんだと思ってました」

今野「いやいや。でも、ありますよ。最後までカレーの話をした回も」

小石田「ダハハハ……。実際あったんですね」

今野「で、いつからなんですか?」

小石田「J2に参入した年だから、1999年からですね」

今野「なんでですか?」

小石田「地元だったからじゃないですか」

今野「大宮出身なんですか?」

小石田「そうです。西区です」

今野「今は?」

小石田「……実家にいます」

今野「スタジアムに行きやすい」

小石田「実家にはいづらいですけどね(笑)。この歳で実家暮らし」

今野「最初の試合からハマりました?」

小石田「スタジアムの雰囲気がのどかで、とっても心地良かったですね」

今野「そこですよね。雰囲気が好きだったんですね」

小石田「大宮のサポーターも好きですし」

今野「1シーズンに何試合くらい見るんですか?」

小石田「仕事が入ってなければ見に行くので……」

今野「今シーズンは?」

小石田「ホームの岐阜戦とアウェイの相模原戦に行きました」

今野「相模原が引分けでしたっけ?」

小石田「そうです」

今野「それ以外勝ってますからね」

小石田「唯一勝ってない試合を見てますね(笑)。でも、アウェイですから」

今野「今シーズンは気持ちがいいですね」

小石田「試合が終わるまで安心して見てられます。この前の宮崎戦も杉本(健勇)選手が鬼のようなプレス。宮崎の選手はビビりますよ。あの勢いで迫ってきたら」

今野「杉本選手は、ちゃんとすごいですね」

小石田「めちゃめちゃ動いて、ボールが収まる。絶対にキープしてくれるっていう、あの安心感はヤバい」

今野「かつての家長(昭博)選手といい、あの位置でキープできる人がいるだけで守備も助かる」

小石田「全部の時間を作ってくれますからね。やっぱり、家長選手を重ねちゃいますね」

今野「重ねちゃう。2点取ったけど、別に点を取らなくても見てられる」

小石田「そうですよね!動きを見てるだけで、お金を払う価値がある」

今野「よく(大宮に)来てくれましたよね」

小石田「そうですね」

今野「あと藤井(一志)選手でしたっけ?この前、点を取ったの」

小石田「取りましたね」

今野「ずいぶんと良い選手ですよね」

小石田「よく動いて、強い」

今野「球も散らしますしね。飛び出しのタイミングもいい」

小石田「本当にそう」

今野「右サイドの茂木(力也)選手は、すごい点取りますよね」

小石田「今シーズン、DFがめっちゃ取ってますよね」

今野「セットプレーも武器になっているし。あと、市原(吏音)選手もすごい。なんで(大宮に)残るんだろって思いませんでした?」

小石田「残らなくても何も文句は言えない。残ってくれて良かったですよ」

小石田純一的ベストイレブン

今野「小石田さんのベストイレブンを聞いてもいいですか?」

小石田「もう?」

今野「早いうちにやっとかないと時間が絶対なくなるから。古今東西。大宮じゃなくてもいいんですよ」

小石田「いやいや、大宮でいいでしょ(笑)」

今野「任せますよ」

小石田「ベストイレブン……難しいなぁ」

今野「4-4-2ですか?」

小石田「でしょうね。やっぱり、大宮と言えば4-4-2のイメージがめっちゃありますね。誰がいたかなぁ……。ホント難しい」

今野「それは多すぎてってこと?」

小石田「多い。(かなり熟考)。川島(永嗣)選手もいたんですねぇ」

今野「GKは川島選手って言った人もいましたね」

小石田「……加藤(順大)選手にしましょうかね。足元の技術もあって明るい」

今野「最初に見たとき足元が上手だなって思いましたね。ディフェンスは?」

小石田「センターバックは菊地(光将)選手、河本(裕之)選手ですね」

今野「セットですね」

小石田「そうですね(笑)。コンビ感が強くて、一時代を築きましたよね」

今野「あのコンビはJ1でも十分に通用してましたよね」

小石田「はい。J1を戦ってましたね。J1でしたね……あのころは」

今野「2カテゴリー下がるって、すごいですね」

小石田「なかなかないですよね」

今野「J1経験があってJ3まで落ちたのは、大分と松本か」

小石田「松本は戻ってないですからね。大分みたいにいきたいですね」

今野「優勝してJ2に上がって、そのままいきたいですね。J2優勝の次にJ1優勝っていうチームはありますからね。柏とG大阪か」

小石田「はいはい」

今野「だから、2年でJ1優勝いけるんじゃないかな」

小石田「僕もいけると思ってますよ。最近負けてないですから。めっちゃ強いですよ」

今野「今のところそう。サイドバックは?」

小石田「あぁ、選べない。この選手にしたいけど、あの選手もってなっちゃう……」

今野「誰と誰で迷ってるの?」

小石田「袴田(裕太郎)選手にしようかなと思ったんですけど、河面(旺成)選手も好きで。どっちにしようかなって」

今野「河面選手は、キックの精度が高かったですよね」

小石田「はい!」

今野「最初、(名前)なんて読むんだろうって」

小石田「名字も名前も読めないっていう、珍しいパターン!」

今野「右サイドは?」

小石田「茂木選手にします。すごい点も取りますし、運動量もすごくて。あと、めっちゃ試合出続けるじゃないですか。ケガしないのは、すばらしい」

社員選手なのにサーファー風

今野「中盤は?」

小石田「うわぁ、選べない。……斉藤雅人選手にします。最初に好きになった選手なんで。髪が長かったですよね」

今野「そう!そのイメージなかったから、集合写真を見て一番チャラいなって」

小石田「サーファーみたいでしたよね(笑)」

今野「社員選手に対する固定観念と、まったくイメージが違う髪型だった」

小石田「あとは、どうしようかな……(熟考する小石田さん)」

今野「中盤は一人でいいですか?」

小石田「斉藤選手の負担が大きい。……小島(幹敏)選手ですね。見ててワクワクする」

今野「この前、もう27歳なんだって驚いた」

小石田「もっと若いイメージですよね」

今野「面白い選手ですよね。見てて独特っていうか、ボールの持ち方が」

小石田「リズムが……」

今野「明らかに違いますよね。ゆっくり見える」

小石田「どうしたらあんな選手に育つのか。天才っぽいですよね」

今野「ボランチはその二人で」

小石田「はい。家長選手ってポジションどこですか?」

今野「俺はFWだと思うけど」

小石田「じゃ、FWの一人は家長選手で」

今野「この企画、家長選手入れる人あんまいないんですよ」

小石田「えー!ベタすぎてダサいみたいなことですか?」

今野「そう思って避ける人がいる。俺は絶対に入れますけどね」

小石田「あと、大前(元紀)選手かな」

今野「シュートの技術がすごかったですよね。2トップは家長選手と大前選手ですね」

小石田「(またも熟考する小石田さん)……もうムリだ。選べない」

今野「じゃ、4-2-2で」

小石田「ヌハハハ……。サイドめちゃくちゃにされるんで、うわぁ、難しい」

今野「こんな悩む人、あんまいない(笑)。早めに聞いて良かったな」

小石田「一日中悩むと思いますよ。どんどん思い浮かんじゃって」

今野「外国人はいないんですね」

小石田「そもそも多すぎて選べないので、外しました途中から。サイドは、柴山(昌也)選手」

今野「右に?」

小石田「はい。小さいドリブラー」

今野「小柄な選手が好きなんですか?」

小石田「親近感は覚えますね(笑)。中盤の左、あと一人か。あぁどうしよう……。奥抜(侃志)選手はFWですか?」

今野「いや、代表でも左サイドやってましたから」

小石田「奥抜選手かな。独特だし、見ててすごかったもんな」

今野「監督は?」

小石田「三浦俊也監督のイメージが強いですね、大宮と言えば。ピム(・ファーベック)監督のサッカーをいい感じに仕上げて、初めてJ1を戦ったんですもんね」

※後編に続く。

構成:粕川哲男

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