明治安田J3リーグ 第7節
2024.3.31 [SUN] 14:00 ミクスタ

北九州

  • 67' 喜山 康平
1 - 1
0 前半 1
1 後半 0

大宮

  • 28' 杉本 健勇
試合経過
監督コメント
ここまで走力の部分は数字でも表れていて、交代選手と合わせるとフィールドプレーヤーの走行距離は基本12kmオーバーになりますし、一番多い選手は14km台の数字を出しています。それに加えてここから、いつどこにどうやってというところで、瞬間的に複数でタイミングよく動けるようになると相手はかなり走力を感じると思います。その前に質を追求してしまうと足が止まってしまうので、そこはここからだと思っています。

ここまでは序章で、ルヴァンカップも含めてフィールドはほとんどの選手がピッチに立って、ここから本章に入ると思っています。相手も我々のことを分析して倒しに来ると思いますし、でも我々も倒しに行くつもりです。ただ、分析をされて消されるようなところはまだ触っていなくて、今は本質のところだけなので、ここからが本章というイメージです。

怪我でまだ試合に出ていない選手はいますが、それ以外の元気な選手たちはここまでに全員が試合に出て、「勝点が取れる」ということを全員が自覚していますし、こういう状況で競争状態を作りたかったので、ここから怪我をしていた選手たちも帰って来て、我々の場合は試合の前に一勝負あるので、そこをみんなが自分で決着をつけてもらえればと思います。

北九州のスタジアムはサッカースタジアムでNACKと同じなので、サウンドに乗ってしまえばホームチームもアウェイチームもプレーヤーにとっては環境はすごくいいと思いますし、選手はストレスなくプレーできると思います。お客さんも近くてしっかりしたスタジアムで、すごくやりがいがあると思います。

北九州はしっかりしているチームですし、J3はどこもそうですが、どっちかにサッカーを振って、監督が自分のやりたいサッカーを押し出すようなチームはないです。どのチームも地域を背負ってやっていて、しっかりしている、スキがないチームが多いので、そういう意味ではふんわり入っていったら100%叩かれますし、熱量を上回られると持っていかれてしまうので、そこだけは死守しながらどう戦っていくかという部分をしっかりやっていきたいです。どのチームも点差が開いても諦めないですし、そこは上のリーグの方が落ちついてしまう印象で、J3はそれがないリーグだと感じています。

無敗ということを背負ったら間違いなく足元をすくわれますし、無敗のためではなく頂点をとるためにやっているので、そっちに寄った瞬間に守りに入ってしまいますし、そこは選手にも言い聞かせながらやっていきたいです。やっぱりリスクを取らないと勝点は取れないので、それを肝に銘じながらやっていければと思います。
選手コメント
前節の宮崎戦は、前半のうちに3点取れてだいぶラクになったのはあるのですが、後半は追加点を奪えなかったり失点したりと、ちょっと良くなかったと思います。前半は自分たちでボールを持ていましたし、シュートも打てていて良かったのですが、後半は全然点が入らなくてそこで仕留められれば良かったです。リーグ戦なので得点は大事ですし、失点もしてはいけないと感じています。

ここまでチームの雰囲気はいいですし、何より強度が高いと思うので、これをシーズンを通してずっと継続できればと思います。昇格や優勝を目指す中で、負けられないというプレッシャーがないわけではないですが、それはいつでも変わらないですし、公式戦は全部勝つぐらいの気持ちでやりたいです。

個人としてはここまで結果が足りていないので、数字の部分で得点やアシストにこだわりたいですし、貪欲に狙っていきたいです。

次はアウェイでの北九州戦になりますが、どこが相手でもやることは変わらないと思っています。
開幕してから負けなしで来れているのはいいことだと思いますが、まだまだ向上できる部分はあると思うので、この状態を維持しながらどんどん良くしていきたいです。

DF陣とのコミュニケーションは、チームが始動してからずっとこだわってやってきたところで、コミュニケーションも取れていますし、徐々に精度も上がってきているように思います。ただ、まだまだな部分ももちろんあると思うので、シーズンを進めていく中で、危険なシーンでも安心して観ていられるようなディフェンスをしていきたいです。

GKのポジションからここまでの5試合を観ていても、フィールドプレーヤーの選手が非常にハードワークしてくれていますし、走行距離のデータを見てもすごく走っていて、本当に心強いです。

北九州は前節初勝利して「行くぞ」という気持ちになっていると思うので、自分たちがアウェイに乗り込んでいく上でより強い気持ちを持って、試合に臨まなければいけないと感じています。間違いなく拮抗したゲームになると思いますし、スキなく戦っていくことが大切になると思います。
メンバー

スターティングメンバー

GK 27 田中 悠也
DF 23 坂本 翔
DF 50 杉山 耕二
DF 13 工藤 孝太
DF 33 乾 貴哉
MF 34 高吉 正真
85'
MF 11 喜山 康平
MF 17 岡野 凜平
73'
MF 29 高 昇辰
MF 21 牛之濵 拓
76'
FW 10 永井 龍
85'

控えメンバー

GK 31 大谷 幸輝
DF 4 長谷川 光基
MF 7 平原 隆暉
MF 14 井澤 春輝
85'
MF 15 小林 里駆
73'
MF 8 若谷 拓海
76'
FW 9 平山 駿
85'

監督

増本 浩平

スターティングメンバー

71'
86'
71'
62'

控えメンバー

71'
86'
71'
62'

監督

長澤 徹
試合詳細
11 シュート 4
14 GK 10
1 CK 3
17 直接FK 10
2 間接FK 2
0 PK 0
試合データ

主審

瀬田 貴仁

副審

大田 智寛

副審

小林 健太朗

第4の審判員

中村 吉伸

入場者数

3,840人

天候

曇、弱風

ピッチ状態

全面良芝

気温/湿度

19.8℃/70%

HIGHLIGHT

杉本の2戦連続ゴールも実らず敵地でドロー
明治安田J3第7節。1節消化が少ないながらも首位に立つ大宮は、今季リーグ戦2戦目となるアウェイゲームで、北九州に挑んだ。前回敵地で戦った相模原戦は勝点1に留まっただけに、今回こそ「3」を持ち帰りたい。

チーム全員での総力戦を意識する長澤監督は、GK笠原、DF茂木、濱田、市原、植田、MF石川、小島、中野克、杉本、泉、FW藤井の11人を先発起用。前節の宮崎戦から村上、浦上、清水、種田の4人を代え、濱田、市原、石川、泉をピッチに立たせて今季リーグ戦5勝目を狙いにいった。

開始早々、ペナルティエリア内に押し込まれる場面があったものの、その後は大宮がチャンスをつかむ。茂木の縦パスを受けた藤井が右サイドをえぐり、ゴールに迫る。ニアサイドに詰めた杉本はフィニッシュに至らなかったものの、この試合に懸ける両チームの気持ちの強さが垣間見えた。

さらに8分、大宮は藤井のポストプレーを中野克がつなぎ、右サイドを割った杉本が中央へラストパス。これを受けた藤井が対峙した2人をかわして右足で狙ったが、ポストに阻まれて先制点は奪えなかった。

以降もゴール前での攻防が続く。CKやカウンターから積極的にゴールを狙ってくる北九州に対して、大宮は笠原のセーブ、守備陣の身体を張った守備でゴールを割らせない。攻撃に転じては中野克の粘りと藤井のクロスから杉本が右足を振ったが、シュートはわずかにクロスバーを越えた。

高い集中力で北九州の攻撃を切り抜けた大宮は、反撃に転じた28分、杉本が自身3本目のシュートで歓喜を引き寄せた。藤井がセンターサークル内で猛然とプレスを掛けて相手ボールを奪うと、右サイドを駆け上がった中野克へ。利き足の左に持ち替えてからのクロスに飛び込んだ杉本は、ていねいに頭で合わせてゴールに流し込んだ。エース杉本の2試合連続ゴールは、前線からの積極果敢な守備、味方を信じて走る攻撃の連動性、個の技術が合わさったもので、大宮の好調ぶりを誇示する一発だった。

リードを奪った大宮は、その後も躍動感に満ち溢れたサッカーを展開。中盤から前線にかけて複数人が相手を追い、ことごとくマイボールにしてはゴールに迫った。追加点こそなかったが、永井のヘディングシュートに対する笠原の驚異的なセーブもあり、リードを保ったままハーフタイムを迎えた。

大宮は後半も攻撃の手を緩めない。48分、左サイドの泉からのクロスに飛び込んだのは藤井。わずかに届かなかったが、追加点を期待させる惜しいシーンだった。52分のピンチでは、岡野のシュートに対して守護神の笠原がまたもや身体を張ってゴールを死守した。

スコアが動かずに迎えた62分、長澤監督が最初に動く。藤井を下げて中野誠を投入。ところが5分後、クロスの流れからゴール前で押し込まれて失点。そこから一気に圧力を強めてきた北九州の時間帯となるが、長澤監督は2枚同時交代。泉に代えて大澤、植田に代えて下口をピッチに送り込み、流れを取り戻しに出た。

北九州も選手交代で譲らず、75分以降は勝敗を決するだろう〝次の1点〟を巡り、より激しいバトルが繰り広げられた。大宮は中野克のCKを濱田が懸命につなぎ、小島のシュートに下口が反応したが触れず、ゴールは生まれない。86分には最後の交代カードとして、種田をピッチへ。その直後、自陣で粘った小島の縦パスから杉本、中野誠がボールを運び、それを追い越した種田がアウトサイドでラストパスを送るが、ボールはゴールラインを割った。

4分のアディショナルタイムに入り、ドリブルを仕掛けた種田がつかんだFKを小島がゴール前へ送り、中野誠を経由して市原が飛び込んだが、ヘディングシュートは枠をとらえられない。試合はそのままタイムアップ。単独首位を狙った大宮は、アウェイで勝点1を分け合う結果に終わった。

試合後、勝ち切れなかった選手たちは肩を落とした。しかし開幕から6試合、不敗は途切れていない。今後より一層警戒が強まるだろうなか、収穫と課題を確認して次節ホームでのFC大阪戦に臨む。

(総評:粕川哲男)

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監督コメント
キックオフ前に黙祷がありましたが、北九州サッカー協会前名誉会長の矢野さまのご冥福をお祈りいたします。創世記の北九州のチームを支えてくださった方とお聞きしましたし、すばらしい功績を残されたと思います。重ねてご冥福をお祈りいたします。

大宮から400人以上のサポーターの方が来てくださったのですが、勝利を届けられなかったのと、今日はちょっと助けられたなというのが正直なところです。最後しっかり粘り切っての勝点1でした。

ゲームとしては、立ち上がりはしっかり入っていって点も取れたのですが、今ひとつ相手をいなすようなプレーが中盤で多すぎて、もう少しゴール前でやってほしかったのですが、そこの具合でなかなか外側にボールが置けずに、置けたときはチャンスだったのですが、少し無理して中に行きすぎたかなという感覚です。点が取りたかったので選手の責任ではないのですが、もう少しトレーニングで調整できればなと思って観ていました。

後半になって、相手のスタンドとともに北九州のヘディングのクッションやセカンドボールが起点で押し込まれるような状況になりました。一つやられてしまいましたが、そこを耐え切って交代を使って、なんとか最後の10分というところで、ペナルティエリアに入ることができた部分とリスタートなどで狙っていたのですが、得点は水物なのでそこは仕方なしかなと思っています。

非常に厳しいゲームだったのですが、勝点1はよしとしてこれをどうやって3にするかということを、西大宮に帰って、もう1回しっかりトレーニングで追求していきたいと思います。
選手コメント
今日は前半と後半で二面性があるゲームというか、前半は優位に進められていましたけど、後半は相手が自分たちのビルドアップを封じに来たのもありますし、相手が慣れてきてペースを握られてしまいました。

最後までどうやったら勝ち切れるかというのを考えてましたし、今日みたいな試合でもしっかり勝って帰るという意識はみんな持ちながら戦っていました。相手が対策してきたときに自分たちがどう次の手を打って上回っていくか、そういったところは選手間でも話しています。負けてないということをポジティブに捉えながら、修正していきたいと思います。

今日みたいに必死に倒しに来るような相手との戦いが今後も増えると思うので、そのエネルギーをどう上回るかというのは自分たちが試されるところだと思います。大宮に対して食ってやろうという気で来るチームを跳ね返す力をつけないといけないと思います。
得点シーンは、相手からボールを奪ったあとがチャンスになることはわかっていましたし、相手のサイドバックが高い位置を取っていることもわかっていて、あの場面は(藤井)一志が前でのスプリントを頑張ってくれました。クロスのところは、一志か誰かがニアで潰れて相手を引き連れてくれて、奥に(杉本)健勇くんがいたのはわかっていたので、合わせるだけでした。

前半の最初は押し込まれましたが徐々に押し返して、一進一退の感じはありましたが、後半は受けてしまったわけではないですが、うまくいかなかったイメージはあるので、今日出た反省を生かして次のFC大阪戦を迎えたいと思います。

1-0でリードしている状況で後半に入って、それでも0-0の気持ちで前半の最初のようにもう一回行っていたと思うのですが、少し歯車が狂ったり自分たちのミスが続いたことで、相手もホームでイケイケでサポーターも多かったですし、そういった流れに呑まれてしまうというのは教訓として、今日は最後に押し込まれた中でも勝点1を取れたという、ポジティブな要素を持って帰りたいなと思います。

個人としては連戦でうまくチームに戻れて、結果もついてきてはいるのでポジティブな要素もありますが、やっぱり今日の後半のように消えてしまう時間も多かったですし、そういうときに何ができるかを見直して、次からまた連戦が始まるので頑張りたいと思います。

宮崎戦は外しすぎて周りからも言われましたが、早く得点がほしい気持ちはあります。ただ、そうなりすぎても良くないですしバランスではないですが、まずはチームの勝利が一番大事で、その中で自分が取れたらいいなと思っています。チャンスもありますし、アシスト含め1試合に1ポイントぐらいの結果を出せるようにしたいです。
前半に先制した状態で後半に入る難しさを改めて感じました。2試合チームを離れていた中で先発で使ってくれた監督に、自分は結果で示さなきゃいけないと思ったんですけど、失点してしまったのはやっぱり課題だなと思います。失点シーンは、最初クロスに対して僕が触ってセカンドでやられてしまって、難しい対応ではあったと思うんですけど、予測できれば失点を防げたのかなと思います。

自分たちからアクションを起こしていこうとみんなで話はしてましたけど、相手の勢いに対して受身になってしまいました。ただ、こういう試合でも負けずにしっかり勝点1を取るというのはやっぱり大事だと思います。

自分らは別にうまいわけではないし、絶対王者でもないので、謙虚に常にチャレンジャー精神を持って、1試合1試合臨まないといけないと思います。次の試合もすぐに来るので、みんなでしっかりと前を向いて、次は絶対勝点3を取らなきゃなと思っています。
フォトギャラリー

(写真:早草紀子)

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