2月から新戦力として北川愛莉(東洋大)、大島暖菜(日本航空高)二人のFWがVENTUSに加わりました。今回はニューフェイスの二人にVENTUSの印象を豊富を語ってもらいました。
—サッカーを始めたきっかけを教えてください。
大島 2011年のワールドカップでなでしこジャパンが優勝したとき、私は小学校一年でした。そのとき、澤穂希さんがゴールを決めて優勝したのが印象的で・・・当時はまだサッカーをしてなかったんですけど、そこからサッカーを始めました。いま、サメさん(鮫島彩)や、アリさん(有吉佐織)、大野(忍)コーチとチームメイトになれてすごくうれしいです。
北川 4人兄弟の3番目なんですけど、一個上と三つ上の兄がサッカーをやっていて、それについていくような感じで小学3年のときに始めました。そこからサッカー一本です。
大島 私は水泳と新体操をやってました。もう体は固くなってしまってますが(笑)。私も小学3年のときにサッカー一本に絞りました。
—ここまでの“最高のサッカーシーン”を教えてください。
大島 中学2年のときに、ハーフウェーラインからドリブルでスピードに乗ってそのままゴールしたことがあって、それがいままでの最高の瞬間でした。
—ずっと前線だったんですか?
大島 最初はサイドバックや中盤をやっていて、中学に上がったときにはもうFWかサイドハーフでした。
北川 私は大学4年のときのインカレ決勝です。
—北川選手がMVPを獲得した大会ですね。
北川 はい。試合の前日にチームでコロナ陽性者が出て、スタメンも結構いなくなっちゃって・・・それでもなんとか懸命に決勝までつなげたんです。決勝ではようやく選手が戻ってきて、全員で掴み取った日本一だったので直近の記憶だからということではなく(笑)、思い出深い大会になりました。
—お二人はVENTUSというチームのことは以前から知っていましたか?
大島・北川 はい!
大島 VENTUSは観客動員数がとても多くて、地域の方から愛されてるんだなって思って見てました。オファーをいただいたときは驚きました。多分インターハイで、サイドでボールを持ってスピードに乗ってゴールに向かう姿勢を見てもらえたのかなって思います。
北川 私は澁澤(光)選手、林(みのり)選手とは大学で一緒にプレーしていましたし、練習生としてVENTUSの練習に参加したのが最初だったんです。それがきっかけで声をかけてもらいました。VENTUSはベテランの人たちが若手を巻き込んで、すごく引っ張って行ってるイメージがありました。
—それだけ縁の深い選手がいればそれほど緊張することなく解け込めてそうですね。
北川 いえいえいえいえ! そんな訳なくて、緊張してました(苦笑)。最初はもうホントに、「鮫島さんだ、有吉さんだ・・・」って。とにかくオーラがすごかったです。
大島 わかります! 私も、テレビで見てた人だ! って思っちゃいました(笑)
—実際に一員として練習に入っていかがですか?
北川 ボール回しとかもキャーキャー言いながら盛り上がってて、楽しくできてます。大学のときもそこそこ声出しながらやってましたけど、VENTUSはそれを上回ってました(笑)
大島 練習参加したときはサッカーの部分しか見れなかったんですけど、正式に加入してからは、練習が終わったあとにしっかり体のケアをしている選手を見て、すごくプロ意識が高いなと感じました。
—気になる選手はいますか?
北川 大熊(良奈)選手です。ボール持ったら絶対に自分で仕掛けていく姿に目がいきます。
大島 私は仲田歩夢 選手です。ボール持ったときにドリブルでスルスル―っと抜けるところとか、クロスの質が高いのでとても勉強になります。
—そういった先輩選手のプレーを身近に感じて、磨かないといけないなと感じていることはありますか?
北川 スピードです。判断、プレッシャー含めて、すべてにおいてスピードが足りてない。寄せる速さが遅いとか、周り見てる間にボールを取られたりするので。最初のトレーニングからそれは感じていることです。
大島 テクニックもそうなんですけど、自分の得意なプレーを生かすためにはフィジカルを上げていかないといけない。けっこう細身なので、いまは当たり負けしちゃっているので、食生活や筋肉量を改善していきたいです。
—“私の一推しプレー”を教えてください。
北川 ゴール前でのアイデアや相手の逆をつくプレーとか、見ていて面白いと思ってもらえるプレーを出していきたいです。練習に合流してまだ短いですけど、いろいろできそうな手応えはちょっとあります(笑)
大島 私はスピードには自信があるので、ドリブルや裏への抜け出しなどのゴールへの姿勢を見てもらいたいです。ゴール付近でボール持ったときに、相手の前に入ってシュートを打ったり、シュート力もけっこう自信があるので、まだまだできてはいないですけど、ゴールできるようにしたいです。
—いまはまだ余裕がないけど、こんなプレーをしてみたい! というのはありますか?
大島 めっちゃピンチのときに、ゴール前まで走って戻って、最後に足出してゴールを守りたい! 攻撃だけできることが良い選手だとは思わないので、攻守どっちも活躍できる選手になりたいと思ってます。
北川 一人でも打開できるような選手になりたいです。あまりサッカーは見ないんですけど、この前のワールドカップでの三苫薫選手のようなプレーは理想です。
大島 私も三苫選手大好きです! 足元でボール受けてタテ突破とか、シュートもクロスもあるし、一つひとつの質が高いですよね。
—お二人がサッカーに集中している様子はひしひしと伝わってくるのですが、オフは何をしてるんですか?
北川 YouTube見てます(笑)。カジサックとかコムドットとか楽しいもの見てますね。
大島 あまりサッカーから離れないんです。高校時代は寮生活だったので、目の前にグランドあったから、休みは自主練習してました。サッカー・・・飽きないですね(笑)。いまは実家から片道1時間半かかるので往復の3時間を充実させないと! 最近は音楽を聴いてます。マカロニえんぴつやSaucy Dogが好きなんです。
—イヤホンして笑わないように心がけたら北川選手おススメのYouTubeを見るのもアリじゃないですか?
北川 無理~! 絶対に笑っちゃいます(笑)
大島 サッカー動画ばかりじゃなく、せっかくだからサッカー以外の楽しみも見つけようと思います!
—いよいよWEリーグも再開目前です。初めましてとなるお二人からぜひファン・サポーターのみなさんへメッセージをお願いします。
北川 個人的には質の高い選手が集まっている日テレ・東京ヴェルディベレーザの強さをはやくピッチで体感したいと思ってます。少しでも試合に絡めるように、練習からいっぱいアピールしてチームの勝利に貢献できるようにがんばります!
大島 上位にいるINAC神戸レオネッサにどれだけ戦えるのか、というのは目下の私の目標です。VENTUSは多くのファン・サポーターさんがいるので、私のスピードを見せられるようにしっかりアピールして出られるようにがんばります!
早草 紀子(はやくさ のりこ)
兵庫県神戸市生まれ。東京工芸短大写真技術科卒業。1993年よりフリーランスとしてサッカー専門誌などへ寄稿する。女子サッカー報道の先駆者であり、2005年から大宮アルディージャのオフィシャルカメラマンを務める。