選手たちがどのような環境で社会とつながっているのかを知ることが出来るのが、サポートしていただいている雇用先での姿ではないでしょうか。第2弾は、久保真理子選手をサポートしていただいている株式会社サイサン、吉谷茜音選手をサポートしていただいている西武造園株式会社を訪問しました。全く異なる職種ではありますが、共通していたのは選手たちの周りに常にある笑顔でした。
「任せてもらっている以上、自分でよし!と思うまでがんばりたい」久保真理子 株式会社サイサン
—もともとアスリートのキャリアサポートをされていますが、久保選手のサポートはどのような経緯で決断されたのでしょうか?
梶智彦 取締役 執行委員/アクア事業部 部長(以下、敬称略) 弊社は大宮アルディージャを支援させていただいてまして、クラブハウスにもLPガスを入れています。新しくVENTUSが出来るということで何かご協力できることがあれば、と。私もサッカーをしていたものですから、人事から話があった際もぜひアクア事業部で受け入れたいと、ほぼ独断でOKを出しました(笑)。
久保真理子(以下、久保) よく試合も観に来てくれるんです。ほら、デスクの横にも横断幕があるんですよ!
梶 入社当初は時短勤務なのであまり多くの仕事を任せてしまっても難しいだろうと思っていたので事務をやってもらっていたんです。ところがデジタルネイティブ世代ですから、若い世代の人たちがやっているSNS周りを任せるようになりました。
久保 ウォーターワンという製品を何人かで分担して投稿をしてます。そのお水を使ったレシピを紹介するときに実際に自分で作ってみて写真を撮ったり、最近だったら動画も撮って編集もします。
林田渚さん(以下、敬称略) 私は久保さんと同じ業務をしていますが、いい刺激をもらってます。久保さんは色合いやフォント選び、イラストの置き方のセンスがいい。彼女の作ったものを見ると「もっとがんばらないといけないな」って思わされます。わからないことはお互いに教え合ったりして、むしろ彼女の次の出勤日をチェックするくらい頼りにしてます(笑)
久保 一つ上の先輩で、入ってからすべてを教えてもらっているのが林田さん。ホントにフランクで何でも聞いちゃいます(笑)。最初は時短勤務ということで不安もあったんですけど、林田さんはすごく褒めてくれる!まさに「良い職場だな」って思う象徴です。
林田 プライベートでもネイルとか髪色とかそれこそ韓国のアイドルグループの話で盛り上がったりしてるよね(笑)
久保 BTS好きという共通点がありまして(笑)。仕事面では、本当に試行錯誤して・・・写真のデザインを揃えて出して行こうとか、3列になってるところをこことここを揃えて出そうとか工夫を凝らしてます。実は浸透してないですけどVENTUSでもSNS部長をやってるんですよ(笑)。どの時間帯にアップすれば多くの人に見てもらえるか、どうやったら見やすくなるか、やりやすいかとか・・・いろいろ研究してます。そういう意味ではVENTUSの久保真理子をブランディングしているSNSとウォーターワンのSNSがリンクしてくることもあるので、双方に気づきを取り入れられるんだなって感じてます。
梶 久保さんは、すごく責任感を持って取り組んでくれるんです。同じ仕事をしている社員も「すごいね」って言ってますから。
久保 自分の中で「ま、いっか」で終わらせないようにしてます。任せてもらってる以上、自分でよし!と思うまでがんばりたいんです。
梶 あとは試合に出てくれれば・・・何も言うことはないです(笑)
久保 やっぱりそこですよね~。そう言われ続けて3年目(笑)。ケガもないし、今シーズンはNACK5スタジアム大宮でプレーする姿をお見せできると思います!
「いろんな考え方、価値観に触れることができる」吉谷茜音 西武造園株式会社
—吉谷選手とは、エルフェン時代からのご縁だと伺っております。
中村幸子 東日本統括支店 管理部 担当課長(以下、敬称略) 当社の子会社が管理運営を行うことになった公園にサッカーができるグラウンドがあるのですが、そこで過去にエルフェンが練習をしていた経緯があり、何か一緒にできることがないかということで、雇用サポートの第一号で吉谷さんに来ていただきました。そこから移籍で広島に行くことになった際にも、サポートをさせていただきました。
吉谷茜音(以下、吉谷) VENTUSに来ることが決まったときも、人事異動として所沢にあるこの事業所で働かせてもらうことになりました。
中村 私は吉谷さんが公園管理で業務をされていたときも、よく試合の応援に行きました。横断幕もタオルマフラーもなかったので有志であかねタオルを作ったりして(笑)。
吉谷 今は造園工事の注文書の作成や送付を行ってますが、当時は公園で施設の受付などをしてたんです。
中村 公園で働かれているシニアの方々からも人気があったと聞いています。
升本豊之 課長補佐(以下、敬称略) 今も変わらないですね。吉谷さんは飲み込みも早いし、こちらが何か作業をしていても率先してサポートしてくれます。とにかく気が利くんです。
中村 吉谷さんがいることで、社内での話題が豊富になりました。あまり共通の話題というのも少なかったのが、吉谷さんきっかけでワールドカップはどうだった、あのプレーはどうなの?とか。
升本 スポーツ以外の趣味にまで発展したりして、話題も活性化されます。
—吉谷選手のキャラクターもいいですよね。ちょっと独特ですけど(笑)
吉谷 あ!独特な部分は職場では出してないんです。
中村 そうなんですよ!前、VENTUSのホームページにインタビューが掲載されましたよね?その中で亜麻色の髪の乙女の一節を披露しそうになるってクダリがあったじゃないですか。社内で結構そこをイジッたんですけど、やってくれないんです。
吉谷 そこは、わきまえているので(笑)。ここでは業務内容が変わる度に、いろんな考え方、価値観に触れることができます。フラットにものごとを見て吸収しながら学んでいけていることをすごく感じます。
升本 部署をいろいろ経験しているので、ひょっとしたら他の社員よりも吉谷さんの方が事業内容を理解しているかもしれないくらいです。造園工事ということで専門用語も多数ありますが、彼女はわからないことをそのままにせずに聞いてくれるので間違って覚えるということがないんです。考え方も含めてバランスがすごくいいんでしょうね。
吉谷 まだ知識が足りないので、もっと造園のことが知りたいです。
升本 じゃ今度現場に行ってみますか?
吉谷 現場はみなさん忙しくされているので、まずは迷惑がかからないくらいの知識を身につけたいですね。
升本 本当?覚えておきます(笑)
—VENTUSとこんなことをしてみたいというものは何かありますか?
吉谷 管理運営を行っている公園で、サッカー教室やプレシーズンマッチをしてみたいというのもあるんですけど、チームでも「福島ひまわり里親プロジェクト」で地域のみなさんとひまわりの種を植えたりしてますよね。そういうのが出来ないかなって思ったりします。
—VENTUSは子どもたちも多く見に来てくれるので、造園関連の道具をヒントにしながら仕事を紹介したり、キッザニアみたいにお仕事体験とかも面白いかもしれないですね。
吉谷 いいですね!公園で勤務をしていたときは私、芝刈り機も操ってたんですよ。
升本 やりたいと思うことはどんどん言ってくださいね。でも、まずは18時を過ぎたら、今はまだ抑えてる一発芸をぜひ・・・(笑)
吉谷 一気に出すと引かれる可能性があるのでちょい出ししていきます(笑)