長嶋洸 選手、有吉佐織 選手がB級ライセンス講習を受講

B級ライセンス講習にVENTUSから長嶋洸 選手、有吉佐織 選手が参加しています。71015日までの前期日程を終えた長嶋選手に、講習の様子、そしてその後どんな変化が起きたのかを聞いてみました。レポート提出など大変そうですが、現役選手としての実りも多かったようです。

 —そもそもライセンスを取ろうと思ったきっかけは?
長嶋洸選手(以下、長嶋) 将来的に指導者になろうとか決めているわけではないです。WEリーグが始まってからC級ライセンスを取ったんですけど、そこでより“指導者”というものを身近に感じるようになりました。今回、B級をWEリーガも取りやすいように日程を調整してくれると聞いて、現役だけど今できることというか、パッと辞めたときにもサッカーに携われるようにはしたいと思っていたので・・・結構ふわっとした動機です()

—パッと辞めたときって・・・()
長嶋 プロって自分のやりたい気持ちだけではできないじゃないですか。その状況でカテゴリーが下になったときに同じ熱量でプレーできるかって言われたら、また違うと思うんです。違う立場でサッカーに携わるときにライセンスは持っていてもいいなとは思っていて、現役中によりサッカーを知る上で、いや現役だからこそライセンスを取った方が面白いんじゃないかって思いました。

—これから興味を持つ人のためにC級とB級の違い、受けてみての印象を教えてもらえますか?
長嶋 C級はテーマに小学生が含まれていることもあって、指導者として、始めたばかりの子どもたちにどう楽しさを伝えるかを考えるのが楽しかったです。メニューを組むときには、どうオーガナイズ取ったら盛り上がるかなとか、チームで話し合ってディスカッションするのも、実際に指導するのも楽しかったです。B級になると、組織とかポジティブにチャレンジしていく姿勢を大事にする。前向きなことが結構多かったので、こういう指導者になれたらいいなってすごく思いました。いろいろな視点でサッカーを見て、難しいし、頭も使うけど、よりサッカーって楽しいんだなって、アリさん(有吉佐織)とも帰って来る新幹線の中で話してました()

—ロジックも含めて、サッカーを深堀りしてきたんですね。
長嶋 やる人、指導する人が変わればサッカーって変わるじゃないですか。講習でもあまりサッカーをやってない人もいるんですけど、同じものを提示したとしても人によって受け取り方が変わる。それを踏まえた上で練習メニューを考える。VENTUSでやったらうまくいくことでも、このグループだと上手くいかない。そういうことも全部考えながらやるのが楽しかった。

—意外と・・・っていうのもなんですが()、向いてるのかもしれないですね。では次はA級ですか?
長嶋 今レポートとか大変で毎日、格闘してます(笑)。課題が多いんですよ。最初の講習は指導実践がいくつかと、ゲーム分析だけでしたが、後期日程に向けての課題が多すぎてちょっと今・・・もう追われてる状況です(苦笑)

—この後、後期日程があるんですよね?
長嶋 はい、10月に。最終試験が1月後半です。その前に、9月までにレポート提出があって・・・医学、栄養学のテスト、オンライン講義、指導実践があります。だから今、アカデミーで実践指導させてもらうお願いをしているところです。

—それは面白そうですねアカデミー生にとっても貴重な体験になりそうです。
長嶋 でもいつもは指導を受ける側ですから、“伝える”って難しいことなんだと痛感します。今回受講しているなかで現役は私とアリさんともう一人だけなんですけど、本当にいろいろなカテゴリーから人が参加しています。大学で指導してる方は超テキパキしてて、自分たちの心を掴む言い方とかもすごく上手で、実践でやってる人はやっぱり違いますよね。小学生を見てる方は話し方がすごく優しい。普段の指導している感じが見えて、本当に人それぞれで、いろいろな人の指導実践を見て吸収することができました。 

—ご自身の指導実践はいかがでした?
長嶋 すっごく緊張したんですけど、アリさんに「自分らは指導やってきてないから、そもそもマイナスだからいいの。ゼロのスタートに持ってくことが大事だから」って言われて・・・アリさんの学ぶ姿勢ってすごいですよね。「やっぱポジティブすげー」って思って、「わかりましたスタートに立てるようにします!!」って言って頑張りました(笑)

—周りの反応は?
長嶋 どうでしょうでも、コーチングの座学とかもあって、グループディスカッションをするんですけど、そこで、「現役の選手はシンクロコーチング(プレーをやりながら指導する)できるのがいいよね」って褒めてもらえました。それを聞いて、選手の視点でやりながら指導できるっていうのは持ち味、強みになるんだって知った感じ。アリさんなんてそういうところ、ズバ抜けてましたから()

—いろいろ発見があったんですね。
長嶋 人にもよるとは思いますけど、例えば・・・行き詰ったときにライセンスに目を向けるのもいいかも。またサッカーが楽しいって思えるかもしれないし、いろいろなサッカーがあることを知って、違う視点で向き合えるかもしれない。

—それが突破口につながるかも・・・
長嶋 そう思います。

—戻ってきて、VENTUSの練習が始まって、実際にピッチ上で変化はありました
長嶋 CBとして、ボールの運び出しとか相手からのプレッシャーを受けない方法とかを自分だけじゃなくて周りを見ながら、考えるようになりました。それはB級に行ったからなのか、柳井(里奈)監督になってサッカーが変わったからなのかはわからないですけど、より見ることと、考えることは去年より増えましたね。あ、確実に変わったことがありました講習ではメニューのプログラミングが面白いと感じたんですけど、VENTUSに戻ってきてメニューを見るじゃないですか。そうすると「このテーマでこうして意識付けにつなげてるのかな」とか、「あえてこの距離とかひし形にするのはどういう意図なんだろう」ってアリさんにオーガナイズな質問をしたりすることがあります()

—そこまで感じ取れれば、吸収度が絶対的に違ってきますね。
長嶋 それは思います。練習でダラっとしたときとか自分はすぐ「これ、ただの意識付けだからとりあえずやればいいんだよ」とか、そのメニューの意図を組んで言うようになりました()。去年アリさんが上手く行かない時期にすごく修正しているのを見ていたというのもありますし、練習の中でうまくいかないことが起きても、こうして勉強したからこそ、選手のモチベーションを上げられる声掛けができる存在にはなれると思うので、そこがすごいよかったなって思います。

—全員が講習受けたらとんでもない変化が起こりそうですね()
長嶋 監督は絶対イヤだと思いますよ()。あ、でも柳井監督は意識付けさせることをボードにしっかり書いて伝えるタイプなんです。少しヒント与えながら練習の中でもプレーを止めて伝えたりするので、みんな理解しやすいと思います。

—もう完全に指導者目線じゃないですか(笑)。そういう視点を持って新シーズンに入る長嶋選手のプレーに期待してます

FOLLOW US