今野浩喜の「タダのファン目線記」クラブ広報

突撃インタビューシリーズ 今野浩喜 vs クラブ広報

今野さんがタダのファン目線でクラブスタッフに逆取材を敢行! 今回はクラブとファン・サポーターをつなぐ役割を担う、広報グループの美馬さんにご登場いただきました。取材を受ける立場は初めてという美馬さんに、今野さんが容赦なく切り込みます。


雨にも負けず、花粉にも負けず

今野「こんにちは、今野です」

美馬「美馬です。お久しぶりです。よろしくお願いします」

今野「普段は、なんて呼ばれてるんですか?」

美馬「だいたい美馬か、美馬ちゃんか」

今野「下の名前では呼ばれない」

美馬「そうですね」

今野「とんでもなく呼びづらい名前なんですか?」

美馬「普通に彩子なんですけどね」

今野「美馬の方がいいか。花粉症は大丈夫ですか?」

美馬「あります。一昨日くらいからヒドいです」

今野「俺は今日からなんですよ。花粉症の出始めって、自分がどんな状態なのか分からないじゃないですか、でも今日、いよいよ分かりました」

美馬「私は花粉症歴21年です」

今野「同時に、おいくつですかと聞こうと思ったんですが、グッと我慢しました」

美馬「今31歳で、10歳から花粉症です」

今野「結構長いですね」

美馬「小中学校時代が一番ツラかったですね。テスト中とか、めちゃめちゃ大変でした」

今野「歳を取るとともに慣れてきたんですか?」

美馬「大学生のころに一度弱まって、体質改善したのかと思ったんですけど、ここ数年でまた復活して。風の強い日にグラウンドに出ていると……」

今野「あぁ、より多くもらっちゃってるのかもしれませんね」

美馬「練習試合とかはズビズビになりながら写真撮って、記録も取る……みたいな(泣)」

今野「誰かに任せればいいじゃないですか」

美馬「いや、それも広報の仕事なので」


1000ゴール目を決めるのは…

今野「広報というのは、何をしてるんですか?」

美馬「私が主に担当しているのは公式サイトに出すニュースの更新ですとか、SNSですね。Twitter、Instagram、facebookで、アルディージャの情報を発信しています」

今野「Twitterは美馬さんがやってるんですか?」

美馬「広報全員でやっていますが、試合のプロモーション企画に関連するものは、私がメインでやることが多いです」

今野「ふ〜ん」

美馬「今、Jリーグ通算1,000ゴール目を決めるのは誰だ!? みんなで大予想』という企画をやっているんですよ。あと4ゴールなので(※取材日2/20)」

今野「あぁ、大宮のクラブ通算ね」

美馬「2月29日のホームゲーム、徳島ヴォルティス戦で決まるかな……と」

今野「いやぁ、3試合はかかるんじゃないですか?」

美馬「いやいや、1試合2得点以上が今年の目標ですから(笑)。徳島戦で達成と踏んで、2月28日(金)の23時59分までを応募期間に予想を受け付けています。Twitterのアカウントをお持ちの方を対象に、クラブ公式サイト内の専用投稿ページから投稿できます」

今野「なるほどね」

美馬「予想が当たった方にオリジナルグッズのプレゼントもあるので、ぜひ、たくさんの投稿をお待ちしています!」


美馬 スペース 広報

今野「エゴサーチみたいなのはするんですか?」

美馬「めっちゃします!」

今野「ふふふ……。どういう検索をするんですか?」

美馬「クラブ名で検索したり、企画のハッシュタグで確認したり」

今野「美馬とか」

美馬「いや、さすがに美馬は検索してないです(笑)」

今野「美馬 スペース 広報とか」

美馬「ちょっと止めてくださいよ、恐い恐い。私すぐに心折れちゃうんで。でも、自分の投稿へのリアクションは見ています。面白いと思って出したのに全然ハマってないとか」

今野「例えば、何ですか?」

美馬「え〜、すぐには思い出せないですけど……」

今野「すぐじゃなくていいですよ。30分あるんで」

美馬「思い出したら言います。アップした写真に対して反応があるとうれしいですね。この選手はファンの方々にこう思われているんだとか、発見があって」

今野「一番意外な反応があったのは?」

美馬「すみません。具体例が全然出てこない(笑)」

今野「へへへ……。ちなみに、お酒を飲んでSNSとかやってないですよね?」

美馬「お酒を飲むときは、あくまで連絡用として携帯はそばに置いておきますが、触らないようにしています」

今野「気をつけてくださいよ」

美馬「だから、プライベートのアカウントで確認しています」

今野「プライベートでボロクソとかないですか? ダリ〜、寒ぃ〜、花粉症なのになんで写真撮らなきゃなんないんだ、とか」

美馬「大丈夫です(笑)」


実は人気コーナーという事実が発覚

今野「他にはどんな仕事を?」

美馬「現場の広報が中心となりますが、クラブがやりたいことと選手をつなぐ仕事ですかね。例えば、ホームタウンのイベント参加やパートナー企業へ訪問に行くなど、この選手を派遣してほしいという要望を調整するとか」

今野「ふ〜ん」

美馬「試合日は中継の対応や、試合当日のイベントの様子をSNSでアップしたり、選手の取材対応やコメント取りなど。メディアの皆さんに協力していただき、定期発行物の企画・制作を行ったりもしています」

今野「これはヒットしたというものは?」

美馬「え〜、何かありましたっけ(上司に確認)」

今野「これは褒められたとか」

美馬「……最近で言うと、今シーズンのイヤーブックは私がいろいろな企画を提案して、中心になって作らせてもらいました。選手のオフショットなども載せてみたんですよ」

今野「(イヤーブックを確認して)ほほ〜、これを美馬さんが提案して」

美馬「選手の個性というか素の表情、魅力を、写真で伝えられたらと思いまして。『今年のイヤーブックは選手がイキイキして見える』と言ってもらえたときはうれしかったですね。小さな喜びです」

今野「小さくないですよ」

美馬「面白いとか、良かったとか、“いいね”とか、チャレンジしたことに対して、いいリアクションがあったときは、やって良かったなと思います」

今野「確かに、そうですね。お客さんの反応が直に来るポジションってことですね」

美馬「間違えられない緊張感もありますけどね」

今野「いつも言いますけど、このコーナーの反応は聞いたことがないですもん」

美馬「えぇ〜!」

今野「ひと月に1回、ここに来てしゃべってるだけなんじゃないかと思う。(カメラマンを指さして)あの人も多分、趣味で撮ってる(笑)」

美馬「いやいや、今野さんのおかげでデジタルバモスの閲覧数が伸びているんですよ」

今野「本当ですか?」

美馬「このコーナーの閲覧数が圧倒的に多い」

今野「ほらぁ(笑)。どうして言ってくれないんですか。俺が調子に乗るとでも?」

美馬「とんでもない。そう言えば、今野さんのおかげで、竹内涼真くんがうちのツイートに“いいね”を押してくれたんですよ」

今野「確かに。間違って押したのかと思った」

美馬「みんな大興奮ですよ」

今野「竹内涼真で大興奮って(笑)。俺は踏み台みたいな……」

美馬「違いますよ! 今野さんの人脈がすごいって。周りの方々にアルディージャの存在を知ってもらえたらうれしいなって。なので、ぜひ、ツイートを」

今野「誰かとつながりたいだけでしょ(笑)。俺にツイートしてくれじゃなくて、誰かにリツートしてほしいが強いですよ(笑)」

美馬「あくまでも今野さん中心です」

今野「良かった。涼真くんが“いいね”してくれて」

美馬「とにかく、今野さんのページは人気企画ということです」


今回のインタビューは失敗?

今野「広報は、選手と結構深く関わるお仕事ですね」

美馬「そうですね。例えば、企画のビジュアルを作るときの撮影とかでも、選手と細かく打ち合わせをしています」

今野「機嫌を取らないといけない」

美馬「それが、機嫌を取らなきゃいけない選手はいないんですよ」

今野「ノリノリでやってくれるんですか?」

美馬「え〜って言いながら、しょうがないなって。服を脱ぐ撮影とかだと申し訳ないなと思いますが、ファン・サポーターの皆さんが喜んでくれるので『お願い』って」

今野「あれだけ鍛えていたら見せたいでしょ。彼らも」

美馬「それが、見せるほどの筋肉はないって、みんな言っていました。撮影前、畑尾選手は腕立て、奥抜選手は腹筋していました(笑)」

今野「パンプアップして撮影に臨む(笑)」

美馬「少しでも良く見せたかったんでしょう」

今野「その写真は何に?」

美馬「昨シーズンもやった、『男祭り』という企画に向けて」

今野「やりましょうか、このコーナーも。スタッフさんの裸の写真を撮る(笑)」

美馬「それは見せられない」

今野「みんなやるなら俺も脱ぎますよ(笑)」

美馬「面白いですね……。(インタビューは)こんな感じで大丈夫ですか?」

今野「急に冷静に(笑)。いつからダメだと思ってたんですか、逆に」

美馬「違いますよ(笑)。そう意味じゃなくて、立ち会ったり、選手にお願いしたりすることはありますけど、自分が取材される機会はまずないので……」

今野「俺だって取材する側はないですよ。ただ、自分がされてきているので、つつがなく聞くことはできると思いますけど、俺がそうする必要はないかと」

美馬「もちろん! 今野さんならではの質問が面白いということで、PV数が跳ね上がっているわけですから」

今野「そうなんです。やっぱり、聞く側は普通、自分の意見を言わないじゃないですか。それを言いたいと思いまして(笑)」

美馬「いや、私も面白いことを言いたいと思って来たんですけど、無理ですね」

今野「何にも思い出さなかったですからね(笑)」

美馬「そうなんですよ。ちゃんと台本作ってくればよかった」

今野「いつこの取材の話を聞いたんですか?」

美馬「2週間くらい前ですかね」

今野「なら準備できましたね。昨日今日じゃないんだから(笑)」

美馬「反省します……」

今野「いやぁ、失敗ですねこれは(笑)」

美馬「どうしよう、エゴサーチして『面白くない』『広報だろ!』って出てきたら。そのときはリベンジマッチさせてください」

今野「全然構いませんよ。最後に、言い残したことはありますか? どうせ思いつかないでしょうけど」

美馬「……ないですね」

今野「あははは……」

美馬「ありがとうございました(笑)」



インタビュアー:今野浩喜
構成:粕川哲男

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