今野浩喜の「タダのファン目線記」グッズ担当【前半戦】
【前半戦】突撃インタビューシリーズ 今野浩喜vsグッズ担当

突然ですが、今野さんが「タダのファン目線」で、クラブスタッフに直撃取材を敢行しました。相手はグッズ担当。日ごろからアルディージャグッズを愛用する今野さんだけに、グッズ担当の仕事内容に興味津々の模様です。


彼氏の紹介で入社?

今野「こんにちは。まずはお名前を教えていただけますか?」

松井「松井富由実と申します」

今野「松井富由実さん……、富由実さんとお呼びしてよろしいですか?」

松井「いや、恥ずかしいので松井でお願いします」

今野「分かりました。さっそくですが富由実さん(笑)、まずはどういう経緯で大宮アルディージャのグッズ担当になったのか教えてください」

松井「そうですね、私がアルディージャに入社したのは2014年です」

今野「まだ平成のころですね」

松井「はい。最初はファンクラブとチケットを担当しました。2016年まで3シーズン担当し、2017年からグッズ担当になったという経緯です」

今野「お給料は聞けないか。雇用形態は?」

松井「正社員です」

今野「そもそも、どうやってアルディージャに入社したんですか?」

松井「紹介があって」

今野「ほう。誰の?」

松井「私、2度ほど転職していまして、アルディージャは3社目になるんです。で、最初の会社にいたときにつき合っていた広告代理店の……」

今野「『つき合っていた』で、ちょっとドキッとしましたけど(笑)」

松井「いやいや(笑)、仕事の話です。その方の紹介で入社させていただくことになりました」

今野「それまでサッカーに興味はあったんですか?」

松井「サッカーを見るのはすごく好きでした」

今野「それにしても、入社が2014年ですか。J2に降格した年ですね。どんな雰囲気でしたか?」

松井「私が入社した年に降格したので、私が入ったからじゃないかという……。冗談でそんなことを言われたことはありますけど、なかなか勝てないシーズンでしたからね。前の年はJ1連続無敗記録を更新したシーズンで、そのときは外から見ていて「アルディージャ、すごい!」って思っていました」

コラムの認知度問題

今野「で、2017年からグッズ担当になったのはなぜですか?」

松井「それは、異動になったからです」

今野「自分がやりたいこととは、もはや無関係ですね。俺、そういう世界観がまったくないんですよ。どうしてグッズ担当になったと思います?」

松井「それまでは男性スタッフが一人でやっていたんです。だから女性目線というか、新しい視点を期待しているということは言われました」

今野「富由実さんが提案して、初めて商品化されたグッズは何だったんですか?」

松井「何だったかな……。あ、Tシャツだったと思います。桜をモチーフにした。グレーでカレッジ風のTシャツ」

今野「英語の字がバーンって書いてあるやつね。どうだったんですか?」

松井「ボチボチでした。完売はしなかったかな」

今野「春限定な感じがしますもんね。夏が過ぎたら着なくなるし。失敗しましたね。ちなみに、新商品ってどれくらい作るものなんですか?」

松井「1商品につき100個くらい作ります」

今野「500とか作っても在庫が残ってしまいますもんね」

松井「人気商品はすぐになくなるんですけどね。ただ、完売することが全てではないと思っているんです」

今野「あのぉ、○○戦限定ってあるじゃないですか。あれは困りますよ」

松井「そうなんですか?」

今野「そんなにピンポイントでスタジアムに行けないから。常々、ネットパターンも用意しておいてほしいです」

松井「そうですね。でも、完売することがすべてでは……」

今野「でも、チャンスロスしているってことですよね」

松井「アイテムによっては制作数を増やすとか、オンライン分として取っておくとか、色々な対応を考えていきたいと思います」

今野「最悪、俺の枠は残してほしい(笑)」

松井「ハハハ、変な汗かいてきた」

今野「ミスった商品ってあります?」

松井「失敗した商品というのはないですよ。ただ、買ってくださったお客様もいるのであまり大きな声では言えないけど、ミーヤのイラストが入ったピンクの腹巻はあまり売れなかったかなあ。第18節・岐阜戦のイベントでクールポコ。さんが、さらしがわりに巻いてくださったんですけど」

今野「腹巻って、デザイン云々ではなくて機能で買うものですからね」

松井「そのときに感じたんですが、マスコットが入ったグッズは意外と人気がないかもしれません」

今野「それ、コラムにも書きましたけど、アルディとミーヤの目が怖いんです。黒でベタッとしているのが。漆黒の感じがするんですね。闇が見える」

松井「えっ? そんなに?」

今野「ここ(目の中)に一つ光を入れるだけでいいんです。そうすれば、だいぶ印象が変わりますよ」

松井「そうなんですね。ご意見、いただきました(笑)」

今野「ちょっとね、怖いんだよな」

松井「初めて言われました」

今野「初めて言われるということは、俺のコラム、ほとんど広まっていないということですね。読まれていないし、広まってもいない…」

松井「あ、そうですね……。確かに」

今野「そういう意味では、このコラムも体裁が変わったことだし、そろそろ書籍化してもいいと思うんですよね」

松井「いいと思います! 世に出すチャンスかと」

今野「言ってみれば、前のコラムは平成の終わりに終了したようなものなんです」

松井「終了したんですか?」

今野「形が変わったんですよ。だから今、インタビューしてるじゃないですか! 本当にコラム、読まれてなかったんですね……(苦笑)」

後半戦は7月24日(水)掲載予定です。

インタビュアー:今野浩喜
構成:岩本勝暁

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