選手やスタッフにピッチ内外に関わらず様々な質問をしていく本コーナー。今回は、東洋大学出身の高柳郁弥 選手と室井彗佑 選手、そして早稲田大学出身の鈴木俊也 選手の大卒ルーキートリオに話を聞きました。

聞き手＝須賀 大輔

仲良し3人組がお互いを紹介

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――今回は高柳選手、室井選手、鈴木選手の大卒ルーキートリオに来てもらいました。仲良し3人組と聞いているので、他己紹介の形でそれぞれの関係性やキャラクターを教えてください。
鈴木「じゃあ、おれは郁弥で(笑)」

高柳「おい、ラクそうだからだろ。もう言うことは分かってるから(笑)」

鈴木「郁弥とは大学4年生のときに初めて会って、大宮に内定したことは知っていて、一緒にプレーしたことはなくどんな性格かも知らなかったけど、第一印象はサッカーに対して真面目でストイック。でも、その一方で“陰キャ”です(笑)」

高柳「(室井と)どっちが言うかの問題で絶対に“陰キャ”は言われると思ったわ。でも、否定はしないです……(笑)」

鈴木「要するに、真面目でストイックな“陰キャ”です」

――室井選手から見た鈴木選手は？
室井「初めて会ったの小学何年生だっけ？」

鈴木「5年生かな？」

室井「最初はトレセンで一緒になって静かそうだなと思っていたけど、こうやって一緒のチームになるといじめっ子だね(笑)」 

鈴木「いじめっ子ってなんだよ(笑)」

室井「サッカーで言えば、俺が知っている俊也はボランチでさばく選手だったので大学でSBをやっていてびっくりした。でも、これまで対戦したことはそんなにないよね」 

鈴木「大学3年生のときは1部と2部で違ったし、4年のときはおれがケガしていたからね……」

――そんな二人がプロで同じチームになるんですね。
室井「まったく知らない人となるよりは全然いいですね(笑)」

鈴木「なんだよ、それ(笑)」

室井「普段はうるさい(笑)。毎日、何かしらやられているから……」

高柳「うん。うるさい。さっきの“陰キャ”発言もそうですよ(笑)」

――高柳選手が知る室井選手とは？
高柳「大学時代から知っているけど難しいな。私生活を見ていると、本当にサッカーがうまいとは感じないです(笑)」

鈴木「間違いない」

高柳「ふざけるときはふざけ倒しているし、『え？この人サッカーうまいの？』ってなりますよ」

鈴木「オフだと“サッカー選手”を感じないね。クラブハウスを去ったらもうね」

高柳「一般人だね」

室井「自覚はないですね」

高柳「自分たちにサッカー選手オーラがあるわけではないけど、ムロは格段になくなる(笑)」

――どんな私生活ですか？
室井「えーっと、遊んじゃいます」

――ここでは載せれないような遊び？
室井「いやいや、全然。友だちと遊ぶだけです(笑)。同じ東洋大からプロに行った他のチームの選手と遊ぶことが多いかな」

室井選手の誕生会で秩父へ

 ――高柳選手と鈴木選手はどんなオフを過ごしていますか？
高柳「何してるだろう……。部屋にずっとはいないけど、特にすることもなく一人の行動が多いかな」

鈴木「俺は日によってバラバラだけど、午前中はほぼ寮にいて寝たり掃除したりして、午後から出かけるとか。ちなみに、彗佑は朝から寮の駐車場に車がないけどね(笑)」

室井「(笑)。部屋の中でじっとしているのがイヤなの。完全にアウトドアだから」

――3人で過ごすことは？
高柳「練習後は一緒にいることが多いね。オフは1回遊んだくらい？」

鈴木「オフは基本的にバラバラ。本当にたまに一緒にいるくらい」

――その1回は何を？
室井「4月に2日間のオフがあったとき、そういう感じになったんだよね。俺の誕生日の日だ」

高柳「そうだ、誕生日を祝いに行ったんだ」

鈴木「彗佑の誕生日祝いも兼ねて泊りで出かけたね」

高柳「秩父のほうでグランピングしたよね」

鈴木「(茂木)力也くんが紹介してくれた場所で。すごく良かったよね」

室井「でも、運転は僕がしました。好きでもないのに」

高柳・鈴木　(爆笑)

鈴木「運転、好きじゃん」

高柳「大好きじゃん」 

室井「いや、無理矢理です。出発のときに外に出たら二人は(車の)カギすら持ってないみたいな。もう共犯の確信犯。俺は全部のカギを一つにまとめてあるので常に持っているから」

高柳「だから、運転したがっていると思ってねー」 

鈴木「じゃあ、どうぞと」

――“いざこざ”がありながらも、着いてからは？
室井「バーベキューしたり、プールに入ったりね」

鈴木「あとはずっと話してた。サッカーをいったん忘れようと言ってたけど、ちょくちょくサッカーの話をしちゃうんだよね……」 

高柳「そのたびに『サッカーの話はやめよう』となるけど……(笑)。でも、リフレッシュにはなったよね」

鈴木「誕生日プレゼントもあげたもんね」

室井「香水をもらいました。全然そんなつもりはなかったんですけどね」

鈴木「ウソつけ(笑)」

高柳「ふざけんな(笑)。すごいウソ」

鈴木「彗佑が、香水とかに興味はなかったけど、1個くらい持っていてもいいねとなって、でも、全然分からないって言うから俺と郁弥で買いに行ったんだよね」

高柳「わざわざ行きましたよ」

室井「わざわざ買いに行ってくれたのは本当に知らなかったですね。ちゃんと好きな香りなので普段はつけてますよ。もちろん、次は返します」 

――次の誕生日はどっち？
高柳「10月なので俺だね」

鈴木「結局、おれと彗佑で買いに行くんだけどね(笑)。でも、郁弥は行かなくていいか」

室井「ああいうのは気持ちだからね」

高柳選手の意外な一面 

――周囲からの情報やここまでの話を聞いても、高柳選手がいじられキャラなんですね(笑)」
鈴木「いじられキャラとかじゃなくて、いじって欲しそうだよね」

室井「いじって欲しそうにしていて、いじられるとうれしそう」

高柳「いじって欲しそうってなに」

鈴木「いじられるようなことをしているのよ」

高柳「してる？」

室井「大学のときからなんかいじりたくなっちゃう(笑)」

――真面目なイメージでしたけど……。
鈴木「いやいや、郁弥は超ぬけてる。すぐに忘れ物する」

高柳「確かに忘れ物はすごいね。この前も俊也とご飯を食べに行ってそのままお店に帽子を忘れて帰って来たね。被って行って席に置いて、なぜか被らずに帰ってきちゃう(笑)」

鈴木「帰ってきてから『あれ？ 帽子がない』とか言っているわけですよ。もう、いじって欲しくてわざとなんじゃないかなと(笑)」

――先輩たちとの絡みは？
鈴木「俺は(矢島)輝一くんにお世話になってますね。キャンプの部屋が一緒だったし、リハビリしている時期も長かったし、大学2年のときに初めて練習参加したときも一番先に声をかけてくれたのは輝一くんでした。この前も、一度練習に復帰したけどすぐにケガしちゃったときも最初に連絡くれて『ご飯行くぞ』と連れて行ってくました」

高柳「おれらは東洋組で何回かご飯行ったね」

室井「(石川)俊輝くんが声を掛けてくれてね」

高柳「焼肉に行くことが多いね」

室井「特に緊張することもなく、けっこうサッカーの話をするよね。俊輝くんも熱いけど、(浦上)仁騎くんはとにかく熱い。あと、(茂木)力也くんとはご飯に行きますね。たぶん、力也くんはいろいろな選手とご飯に行っていると思う。すごく後輩の面倒見がいい先輩だよね」

鈴木「あの年代はみんな優しいよね」 

――先輩の話題になったのでここで一つテーマを設けて話を聞きたいと思います。無人島を一緒に脱出するなら誰を選びます？
高柳「ムズイな」

鈴木「誰だろうな……」

室井「俺と誰かということですか？」

高柳「ムロはテーマの意味が分かってない(笑)」

鈴木「下はないね。アイツらといたら絶対脱出できない(笑)」

室井「それならおれはカサくん(笠原)がいい。強そうだし話やすい。全部やってくれそうだもん」

鈴木「おれもカサくんが良かった(笑)」

高柳「力也くんかな。身体能力的にね。あの人なら、すぐに無人島に適応しそうだもん」

鈴木「輝一くんもいいけど、お互いに膝が悪いとね(笑)。(志村)滉くんも一緒にいて居心地良さそう。ただ、脱出できるかは分からないですけどね……(笑)」

 

お互いの良いところを言い合おう！

――それぞれの性格や考え方が出ますね(笑)。では、一緒にいる時間が長いからこそ知る、それぞれの良いところを教えてください。あと直してほしいところも。
鈴木「じゃあ、彗佑からにしよ」

高柳「彗佑からね」

室井「彗佑って呼ぶな」

高柳・鈴木　(笑)

鈴木「それはやっぱりふくらはぎでしょ。すごいよね」

高柳「俺も言おうと思った」

室井「ふくらはぎはチャームポイントです(笑)」

鈴木「デカいというよりは形が面白い。これはずっと言っているよね」

室井「いつもはキモイって言ってるだろ」

――内面もください(笑)。
鈴木「うーん、いっぱいあるんだけどなー」

室井「じゃあ、言ってよ」

高柳「どれにしようか迷ってて」

鈴木「ちょっと待ってね(笑)」

しばらく沈黙が続く

室井「これはヤバいですね……。ショックだわ」 

――最後に取っておくということで、次は高柳選手の良いところを。
鈴木「郁弥の良いところは駅まで迎えに来てくれるところ(笑)。いつでも迎えに来てくれる」

室井「確かに」

鈴木「帰りの電車で『○○時に駅に着くんだけど来れる？』と聞くと、寮にいればだいたい来てくれるね。いろいろな人にお願いしているけど、郁弥は1回しか断られたことがない」

高柳「『またか』となるけど、寮にいたら行くね。別に迎えに行くぐらいならいいかなと思って」

鈴木「おれも逆なら行くよ」

高柳・室井「ほんとかよ(笑)。絶対に来ないね」

――反対に直してほしいところは？
鈴木「郁弥は本当に集団行動ができない」

高柳「それも絶対に言われると思った」

鈴木「自分の大事にしている時間があって、自分の中で習慣にしていることはやらないと気が済まないので、その最中に声を掛けてもダメだよね」

高柳「ルーティンというわけではないけど、セルフケアの時間が二人よりも長いのでご飯行くとなっても置いていかれることが多い。待ってはくれないね」

室井「置いていく」

鈴木「レベルが違う。でも、時間にルーズという感じではなく、その時間にこれをやっておかないと気が済まないんだよね」

高柳「他人を考えて行動していないとかではなく、事前に時間が決まっていれば合わせるけど、一人でダラーとやっていると、気が付いたときには二人はそろっていてそのまま置いていかれる。一人が好きなわけでもないけど、気が付いたら一人になっていることが多い(笑)」

鈴木「本当に変なやつなんですよ(笑)。とにかく変で面白いやつです」

高柳「おかしいな(笑)」

――最後にお待ちかね、鈴木選手についてお願いします。
高柳「良いところあるか？」

室井「なんだろうな」

鈴木「いっぱいあるだろ」

高柳・室井「……」

鈴木「悲しいよ。こんなに羽振りいいのに」

高柳「良くないわ。お前が一番悪いわ(笑)」

鈴木「ハハハ」 

――では、直してほしいところがあれば。
高柳「何かと『金がない』と言い過ぎ(笑)」

鈴木「事実だからしょうがない」

高柳「断る理由の一つ目が『金ない』。それはズルいもん」

室井「ちなみコイツ(高柳)はあるのに『ない』と言います。一番ないのは俺。娯楽に使っちゃうから(笑)」

――最後にもう1回、室井選手の良いところを……(笑)。
鈴木「俺の良いところも出てない(笑)」

室井「みんな、接しやすい」

高柳「自分で言うな」

室井「3人とも共通で話しやすい。それが良いところです(笑)」

 

3人が同時にピッチに立てるように

――もう締める時間なので、最後に、サッカーの話をしておきますか(笑)。ここまでは三者三様のシーズンだと思いますが振り返ってどうですか？
高柳「試合に出れて勝ってうれしい経験もすれば、出て負ける悔しい経験もしたし、試合に出られないもっと悔しい経験もしました。前半戦はいろいろな経験ができたと思っています。だから、後半戦はその悔しい思いが少なければ少ないほどいい。もっと良い経験ができるようにしていきたいです」

室井「なかなか結果を残せていないので早く復帰して結果を残したいです。ここまで点を取れないのは初めてなので焦りはあるけど、ケガを良い意味でとらえて自分のプレーを見つめ直して、復帰したときに良いプレーをしたいです」

鈴木「まずは本当に思い描いていたスタートからかけ離れすぎて、めちゃめちゃ悔しいのが一番ですね。チームにも迷惑をかけてしまっていて、申し訳ない気持ちがずっとありました。やっと復帰が見えてきて、状態も悪くないので、二人と一緒に早くプレーしたいです」

――まだ三人そろってプレーしていない？
室井「俺と郁弥も試合ではあんまりないね」

高柳「ほぼないね。特別指定のときも誰かしらケガしていたよね」

鈴木「俺がケガしてたしできていないね。郁弥と彗佑がちょっとあるくらい」

高柳「彗佑もいない時期あったもんね」

室井「おい、彗佑って言うな」

――ずっと気になっていたけど、その“彗佑問題”は何ですか？
鈴木「俺は小学生のときから『彗佑』と呼んでるから『ムロ』と言うと逆におかしいけど、郁弥に『彗佑』と呼ばれるのがね……(笑)」

室井「なんかそれは違和感しかない」

高柳「わざと呼ぶといつもこうなるね(笑)」

――“ケイスケ”と言えば、大山先輩がいますが？
鈴木「(大山)啓輔くんも、おれが(室井を)『彗佑』と呼ぶと、『は？』と反応することはあるね(笑)」

高柳「チーム内でムロのことを『彗佑』と呼ぶ人がいないもんね」

鈴木「俺しかいないよね」

室井「俊也には『彗佑』と呼んでほしいです。ずっとそうなので。でも、コイツはイヤ」

高柳「コイツはおかしいだろ(笑)」

――ほとんどの『ケイスケ』は大山選手のことを呼んでいると思いますが、鈴木選手が室井選手をケイスケと呼ぶときは声で分かる？
室井「もうそれは分かりますね」

鈴木「 俺は(大山)啓輔くんのことを『ケイスケ』と呼びすてにはしないからね(笑)」

室井「完全に耳馴染みです」

高柳「何回、このくだりやるんだよ(笑)」

――なんだかんだ仲良しの三人が同じピッチに立つ日を楽しみにしています。
三人「はい、頑張ります！」

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