Jリーグ ディビジョン1 第25節
2014.9.23 [TUE] 15:30 NACK

大宮

  • 86' オウンゴール
1 - 3
0 前半 1
1 後半 2

川崎F

  • 21' 大久保 嘉人
  • 51' 大久保 嘉人
  • 79' 大久保 嘉人
試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 北野 貴之
DF 27 今井 智基
DF 18 横山 知伸
DF 17 高橋 祥平
DF 34 片岡 洋介
MF 5 カルリーニョス
68'
MF 23 金澤 慎
MF 41 家長 昭博
MF 39 泉澤 仁
80'
FW 11 ズラタン
FW 8 ムルジャ
46*'

控えメンバー

GK 31 清水 慶記
DF 3 福田 俊介
DF 24 高瀬 優孝
MF 22 和田 拓也
MF 10 渡邉 大剛
80'
MF 4 橋本 晃司
68'
FW 32 長谷川 悠
46*'

監督

スターティングメンバー

GK 21 西部 洋平
DF 3 田中 裕介
DF 5 ジェシ
DF 4 井川 祐輔
DF 23 登里 享平
MF 34 パウリーニョ
MF 15 谷口 彰悟
77'
MF 14 中村 憲剛
FW 11 小林 悠
20'
FW 10 レナト
61'
FW 13 大久保 嘉人

控えメンバー

GK 30 新井 章太
DF 2 實藤 友紀
DF 7 中澤 聡太
DF 20 稲本 潤一
77'
DF 25 山越 享太郎
61'
MF 6 山本 真希
20'
FW 9 森島 康仁

監督

試合詳細
14 シュート 10
7 GK 10
6 CK 2
8 直接FK 13
7 間接FK 4
0 PK 0
試合データ

主審

家本 政明

副審

八木 あかね

副審

田中 利幸

第4の審判員

吉田 哲朗

入場者数

12,848人

天候

晴のち曇、弱風

ピッチ状態

全面良芝、乾燥

気温/湿度

25.9℃/39%
土壇場で一点を返すも、満員の聖地で勝利ならず
「まだ何も成し遂げていない」
 
3日前の徳島戦後にムルジャが残した言葉は、おそらくアルディージャに関わる全員に共通する思いだろう。残念ながら、天皇杯を含めた公式戦3連勝、鹿島と徳島を下してのリーグ戦2連勝を喜んでいる余裕はない。今日の対戦を含め残りは10試合。昨季15位でJ1残留を遂げた甲府の勝点が「37」だったことを考えると、勝点22のアルディージャが残留ラインを超えるためには、少なくとも勝点15の上積みが必要となる。
 
リーグで屈指の得点力を誇る川崎Fの攻撃を抑えながら、確実にゴールを決めることが勝点3をつかむポイントだろう。“聖地”NACK5スタジアム大宮に集まったファン・サポーターの前で、勝ち続ける姿を見せたい一戦だ。

立ち上がり、課題であるセットプレーで身体を張った守りを見せたアルディージャは、11分に最初の好機を迎える。左サイドからのカルリーニョスのCKをニアサイドで高橋が後方に流し、中央のズラタンがヘディングでフィニッシュ。見事なコンビネーションからの決定機だったが、ボールは惜しくもクロスバーを叩いた。
 
すると10分後、中盤で自分たちのボールを失ったところからピンチが訪れる。ピッチ中央でフリーになった中村への寄せが一歩遅く、決定的なスルーパスを出されてしまう。走り込んだ大久保を止めることができず、ゴールネットを揺らされた。
 
1つのミスでスコアを動かされたアルディージャだが、その後は一進一退の展開を繰り広げた。34分、突破してきたレナトとの1対1をGK北野が止めると、3分後には泉澤が敵陣の深い位置で起点となり、攻撃参加をした片岡がクロス。ズラタンのヘッドがゴールを脅かした。さらに前半終了間際には家長が決定機を演出する。ペナルティエリアの中へ走り込んで浮き球を胸で収め、そのまま左足ボレー。高度な技術が凝縮された素晴らしいプレーだったが、わずかにシュートが弱く、同点とすることはできなかった。

1点を追う後半、しかし、アルディージャは主導権を握ることができない。51分には左サイドを突破されて、2点目を許した。中村と大久保が効果的にボールを動かし、右サイドバックの田中が果敢な攻撃参加を見せる川崎Fの前に、耐える時間帯が続く。2点のビハインドを追ったアルディージャは、それでも粘り強い戦いで流れを引き寄せ、徐々にゴールへの圧力を高めていく。
 
67分、今井のアーリークロスに後半から出場した長谷川が飛び込み、こぼれたボールを金澤が遠目から狙う。74分、ズラタンとワンツーをかわした家長がゴール前へ侵入して、フィニッシュにつなげる。79分に大久保にハットトリックを決められてからも、ゴールに向かう積極的な姿勢は変わらなかった。すると86分、一矢を報いる瞬間が訪れる。左サイドで思い切った仕掛けを見せた高橋のクロスが、相手DFに当たりネットに吸い込まれた。
 
点差は2点。アディショナルタイムは4分。アルディージャの選手たちはタイムアップのホイッスルが鳴るまでゴールを目指したが、追加点を奪えず試合終了。熊谷陸に続くホームでの勝利とはならなかった。

1-3の敗戦が決まった瞬間、さすがに選手たちは落胆の表情を隠せなかったが、試合は続く。4日後にはホームに清水を迎える第26節が待っている。この敗戦を糧として進まなければならない。
 
高橋は「まだ諦めていない。残留を懸けたゲームが続くので、ひとつでも多く勝てるように努力したい」と気持ちを切り替えた。金澤は悔しさを噛みしめながら、「チームとして取られたら取り返す雰囲気を作っていきたいし、沸き上がってくる力強さを出していきたい」とコメントした。
 
リーグ戦は残り9試合。アルディージャは、J1残留に向けて全力を注ぐ。

(総評:粕川哲男/写真:早草紀子)

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監督コメント
監督 渋谷 洋樹
まず試合前にスタジアムがたくさんのファン・サポーターの皆さんで盛り上がってくれているというのが最初の印象で、現状17位という低迷している中で沢山の応援をしていただいたことを非常に嬉しく思います。いつも言っていますが、今日は3-1という形で負けてしまいましたが、最後まで沢山の応援をしてくれたことが、ラスト1点、0-3で終わってしまうところを押し込んでくれたのは、選手全員の力+ファン・サポーターの力で最終的にゴールに繋がったと私は感じています。ゲームに関しては、前半20分に失点するまで、カウンターというか私たちがボールを持つ時間があるんじゃないかと、もちろんボールをしっかり持たれて、中村 憲剛選手から出てくるところのボールの抑えどころということで、ゲームコントロールはしっかりとしていたんですが、私自身もあの時間帯に攻撃がある程度出来るなと、フリーになれる時があるな、と自分が感じてしまった、スキがあったことが失点に繋がってしまったと思います。だから私の責任だと思います。前半の終わりでも何回かチャンスがあり、相手の弱点であるサイドのところは意識していたので何回かクロスは行っていたと思います。そのまま後半続けていこうと話はしていましたが、入りでまた失点してしまったことは、私自身入りのところでの注意を選手にもう少し伝えておければと思いました。最終的に3点取られてゲームが終わりかけたところに、1点入って盛り返し、最後まで粘り強く闘ってくれたことだけが収穫で、ただ次の試合がすぐにありますので、そこは切り替えていくよう選手に伝えましたが、今回は私の責任だと、次はとにかく勝つということを意識して切り替えてくれと、いい準備をしようと選手には伝えました。

Q:ムルジャ選手が前半で交代しましたが?
足に違和感があるとのことで、大事を取って交代しました。前節でも家長選手が交代していますが、今はサブのメンバーでもメンバー外の選手でもいつでも行ける準備がありますので、私は信頼して選手を送り込んでいます。それは間違いなく彼らだったらやってくれるということですぐ交代しました。

Q:今日左サイドバックで先発した片岡選手について、いくつか選択肢があるなかで彼を選んだ理由と評価について教えてください。
個人の評価なので、ここでは答えれません。何故起用したかについては、相手が小林 悠選手というところと、中村 北斗選手の足の状態というのもありますので、そこで片岡選手を起用してみました。もちろん高瀬選手もいますが、相手のストロングを抑えるということで、彼もサイドバックは出来ますので、そこは迷いなく起用しました。

Q:前後半を通じて金澤選手が飛び出すシーンが多かったですが、あの辺り狙っていたことでしょうか?
相手にとってプレッシャーが甘いと、相手の技術も高いので、そこで彼がスイッチを(入れる役割を持って)、GKがボールを持って、センターバックが開いて、ボランチが下りて、というのが向こうのスタートだと思うので、そこでやっぱりファーストディフェンダーをしっかり決めないと、後ろ(の役割)が決まらないと思うので、彼が、一人行って後ろが決まるという方法で行きました。相手にゴールキックを蹴らせた方が我々の方が高さはあると思いますので、蹴らせて拾うと、ゴールキックは五分五分ですので、繋げば100%相手のボールですが、とはいえ相手にわざと繋がせて奪うという方法もあると思いますが、まずは一回そういう形で、もし(相手が)繋ぐときは、そのまま(ファーストディフェンダーを)決めるということをやっていました。

Q:2点ビハインドになってから選手交代を引っ張った印象がありましたが?
そうですね。全体的な流れを見ていました。2点目取られてから、どこで交代して、どこでパワーをかけるか、ラスト10分位で2-0であれば、そこからでも私は行けると思っていたので、大剛を入れてと考えていましたが、オーガナイズを崩さないといけないので、最後4-1-3-2みたいな形になりましたが、やっぱりそこには3失点目のリスクがあると考えて、まずは10分間で1点を獲るために、そしてラストでもう1点獲ると考えてましたので、そこで4-1-3-2の様な形にしてしまう、とはいえ一度橋本選手を入れて近い形にはしているのですが、やはりそれにリスクがあり3点目を取られてはいけないと考えていた時に、3点目を獲られてしまって、遅れた様に見えてしまったというのはその通りだと思います。そこで交代するときに獲られてしまったというのは私の計算外でしたが、やっぱり2-0をキープしておけば、もちろん1-0に越したことはないですが、必ずチャンスがありますので、やっぱり最終的に高橋選手が(オウンゴールで)入れましたが、サッカーというのは粘り強く戦うことで最後にボールが転がってくると思っていますので、2-0でもラストロスタイムまででも1点を取れば、ロスタイムにパワープレーをするなり考えていけば、同点に追いつくこともできるのではないかと。その前にいい流れを作りたかったのですが、とはいえオーガナイズを崩す=バランスを崩して攻めなければいけないので、なおかつ川崎Fさんのカウンターは強烈で何回もピンチがありましたし、3点目を取られてしまったというのが、私自身非常に残念でした。
選手コメント
FW 11 ズラタン
チャンスも作りましたし全体的には悪くなかったと思います。ただ残念ながらゴール数で上回ることはできませんでした。川崎Fというチームは非常に強いので、我々のミスをしっかりと突いてそこから確実に得点していったので今回は(川崎Fにとって)勝ちにふさわしい試合だったと思います。

Q:相手に主導権を握られている中で、どのような戦い方を意識しましたか?
相手の1点目までは我々のほうが相手を上回っていましたし、(相手にとって)危険な存在だったと思います。ポストを叩いたシュートもありましたし、いくつかのチャンスもありました。ただ1点取られてからその後に、危険なことが分かっていた相手のカウンターを防ぎきれずにミスからの失点を重ねてしまいました。追いつこうと思って後半もトライはして1点は返すことができましたが残念ながら最終的にゴールを奪うことができず負けてしまいました。

Q:次節に向けて修正する点があるとしたらどのようなところですか?
今回は先制されてしまったので、どうしても追い付くために我々の方がオープンに試合を運んでいく必要があって、その分後ろにスペースができてしまうので、そこを突かれて失点に繋がったと思います。次の試合では先制されないこと、あとは攻撃をする時のマネージメントをしっかりするということを改善してやっていくべきだと思います。

Q:次節は清水戦です。意気込みを聞かせてください
残留をかけた直接対決になりますから重要な試合ということは皆分かっていますし、今(清水との)勝点差は3なので、この試合に勝てば残留争いから一歩抜け出せる。その順位まで行けばさらに一歩上も狙っていけるので非常に重要な試合ということを意識して全員で勝利に向かってやっていきたいと思います。
DF 34 片岡 洋介
久しぶりの試合でしたが結構チャンスを多く作れたと思いますけど、守備の人間として3失点したことはチームの力になれなかったということなので残念です。

Q:川崎Fの攻撃に対してはどのような対策をしていましたか?
中盤から前にかけて日本で一番強力な攻撃陣だと思うので、皆心して強い気持ちでやりましたけど力が及ばなかったです。

Q:今日は左サイドバックとしての出場となりました。意識した点を教えてください
守備を僕がやることで少しでも力になれればと思っていました。中断期間を明けてチームが苦しい時期に怪我をしてしまってチームの力になれなかったので、強い気持ちをもって臨みましたがプレーで表現できなかったので悔しいです。

Q:次節の清水戦までどのように取り組んでいきますか?
しっかりと頭を切り替えて、体も休めて、勝点を1でも3でも積み上げていかなくてはならないと思います。今はチーム皆で目の前の試合に勝つということしか考えることができないです。
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