Jリーグヤマザキナビスコカップ 予選リーグ Bグループ 第2節
2014.4.2 [WED] 19:30 埼玉

浦和

  • 16' 李 忠成
  • 87' 青木 拓矢
2 - 1
1 前半 1
1 後半 0

大宮

  • 30' 橋本 晃司
試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 21 西川 周作
DF 46 森脇 良太
DF 17 永田 充
DF 12 濱田 水輝
MF 26 関根 貴大
70'
MF 8 柏木 陽介
MF 22 阿部 勇樹
78'
MF 11 関口 訓充
MF 9 原口 元気
MF 30 興梠 慎三
61'
FW 20 李 忠成

控えメンバー

GK 1 山岸 範宏
DF 2 坪井 慶介
MF 3 宇賀神 友弥
70'
MF 16 青木 拓矢
78'
MF 6 山田 直輝
MF 29 矢島 慎也
61'
FW 19 阪野 豊史

監督

スターティングメンバー

GK 1 北野 貴之
DF 27 今井 智基
DF 2 菊地 光将
DF 17 高橋 祥平
DF 30 渡部 大輔
MF 41 家長 昭博
MF 34 片岡 洋介
MF 18 横山 知伸
MF 4 橋本 晃司
60'
FW 9 チョ ヨンチョル
87'
FW 32 長谷川 悠
67'

控えメンバー

GK 31 清水 慶記
MF 10 渡邉 大剛
60'
MF 15 大山 啓輔
MF 22 和田 拓也
MF 39 泉澤 仁
FW 20 ラドンチッチ
67'
FW 28 富山 貴光
87'

監督

試合詳細
16 シュート 5
6 GK 11
6 CK 5
8 直接FK 13
1 間接FK 2
0 PK 0
試合データ

主審

ティアニー ポール

副審

作本 貴典

副審

穴井 千雅

第4の審判員

平間 亮

入場者数

20,697人

天候

雨、弱風

ピッチ状態

全面良芝、乾燥

気温/湿度

16.4℃/57%
橋本のFK弾で追いつくも、今季初のさいたまダービーは1−2で惜敗
今季初のさいたまダービーである。ヤマザキナビスコカップの予選リーグ第2節。アルディージャにとって重要な初戦は、布陣にいくつかの変化があった。今季初先発となる渡部が左サイドに入り、新加入の橋本、横山がダブルボランチを組んだ。さらにユースから昇格した18歳の大山がベンチに控えるなど、興味のつきないメンバー構成となった。
 
一方の浦和にとっても、埼玉スタジアム2002で迎えるこの一戦は特別である。いやが上にも、熱が高まる。意地とプライドが激しく交錯する一戦は、19時30分に幕を開けた。

立ち上がりは中盤でボールを支配する浦和が攻勢に出た。アルディージャはサイドの今井、渡部が最終ラインまで下がり、5バックの強固な壁を形成。浦和のボールホルダーに対して前線からプレッシャーをかけ、中盤でのパスカットを狙った。しかし、流動的にポジションを変える浦和に対して、マークがつき切れない。16分にはゴール前で浮き球をつながれ、先制点を献上した。
 
追いかける立場になったアルディージャの攻撃陣は、ワントップに長谷川を据え、チョ ヨンチョル、家長のツーシャドーが起点となった。中盤で奪ったボールを素早く前線に供給し、ショートカウンターでチャンスを演出。今井、渡部の両サイドも果敢にアップダウンを繰り返し、前線での数的優位を生み出した。
 
チャンスが訪れたのは30分だ。ペナルティエリアの手前でFKを得た。ボールに近づいたのは橋本と家長。果たして蹴るのはどちらか。家長がモーションに入った瞬間、赤い壁がわずかに動いた。その隙をついて、橋本が右足を一閃。緩やかな放物線を描いたボールが、ゴールネットを揺らした。「練習通り」(橋本)というシュートが決まった瞬間、オレンジに染まったビジター側のスタンドが歓喜に沸き返った。アルディージャはその後も浦和の攻撃を我慢強くしのぎ切り、前半を1−1のまま折り返した。

だが、後半も攻勢に出たのは浦和のほうだった。59分には浦和の興梠に許したヘディングシュートを、GK北野がビッグセーブで防いだ。相手に与えたセットプレーも、ゴール前に厚い壁を築いてしのぎ切った。
 
ベンチの動きも慌ただしくなった。60分にはボランチを橋本から渡邉にスイッチし、中盤の活性化を図った。しかし、浦和に攻め込まれる時間が続く。66分には浦和の興梠に至近距離からシュートを打たれるが、これもGK北野が身を挺して防いだ。アルディージャはラドンチッチを投入して前線にパワーを生み出すと、チョ ヨンチョルが疲れを感じさせない動きで何度も左サイドを突破した。家長も中央でボールを受け、積極的に攻撃に絡んだ。
 
しかし、結末は思いもかけない形で訪れた。終了間際の87分、昨季までアルディージャに在籍した青木に手痛い一発を決められる。この1点が決勝ゴールとなり、アルディージャは1−2で敗戦。ヤマザキナビスコカップは黒星スタートとなった。

「失点の場面はともかく、後半は流れ的に勝つチャンスがあった。最後のカウンターやその他の場面で、シュートに持っていくまでの精度を欠いた。人選やクオリティ、グループの信頼関係を増していくことが重要だ」
 
大熊監督は試合後にこう振り返った。勝つチャンスがあったという面では、選手も同様の気持ちを抱いている。「負けて悔しい。90分出たということを、今後につなげていきたい」。アルディージャで今シーズン公式戦初出場となった横山はそう言った。同点ゴールを決めた橋本も「立ち上がりに後手に回ったのが反省点」と悔しさをにじませた。下を向いている時間はない。中3日の神戸戦でリーグ戦も再開する。敗戦の悔しさは、チームが浮上するための糧にしなければならない。

(総評:岩本勝暁/写真:山田勉)

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監督コメント
監督 大熊 清
チームが始動して以来、普段とは違う役割を選手に持たせるサッカーにも何度かトライしてきました。今回のシステムもそんなに長い時間、皆で一緒に練習してきたわけではありませんが、1失点目の場面はともかく、やりたい方向性は発揮できましたし、流れ的にも後半は良かったと思います。ピンチはありましたが、勝てるチャンスはあったと思います。ただ、カウンターやフィニッシュまでのクオリティーのところで個人的にもグループ的にも精度を欠き、シュートまで持っていくことができませんでした。枚数的にも勢い的にも、シュートまで持ち込みたいな、というシーンが後半の終盤にあったので、メンバーの人選を含めて、クオリティーやグループの信頼関係を増していくことが必要だと感じました。今日はヤマザキナビスコカップの初戦でしたが、今後、スケジュールがタイトになっていきますので、うまく切り替えて準備をしてきます。

Q:守備時には5-4-1となる布陣の狙い、ダブルボランチの評価を教えて下さい。
90分をどう戦うかを考えての対応でした。良いボールの取り方をすればカウンターなどを狙っていけます。今日はボランチ(橋本選手と横山選手)が初出場で最初は落ち着いてボールを回すことができませんでしたが、後半は自信を持ってやっていったと思います。特に横山は後半の方が積極的にボールを受け出したので、このチームでの経験値を、シビアな試合を通じて向上させていければいいのかなと思います。試合の流れとして前半は非常に苦しかったですが、橋本のFKやセットプレーは武器です。彼も久々のJ1にしては、一生懸命に自分の力を出そうという努力はしていたと思います。

Q:ヤマザキナビスコカップの浦和戦では長らく勝利がありませんが、どのように考えますか。
他の対戦相手との対戦成績とか歴史をすべて把握しているわけではないのですが、非常に独特の雰囲気でやるわけですから、勝ちを簡単には手繰り寄せられないということは分かっています。積み上げる部分と、変える部分が必要だと思っていますので、(これまで)勝てていないからということではなく、自分たちのチームをどうするかというところで、変化させる部分と踏襲する部分をハッキリしていきたいと思います。
選手コメント
MF 4 橋本 晃司
メンバーも入れ替わりましたし、フォーメーションも代わって、さらにレッズとの試合ということでいろいろと難しく、立ち上がりで後手に回ってしまったことは反省点だと思います。

Q:初出場ながら初ゴールを決めました。
FKは練習していたので、練習通りになって良かったです。でも負けてしまったので、あまり意味はないと思います。

Q:攻撃面ではどんなことを意識していましたか?
ボールを散らすことと、その中でアキ(家長選手)やヨンチョルへ効果的で前向きに受けられるようなパスを出すこと、相手のボランチとディフェンスラインの間で彼らに受けさせられるようなパスを出すことを意識していました。

Q:今日はボランチのポジションでした。
ボランチは去年も水戸で少しやらせてもらっていますし、今年も練習試合でやっていました。難しい部分は多少ありましたが、ヨコさん(横山選手)がすごく声をかけてくれました。反省点は多いですが、それなりにできたと思います。

Q:反省点を教えてください。
主導権を持った守備というか、こちらから仕掛けて相手のボールを奪えば、もっとスムーズに攻撃につなげられたという点ですね。

Q:FKのシーンでは家長選手と何か会話をされていたようでしたが、何を話していましたか。
僕が蹴ると決めていましたし、蹴るタイミングの話をしていました。(浦和の選手たちは)みんなアキが蹴ると思っていただろうから、(家長選手は)蹴る雰囲気を出したぐらいで僕が蹴ったほうが、相手のGKも分からないんじゃないかというような話をしていました。

Q:FKが決まったときはどんな気持ちでしたか。
壁を越えれば入るという感覚はありましたので、(実際に)壁を越えたあたりで入ったという感触はありました。

Q:次は中3日での神戸戦です。次に向けては?
まずはベンチに入れるように頑張ります。
MF 18 横山 知伸
負けて悔しいです。それだけです。

Q:自身は大宮での初出場でした。雰囲気はいかがでしたか。
練習試合とは違って、試合展開も速い中で自分の持ち味を出し切れなかったですね。

Q:どのあたりが自分の持ち味を出せなかったのでしょうか。
もう少し守備の面で相手をつぶすところとか、うまくボールを取り切れなかった場面が多かったですね。もっと(自分の持ち味を)出していきたかったです。

Q:その中で収穫は?
公式戦で90分出たことは今後につなげていきたいと思います。

Q:さいたまダービーは特別な雰囲気でしたが、いかがでしたか。
負けてはいけない試合でした。個人的にも監督にアピールしたかったですし、勝ってアピールしたかったですね。

Q:大熊監督は試合後の会見で、後半の横山選手の動きが良かったと話していました。
ハーフタイムで、攻撃は相方のコウジ(橋本選手)や大剛(渡邉選手)に任せて、自分は守備で頑張ろうとしたことで守備に専念できたかなというのはありましたね。

Q:次は神戸戦ですが、どのような準備をしていきたいですか。
中3日での試合で誰が出るか分かりませんが、自分も良い準備をして、試合に出たらアピールしたいと思います。
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