明治安田生命J2リーグ 第11節
2015.5.3 [SUN] 16:00
NACK
大宮
- 38' 泉澤 仁
1
-
0
1
前半
0
0
後半
0
愛媛
試合経過
メンバー
スターティングメンバー
GK 1 加藤 順大
DF 13 渡部 大輔
DF 34 片岡 洋介
DF 18 横山 知伸
DF 22 和田 拓也
MF 23 金澤 慎
MF 5 カルリーニョス
MF 10 渡邉 大剛
83'
MF 39 泉澤 仁
80'
FW 41 家長 昭博
86'
FW 14 清水 慎太郎
控えメンバー
GK 21 塩田 仁史
DF 28 福田 俊介
86'
DF 27 今井 智基
MF 15 大山 啓輔
80'
MF 17 横谷 繁
83'
FW 8 ムルジャ
FW 11 播戸 竜二
監督
渋谷 洋樹
スターティングメンバー
GK 1 児玉 剛
DF 14 玉林 睦実
DF 23 林堂 眞
85'
DF 2 浦田 延尚
DF 6 三原 向平
76'
MF 15 岡崎 建哉
MF 36 秋山 大地
MF 16 江口 直生
MF 20 河原 和寿
FW 10 瀬沼 優司
71'
FW 18 西田 剛
控えメンバー
GK 21 曵地 裕哉
DF 4 西岡 大輝
DF 33 パク チャニョン
MF 17 近藤 貴司
76'
MF 22 近藤 貫太
71'
MF 26 藤 直也
FW 19 渡辺 亮太
85'
監督
木山 隆之
試合詳細
14 | シュート | 5 |
---|---|---|
8 | GK | 9 |
4 | CK | 4 |
9 | 直接FK | 10 |
2 | 間接FK | 1 |
0 | PK | 0 |
試合データ
主審
扇谷 健司
副審
前之園 晴廣
副審
聳城 巧
第4の審判員
金次 雄之介
入場者数
8,374人
天候
曇、弱風
ピッチ状態
全面良芝、乾燥
気温/湿度
25.6℃/41%
泉澤が待望の初ゴール! 数的不利を乗り切り勝利
厳しい戦いの疲労を和らげる勝利となった。5月3日、世間はいよいよ本格的なゴールデンウィークに突入した。チームにとっては、短期間で試合が続き、総合力が問われる時期だ。第9節から第13節までは、試合間隔が中2日、3日と短い5連戦。コンディションの調整、戦術的な対策、敵地への移動と目まぐるしい日程を切り抜けて首位に近付くためには、工夫が必要だ。5連戦の中間地点となる第11節は、ホームでの愛媛戦。DF河本の出場停止による影響もあり、片岡が今季初先発を飾るなど前節から先発5人が入れ替わった。
2つの攻撃を巧みに使い分けた前半は、ほぼ完ぺきな内容だった。まず、短い距離で丁寧なパスを多くつないだ。10分過ぎ、GK加藤のロングパスをFW清水慎がMF渡邉へポストプレーでつなぐと、そのパスを皮切りに25本ものパスをつなぎ、相手に狙いを定めさせることなく攻め込んだ。最後は泉澤から家長へとつないでペナルティエリアに侵入したところで阻まれてしまったが、リズム感のある連係プレーだった。さらに、ロングパスとフリーランニングを交えたダイナミックな攻撃でも揺さぶりをかけた。14分、右から前方へ駆け上がる渡部の動きを見逃さず、金澤がロングパス。渡部は相手と競り合いながらも胸でコントロールし、シュートへ持ち込んだ。続いて17分、今度は渡部がパスの出し手となり、相手の背後へ浮き球のパスを供給。清水慎のポストプレーから、渡邉、家長とサポートへ入った選手につながり、最後はカルリーニョスが際どいミドルシュートを放った。カルリーニョスは「アキ(家長)と(泉澤)仁と自分との距離感が良く、周りのサポートも良かった」と手ごたえを語った。ただ、いくら押し込んでも得点がなければ結果は厳しいものになる。前半のうちに先制点を取り切りたい。そんな思いがよぎり始めた38分、相手DFがコントロールをミスした一瞬の隙を、泉澤が見事に突いた。一気に距離を詰め、足を滑らせた相手からボールを奪い去ると、そのままGKとの1対1から右足のシュートでプロでの公式戦初得点を決め、ゴール裏をオレンジに埋め尽くしたファン・サポーターとともに喜びを爆発させた。
しかし、後半になると対照的にピンチの連続となった。金澤は「相手が前半とは違って一度自陣に戻るのではなく、前がかりのまま守備をして来て、自分たちは立ち位置を変えることができないままプレッシャーを受けた」と状況を分析。和田も「どこかで押し上げるとか、敵陣でパスを回す時間を作らないといけない。相手が前からプレスに来たときに、こうなってしまう。キツイと思いながら耐えていたけど、あのまま45分は厳しい」と課題を指摘する厳しい時間が続いた。それでもGK加藤が1対1や至近距離からのボレーを止めてゴールを死守。さらに、81分には清水慎が2度目の警告で退場となって数的不利の状況となったが、DF福田を投入するなど交代枠をフル活用して目安5分という長いアディショナルタイムも切り抜け、1-0で勝利を収めた。
最近の試合は、後半にばん回する展開が多かったが、今回は尻すぼみだった。90分間を通したゲームコントロールという課題は残った。それでも連戦であることを考えれば、総力戦で勝ち切った手ごたえは大きい。中2日で迎える北九州戦から連戦の後半に差し掛かるが、次もホームゲーム。余勢を駆って、連勝を飾りたい。
(総評:平野貴也/写真:早草紀子)
2つの攻撃を巧みに使い分けた前半は、ほぼ完ぺきな内容だった。まず、短い距離で丁寧なパスを多くつないだ。10分過ぎ、GK加藤のロングパスをFW清水慎がMF渡邉へポストプレーでつなぐと、そのパスを皮切りに25本ものパスをつなぎ、相手に狙いを定めさせることなく攻め込んだ。最後は泉澤から家長へとつないでペナルティエリアに侵入したところで阻まれてしまったが、リズム感のある連係プレーだった。さらに、ロングパスとフリーランニングを交えたダイナミックな攻撃でも揺さぶりをかけた。14分、右から前方へ駆け上がる渡部の動きを見逃さず、金澤がロングパス。渡部は相手と競り合いながらも胸でコントロールし、シュートへ持ち込んだ。続いて17分、今度は渡部がパスの出し手となり、相手の背後へ浮き球のパスを供給。清水慎のポストプレーから、渡邉、家長とサポートへ入った選手につながり、最後はカルリーニョスが際どいミドルシュートを放った。カルリーニョスは「アキ(家長)と(泉澤)仁と自分との距離感が良く、周りのサポートも良かった」と手ごたえを語った。ただ、いくら押し込んでも得点がなければ結果は厳しいものになる。前半のうちに先制点を取り切りたい。そんな思いがよぎり始めた38分、相手DFがコントロールをミスした一瞬の隙を、泉澤が見事に突いた。一気に距離を詰め、足を滑らせた相手からボールを奪い去ると、そのままGKとの1対1から右足のシュートでプロでの公式戦初得点を決め、ゴール裏をオレンジに埋め尽くしたファン・サポーターとともに喜びを爆発させた。
しかし、後半になると対照的にピンチの連続となった。金澤は「相手が前半とは違って一度自陣に戻るのではなく、前がかりのまま守備をして来て、自分たちは立ち位置を変えることができないままプレッシャーを受けた」と状況を分析。和田も「どこかで押し上げるとか、敵陣でパスを回す時間を作らないといけない。相手が前からプレスに来たときに、こうなってしまう。キツイと思いながら耐えていたけど、あのまま45分は厳しい」と課題を指摘する厳しい時間が続いた。それでもGK加藤が1対1や至近距離からのボレーを止めてゴールを死守。さらに、81分には清水慎が2度目の警告で退場となって数的不利の状況となったが、DF福田を投入するなど交代枠をフル活用して目安5分という長いアディショナルタイムも切り抜け、1-0で勝利を収めた。
最近の試合は、後半にばん回する展開が多かったが、今回は尻すぼみだった。90分間を通したゲームコントロールという課題は残った。それでも連戦であることを考えれば、総力戦で勝ち切った手ごたえは大きい。中2日で迎える北九州戦から連戦の後半に差し掛かるが、次もホームゲーム。余勢を駆って、連勝を飾りたい。
(総評:平野貴也/写真:早草紀子)
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選手コメント
GK 1 加藤 順大
僕らが熱い試合をすれば、もっと多くの方がスタジアムに来てくれると思いますので、もっともっと頑張っていきたいです。チームは一戦必勝で戦っていますし、全員で一致団結できているので、良い結果につながっています。連戦できつい中、目の前の相手に対して100%で戦えていますので、次の北九州戦も変わらずにやっていきたいです。
MF 5 カルリーニョス
試合までの準備期間の中で、何をやらなければいけないかという目標がしっかりと共有でき、得点を取ってからも良い攻撃の形が出ていました。ファン・サポーターの皆さんに勝利を届けられて良かったですし、今日の大きな声援には本当に感謝しています。おかげで後半の苦しい時間も耐えることができました。
DF 13 渡部 大輔
欲を言えば後半も主導権を握ることができれば良かったですが、後半は相手が前掛かりで来るから厳しい時間帯もあるだろうという話はしていました。お互いにカバーしながら最終的にゼロで抑えられたことは収穫です。どういう形であれ勝つことが大事ですし、またホームで皆さんと喜びをわかち合いたいと思いますので、引き続き応援よろしくお願いします。
DF 34 片岡 洋介
勝つことは大変だとあらためて思いました。後半35分過ぎからは特に厳しい時間が続きました。ただ、(清水)慎太郎が退場になってからは守り切るしかなくなったので割り切れた部分もあります。回されても真ん中で全て跳ね返してやると思っていました。連戦もあと2試合となりましたが、しっかりと勝ち続けて少しでも上の順位にいければと思います。
Q.後半に攻め急いでボールを失う場面が見られましたが、そのあたりをどう見ていましたか。
前半は愛媛さんがピッチに慣れていなかったのか、奪われても1つ目のパスをミスしてくれていましたが、後半は慣れてきて我々のミスからチャンスを作られてしまいましたので、奪った瞬間の切り替えやハードワークという部分をもっと突き詰め、こまめにポジションを取るようにしなければならないと思います。おそらく、前半はボールを持っている時間が長かったため、オーガナイズを作っている時間が少なかったですが、後半は奪ってからすぐに切り替えて4-4-2から形を変えたり、相手のスペースを見つけるということが必要だと感じました。奪った後の1つ目のプレーで、もっと早くポジションを動かせるよう、もう一度確認したいと思います。
Q.90分を通して、なかなか自分たちのサッカーを貫けない要因を、どのように感じていらっしゃいますか。
それは相手があってのことです。今回は前半にボールを持ってしっかりと戦えましたが、相手がボールを持たせてくれていたのかもしれません。普段から立ち上がりが良くないとか、前半は相手に主導権を握られていると指摘されていますが、それは選手たちとも話をしていますし、私のトレーニングの影響があるのかもしれません。90分を通してできないということは、パワーの掛けどころなどで、試合をコントロールできるかできないかという点だと思います。今日に関して言えば、後半に相手が前に出てくる中でカウンターを仕掛けられるかとか、意図的に相手を前に来させていると考えられるかなど、もっともっとトレーニングで詰める必要があると感じました。相手のプレッシャーがある中で、どのようにボールを動かしていくのかという点も、我々が戸惑っている部分を相手に見せてしまっているため、そこを攻められてしまうのだと思います。それは、私がしっかりとトレーニングしなければいけませんし、まだ選手たちに落とし込めていない部分もあるので、今後しっかりとやってきたいと思います。ただ、連戦中は時間がないので、ボールを奪った後にどこにスペースがあるのかなどを、1つ1つ映像や言葉で選手たちの頭に入れるようにして、良い戦いをしたいと思います。
Q.金沢が首位に立っている中で、今年のJ2の現状をどう感じていらっしゃるのか。また、今後の展望を教えてください。
私自身、2010年・12年と甲府でJ2を経験していますが、監督が代わっていたり代わっていなかったりする中で、チームとして積み上げができているか否かというところだと思います。金沢さんが勝っているのは妥当だと思いますし、金沢さんの監督は今年で4年目です。昨年のJ3でしっかりと結果を出していて、最後は13試合負けなしでした。選手たちの距離感や守備など、金沢さんは非常に素晴らしいチームです。やはり失点をしないことが絶対的に必要だと思いますし、それが勝利に結びつくと思います。今後は、フィニッシャーがいるかいないかという部分で差が出てくる中で、金沢さんは日本人選手を中心にしていますが、現状は妥当な結果だと思います。ただ、我々に対しては対戦チームが100%以上の力を掛けてきていると感じます。それを上回るだけのトレーニングはもちろん、普段の生活などからしっかりしていかなくては、J2で上位にいくことはできないと思いますので、そこを選手たちにも肝に銘じさせるよう、私も声を掛けていきたいと思います。過去にはどこかのチームがダントツで優勝するケースがありましたが、今年そういったチームがないのは、選手を補強したり相手を分析したりとかが、どこのチームもしっかりと対応できているからだと思いますので、我々もそれを上回るような準備をしなければなりません。J2が厳しいということは、どこのチームも話をしていましたし、こういった展開になるだろうと予想していました。一方で、連戦の中で数多くの選手を使える点は、選手の底上げという意味で非常に助かっています。J2は長いシーズンですから、今が良くてもシーズン中盤や終盤で悪くなったり、逆に右肩上がりで良くなっていったりというチームも出てくると思います。昨年、我々は悔しい思いをしていますし、ゆっくり勝点を1つずつでも獲得していきながら、他のチームを見ている余裕はありませんが、しっかりと準備して一歩一歩、上がっていきたいと思います。
※監督記者会見のクラブ公式サイトにおける映像配信は、都合により今節より実施いたしません。ご了承ください。