Jリーグ ディビジョン1 第21節
2012.8.11 [SAT] 19:00 NACK

大宮

  • 38' ズラタン
1 - 2
1 前半 1
0 後半 1

広島

  • 24' オウンゴール
  • 49' 清水 航平
試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 21 江角 浩司
DF 30 渡部 大輔
DF 34 片岡 洋介
DF 2 菊地 光将
DF 22 下平 匠
MF 13 渡邉 大剛
MF 6 青木 拓矢
MF 23 金澤 慎
81'
MF 9 チョ ヨンチョル
79'
FW 32 長谷川 悠
FW 11 ズラタン
65'

控えメンバー

GK 1 北野 貴之
DF 4 深谷 友基
DF 24 鈴木 規郎
MF 7 上田 康太
MF 16 金久保 順
MF 18 橋本 早十
FW 19 ノヴァコヴィッチ

監督

スターティングメンバー

GK 1 西川 周作
DF 24 森脇 良太
DF 5 千葉 和彦
DF 4 水本 裕貴
MF 20 石川 大徳
63'
MF 6 青山 敏弘
MF 8 森崎 和幸
MF 27 清水 航平
88'
MF 9 石原 直樹
80'
MF 15 高萩 洋次郎
FW 11 佐藤 寿人

控えメンバー

GK 13 増田 卓也
DF 22 横竹 翔
DF 30 辻尾 真二
MF 35 中島 浩司
MF 14 ミキッチ
63'
MF 7 森崎 浩司
80'
FW 25 大崎 淳矢

監督

試合詳細
8 シュート 7
8 GK 7
0 CK 4
5 直接FK 14
4 間接FK 2
1 PK 0
試合データ

主審

山本 雄大

副審

村井 良輔

副審

渡辺 智哉

第4の審判員

佐藤 貴之

入場者数

11,057人

天候

雨、無風

ピッチ状態

全面良芝、水含み

気温/湿度

28.0℃/81%
強豪相手に善戦も3連敗、新たな手ごたえを今後に生かせるか
アルディージャにとっては、ホームで仕切り直しを図る一戦だ。迎える相手は首位争いを繰り広げている広島。前回、ベルデニック監督就任直後の対戦では、アウェイでひたすら守る戦いを強いられ、どうにか勝点1を持ち帰るのが精一杯だった。今回も厳しい戦いは避けられないだろう。しかも、ロンドン五輪に参加しているU-23日本代表の東が不在。さらにカルリーニョスが累積警告で出場停止と台所事情も厳しい。それでも、川崎、G大阪と敵地で2連敗を喫しているだけに、ここは白星で流れを変えたいところだ。アルディージャは、今夏新加入のズラタンが初先発。ボランチには守備に定評のある金澤が入る布陣で臨み、細かい雨が降り続く中でキックオフを迎えた。

アルディージャのボールで始まった試合の立ち上がり、最終ラインから前線にロングパスを送ると長谷川が頭でそらし、ズラタンがドリブルシュート。開始わずか30秒でファーストシュートを放ち、ゴールへ向かう姿勢を示した。スタンドから送られる「ズィライオ」(ズラタンの愛称)コールの大きさから、ファンの期待の強さがうかがえた。7分、渡邉が右サイドからふわりと浮かした縦パスを送ると、ズラタンが相手の背後へ抜け出てヘディング。惜しくもゴールポストに嫌われたが、いきなり際どい場面を作り出して会場を沸かせた。アルディージャは両サイドバックが高い位置へ上がる攻撃的なサッカーを展開した。守備もハーフウェーラインを先頭に守備陣形を築くと、スペースに入ってくるボールをブロック。チョ ヨンチョルが「立ち上がりがすごく良くて、うまく守れていた」と話したとおり、試合の主導権を握りかけていた。しかし、24分に広島の清水が蹴ったボールがゴール前へ転がると、GK江角とDF菊地の間に連係ミスが生まれてオウンゴールを献上してしまった。それでも、失点直後さらに崩れることはなく、相手が余裕を持って守っても、金澤が練習で取り組んできた素早い縦パスを前線へ送り込み、チャンスを探った。努力が実ったのは、38分だった。中盤でチョ ヨンチョルが空中戦を制すると、こぼれ球を拾った長谷川がゴールへ突進。相手のファウルを誘ってPKを獲得。これをズラタンが同点とした。

決して楽な試合ではないが、この流れでいけばと思わせる内容だった。しかし、後半開始直後に不運な展開を強いられた。49分、スライディングをした金澤の手にボールが当たり、ペナルティエリア前から広島のFK。佐藤のシュートは壁で防いだが、こぼれ球を清水に決められた。その後は、余裕を持った広島を崩すのに苦労した。65分にズラタンを下げて金久保、79分には初出場となるノヴァコヴィッチを投入。81分、疲労の見えた金澤に代えて上田と選手交代で打開を図り、長谷川のヘディングシュートや菊地を前線に上げたパワープレーで最後まで同点弾を狙ったが、及ばなかった。

3連敗は厳しい現実だが、新加入のズラタンを生かした攻撃を筆頭に手ごたえのある内容であったことは間違いない。長谷川は「流れの中では崩されていないし、攻撃も悪くなかった。ただ、点の取られ方が悪すぎた。内容は悪くなかったと思うけど、3連敗をしていたらアンラッキーでは済まされない」と話し、内容に結果が伴わなかった悔しさをにじませた。今日の試合で残ったのは、「厳しい3連敗」という現実と「新戦力の躍動」という手ごたえ。プラスの材料を積み上げて、浮上のきっかけとなるかが大切だ。


(総評: 平野 貴也 /写真:山田 勉)

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監督コメント
監督 ベルデニック
敗戦したわけですから、満足ということはありません。ただ、我々が今日どのようなプレーをしたか、選手たちがいかにモチベーションを持ってプレーできたか、という点を見る限りいい戦いができましたし、きちっとサッカーをプレーできるということも見せられたと思います。チャンスも作れましたし、守備の組織もしっかりと機能させることができました。そういう意味では、希望の持てるゲームだったと思います。

この試合に対して、戦術面、コンディション面、そして精神面のすべてにおいて、非常にいい準備ができました。2連敗した後にも関わらず、選手たちは高いモチベーションでプレーできました。残念ながら今日で3連敗となってしまいましたが、これによって選手たちがモチベーションを落とさないことを祈っています。

Q:ズラタンの交代が少し早いように思えたが、その理由は?
けがによっての交代です。彼のほうから「これ以上は難しい」という意思表示がありました。

Q:ズラタンと、彼を含めた攻撃陣のプレーはどうだったか?
ズラタン選手のプレーについては満足しています。彼は合流してからまだまだ日が浅く、チームに「フィットする」というところまでは達していませんが、練習をこなす中でコンディションは非常に良くなってきていますし、動きもスピードも上がってきています。ゴール前での危険性も上がってきてますし、さらにもっと上がってくると思っています。我々のチームの力にきっとなってくれるものと信じています。

長谷川選手は、ここ数試合非常に良く頑張ってくれています。非常に運動量も多く、彼の出来ることをすべてピッチ上で表現してくれています。まだ技術的なところでのミスは起こりますが、持てるものすべてを発揮してくれているという意味では非常に満足しています。
 
ノヴァコヴィッチ選手に関しては、まだまだ合流して短期間ですのでそれほど多くは期待できません。しかしながら、彼の経験とゴール前での嗅覚から、短い時間でもゴール前での危険性を見せることができたのではないかと思っています。合流して期間が短く、また、ズラタン選手に比べてここに来るまでのトレーニング量に違いがあるので、現時点では出場時間はこれぐらいになってしまうと思います。
 
チョ ヨンチョル選手についても触れておくべきかと思います。彼は非常に良く戦っていますし、チャンスに顔を出すところまでは行けていますが、そこを最終的に決めきるという技術的な面でまだまだトレーニングをする必要があると思います。

Q:この失点の多さをどう改善していこうと考えているのか?
まず、攻撃と切り離して守備のことだけをお話しするのは少し難しいです。試合に勝つためには、いずれにしろゴールを決めなければなりません。そのためには、連係しながら人数を掛けて攻撃する、ということが必要になってきます。ただその際には、後ろに大きなスペースを作ることによって、相手のカウンター攻撃を受けるという危険性を含んでいます。ですから、どれくらい人数を掛けてどのように攻めるか、ということと、いかに後方での危険性を少なくしながら攻めていくか、ということの両立なので、攻撃と守備と切り離したトレーニングは一切していません。
 
我々がアウェイで広島と戦った時のように、完全に自陣に引いて守るというやり方で0-0にする、あるいは0-1で負ける、ということも十分に考えられます。そういう意味では、我々は攻撃を含めた守備のトレーニングをやっています。
 
加えて言うならば、ここ3試合、確かに失点を重ねていますが、それには多くの個人的なミスが関係しています。さらに、メンタル面で崩れていくということも加えて起こっていて、それらによってアグレッシブさや集中力が欠けていくということがありました。しかし、今日皆さんご覧になったように、しっかり最後まで戦えること、集中の切れないプレーができるということを、しっかりと見せることができたのではないでしょうか。
 
しかしながら、サッカーはミスの起こるスポーツであり、また、そのミスが少ないほうがより勝利に近づく競技だと思っています。今日の菊地選手の守備でのミスには、一瞬の集中力の欠如というのがあったかもしれません。また、攻撃においては、チョ選手が100%のチャンスを決められなかったこともありました。これは両方とも、同じぐらい大きな意味のあるミスだったと考えています。
選手コメント
FW 11 ズラタン
Q:初先発で初ゴールとなったが?
ストライカーとしてゴールを決めることは当たり前のことです。ゴールできたことはもちろんうれしいですが、それよりも今日は勝点3、少なくとも勝点1は取りたい試合でした。

Q:追いついた後にまたリードされるという展開だったが、さらにゴールを重ねるためには何が必要か?
答えるのは難しい質問です。私たちは簡単なゴールを相手に許してしまいましたし、自分たちのチャンスを4~5回は逃してしまいました。それについてはまた考えなければいけないと思っています。

Q:チームとの連係はどうだったか?
連携の構築には常に時間が掛かるもので、試合や練習を通してだんだんと慣れていかなければいけません。また、どの練習でも常に話し合って、お互いを知っていくべきだと考えています。次の試合はより良いものとなるでしょう。

Q:次節に向けてどのように気持ちを切り替えたいか?
今日の広島戦は、悪くはない試合をしたと思います。ファンの方々をよりハッピーに、笑顔にさせるために、より頑張らなければなりません、そのために次の準備をしっかりとしたいと思っています。
DF 34 片岡 洋介
Q:ホームでの大事な試合だったが、チームとしてどんなテーマがあったか?
広島がどんなサッカーをしてくるかはわかっていました。今日の試合は、流れの中でのピンチというのは全然感じなかったし、試合への入り方も良かった、90分通してすごく安定したディフェンスができたのではないかと感じています。

Q:センターバックでの出場が続いているが、個人的に感じている手応えは?
ずっと失点が続いていて、無失点試合はなかなかないのですが、今日の試合を見てもらえばわかるようにみんな本当に100%でプレーしているし、手応えについてコメントするのは難しいですが、顔を上げて胸を張ってもいい試合だったのではないかと思います。

Q:サイドバックでプレーする時との意識の違いは?
あんまりありません。自分のコンディションが、先週のG大阪戦ぐらいからとても良くなってきていて、ポジションの違いではなくコンディションの差が大きいのかなと感じています。この状態を維持しつつ、もう一回り上げられればいいなと思います。

Q:次節FC東京戦をどんな戦いにしたいか?
今日は内容はとても良かったのに、勝てなかったのはやはり歯がゆいです。逆に、内容はどんなに悪くても結果がついてくればみんな笑顔になると思うから、内容云々ではなく結果が欲しいです。
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