Jリーグヤマザキナビスコカップ 予選リーグ Bグループ 第2節
2012.4.4 [WED] 19:00 カシマ

鹿島

  • 31' 興梠 慎三
1 - 0
1 前半 0
0 後半 0

大宮

試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 21 曽ヶ端 準
DF 22 西 大伍
DF 3 岩政 大樹
DF 4 山村 和也
DF 7 新井場 徹
MF 27 梅鉢 貴秀
MF 40 小笠原 満男
MF 25 遠藤 康
71'
MF 20 柴崎 岳
41'
FW 9 大迫 勇也
FW 13 興梠 慎三
71'

控えメンバー

GK 1 佐藤 昭大
DF 5 アレックス
DF 23 昌子 源
MF 10 本山 雅志
MF 11 ドゥトラ
71'
MF 14 増田 誓志
41'
FW 8 ジュニーニョ
71'

監督

スターティングメンバー

GK 1 北野 貴之
DF 30 渡部 大輔
80'
DF 2 菊地 光将
DF 34 片岡 洋介
DF 22 下平 匠
MF 6 青木 拓矢
MF 7 上田 康太
MF 5 カルリーニョス
MF 16 金久保 順
65'
MF 9 チョ ヨンチョル
FW 32 長谷川 悠
56'

控えメンバー

GK 21 江角 浩司
DF 4 深谷 友基
DF 20 キム ヨングォン
MF 13 渡邉 大剛
65'
MF 18 橋本 早十
80'
MF 23 金澤 慎
FW 10 ラファエル
56'

監督

試合詳細
14 シュート 10
10 GK 8
4 CK 2
9 直接FK 13
2 間接FK 4
0 PK 0
試合データ

主審

村上 伸次

副審

唐紙 学志

副審

川崎 秋仁

第4の審判員

森川 浩次

入場者数

6,515人

天候

晴、弱風

ピッチ状態

全面良芝、乾燥

気温/湿度

10.8 ℃/32%
攻守両面で精彩を欠き、試合巧者の鹿島に屈する
勝点1を分け合った嵐の名古屋戦から中3日、アルディージャはアウェイに乗り込んで鹿島とヤマザキナビスコカップ第2節を戦った。対戦相手の鹿島はリーグ戦4戦未勝利、無得点と大きく出遅れているが、侮ることはできない。最終ラインから前線まで百戦錬磨のベテランと気鋭の若手を織り交ぜてタレントを揃えており、ヤマザキナビスコカップの初戦では大型補強をした神戸に2-0で快勝している。アルディージャは気持ちを引き締め、鹿島に復調の兆しを感じさせることなく、勝点3を持ち帰りたい。
鈴木監督は名古屋戦から先発2人を入れ替えてきた。キム ヨングォンに代わり片岡が今季初出場を飾り、ラファエルに代わり長谷川が最前線に入った。とはいえ、それによりコンセプトが変わることはない。ヤマザキナビスコカップの今後の行方を占うばかりか、総合力や戦術の浸透度も問われる一戦は、アルディージャのキックオフで幕を開けた。

前半、アルディージャは耐える展開を強いられた。7分に興梠、10分に小笠原に強烈なミドルシュートを打ち込まれる。ともに北野のファインセーブで難を逃れたが、枠内への危険なフィニッシュだった。コンパクトな陣形を保ち、人数を割いて鹿島ボールを奪いに行くが、そこを突破されてしまう。13分、さらに守護神の見せ場が続く。浅い最終ラインの背後にスルーパスを出される。しかし、ここは飛び出した北野が間一髪のタイミングでボールを蹴り出し、なんとかピンチを免れた。
すると、流れがアルディージャに傾き始める。17分、金久保が左サイドに大きく展開。これを受けたチョ ヨンチョルがドリブルで勝負を挑み、3人を引きつけてからゴール前へ絶妙なクロスを送る。走り込んだ長谷川がドンピシャのヘディングシュートを放ったが、ボールは無情にもクロスバーを越えていった。5分後には、左サイドのスペースへ斜めに走り込んだ金久保が起点を作り、落としたボールを攻撃参加した下平が相手の股下を抜くグラウンダークロスで中央へ。ファーサイドの長谷川がスライディングで合わせに行くが、これはオフサイドと判定された。
立て続けに決定機を迎えたアルディージャだが、それでも主導権を握ることはできない。先制点を許したのは31分。スルーパスに抜け出た大迫との1対1を一度は北野が弾くが、こぼれ球を興梠に押し込まれてしまう。その後は思うようにボールをつなぐことができず、1点のビハインドでハーフタイムを迎えることになった。

「自分たちのサッカーができている」(ジョルジーニョ監督)という押され気味の前半を凌いだアルディージャは、巻き返しを誓って後半に臨んだ。しかし、なかなかチャンスを作り出すことができない。53分、「攻撃も守備もスイッチを入れるプレーが少なかった。強引にでもシュートを打たないと恐さは出ない。ただのパス回しで終わってしまうので、とにかくシュートを打とうと思った」という金久保が果敢なドリブルでゴールへ迫るが、ペナルティエリア内で放ったシュートはGK曽ケ端の正面を突いた。
まずは同点に追いつきたい鈴木監督は、早めの交代に踏み切る。56分、長谷川に代えてラファエル、65分には金久保に代えて渡邉をピッチに送り込んだ。この交代で前線でタメを作れるようになったアルディージャは、徐々にボールの支配率を高めていく。しかし、パスを回しサイドにボールを散らしても、そこから先、相手を崩すことができない。また、中盤でのボールの失い方が悪く、カウンターからピンチを招く場面も何度かあった。遠藤、大迫のシュートミスにも助けられて点差が広がることはなかったが、同点ゴールの気配が感じられないまま淡々と時間が過ぎていった。
89 分、左サイドのチョ ヨンチョルと下平がコンビネーションから鹿島の守備を突破し、ラファエルが浮き球で相手をかわして左足でのフィニッシュに持ち込む芸術的なプレーを見せたものの、後半に掴んだ唯一の決定機もゴールにはつながらなかった。そして4分のアディショナルタイムにも歓喜は訪れず、1-0のままタイムアップとなった。

試合後、鈴木監督は「アグレッシブな動きやパスがあれば、崩せたのかもしれない」と詰めの甘さを指摘。上田は「相手を崩すことができなかった。裏に抜けるとか走るとか、もっともっと運動量を増やさないといけない」と悔しさを露わにした。
3日後に迫るC大阪とのリーグ戦で今季ホーム初勝利を飾るためには、この敗戦を糧に気持ちを切り替え、貪欲に勝点3を狙いに行く必要がある。

(総評:粕川哲男/写真:早草 紀子)

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監督コメント
監督 鈴木 淳
残念な結果になってしまいました。前半は鹿島のパスの出し手にプレッシャーを掛けることができていませんでした。鹿島のポジションチェンジに対するマークが曖昧だったことと、我々のボランチのサイドのスペースを鹿島の2トップにうまく使われてしまったということが原因だと思います。
後半はそれを修正して、前からプレッシャーを掛けられるようになり、ボールも支配できたのですが、最後の局面でサイドまでボールを運んでも、そこからの崩しがなかなかできませんでした。攻撃も決して単調ではありませんでしたが、最後の詰めのところ、あるいは残り15分を切った辺りでもう少しアグレッシブな動きや思い切ったパスがあれば、崩せたのではないかと思います。
また中2日でリーグ戦になりますので、コンディションを整えていいゲームをしたいと思います。

Q:アグレッシブな動きが出なかった理由は?
そういう意識が少なかったのではないかと思います。全体を通してそういうプレーをして欲しかったです。

Q:長谷川のプレーはどうだったか?
前線で起点になろうという意識は見えました。長谷川にボールが入って、チームとしては機能していたと思います。ただ、サイドにボールが行った時にゴール前で待っているのではなく、もう少し工夫が欲しかったと思います。クロスが上がってこないような場面でも中央で待っていることが少し多かったような気がします。そういう場面では、足下でもう1回受けてコンビネーションでつなげていくプレーをしてほしかったです。守備に関しては、前線からアグレッシブに行ってくれていたと思います。
選手コメント
DF 34 片岡 洋介
Q:今季公式戦初先発だったが?
自分にとっては大きなアピールの場ですし、とても大きなチャンスだと思っていました。最初は自分でもわかるぐらい硬くなってしまいましたが、それでもこういうチャンスを物にしないとなかなか試合には出続けられないので、また今度こそチャンスをつかめるように頑張っていきたいと思います。

Q:ディフェンスラインはどんなことに意識を置いて連係を取っていたのか?
(下平)匠もキク(菊地光将)も、一緒にプレーするのは初めてでしたが、お互いに声を掛け合っていたので、やりづらさはありませんでした。これからもっともっとよくなるんじゃないかという手応えを感じました。

Q:ハーフタイムにはどんな話し合いがあったのか?
1点差だったら逆転する可能性も十分に残っているので、僕らDF陣は慌てずにコンパクトなラインを保つように心掛けていました。

Q:中2日と厳しい日程ですぐにリーグ戦があるが?
僕は練習で必死にやってアピールするしかないと思っているので、休んでる暇なんてありません。またしっかり練習に取り組んで出場のチャンスをつかみたいと思います。
GK 1 北野貴之
Q:自身のパフォーマンスを振り返って。
僕1人で守っているわけではないので、DF陣とうまく連携しながら、シュートコースを見極めながら止めていました。残念ながらこういう結果になってしまいましたが、試合の中でいかにお互いに要求し合い、一人ひとりもっと何ができるかということを考えていかないと、上位に行けるチームにはなっていけません。早い段階でこういうゲームができたのはよかったですし、上位に行くか行かないかは僕たち次第だなという感じはしました。

Q:最終ラインのメンバーが変わったが連係はどうだったか?
片岡とは今年は初めて組みましたが、昨年は何度もプレーしていましたし、長所もわかるので、いいコミュニケーションができました。いい声を出してくれたので、僕もすごくやりやすかったですし、そういった声が大事になるということを自分でも改めて感じることができました。様々な場面で味方を鼓舞する、味方を褒め称えていいムードでサッカーができる、それが勝利につながると思いますし、僕たちがいいサッカーをしないとサポーターにも伝わらないと思います。まずは僕たちがプレー中に厳しく要求し合って、それが闘争心に変わるようにしっかり修正したいと思います。

Q:ハーフタイムにはチームメートにどんな言葉を掛けたのか?
前半以上にもっと戦う姿勢を出していこうと、そういう話をして後半に臨みました。やはりボールを大事にし過ぎたのが今回の反省点ですね。もっと貪欲に自分のタイミングでシュートを打たなくてはいけません。決定的なチャンスになって初めて打つというのでは、そんな場面はなかなかありません。自分からシュートを打ってチャンスを作り出す、それぐらいの気持ちを出せと、ゲームの最中からみんなに言うことができればよかったです。

Q:中2日でリーグ戦だがどう気持ちを切り替えていくか?
我々はまだまだ熟成されていないチームなので、「切り替える」というよりも、もっと要求し合うことが必要です。よそよそしいサッカーをしているようではサポーターにも申し訳ないです。何がいい、何が悪い、ということを試合中にもっと言い合って、それで初めて今年の目標が達成できるようになると思います。
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