第95回 天皇杯 2回戦
2015.9.6 [SUN] 18:00
NACK
大宮
- 18' 泉澤 仁
- 36' 渡邉 大剛
- 74' 泉澤 仁
3
-
1
2
前半
1
1
後半
0
東京V
- 22' アラン ピニェイロ
試合経過
メンバー
スターティングメンバー
GK 1 加藤 順大
DF 13 渡部 大輔
DF 2 菊地 光将
DF 3 河本 裕之
56'
DF 22 和田 拓也
MF 23 金澤 慎
MF 5 カルリーニョス
MF 10 渡邉 大剛
MF 39 泉澤 仁
FW 17 横谷 繁
88'
FW 11 播戸 竜二
58'
控えメンバー
GK 21 塩田 仁史
DF 20 大屋 翼
MF 18 横山 知伸
56'
MF 15 大山 啓輔
FW 8 ムルジャ
FW 14 清水 慎太郎
88'
FW 41 家長 昭博
58'
監督
渋谷 洋樹
スターティングメンバー
GK 1 佐藤 優也
DF 19 大木 暁
83'
DF 3 井林 章
DF 15 ウェズレイ
DF 6 安在 和樹
MF 20 三竿 健斗
MF 8 中後 雅喜
MF 9 アラン ピニェイロ
71'
MF 33 高木 善朗
MF 7 杉本 竜士
FW 25 平本 一樹
65'
控えメンバー
GK 26 柴崎 貴広
DF 5 福井 諒司
DF 13 畠中 槙之輔
MF 10 ブルーノ コウチーニョ
83'
MF 14 澤井 直人
71'
FW 18 高木 大輔
65'
FW 21 菅嶋 弘希
監督
冨樫 剛一
試合詳細
14 | シュート | 11 |
---|---|---|
13 | GK | 10 |
4 | CK | 4 |
17 | 直接FK | 8 |
1 | 間接FK | 3 |
0 | PK | 0 |
試合データ
主審
小屋 幸栄
副審
高橋 佳久
副審
西橋 勲
第4の審判員
阿部 将茂
入場者数
3,851人
天候
雨、弱風
ピッチ状態
全面良芝、水含み
気温/湿度
22.7℃/95%
泉澤、渡邉の得点で東京Vに雪辱、3回戦へ進出
見事に雪辱を果たした。雨が降り続くNACK5スタジアム大宮で迎えた天皇杯2回戦は、同じJ2に所属する東京Vとの対戦。同じ会場、場所で行われた明治安田J2第20節では苦杯をなめているだけに、何としても借りを返したい一戦だった。
序盤から激しいボールの奪い合いとなった前半は、一進一退の攻防となった。最初の好機は東京Vに訪れた。9分、右サイドのクロスをMF中後がヘディングシュート。GK加藤の好セーブで辛くもしのいだが、危ない場面だった。反対に12分には、金澤のサイドチェンジを受けた渡部がダイレクトでクロスを上げ、飛び込んだ横谷と相手が競ったこぼれ球を渡邉がシュート。得点にはならなかったが、ゴールの香りが漂う攻撃だった。そして、高い集中力と積極性を持って臨んだ大宮に先制点は訪れた。18分、東京VのDFウェズレイが最終ラインでボールコントロールする一瞬の隙を突いて横谷がスライディング。すると、泉澤がボールをピックアップし、そのままシュート。「ドリブルを続けるか打つか迷ったけど、早いタイミングで打ったのが良かった」という一撃は、GKのニアサイドを鮮やかに射抜いてゴールネットを揺らした。
しかし、22分には逆に守備陣の連係ミスをMFアラン ピニェイロに突かれて失点。勢いに乗った相手は守備からリズムを作り始めたが、大宮は36分にカウンターで抜け出した横谷を起点に左サイドから攻撃。横谷、和田、泉澤でパス交換し、一度は逆サイドから中央に寄って来た渡邉がボールを外に逃がしたが、渡邉から和田へと左に戻し、相手の背後へ走り込んだ泉澤へスルーパスを通すと、「カルリーニョスにバックパスをしようと思ったけど、タク(和田)が思ったよりフリーだったのでワンツーをイメージした」と言う渡邉が、クロスに飛び込んで右足のボレーで勝ち越し点を挙げた。
後半も両チームが球際で激しさを見せ、56分にはDF河本が接触プレーで負傷して横山と交代するアクシデントにも見舞われた。コンタクトプレーを避け難い展開の中、泉澤が強さを見せた。試合後には「倒れ方が分からないから」とおどけたが、相手との激しい競り合いでも倒れることなくドリブルで前進。左サイドを何度も切り崩して大きな存在感を示した。58分に家長が投入されると、左サイドで得意のコンビネーションプレーも披露。そして74分、右サイドで渡部が渡邉とのワンツーからクロスを送ると、横谷、家長を経由して左サイドへ展開。泉澤のシュートはブロックされたが、こぼれ球を自ら押し込んで勝利を決定付ける3点目を奪った。
この勝利が持つ意味は大きい。1つは、東京Vへの雪辱だ。もう1つは、天皇杯の3回戦(日時、場所は未定)でJ1のベガルタ仙台と対戦することだ。渋谷監督は、次のリーグ戦に気持ちを切り替えたいと話しながらも、「J2にいる中で力を試せる機会ができたことをうれしく思う。しっかり戦って、勝って上に行きたい」と、J1勢を相手に実力を示す意気込みを語った。そして、当然のことだが、直近2試合で勝利がないリーグ戦へ勢いをつける意味がある。金澤は「リーグ戦ではないけど、同じ相手に2回負けてはいけないと渋谷さんも言っていました。リーグ戦は2試合勝てていないし、勝ち癖というか勝ちを積み重ねて優勝することが目標なので、どんな試合でもしっかり勝っていくことは、今のチームには一番大事」と話した。次戦は、明治安田J2第31節の水戸戦。天皇杯2連勝の勢いを生かして勝利を飾りたい。
(総評:平野貴也/写真:早草紀子)
序盤から激しいボールの奪い合いとなった前半は、一進一退の攻防となった。最初の好機は東京Vに訪れた。9分、右サイドのクロスをMF中後がヘディングシュート。GK加藤の好セーブで辛くもしのいだが、危ない場面だった。反対に12分には、金澤のサイドチェンジを受けた渡部がダイレクトでクロスを上げ、飛び込んだ横谷と相手が競ったこぼれ球を渡邉がシュート。得点にはならなかったが、ゴールの香りが漂う攻撃だった。そして、高い集中力と積極性を持って臨んだ大宮に先制点は訪れた。18分、東京VのDFウェズレイが最終ラインでボールコントロールする一瞬の隙を突いて横谷がスライディング。すると、泉澤がボールをピックアップし、そのままシュート。「ドリブルを続けるか打つか迷ったけど、早いタイミングで打ったのが良かった」という一撃は、GKのニアサイドを鮮やかに射抜いてゴールネットを揺らした。
しかし、22分には逆に守備陣の連係ミスをMFアラン ピニェイロに突かれて失点。勢いに乗った相手は守備からリズムを作り始めたが、大宮は36分にカウンターで抜け出した横谷を起点に左サイドから攻撃。横谷、和田、泉澤でパス交換し、一度は逆サイドから中央に寄って来た渡邉がボールを外に逃がしたが、渡邉から和田へと左に戻し、相手の背後へ走り込んだ泉澤へスルーパスを通すと、「カルリーニョスにバックパスをしようと思ったけど、タク(和田)が思ったよりフリーだったのでワンツーをイメージした」と言う渡邉が、クロスに飛び込んで右足のボレーで勝ち越し点を挙げた。
後半も両チームが球際で激しさを見せ、56分にはDF河本が接触プレーで負傷して横山と交代するアクシデントにも見舞われた。コンタクトプレーを避け難い展開の中、泉澤が強さを見せた。試合後には「倒れ方が分からないから」とおどけたが、相手との激しい競り合いでも倒れることなくドリブルで前進。左サイドを何度も切り崩して大きな存在感を示した。58分に家長が投入されると、左サイドで得意のコンビネーションプレーも披露。そして74分、右サイドで渡部が渡邉とのワンツーからクロスを送ると、横谷、家長を経由して左サイドへ展開。泉澤のシュートはブロックされたが、こぼれ球を自ら押し込んで勝利を決定付ける3点目を奪った。
この勝利が持つ意味は大きい。1つは、東京Vへの雪辱だ。もう1つは、天皇杯の3回戦(日時、場所は未定)でJ1のベガルタ仙台と対戦することだ。渋谷監督は、次のリーグ戦に気持ちを切り替えたいと話しながらも、「J2にいる中で力を試せる機会ができたことをうれしく思う。しっかり戦って、勝って上に行きたい」と、J1勢を相手に実力を示す意気込みを語った。そして、当然のことだが、直近2試合で勝利がないリーグ戦へ勢いをつける意味がある。金澤は「リーグ戦ではないけど、同じ相手に2回負けてはいけないと渋谷さんも言っていました。リーグ戦は2試合勝てていないし、勝ち癖というか勝ちを積み重ねて優勝することが目標なので、どんな試合でもしっかり勝っていくことは、今のチームには一番大事」と話した。次戦は、明治安田J2第31節の水戸戦。天皇杯2連勝の勢いを生かして勝利を飾りたい。
(総評:平野貴也/写真:早草紀子)
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選手コメント
MF 10 渡邉 大剛
(得点シーンは)走り込んだところに仁がうまく合わせてくれました。決まって良かったです。天皇杯1回戦では、いつもと違うメンバーが出て勝っていたので、負けるわけにはいきませんでした。ヴェルディは球際に激しく来るのはわかっていましたし、イライラしないようにしました。9月はリーグ戦でも上位との対戦が続くのでしっかりと結果を出して、自分たちの力を示せるようにしたいです。
MF 22 和田 拓也
前回の対戦では負けていたし、トーナメントなので勝つことを考えてプレーしました。(古巣対戦ということで)相手には知っている選手も多かったですが、その点はむしろやりやすかったです。激しいプレーも多かったですが、僕にとっては特別ではなく、こんなものかなと思います。次はリーグ戦になりますが、どうしたら勝てるかを考えてプレーしたいです。
MF 39 泉澤 仁
先に点が取れたことで良いリズムで、また、みんなが落ち着いて戦えました。先制点につながった場面もそうですが、守備では前からガツガツ行こうと意識していました。前回対戦では足元へのパスが多かったので、今日はチームとして裏への意識を持ち、渋谷さんが求めていたものをある程度は表現できたと思います。縦への突破は満足している部分もありますが、それをもっと得点につなげられるようにしていきたいです。
Q.今週のトレーニングで取り組んできた、ボールの動かし方について手応えを教えてください。
今日は今までとボールの動かし方を少し変えたので、うまくいかないかもしれないと思っていました。実際にアタックされてしまっていた場面もあり、しっかりとできたとは言い難いですが、トライはしてくれていましたし、トレーニングしたことのイメージは出せたかと思います。今まで取り組んできたプレーの精度を上げることに加えて、もう1つ違う形を作ろうとトライしていた中で、ある程度しっかりとイメージしてプレーしてくれました。もっともっとやらなくてはいけませんが、今後は2つの形を持って試合に臨みたいので、今日のできたところとできなかったところを、しっかりと映像などで分析してトレーニングしていきたいと思います。
Q.「リーグ戦にもつながる試合にしたい」と試合前におっしゃっていましたが、具体的にはどんな点がつながるのでしょうか。
先週の1回戦と今日の2回戦で計22選手と、ほとんどの選手が試合に絡みました。まずはプレーできたという部分でリーグ戦につながりますし、練習試合とは違って公式戦ではうまくいかないこともありますので、選手たちがしっかりとプレーしてくれたことも良かったと思います。つまり、全員がリーグ戦に向けて良い準備ができているということです。あとは、1つずつ勝利を収めるための執念です。私は昨年、天皇杯の愛媛戦から指揮をとって失敗していますから、とにかく目の前の一戦一戦で勝利していこうと選手に伝えています。天皇杯でも選手たちが1つ1つ粘り強く戦ってくれたと強く感じましたし、今後もそういった気持ちを強く持って戦ってほしいと思います。
Q.家長選手の交代は予定通りだったのでしょうか。
残念ながら家長選手はリーグ戦が2試合欠場のため、天皇杯ではスタートから出すという考え方もあると思います。しかし次の水戸戦も含めて考え、家長選手を先発から外したメンバーにしました。先週から播戸選手がゲームに復帰してきたこともあり、今日は播戸選手と横谷選手を組ませて、どれくらいできるのかを確認しました。先週は富山選手と播戸選手でしたが、いろいろな組み合わせを見ながら戦いたいなと。また、家長選手は先週も後半10分過ぎから出場したように、試合勘はなくさないようにということは考えています。延長の可能性も考えていましたので、後半途中から試合終了までのプレーを予定していました。