第102回 天皇杯 2回戦
2022.6.1 [WED] 19:00 タピスタ

琉球

  • 57' 大本 祐槻
1 - 4
0 前半 3
1 後半 1

大宮

  • 4' 富山 貴光
  • 23' 武田 英寿
  • 38' 菊地 俊介
  • 84' 武田 英寿
試合経過
監督コメント

失点が多かったこともあり、就任して時間のないなかで、まずは守備の部分の話を選手にしました。チームはアグレッシブな姿勢と、ただボールを奪いに行くのではなく、整理したなかでファーストディフェンダーがボールにアプローチをして、後ろにカバーがいるからボールに寄せられるような状況を作りたいと考えています。

天皇杯は日本で最も歴史のある大会ですし、クラブワールドカップにもつながる大会です。J2にいるクラブとしては、天皇杯でしか上の大会に出場するチャンスがないので、ものすごく重要な試合です。どんな大会でも初戦は難しいものになりますし、この連戦というタイミングもありますが、この前の東京V戦を見て「次は俺も」と思っているエネルギーのある選手をピッチに送り込みたいです。次につなげていくことも大切ですが、我々は目の前のゲームを勝つために戦います。

選手コメント

監督が代わったことは何かを変えていくきっかけだと思いますし、前節の東京V戦ではもう少しで勝点3を取れた状況だったので、そういった良い流れを次の試合につなげていきたいです。相馬監督になってからは、自分たちからボールを奪いに行って、しっかり奪い切ろうとする部分がより強くなったと思います。妥協を許さない監督ですし、当たり前のことかもしれませんが、守備でも抜かれたら最後まで追いかけたり、シュート練習ではしっかり決め切る部分は求められています。

HONDA FC時代に天皇杯でプレーした経験がありますが、当時はカテゴリーが下のクラブ側にいて、負けてもしょうがないという見られ方があったので、やりやすさはあったと思います。琉球はうまいチームですので、自分たちがチームとしてやるべきことにしっかりフォーカスして戦いたいです。

天皇杯はJ1のチームと戦える大会ですし、様々なカテゴリーのクラブとも対戦できる可能性があるので、個人的には得られるものが多い大会だと思います。天皇杯といえば、2012年に大宮が川崎Fを相手に4-3で大逆転勝利を飾った試合です。小学生だったのですがその試合をスタジアムで見ていたので、いまでも思い出の試合の一つです。

監督が代わったことは自分としてはチャンスでもあるので、良いスタートが切れるように準備しています。試合に出場するチャンスがあれば、自分の力をしっかり出して、認められるように戦いたと思います。平日に沖縄まで来てくださるサポーターに笑顔で帰ってもらえるように、勝利を届けたいと思います。

メンバー

スターティングメンバー

GK 17 積田 景介
DF 6 金井 貢史
DF 28 大森 理生
DF 3 村瀬 悠介
DF 7 田中 恵太
MF 20 上里 一将
MF 33 ファム・バン・ルアン
81'
MF 32 澤田 将
46*'
FW 29 人見 拓哉
FW 24 ヴィニシウス・ドスサントス
FW 18 野田 隆之介
87'

控えメンバー

GK 26 田口 潤人
DF 27 中川 創
81'
MF 15 大本 祐槻
46*'
MF 30 ブー・ホン・クアン
87'
MF 40 幸喜 祐心
MF 42 津覇 実樹
FW 21 上原 慎也

監督

喜名 哲裕

スターティングメンバー

GK 40 志村 滉
DF 46 貫 真郷
DF 20 栗本 広輝
DF 17 新里 亮
DF 36 吉永 昇偉
MF 6 大橋 尚志
MF 29 三幸 秀稔
68'
MF 14 武田 英寿
MF 39 泉澤 仁
68'
FW 9 菊地 俊介
89'
FW 28 富山 貴光
68'

控えメンバー

GK 50 若林 学歩
DF 4 山田 将之
DF 41 小野 雅史
MF 15 大山 啓輔
68'
MF 48 柴山 昌也
89'
MF 18 髙田 颯也
68'
FW 11 奥抜 侃志
68'

監督

相馬 直樹
試合詳細
6 シュート 11
10 GK 5
3 CK 6
13 直接FK 3
2 間接FK 2
0 PK 0
試合データ

主審

西山 貴生

副審

阿部 将茂

副審

国吉 真樹

第4の審判員

宮城 竜人

入場者数

405人

天候

曇、強風

ピッチ状態

全面良芝

気温/湿度

27.3℃/80%

HIGHLIGHT

相馬新体制初勝利! 武田の恩返し弾で天皇杯3回戦へ
強風が吹き、湿気を強く感じるコンディションのなか行われた、天皇杯2回戦のFC琉球戦。4日前の相馬監督初陣となったリーグ戦の東京V戦からスタメンを全員代えて臨み、U18出身プロ一年目のDF貫が初めてスターティングメンバーに名を連ねる。武田は昨年まで所属していた古巣との対戦だ。

前半、風上のエンドを取った大宮は、開始早々4分にセットプレーから先制に成功する。武田が左足でインスイングのボールを入れると、琉球の選手がクリアできず、ボールはファーサイドで待つ富山のもとへ。富山は難しいボールを右足で蹴りこんだ。

先制に成功した大宮は、守備ではコンパクトな4-4-2の陣形を保ち、ボールをサイドへ誘導。相手DFのロングボールには、最終ラインとGK志村が落ちついて対応し、相手に付け入るスキを与えない。すると23分、左サイドでボールを受けた泉澤がドリブルで仕掛けると、カットインから右足でシュート気味のクロス。ファーサイドに流れたボールに走り込んだ武田が頭で合わせると、ボールはゆっくりゴール左隅に吸い込まれ、点差を2点に広げた。

完全に試合の主導権を握り、その後も泉澤を中心にショートカウンターから決定機を作ると、迎えた38分。栗本の縦パスを受けた菊地が、ペナルティエリア左隅でワントラップし右足でシュート。ボールは風に乗ってゴール右隅へ吸い込まれる。スコアを3-0にし、前半を折り返す。

風下となった後半、琉球は選手を交代しシステム変更すると、徐々に攻勢に出る。左サイドの大本を中心にドリブルで打開しようとするも、DF貫がしっかり対応しクロスを上げさせない。しかし、57分にCKのこぼれ球がペナルティエリア外で待つ大本のもとへ。迷わず放たれたシュートがゴール右隅に突き刺さり、琉球が反撃の狼煙をあげる。

琉球のエンジンがかかった時間帯が続くと、相馬監督は一気に大山、髙田、奥抜を投入。前線からの守備の強度を保ち、全員でボールホルダーにしっかり寄せ、球際でも戦い続けて迎えた84分。デュエルで勝った奥抜が左サイドからドリブルでPA内へ侵入すると、斜めに走りこんだ髙田へパス。左足で振りぬくこともできた髙田がマイナス方向へ折り返すと、ファーサイドで待ち構えていた武田が左足を一閃。この日の自身2ゴール目は、チームの勝利を決定づける4点目となった。

その後も新里を中心に堅いディフェンスを保ち、試合は4分のアディショナルタイムを経て終了。平日ナイトゲームにもかかわらず沖縄まで駆けつけた約50名のサポーターと勝利を喜び、チームは次のラウンドへ駒を進めた。

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監督コメント
まずは、水曜日のナイターでの天皇杯になりましたが、我々からすると非常に遠い沖縄までサポーターの方々が駆けつけてくれて、その応援が選手たちのエネルギーになったと思っています。本当にありがとうございました。

非常に良い形で点を取ることができました。相手も我々もだいぶ選手を代えて、相手はシステムまで変えてきましたが、選手たちが臨機応変に対応してくれた場面が多々ありました。特に、セットプレーから取れた1点目は、ゲームの流れにおいて非常に大きかったと思います。

前半に3点を取ることができましたが、シンプルに速く攻めるという部分が機能した場面もたくさんあったと思います。ただ、かなり風が強く、前半は風上でしたが、後半は反対の展開も想定されるなかで、「決してゲームはまだ終わっていない、後半スタートだよ」という話をして、もう一度送り出しました。

想定通りに相手がシステムをまた変えてきて、人も少し変えて、狙いどころも変えて、非常に勢いを持って入られたときに、少し受けてしまう形になりました。ゼロで持ちこたえながらもう1点取れればすごく良かったと思うのですが、セットプレーの流れから先に1つ取られて、相手に勢いをつけさせてしまいました。もう一段強くなるためには、そういったところにもしっかり目を向けなければいけないと思います。最後にもう1つダメ押しをできたことは、我々にとっては非常に大きな部分だと思います。

僕が監督になって、この前チャンスがなかった選手たちにピッチに立ってもらって、僕も「この選手はこういうプレーができる」「苦しいときにこういうことができる」といったようなところをたくさん見ることができて、僕にとっても非常に有意義な90分になりましたし、天皇杯の初戦に勝利できたことを次につなげていきたいです。
選手コメント
早い時間に点が取れたのですが、試合の入りはそれほど良くなくて、自分のところでもコミュニケーションがうまくいかない、味方と合わない場面も何回かあったので、もっともっと喋っていければと思います。

チームとして、まずは勝てたことは良かったです。もっともっとボールを大事にしてプレーしなくてはいけないところもありますし、個人としては、良い形でボールに触れる場面があまりなかったのですが、決めるところをしっかり決め切ることができて良かったです。

1点目は(泉澤)仁くんにボールが渡って、「ドリブルで抜いてシュートかクロスまで行き切ってくれるな」と思ったので、ちょっと遅れたのですが、中に入りました。信じて走って良かったです。2点目は、(髙田)颯也が抜けて、「颯也なら相手の股を通して横パスを出すかな」と思って最初はゴール前に入ったのですが、あとで話したら、「左利きだから弱いボール転がしたら大丈夫かなと思って」と言っていました。本当に良いボールが来ましたし、2点ともワンタッチで決めるだけだったので、仲間に感謝したいです。

個人として、得点やアシストでアピールできたことは良かったと思います。今日の勝利がリーグ戦につながって、チームが良い流れになればと思いますし、次の試合に向けて良い準備をしたいです。

監督が代わって前節はメンバーから外れましたが、メンバーは監督が決めますし、頑張れっていればそのぶんだけチャンスが来ると思っています。良いタイミングで天皇杯があったのでここでアピールしようと思っていましたし、引き続きスタメンが取れるようにトレーニングを頑張りたいです。
自分にとってのデビュー戦でスタメン出場と、特別な試合でした。前半は良い形で入ることができて、良いプレーができましたし、その流れを作れたことは良かったと思います。

監督にアピールすることはもちろん、最後まで90分間走り切ることが自分の目標だったのですが、しっかり走り切ることができたので良かったです。

課題としては、もっと攻撃に参加して自分の良さを出せれば良かったことと、守備のときに自分のところでラインが合っていない場面があったので、そういった部分を修正して、リーグ戦にも絡めるように頑張っていきたいです。

風の影響はあまり感じなかったです。後半は守備の時間が長くて苦しかったですが、全員でスライドしてコンパクトに守り切れたので、それは次につなげたいです。

足がつることはなかったですが、最後は結構ギリギリでした。最後まで周りの選手よりも走り切れるように、練習から強度を上げて頑張っていきたいと思いますし、サイドバックなのでアシストを増やしていきたいです。
今日の試合はリーグ戦に出場できていないメンバーも多く出場しましたが、自分は岩手戦で途中から出場して、そのあとに失点して負けてしまい、その悔しさを晴らしたいと思っていましたし、サポーターの皆さんに申し訳ないプレーをしてしまったので、今日の試合にかける思いは人一倍強かったです。そのなかでチーム全員が試合の入りからハードワークして、前から前から行けたことが勝利につながったと思います。

後半に1点を返されましたが、得点はリードしていましたし、皆焦ることなく、もう一度流れが自分たちに来ると思っていたので、「まずは守備から入ろう」と話していました。どこかでタメができれば自分たちの流れになると思っていたので、皆で我慢してやり続けた結果が4点目につながったと思います。

守備では、監督は「目の前の相手に対して強く行け」と言うので、そのとおりに行きたいですし、どんどん行ったことによってマイボールになるシーンが多かったでです。やらされているというよりは、自分たちが主導権を持って守備をしている感じがあったので、そこはうまくハマったと思います。

今日は沖縄での平日ナイターでしたが、サポーターの皆さんが来てくれて力になりました。手拍子や太鼓の音もすごく聞こえました。サポーターの皆さんの思いを無駄にしないように、この流れをリーグ戦につなげて、サポーターの皆さんに勝利を届けたいです。
フォトギャラリー

(写真:早草紀子)

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