明治安田生命J2リーグ 第15節
2023.5.13 [SAT] 13:00 Cスタ

岡山

  • 74' 田中 雄大
1 - 1
0 前半 0
1 後半 1

大宮

  • 90+5' 富山 貴光
試合経過
監督コメント
連戦が終わりオフを挟んでまた次の連戦に向けての練習が始まりましたが、選手たちはしっかりリフレッシュして戻って来てくれたと思います。

これだけ負けが続くと選手たちは不安が大きくなる部分もあると思いますが、そこをコーチングスタッフがしっかり整理して、選手たちが少しでも不安が少ない状態で思い切ってプレーできるようにしなければいけないですし、そのために試合までの期間を使いたいと思っています。チームとしてのある程度の枠組みも必要ですし、その枠組みのなかでどうパワーを使うかをしっかりと合わせることも必要で、そこをしっかり整理できるようにしたいです。

相手に先に点を与えないということは重要ですし、少なくとも前半を0-0で帰って来たら勝てるというような状況にしなくてはいけないと思っています。だからと言って守備だけではダメで、攻撃は最大の防御ではありますが、現状を考えると不安を少しでも取り除くことが大事だと思います。これを変えるには勝利という結果しかないですが、その勝利を引き寄せるためにどうするかだと思っています。

結果が必要な状況なので、いまの流れを変えるようなエネルギーを出せる戦いがしたいと思っています。
選手コメント
今週の練習でも皆から声が出ていますし、それぞれが「なんとかいまの状況を変えてやろう」という意識で臨んでいるので、これを勝点3という結果につなげたいです。

これまでの戦いを振り返ったときに、セットプレーから得点が取れていることは自分たちの武器だと思いますし、そこは継続していきたいです。あとは、いまは守備で少しうまくいっていない部分が多いと思うので、しっかり我慢して皆で守って、そこから皆で攻撃して、少ないチャンスでも決め切れるようにしたいです。

岡山は攻守において、個人能力が高い選手が多い印象ですが、まずはそこで負けないようにしたいです。アウェイでの戦いで簡単なゲームにはならないでしょうし、うまくいかない部分もあるかもしれませんが、チーム全員でしっかり喋ってコミュニケーションをとって、勝利をつかみ取るためにチーム全員の力を発揮できるようにしたいです。
リーグ戦も1/3が終わり、現状は勝利を積み重ねることできず6連敗という状況ですが、残りの2/3に向けて下を向いていてもしょうがないですし、毎日練習の積み重ねであったり、一つひとつのプレー、1本1本のパスなどに、もっと一人ひとりがこだわりながらチームのなかでコミュニケーションをとっていくことができれば改善できると思います。あとは、一人ひとりの戦う気持ちをもっとピッチで表現しなければいけないと思います。

改善点は挙げればたくさんありますが、大事なのはピッチのなかで90分間、気持ちを全面に出して戦うことだと思いますし、球際や切り替え、もっと積極的に仕掛けてシュートを増やすことなど、アグレッシブなプレーがいまは必要だと思います。そういったところをピッチのなかでもっと引き出せるように、自分自身も前向きなプレーやポジティブな声かけを、もっともっと増やせればいいかなと思います。

岡山戦は、まずは一人ひとりが球際、運動量、切り替えの部分で負けないこと、そしてチームとして、いま取り組んでいること、やりたいサッカーを皆が信じてやり続けることが大事になってくると思います。

ホームでもアウェイでも、毎試合たくさんサポーターの方がスタジアムに足を運んでくれて、僕たちを後押ししてもらっているにもかかわらず、勝点を積み重ねられていないことを本当に申し訳なく思いますし、自分としてもすごく悔しいですが、「何がなんでもこの状況を変えたい」と僕たちは思っていますし、ここから上がっていくために選手一人ひとりが考えて取り組んでいます。次の試合は必ず勝てると信じで僕たちやっていきますし、アウェイにはなりますが一緒になって戦ってくれたら嬉しいです。次もまた一緒に戦ってください。
メンバー

スターティングメンバー

GK 13 金山 隼樹
DF 16 河野 諒祐
DF 5 柳 育崇
DF 23 ヨルディ バイス
DF 2 高木 友也
MF 14 田中 雄大
86'
MF 6 輪笠 祐士
67'
MF 27 河井 陽介
63'
MF 44 仙波 大志
86'
FW 7 チアゴ アウベス
63'
FW 18 櫻川 ソロモン

控えメンバー

GK 21 山田 大樹
DF 4 濱田 水輝
86'
MF 42 高橋 諒
MF 15 本山 遥
67'
MF 41 田部井 涼
63'
MF 8 ステファン ムーク
63'
FW 99 ルカオ
86'

監督

木山 隆之

スターティングメンバー

GK 1 笠原 昂史
DF 5 浦上 仁騎
DF 17 新里 亮
DF 25 袴田 裕太郎
MF 16 石川 俊輝
85'
MF 7 小島 幹敏
MF 46 貫 真郷
77'
MF 22 茂木 力也
77'
FW 33 室井 彗佑
77'
FW 19 アンジェロッティ
FW 13 山崎 倫
67'

控えメンバー

GK 40 志村 滉
DF 3 岡庭 愁人
77'
MF 8 栗本 広輝
MF 15 大山 啓輔
85'
MF 48 柴山 昌也
67'
MF 39 泉澤 仁
77'
FW 28 富山 貴光
77'

監督

相馬 直樹
試合詳細
9 シュート 7
7 GK 6
2 CK 4
8 直接FK 9
1 間接FK 4
1 PK 0
試合データ

主審

窪田 陽輔

副審

西尾 英朗

副審

篠藤 巧

第4の審判員

池田 一洋

入場者数

5,600人

天候

雨、無風

ピッチ状態

全面良芝

気温/湿度

16.8℃/73%

HIGHLIGHT

土壇場で富山が右足一閃、貴重な勝点1をつかむ!
大宮は試合前の時点で21位。星を4勝4敗の五分に戻した明治安田J2第8節・山形戦の勝利を最後に勝点から遠ざかっており、6連敗中と苦しい戦いが続いている。

「不安を取り除くには、勝利という結果しかない」と相馬監督が言うように、勝点のみがチーム状況を、そして選手たちのメンタルを変えることができる。岡山戦はここ6試合勝ちなし。アウェイでは3連敗中。直近の勝利は2019年の夏で、その試合でプレーしていたのは石川と小島だけ(中野が岡山で途中出場)というデータもあるが、勇気を持った戦いで勝点を掴み、負の連鎖を断ち切りたい。

「我々の持っている不安を解消し、前への推進力を出す」(相馬監督)といった狙いから、最終ラインの中央で新里が11試合ぶりに先発。サイドバックは右が貫、左が袴田、茂木が中盤にポジションを上げた4-4-2で試合をスタートさせた。

試合開始直後からボールを持たれることが多く、自陣の深い位置でブロックを作って耐える展開となる。こぼれ球を拾えず、マイボールになってもパスがつながらず、岡山陣内に侵入することもできないまま、18分には河野のクロスから田中に決定的なヘディングシュートを許した。ここは笠原の好セーブで失点を免れたが、30分過ぎまで、精神力を試されるかのような〝我慢の時間〟が続いた。

前半も残り10分を切る頃には岡山のパス回しに慣れ、徐々にボールを奪い返せるようになり、小島の浮き球に山崎が走り込むなどチャンスの気配が漂う場面もあったが、フィニッシュまで持ち込めない。

すると42分、ロングボールに抜け出したチアゴ・アウベスに対応した新里がファウルを取られてPKの判定。相手に先に点を与えないというプランが崩れたかに見えたが、守護神の笠原がチアゴ・アウベスのキックをビッグセーブ! しっかりとボールを抑え、先制を許さなかった。

アディショナルタイムには貫のスローインを室井が頭でつなぎ、アンジェロッティが左サイドへ展開。攻め上がった袴田のクロスにアンジェロッティが頭で応えファーストシュートを放つなど、後半に期待を抱かせる流れのなか、スコアレスでハーフタイムを迎えた。

ギアを上げて前線に人数をかけた後半開始直後、田中のパスから河野に左サイドを突破されて、最後はチアゴ・アウベスにプッシュされたが、力ないシュートを浦上がクリアして難を逃れた。

このピンチを防ぐと、相手のパスミスを奪った室井のドリブルシュート、右からの貫のクロス、左からの袴田のクロス、山崎のラストパスからアンジェロッティのフィニッシュなど、大宮の攻撃が点から線につながるようになり、リズムが出始める。相手のカウンターでは貫の落ちついた対応が光った。

64分、櫻川のヘディングシュートを笠原がキャッチした直後、茂木の左足シュートがクロスバーを叩く。どちらが先に得点を奪っても不思議ではない一進一退の展開のなか、相馬監督は山崎に代えて柴山を投入。ゴール前への圧力を強め、勝点3を奪いにいくメッセージを選手たちに伝えた。

しかし、均衡を破ったのは岡山だった。74分、本山のロングパスからうまく抜け出した田中にネットを揺らされた。1点を追いかける大宮は78分に3人同時交代。茂木に代わり泉澤、室井に代わり富山、貫に代わり岡庭がピッチへ。さらに85分には石川に代えて最後のカード、大山が切られた。

アディショナルタイムは7分。柴山が果敢にボールを運び、大山がバランスを取りながらパスをつなぎ、右サイドの岡庭が幾度となくクロスを送る。そして90+5分、最終ラインでのパス回しから笠原が前線にボールを送ると、アンジェロッティの丁寧な落としから柴山がドリブルで運び、右サイドへラストパス。これを受けた富山が右足を振り抜くと、渾身の一撃が土壇場での同点ゴールとなった。

終了間際につかんだCKの場面では、同点の状況ながら笠原がゴール前まで上がり決勝点を奪いに行く。結局、3本連続で続いたCKがゴールラインを割った瞬間にホイッスルが鳴り、勝点3は手にできなかったものの、連敗を6で止める貴重な勝点1をつかむ結果となった。

試合後、7試合ぶりの勝点獲得の立役者である富山と相馬監督は、「この勝点1を意味のあるものにしていかなければ」と口を揃えて、表情を引き締めた。次節は中3日で迎えるアウェイゲーム、いわき戦だ。PKを止め、失点にも屈せず、最後の最後で追いついた今季初の引き分けを価値あるものにするためにも、次こそは勝点3を手に入れたい。

(総評:粕川 哲男

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監督コメント
チームも負けが続いてしまっている状況で、雨も降るのなかでの試合でしたが、遠く大宮から岡山までたくさんのサポーターの皆さんが来て我々を後押しをしていただき本当に感謝しています。もちろん、勝点3を一緒に喜びたかったですが、あの時間帯で追いつくことができたのは、サポーターの皆さんからエネルギーをもらえたからだと思いますし、これをまた次につながる勝点1にしなければいけないと思っています。

良い守備から良い攻撃につなげたかったのですが、前半は立ち上がりから引きすぎてしまい、攻撃に出れずに守備の時間が続く展開になってしまいました。決定的な形はそこまでなかったですし、苦しい時間をゼロで凌げたことは良かったと思います。前半の途中からはブロックを少し戻せたなかでPKを取られてしまいましたが、笠原のビッグセーブも含め前半をゼロで終えられたことは、我々にとっては大きかったと思います。

ハーフタイムには「もう一度、ボールを動かすところはしっかり動かそう。怖がらずにプレーしよう」と話をして、後半は自分たちの時間が作れるようになりましたが、だからこそ、その時間で点が取れないと逆に点を取られてしまうという、我々としては嫌な流れになってしまいました。ただ、これまでは今日のようなシチュエーションで追いつくことができなかったのですが、今日はサポーターの力もありましたし、選手たちも最後まで諦めずに「この状況をなんとかしたい」という思いで追いつき、連敗もそうですし、アウェイで勝点すら取れていなかった状況を変えてくれました。

連戦ですので、まずはしっかりとまた回復することが大事ですが、この勝点1を意味があるものにしなければいけないと思っています。
選手コメント
PKストップの場面はシュートコースが甘かったのもありますが、しっかりボールを見て集中して対応できたので良かったです。

自分がPKを止めて最後に富山選手のゴールで追いつく形になりましたが、やはりベテランの選手がチームを引っ張っていかなければいけないですし、これをまた続けていかなくては意味がないと思っています。この勝点1を無駄にしないように、また連戦になりますが良い準備をして臨みたいです。

最後に追いつくことができたという意味では、ここ数試合とはまた違ったゲームになったと思いますし、チームとしての底力を見せることができたのかなと思います。

こういうゲームを続けなければいけないですし、いままでもそうして来なければいけなかったのですが、今日を一つのきっかけにできればと思います。
個人としてもチームとしても結果が出せていない状況でしたが、「やってやろう」という気持ちがありました。攻撃では自分の形がありますが、守備ではまだアラートさが足りないという点は言われている部分でもありますし、そこはやりながら改善できればと思っています。

前半をゼロで抑えるということはチームとして共通認識があったので、それは良かったのですが、後半の失点の場面ではスライドのところで自分の甘さが出たと思っています。自分の守備範囲の狭さが原因だったと思いますし、そこは改善したいです。

前半はあまり自分のところにボールが来なくて守備の時間が長かったのですが、後半は後ろ3枚でボールを結構動かせて、ボールに絡む回数も増えたので良かったと思います。

ひさしぶりの公式戦出場でしたが、やはりピッチに立たなければ学べないこと、感じられないことがあるので、試合に出ることは大事ですし、そこで結果を出すことが必要なってくると思っていますので、自分自身にも求めてやっていきたいです。
最近は勝てていない状況で、今日も皆頑張っていたのですが、終盤は体力的にきつくなってくると思っていたので、どんな状況になったとしても試合に出たら自分が得点を決めて結果を残せるように、イメージしながら観ていました。

得点の場面は、最初はファーを狙おうと思ったのですが、ミートだけ意識しました。イメージどおりにニアへの速いボールを打てたので良かったです。

柴山選手には「慌ててパスミスしないように。パスを出せるタイミングがあったとしても一回我慢して、落ちついて、必ず出せるタイミングがまた来るから」と伝えていました。たぶん最初は出そうとしたのですが、うまく我慢してもう1つ持ち運んだことでタイミングができて、それが得点につながったので良かったです。

同点に追いついたあと、最後の時間で決め切りたかったです。イケイケのムードになりましたが、そこで決め切れないのがいまの力かなと思います。ただ、この結果は本当に良い起爆剤になると思いますし、勝てていないなかでも、これでよりアグレッシブに、チームが勢いに乗っていけると思います。

次のアウェイいわき戦でしっかり勝点を取れるように、連戦なので十分にケアをして準備します。
フォトギャラリー

(写真:早草紀子)

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