明治安田生命J2リーグ 第35節
2023.9.16 [SAT] 18:00 NACK

大宮

0 - 3
0 前半 0
0 後半 3

熊本

  • 52' 松岡 瑠夢
  • 75' オウンゴール
  • 84' 江﨑 巧朗
試合経過
監督コメント
磐田戦を振り返ると、できていることと、できていないことがありますし、そこを潰していくしかないと思っています。失点に関しては明らかに自分たちのミスで、それがこの時期に起こっているということは足りていないということですし、それを埋める作業をしなければいけません。

攻撃ではひさしぶりにセットプレーから点が取れて、2点目は途中から入った選手もパワーを出してくれて、チームにとって良かったと思います。ただ、前半は相手があれだけ前から来てくれた中で、それをうまく利用することができませんでした。スペースは結構あって、収まっているシーンもあったので、もう少し前半はゴールに迫るシーンを作れたと感じています。FWの前に明らかに空いているスペースがあったので、徹底してそこを使っても良かったのかなと思います。

チーム状態にかかわらず、熊本の良さはボールを持てること、自信を持って仕掛けてくることで、それは変わらないので、受けなければいけない時間、耐えなければいけない時間は絶対にあると思います。ただ、その裏返しで、ウィークも絶対にあります。磐田戦はそのウィークを生かし切れなかった、磐田がリスクを負ってプレッシャーに来た中で我々がそこを使い切れなかったので、そこはしっかり分析をして、熊本に対して相手の良さを消しながら、自分たちの良さを出すことができればと思います。

熊本にはアウェイで悔しい負け方をしましたが、その借りをしっかり返したいです。我々はもう勝つしかないですし、勝つための準備をして臨みたいと思います。
選手コメント
大宮に来るまでは続けて試合に出ることが少なかったのですが、ここ何試合かは続けて試合に出ることができていますし、試合への入り方や時間の使い方など、感覚は戻ってきているかなと思います。短い時間の出場だと無酸素運動的な感じで終わることが多いですが、今のように長い時間出ていると回復してまた動いてということをやり続けなければいけないですし、試合を通して動きながら回復することにも徐々に慣れてきました。

今は中盤3枚でプレーしていますが、連動やスライドの部分はうまくできるようになってきていますし、相手にボールを持たれても怖いところまでは侵入されていないので、そこは良い点だと思います。ただ、もっと自分たちから守備でスイッチを入れていくことであったり、相手に持たせているという感覚は持てていますが、そこから奪いにいく守備ができれば、相手にもビルドアップというより回させられている感覚を与えられますし、一つひとつの細かいところでサボらないことをチーム全体としてできれば、それがリスクマネージメントや、良い守備からの攻撃につながると思います。スライドやコンパクトにすることはできていますが、ちょっとスイッチが入ったところでの細かいライン設定などをやっていければ、もっと良い守備ができると思います。今は守備から攻撃という形が多いので、コンパクトに守っていることでボールを奪ったときに味方が近くにいるのでつながりやすく、それが良い攻撃につながると思うので、そこは意識してやっていきたいです。

強いチームは内容が悪くてもしっかり守って勝てますし、本当に少しの差だと思いますが、見えない部分でどれだけやれるか、勝つ空気や流れを作れるか、その流れに乗れるかが大事だと思います。

個人としてもせっかくこういったチャンスをいただいた中で、大宮アルディージャのためにという思いがあります。一番で最大のミッションは残留させることで、それを成し遂げることが目的で来たと思っています。自分のゴールでチームが勝利して残留に導ければベストですし、そうでなくてもチームを助けるプレーで貢献して残留できるように、目の前の試合を一つひとつ戦っていきたいです。
磐田戦ではシーズン2ゴール目を決めることができましたが、チームとしてセットプレーで点が取れたことは良かったですし、あの場面で亮くん(新里)であったり、アツくん(黒川)が粘ってくれたとで自分の前にボールが来て、しっかり決め切ることができて良かったです。

システムが変わってクバ(シュヴィルツォク)と2トップになり、個人としてもスタートから試合に出ることが増えている中で、徐々に慣れてきてはいますが、まだまだ足りていない部分もあると感じてます。個人のところでの簡単なミスも多いですし、そういったところはしっかり改善して、もっともっとクバとのコンビネーションで相手を崩す場面を作れるようにしたいです。

熊本戦は内容どうこうよりも、本当に勝つことだけに集中してやらなければいけません。試合の中で相手の時間になったとしても粘らなくてはいけないですし、カウンターなどでも自分の良さを出して、どんどん仕掛けて点を決めたいです。本当に大事な試合ですし絶対に負けられないので、勝点3だけを求めて、チーム全員で一丸となって戦いたいです。
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 笠原 昂史
DF 41 飯田 貴敬
DF 4 カイケ
DF 5 浦上 仁騎
85'
DF 43 市原 吏音
DF 3 岡庭 愁人
58'
MF 33 室井 彗佑
69'
MF 16 石川 俊輝
MF 8 栗本 広輝
58'
MF 32 高柳 郁弥
FW 19 アンジェロッティ
58'

控えメンバー

GK 35 南 雄太
DF 34 大森 理生
DF 22 茂木 力也
58'
MF 6 大橋 尚志
85'
MF 39 泉澤 仁
58'
FW 9 中野 誠也
69'
FW 10 シュヴィルツォク
58'

監督

原崎 政人

スターティングメンバー

GK 1 田代 琉我
DF 2 黒木 晃平
DF 24 江﨑 巧朗
DF 3 大西 遼太郎
85'
MF 9 大本 祐槻
MF 8 上村 周平
MF 10 伊東 俊
MF 14 竹本 雄飛
71'
FW 19 島村 拓弥
80'
FW 11 粟飯原 尚平
80'
FW 16 松岡 瑠夢
71'

控えメンバー

GK 23 佐藤 優也
DF 5 阿部 海斗
71'
DF 6 岡崎 慎
MF 7 田辺 圭佑
85'
MF 30 東山 達稀
71'
FW 20 大崎 舜
80'
FW 28 土信田 悠生
80'

監督

大木 武
試合詳細
8 シュート 12
10 GK 7
4 CK 12
4 直接FK 10
1 間接FK 2
0 PK 0
試合データ

主審

高崎 航地

副審

金井 清一

副審

宮原 一也

第4の審判員

林 可人

入場者数

7,692人

天候

曇、弱風

ピッチ状態

全面良芝

気温/湿度

28.5℃/64%

HIGHLIGHT

大一番で3失点、残留ラインに近付く好機逃す
明治安田J2第35節は、熊本をホームに迎えて臨む一戦だ。相手は、勝点34でJ2残留ラインの20位。勝点27の最下位から残留ラインに近付くため、勝利を逃せない下位直接対決だ。この試合を含めて残り8試合。極めて大きな意味を持つ試合と言える。ホーム側ゴール裏は、普段よりも多くのファン、サポーターが駆け付け、オレンジに染め上げた。

先発メンバーは、前節から3人が入れ替わった。最終ラインは、10試合ぶりに出場の浦上が先発。小島が累積警告で出場停止となった中盤は、負傷で長く戦列を離れた石川が17試合ぶりに復帰。前線でもアンジェロッティが4試合ぶりに先発出場を果たした。

試合の序盤、相手の速攻はカイケが次々にカット。1対1を制し、サイドから中央への侵入を許さなかった。しかし、15分を過ぎると、熊本がボール保持型の攻撃に変更。サイドに追い込む守備で対応したが奪い切れず、押し込まれた。19分、熊本の竹本に際どいシュートを打たれた場面は、笠原の横っ跳びセーブで辛くもしのいだ。

攻撃の見せ場、24分。守備のこぼれ球を石川、室井とすばやくつないで左へ展開し、岡庭の縦パスから室井が抜け出してカウンター。シュートのこぼれ球をアンジェロッティがつなぎ、栗本が飛び込んだところで相手GKに倒された。ノーファウルの判定だったが、惜しい攻撃だった。

相手ペースながら一進一退の攻防で前半を終えることはできたが、相手MFのマークに奔走し続けた室井は「守備で力を使って、前への推進力を出せなかったのは課題。一発を狙っていたけど、それも決め切らないといけない」と苦しい展開だったことを認めた。

後半に入ると、守備では全体を押し上げてプレスを仕掛けたが、あっという間に押し込まれた。岡庭は「(狙ったところで)取り切れなかったり、一つ(攻撃方向を)変えさせたりすると、引くしかなかった。それでも運動量を多くして(プレッシングに)行くのかは、次に向けての改善点」と修正しきれなかった課題を振り返った。

52分、カットインからのミドルシュートを笠原が防いだが、こぼれ球を詰められて先制点を奪われた。失点後、リードを得た相手の守備強度が少し落ち、何度もゴールに迫れるようになったが、好機を決め切れなかった。

57分、左からのクロスを室井がワンタッチでコースを変えたが、ゴールラインを割る寸前でGKにかき出された。58分、原崎監督はシュヴィルツォク、泉澤、茂木を同時に投入。早速、シュヴィルツォクが力強いポストプレーや、混戦からの強烈なシュートで存在感を発揮。63分、カイケのクロスを市原がファーサイドで合わせたが、ラインを割れず。66分、飯田のクロスからシュヴィルツォクがヘディングシュートを放つが、クロスバーの上に外れた。

好機を逃し続けると、試合のペースは移り変わる。70分を過ぎると、じっくりとボールを持つ熊本に押し込まれた。そして75分、右サイドから入れられたクロスに対処し切れず、オウンゴールで失点。

残り20分、死に物狂いで逆転を狙わなければいけない展開となったが、ピッチに見られたのは、勢いを増して仕留めに来た相手のエネルギーだった。84分、クリアしたボールを最終ライン裏に蹴り返され、飛び出してきた相手に対応できず3失点目。勝負を決められてしまった。

大一番で3失点の完敗。残留は、明らかに遠のいた。それでも、原崎監督が「ホームで順位の近い相手に負けたことは本当に苦しいが、最終的に結果が出るまでは、しっかりとやり続けなければいけない」と話したとおり、最後まで戦い続けるしかない。次節は、徳島とのアウェイゲーム。残り7試合、残留成功を信じて一つずつ勝利を目指すのみだ。

(総評:平野 貴也)

続きを読む

監督コメント
0-3という結果がすべてです。ホームで、この順位でも来てくれたサポーターに対して申し訳ないという気持ちです。

内容に関しても熊本の方がアグレッシブでした。自分たちのやりたいことがあまり出せなかったですし、まだまだ足りないなとゲームの中で感じました。

ボールを取れているシーンはあるのですが、取ったあとにすぐ取られてしまって、守備のやり方というよりもその回数が増えるとどうしても難しくなります。前半、自分たちの形にハマって取れたときに取り切れなかったり、そのボールが相手に行ったりと、どうしても疲弊する時間が増えてしまいました。

後半は相手のアンカーをFWで抑えたのですが、中盤の運動量もかなり増えてきていたので、FWの追い方を少し変えて、後ろのプレッシャーの掛け方を少し変えました。入りは悪くありませんでしたが、取り切れるボールが取り切れなかったりと、守備のところはもったいなかったと感じています。
選手コメント
この順位にもかかわらずこれだけ多くの方がスタジアムに足を運んでくださったのに、こういった結果でスタジアムを後にするような形になってしまって、本当に申し訳なく思っています。

僕たちの力の不足が招いてしまっている結果なので、反省しなければいけません。ただ、残り試合は限られているので、ファン・サポーターの皆さんからも「諦めないぞ」という言葉や思いをいただきましたし、僕たちも諦めるつもりはないです。やるのは僕たち選手なので、姿勢だったり結果で示していかなければいけないと思います。

長い時間、チームが苦しいときにケガで離脱してしまっていたので申し訳なかったですし、本当に悔しい期間でした。まずは、ピッチにこうして戻って来れたことは、もちろん家族の支えもありましたし、宮間さん(フィジオセラピスト)をはじめとするトレーナー陣のおかげなので感謝しかないです。NACK5スタジアム大宮は僕にとって特別な場所なので、この試合に臨むにあたって勝つことだけを考えて試合に入りましたが、まだまだ足りなかったと思います。

今の僕たちの立ち位置、熊本の立ち位置を考えたときには、内容より結果がすべてだと思うので、こういった形で負けてしまったことは僕たちの力不足でしかないと思います。

ファン・サポーターの皆さんの声は届いていますし、ピッチに立つ僕たちが諦めるわけにはいきません。そのためにも、一戦一戦、覚悟を持って戦わなければいけないと思っています。
ボールの取りどころという部分で、全体として取りに行こうという意識はあったのですが、そこをはっきりとさせられなかったことは課題です。それによって守備の時間が長くなり、そこでパワーを使いすぎてしまい、攻撃になかなかパワーを使えない状況になってしまっていたので、もう少しはっきりさせたかったです。

石川選手とは試合中にコミニュケーションを取っていましたが、もっと良くしていける部分もあると思います。ただ、もう時間もないのですぐにでも解決して、次の試合ではよりうまく連携できるようにしていかなければいけないと思っています。

自分たちが想定してきた戦い方を相手がしてくれるわけではないですし、もちろん相手を想定した上で準備はしますが、それが全部うまくいくわけではありません。準備してきたことだけに頼らずに、自分たちの中で柔軟に対応する能力をもっと身に付けなければいけません。それが試合中にできないと今日の前半のように押し込まれたり、取りどころがなくなってしまうので、そうならないように、全員がもっと試合を意識した上で練習から取り組んでいければと思います。

修正することはたくさんあると思いますが、もう勝つしかないので、勝つために戦わなければいけないですし、勝つために本当に全員が次の試合に向けていい準備をしていきたいです。
もう少し前から牽制をかけて奪いに行きたいという話をしていて、後半の立ち上がりはそこができていたと思うのですが、速攻で取り切れなかったり、1個変えさせてしまうと、もう引くしかないというのが今のやり方なので、そこでもう一回行って、運動量多く、インテンシティ高く行くのかという部分が、次に向けての改善点なのかなと思います。

前半は、なるべく自分たちの右サイドでボールを奪いたい狙いでやっていて、そこにうまく人数をかけて奪える場面もありましたが、奪えなくて逆サイドに変えられて自分の前のスペースを使われて押し込まれてしまう場面もありました。スライドをもう少し速くすることもそうですし、右に人数をかけているのでそこで奪い取れれば良かったです。ただ、うまくいかない中でも失点しなかったことは、今までに比べたらポジティブなところでした。

もうやるしかないということに尽きますし、本当に追い込まれていますが、もっと戦う姿勢や本気で点を取りに行くことを全うしたいですし、それをチーム全員でやるしかないと思います。上との勝点差どうこうではなく、1試合1試合勝ちに行くしかないですし、トーナメントだと思って、その考えを自分がどれだけ周りに伝えられるか、少しでもポジティブに準備したいです。
フォトギャラリー

(写真:早草紀子)

カテゴリー


X

パートナーバナー