明治安田生命J2リーグ 第37節
2023.9.30 [SAT] 18:00 レゾド

大分

0 - 1
0 前半 0
0 後半 1

大宮

  • 90+2' 浦上 仁騎
試合経過
監督コメント
勝てたことで次の試合がより大事になってきますし、その繰り返しだと思っています。今は大分に対して自分たちが何をやるか、そこだけを考えています。試合の中でも、状況に応じてシステムや戦い方は変えていなかければいけないですし、徳島戦の終盤は無失点に抑えてカウンターを狙えればという中で、チャンスもあったものの仕留め切ることができなかったので、そこは課題だと感じています。

次の大分も徳島と似たスタイルのチームですが、徳島戦を踏まえて大分も準備をしてくると思うので、それを上回らなければいけません。加えて、我々も大分がどう来るかというプランを立てながら、こう来たらこうするというような武器を持って臨まなければいけないと思っています。徳島戦では自分たちでボールを奪いに行って勝つことができましたが、それをまた次もやったら勝てるという保証はないですし、それ以上のものを出さなければ勝てないと思っています。

まだまだ足りていない部分もありますが、勝って修正できることは大きいですし、ネガティブならずに修正できると思います。攻撃でも守備でも、徳島戦よりも精度の高いものを出したいと思っています。
選手コメント
徳島戦はチームとして守備のやり方を少し変えて臨みましたが、全体が連動して高い位置で奪うということを、11人全員が共通理解として持って試合に入ることができたので、それが立ち上がりからうまくいって先制点を取ることができて良かったです。最終ラインが引いてしまうと前からボールを奪いに行けなくなってしまうので、できるだけラインを前で保とうと皆で話し合っていましたし、特に開始直後は下げすぎずに行こうと声を掛け合いながらプレーしました。

少しでも上の順位に上がれるように、可能性がある限り僕たちは絶対に諦めてはいけないですし、それをサポーターの皆さんも信じてくれて、スタジアムに足を運んだりメッセージを送ったりしてくれているので、そのサポーターの皆さんと一緒に残留を勝ち取れるように、1試合1試合もそうですし、毎日の練習の積み重ねもそうですし、本当にすべてを出し切って毎日を過ごすことが大事だと感じています。

個人的にも、ここ最近はケガなどでチームに迷惑を掛けてしまっているので、残り6試合しかないですが、そこに向けて毎試合自分ができることを最大限に出せるようにやっていきたいです。過去の終わってしまったことにではなく、次の試合に向けて120%以上の力を出せるようにしたいです。

今は勝点3を取るしかない状況ですが、ただ、それを背負いすぎずに、勝たなければいけないプレッシャーや今の順位にいるプレッシャーを背負いすぎずに臨みたいです。考えすぎてしまうと消極的なプレーが目立ってしまったり、失いたくないことで横パスや後ろ向きなプレーが増えてしまいがちなので、思い切ってやることであったり、アグレッシブにプレーすることが本当に大事だと思います。前節の徳島戦はそれを全員が出せたと思うので、そういったところを次の大分戦でも出せるように、練習から思い切ってやっていきたいです。
今は自分自身のゲーム感やコンディションがどうかという状況ではないので、本当に自分ができることをやるだけだと思っています。勝つことは簡単なことではないですし、走ることであったり、寄せることであったり、そのちょっとした苦しいこと、大変なことを乗り越えた上での勝利だと思います。それがうまくマッチしたのが徳島戦で、熊本戦もそうですが一人ひとりはもちろん頑張っていますし、この状況で手を抜こうと考える選手はいないですが、それが結果につながっているときは、ある意味気持ち良く走れる状況もあるのかなと思います。

僕自身は声で他の選手を引っ張っていくタイプではないので、ガツンと奪いに行くことであったりプレーを見てもらって、どう感じてもらうかだと思っています。話をして変わる選手もいますが、話をして変わらないのであれば見せ続けて変わってもらうしかないですし、自分で気づかないと長続きもしません。自分の年齢や立場を考えても、そういったところで見せ続けなければいけないと感じています。

これまでの経験を踏まえても、今の状況では思い切って戦うことが一番だと思っています。結果の責任は上の世代が背負えばいいので、若い選手たちは自分の持っているものを出すことがチームへの責任だと思いますし、僕自身もそうやって先輩に言ってもらっていました。この状況だからこそ、出し惜しみしないことが一番だと思います。

徳島戦はあれだけのサポーターの方々がアウェイまで来てくれて、バスが入るときから応援していただいて、本当に力になりました。次の大分戦もアウェイになりますが、またサポーターの皆さんと一緒に現地で喜べるように、僕たち選手もすべてを出し切るので、一緒に戦っていただけたらと思います。
メンバー

スターティングメンバー

GK 24 西川 幸之介
DF 2 香川 勇気
83'
DF 3 デルラン
DF 4 坂 圭祐
DF 31 ペレイラ
DF 49 羽田 健人
83'
MF 6 弓場 将輝
MF 7 梅崎 司
61'
MF 8 町田 也真人
61'
MF 28 野嶽 惇也
FW 13 伊佐 耕平
72'

控えメンバー

GK 22 新井 栄聡
DF 25 安藤 智哉
MF 17 高畑 奎汰
83'
MF 26 保田 堅心
83'
FW 18 藤本 一輝
61'
FW 20 長沢 駿
61'
FW 29 宇津元 伸弥
72'

監督

下平 隆宏

スターティングメンバー

GK 40 志村 滉
DF 3 岡庭 愁人
85'
DF 5 浦上 仁騎
DF 43 市原 吏音
DF 25 袴田 裕太郎
DF 22 茂木 力也
MF 32 高柳 郁弥
MF 16 石川 俊輝
79'
MF 7 小島 幹敏
MF 33 室井 彗佑
66'
FW 19 アンジェロッティ
66'

控えメンバー

GK 1 笠原 昂史
DF 34 大森 理生
DF 41 飯田 貴敬
79'
MF 8 栗本 広輝
MF 39 泉澤 仁
85'
FW 10 シュヴィルツォク
66'
FW 28 富山 貴光
66'

監督

原崎 政人
試合詳細
11 シュート 4
7 GK 8
2 CK 4
13 直接FK 13
4 間接FK 0
0 PK 0
試合データ

主審

上村 篤史

副審

村田 裕介

副審

亀川 哲弘

第4の審判員

田代 雄大

入場者数

9,525人

天候

曇、無風

ピッチ状態

全面良芝

気温/湿度

26.1℃/75%

HIGHLIGHT

全員の激闘で2試合連続の完封勝利
前節の徳島戦で7試合ぶりに勝利を収めた大宮は、自信と手応えを持って、この日の大分戦に臨んだ。勝点3のみが許される2試合連続のアウェイゲームだ。

大宮の布陣は、クリーンシートを達成した徳島戦と同じ4-4-2。志村が2戦連続でゴールマウスに立ち、最終ラインは右から岡庭、浦上、市原、袴田。石川と小島がダブルボランチを組み、サイドに高柳と茂木。前線でアンジェロッティと室井が2トップを形成した。警告の累積で出場停止のカイケに代わり、浦上が2試合ぶりに先発に名を連ねた格好だ。

立ち上がりは両チームとも主導権を握ることができず、ピッチの随所で激しいバトルが繰り広げられた。最後尾からパスをつないでゴールを目指してくる大分に対して、大宮はブロックを築いて対応。3分には、「前線から連動してプレッシャーを掛けることでチームがリズムに乗れた」と徳島戦を振り返った室井が、相手GKまでボールを追いかけるプレッシングで、この試合に懸ける気持ちの強さを見せた。

だが、その後はポゼッション率の高い大分の前に受けざるを得なくなり、5分に弓場、6分には町田にゴールを脅かされる。志村の安定したキャッチングとこぼれ球に対する鋭い反応でゴールを守ったものの、大宮はパスの出しどころがなく、大分の切り替えの早さもあって苦しい時間帯となった。

10分、20分、30分と時計の針が進むなか、我慢の展開が続く。マイボールとする時間が極端に少なく、大分ゴールに迫ることができない。38分にはペナルティエリア内で梅崎に決定的シュートを放たれたが、これは志村が渾身のセーブで弾き出し、ゴールを死守した。

カウンターからアンジェロッティ、高柳のCKを石川がダイレクドボレーで狙うなどシュートの場面もあったが、チャンスらしいチャンスを作ることができず、無得点のままハーフタイムを迎えた。

ゴールが欲しい大宮は、後半に入り“前への姿勢”を強める。岡庭の縦パスを受けた室井が、直後には高柳の展開から茂木が立て続けにファウルを受けて、流れが変わりつつあることを印象づけた。

大分の波状攻撃に耐えると、56分には岡庭の仕掛けからCKを獲得。高柳からのボールがニアサイドを抜け、フリーの浦上が走り込んできたが、ボールを捉えることはできなかった。それでも、すぐに小島のスルーパスに室井が抜け出す。オフサイドと判定されたが、得点の気配を漂わせる惜しいシーンだった。

選手交代は先に大分が動いて、大宮が続いた。アンジェロッティと室井に代わり、シュヴィルツォクと富山がピッチへ。直後にはCKのこぼれ球を拾った石川のクロスを袴田がニアサイドですらして、茂木がファーサイドでフィニッシュ。これもオフサイドとなったが、ゴールへの期待が高まっていく。

76分には交代出場したシュヴィルツォクと富山がワンツーを決め、エリア内へ侵入。飛び出した相手GKとシュヴィルツォクが交錯してこぼれたボールを富山が狙ったが、シュートは枠を外れた。残り時間が刻々と減るなか最終ラインも奮闘。市原が1対1の場面で身体を張り、マイボールを譲らない。浦上も相手のクロスに身を挺して、あわやというシーンを未然に防いだ。

85分以降は、両チーム中盤での寄せが緩みオープンな展開に。そして、アディショナルタイムに歓喜の瞬間が訪れた。泉澤がつかんだCK。高柳のキックを袴田がファーサイドで折り返すと、ゴール前で待ち構えていた浦上が頭でプッシュ。J2通算100試合出場を自ら祝う、見事な一撃だった。そして、大分のFKを茂木がクリアした瞬間、2試合連続のクリーンシートでの勝利を告げるホイッスルが鳴り響いた。

試合後、殊勲の浦上は「次の山口戦に向けて全員がいい準備をして、勝点3を取ることだけを考えて、頑張りたいと思います」と表情を引き締めた。最下位脱出、さらにはJ2残留へ向けて、次節は1週間後。3試合ぶりとなるホームゲームで3連勝を目指す。

(総評:粕川 哲男)

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監督コメント
アウェイでしたが、今日も遠くまでファン・サポーターの方が来てくれて、試合前に選手たちからも「どうしてもサポーターに勝利を届けたい」という声がありましたし、そのとおりになって良かったです。

大分はボールを持つのが上手ですし、そこは想定していた中で、しっかりプレッシングを掛けるところと我慢するところを、非常によくやってくれたと思います。

前半は少し危ない場面もありましたが、GKの志村を含めて、最後の最後までしっかり防いでくれましたし、本当によくやってくれました。

最後に勝ちに持って行けたところに関しても、しっかり粘ってゼロで抑えて、やはり最後の最後、諦めずにゴールを取り行ったことについては、非常に評価できる試合になったかなと思っています。
選手コメント
得点シーンの前まではキックが全然うまくいっていなかったのですが、良いボールを蹴ることができれば中の人が誰かしら合わせてくれると思っていましたし、(袴田)裕太郎くんがうまく合わせてくれたので、自分のキックというよりは中の人に本当に感謝しています。

なかなか自分たちの思ったとおりにボールを奪えず、押し込まれる時間も多かったのですが、あの時間をゼロで抑えられたことは自分たちにとって大きかったですし、そこで崩れずに前半をゼロで折り返せたことは勝利につながった大きなポイントだと思うので、今回のように全員で体を張ることをベースとしてやっていければと思います。

後半は選手を交代してサイドに仕掛けられる選手を2人置いたので、その意図は分かっていましたが、自分自身もゴール前で判断が遅かったり、もっとシンプルにできた部分もありました。そういった選手が出てきたときに、もっとチャンスを増やしたかったですし、交代で入った選手の特長を自分がもっと引き出せれば良かったと思うので、そこは次の試合からやっていきたいです。

今日は勝つことができましたが、まだまだ勝ち続けなければいけない状況は変わらないですし、次の試合を勝たなければ意味がないので、本当に気を引き締めて、次の試合に向けて良い準備をできればと思います。
前半から枠内のシュートもありましたが、DFの選手たちも最後まで体を張ってくれてコースも限定されていましたし、連携して守れた感覚はすごくありました。僕のところに来るときにはコロコロの球もありましたし、本当にチーム全員で守り切ることができたと思います。

体をズラしながらセービングする練習をやっていたので、それがうまく自然に出た場面もありました。力をうまく抜いて反応もスムーズにできましたし、前半のセーブがあったことで試合を通して落ちついてプレーできたと思います。

無失点が2試合続いていますが、今は後ろが守りやすい感覚はあるのかなと思います。常に原崎監督が言っている、コンパクトにすることであったり、ボールサイドに寄ることであったり、そういった声を掛け続けましたし、バランスの良くやれたと思います。

次の試合がとても大事ですし、次の試合に負けてしまうとこの2連勝の意味がなくなってしまうので、次こそ必ず勝って、残りも全部勝って残留したいです。
前節でカイケ選手が警告をもらったときに次の試合に出れないことはわかっていましたし、「自分を使ってもらったら何としても結果を残したい」と思っていたので、それが今日このような結果になって非常にうれしく思います。

90分間を通して、常に僕たちがイニシアチブを取ってプレーできて、点を取れたら最高な展開ですが、相手ありきの試合で、決してその狙いどおりにはいかないのがサッカーです。ただ、そういったときに何ができるかが非常に大事で、今日に関しては相手にボールを持たれる時間はありましたが、志村選手を中心に前線の選手も含めて、全員で耐えるところは耐えるということができていたので、そこは結果につながった要因かなと思います。

ゴールシーンの前のコーナーキックで僕の狙いどおりのところにボールが来て、しっかり押し込むことができれば点が取れていたのですが、そこで決め切ることができなかった悔しさが残っていました。次は点を取りたいと思っていた中で、CKのボールが僕の頭上を越えたときに袴田選手が折り返してくれるという信頼もありましたし、袴田選手は折り返しが得意なので、ゴール前に行けば何かあるかなと思ってそこに飛び込んで、うまく押し込むことができました。

連勝はしましたがまだ何も成し遂げてないですし、今まで僕たちが落としてきた勝点は非常に多いので、今日の試合で一喜一憂せず、もうこの瞬間から山口戦に向けて、全員が良い準備をしていきたいです。

決して今まで頑張っていなかったわけではないですし、何かを劇的に変えたわけではありません。ただ、サッカーは不思議で少しの歯車が合えば何か起きますし、逆に少しズレたら一気に崩れることもある中で、今は守備も攻撃も少しずつうまくいっている状態が続いているだけであって、僕たちはもちろん過信してはいけないですし、過信できるほどの順位にはいないので、だからこそ浮かれずに、ベクトルを自分たちに向けて次に向かってやらなければいけないと思います。

僕たちはもう勝ち続けなければいけません。ただ、この状況を作ってしまったのも僕たちで、この状況を変えられるのはほかの誰でもなく、今、大宮アルディージャにいる僕たちなので、次の試合で「俺たちは変わったぞ。戦えるぞ」という強い集団を見せれるように、この瞬間からまた良い準備していきたいです。
フォトギャラリー

(写真:早草紀子)

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