第103回 天皇杯 3回戦
2023.7.12 [WED] 19:00 ヨドコウ

C大阪

  • 59' 上門 知樹
  • 65' 上門 知樹
  • 82' レオ・セアラ
3 - 1
0 前半 0
3 後半 1

大宮

  • 85' 柴山 昌也
試合経過
監督コメント
群馬戦は早い時間に失点したことで、リスクを冒して前に行かなければいけない状況になってしまい、プランどおりに試合を進めることができませんでした。攻撃の部分で、もう少し怖がらずに差し込んでいけるシーンはあったと思いますが、どうしても手堅く、大事に行き過ぎてしまった印象がありますし、もっと積極的に仕掛けていく必要があったと感じています。ただ、人数がいてもコンビネーションを含めゴールに迫るところまで持って行くことはできているので、そこは自信を持ってプレーしてほしいです。

相手はカテゴリーが上のチームですし、この試合は自分たちがいまどれだけできるか、チャレンジするだけだと思っています。何ができて何ができないのか、差があるのか差がないのか、それは思い切って挑まなければわからないですし、試合に勝つために、いま自分たちができることを出し切れるようにやっていきたいです。

C大阪は、チームとしても一人ひとりでも、強度もクオリティも高いチームという印象です。相手よりも速く、いい準備をしなければ捕まりますし、相手に対してしっかりチームでプレッシャーを掛けなければボールは奪えないと思いますが、そこは我々としても挑戦したいと思います。

準備期間が2日間しかなく、この暑さや、アウェイで試合が続くことを含めても、ここまでで一番ハードな連戦になると思います。この厳しい環境、厳しい状況だからこそ、思い切って戦えればと思います。
選手コメント
天皇杯2回戦の千葉戦では途中からの出場でしたが、あまり緊張することもなく、いつもどおりスムーズに試合に入ることができました。3回戦はC大阪との対戦ですが、技術が高くて強いチームという印象があります。個人的にはすごく楽しみにしていますし、自分がどこまで通用するか試したい気持ちもあります。

いまのチーム状況であったり、連戦で試合が続いていることを考えると、この天皇杯は自分個人としてもすごくチャンスだと思っていますし、ここで自分の価値をどれだけ示せるかが大事になってくると思うので、強い気持ちで臨みたいです。自分ができることをしっかりやって、チームの勝利に貢献できるようにやっていきたいです。
群馬戦は、防ぎようのない場面があるのはしょうがないですが、それでもなるべく相手にチャンスを与えないという部分で、自分たちのやり方をもっと整理しなければいけないと感じたゲームでした。前半は後ろに重くて、前にボールを運べる回数が少なく、ミスも多くありました。攻撃でもっと厚みを出せれば良かったですが、チャンスは作れていても自分たちの質の問題で点を取ることができなかったので、もっと工夫してこじ開けられるようにやっていきたいです。

個人としては、もっと前に出れる機会がありましたし、つながりで崩すことも含めて、特に前半はその機会をもっと作れたと思います。ボールを呼び込むこともそうですが、一人ひとりが「こうしていきたい」というプレーをどんどん出していくことが必要だと思います。そういった部分で自分が元気印ではないですが、チームのアクセントになれる選手になっていきたいです。

いまはどんな大会でも勝利が必要な状況なので、勝って勢いをつけたいです。準備期間は短いですが、チームとしてやることは変わらないので、あとはメンタリティのところで、チームとしても個人としても「やるしかない」という覚悟を持って、フレッシュに試合に入っていける準備をして臨みたいです。
メンバー

スターティングメンバー

GK 31 清水 圭介
DF 2 松田 陸
DF 6 山中 亮輔
76'
DF 22 マテイ・ヨニッチ
DF 33 西尾 隆矢
MF 4 原川 力
76'
MF 17 鈴木 徳真
MF 27 カピシャーバ
68'
MF 41 中原 輝
81'
FW 7 上門 知樹
FW 38 北野 颯太
68'

控えメンバー

GK 1 ヤン・ハンビン
DF 29 舩木 翔
76'
MF 5 喜田 陽
MF 11 ジョルディ・クルークス
81'
MF 13 清武 弘嗣
76'
FW 9 レオ・セアラ
68'
FW 20 加藤 陸次樹
68'

監督

小菊 昭雄

スターティングメンバー

GK 35 南 雄太
DF 5 浦上 仁騎
DF 22 茂木 力也
72'
DF 34 大森 理生
DF 43 市原 吏音
DF 46 貫 真郷
MF 7 小島 幹敏
MF 14 三幸 秀稔
62'
MF 31 阿部 来誠
62'
MF 39 泉澤 仁
FW 9 中野 誠也
72'

控えメンバー

GK 50 若林 学歩
DF 3 岡庭 愁人
72'
MF 6 大橋 尚志
MF 32 高柳 郁弥
62'
MF 48 柴山 昌也
62'
FW 19 アンジェロッティ
FW 23 矢島 輝一
72'

監督

原崎 政人
試合詳細
19 シュート 9
4 GK 14
6 CK 5
4 直接FK 8
0 間接FK 0
0 PK 0
試合データ

主審

荒木 友輔

副審

船橋 昭次

副審

馬場 規

第4の審判員

山口 隆平

入場者数

3,544人

天候

晴、弱風

ピッチ状態

全面良芝

気温/湿度

29.2℃/75%

HIGHLIGHT

史上最年少デビューなど若手起用も3失点、柴山が1点返すも及ばず
天皇杯3回戦は、J1で上位を争っているC大阪との対戦だ。会場は、相手のホームであるヨドコウ桜スタジアム。連戦のリーグの合間を縫う日程で主力を使いにくい状況下、原崎監督は、若手を多く起用した。GK南、最終ラインは右から貫、大森、浦上、市原、茂木。U18所属で2種登録のDF市原吏音は、クラブ史上最年少となる18歳5日でのトップチームデビューとなった。中盤は、右から阿部、三幸、小島、泉澤。天皇杯2回戦で途中出場を果たした高卒ルーキーのMF阿部は、公式戦初先発。前線は、中野がワントップを務めた。

試合の序盤、ハーフウェーラインの少し後ろに守備ブロックを作り、相手の攻撃を待ち構えた。中盤のプレスを嫌がって相手がバックパスをすれば、全体を押し上げて敵陣で守備。中野がGKや相手最終ラインにスライディングタックルを仕掛ける場面が立て続けに見られた。

ショートカウンターの機会も生じ、4分にはMF阿部がシュートを放った。相手は左サイドに位置する外国籍選手カピシャーバを起点にしようとサイドチェンジなどでボールを渡すが、貫と大森がマークを受け渡しながら、どうにか対応。

しかし、J1で戦う相手の優位性は強かった。少しずつ押し込まれ、左右からのクロスに脅かされた。23分には相手のミドルシュートがクロスバーを直撃。相手をけん制したいが、ボールを奪ってもなかなか効果的に敵陣に入ることはできず、24分に中野がシュートを打った場面以外はゴールに迫ることができなかった。

目指していた形が一度しか作れず、原崎監督は「攻撃でまったくボールを動かせなかった。パスを受ける準備も遅く、外から見ていると受ける気がないように見えるシーンがかなり多かった」と厳しい評価で振り返った。

40分にはアーリークロスをゴール前で合わされるピンチもあるなど苦しい展開ではあったが「途中から相手の応援も自分の応援に聞こえた」と高揚感を漲らせつつ、冷静にマークとスペースをカバーしていた高校生の市原がクロスを何度も弾き、無失点で前半を終えた。

後半は、いきなりクロスからシュートを打たれるピンチ。守備陣形をコンパクトにしてはいたが、相手のボランチにフリーでボールを持たれ、質の高いパスを送り込まれた。苦しい展開が続く中、59分に自陣右サイドを崩され、低いクロスから先制点を奪われた。

62分にMF柴山、MF高柳を同時に投入。直後、高柳が左からクロスを上げたり、泉澤との連係でゴール前へ侵入したりするなど反撃したが、65分には自陣左サイドを素早い連係で攻略され、クロスをワンタッチシュートで合わされて失点。

中野は「なかなかボールを保持することができなかった。前線で溜めを作れなかったのは課題だと思う。それでも前半は耐えていた分、後半早々の失点と立て続けの失点は、思い描いたものではなかった」と悔しがった。

72分にFW矢島、DF岡庭を投入すると、柴山が得意のドリブルで何度もカウンターを仕掛けるなど攻撃場面も出てきたが、落ち着いて攻撃を組み立てる相手を止められなかった。

82分に相手のCKから失点。オープンな展開になった終盤、柴山が85分に小島のパスからドリブルで縦に持ち込み、利き足ではない右足のシュートで1点を返したが、反撃もここまで。1-3で試合は終了。天皇杯の3回戦敗退が決まった。

次戦は、明治安田J2第26節の栃木戦。中野は「引きずっては、ダメ。まず中3日で次の試合に準備して、1試合1試合。ファイトする部分はもっと見せないといけないし、意識してやっていきたい」と気持ちをリーグ戦に向けた。

7月後半は、栃木(20位※順位はすべて第25節終了時点)、水戸(18位)、金沢(21位)と下位の直接対決が続く。今季は終盤に直接対決が残されていない可能性が高く、残留争いを勝ち抜くために極めて重要な3試合となる。

(総評:平野 貴也)

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監督コメント
平日のアウェイゲームでしたが、たくさんのファン・サポーターの方に来ていただいた中で、このような負け試合を見せてしまったことを苦しく思っています。

特に前半は、やろうとしてるサッカーができませんでした。まだまだ修正するところがたくさんありますし、まずは戦わなければ試合に勝つことはできません。

前半の攻撃のところでは、自分たちがどこで受けたいかという部分が出せなかったですし、準備も遅かったです。失点こそ防げていましたが、あれだけボールを持つ時間がなければ、間違いなく後半に歪みが来ます。後半はボールの動かし方などを少し修正しましたが、それでもメンバーを代えるまではあまりゲームが動きませんでした。メンバーを代えて少しボールを持つ時間は増えましたが、先にスコアを動かされてしまいましたし、C大阪はクロスが多いのがわかっていて警戒していた中で、クロスでやられてしまったことは悔しいです。
選手コメント
なかなか自分たちがボールを保持することができなかったゲームでした。前半はしっかり耐えることができましたが、後半早々に失点し、立て続けに追加点を許してしまい、自分たちの思い描いたとおりに試合を進めることができませんでした。

相手にやらせないという部分はチームで大事にして臨んだ中で、そこはできていたのかなと思います。ただ、ボールを奪ったあとに逆サイドに展開したい意図があったのですが、そこはミスが多かったですし課題だと感じています。

敗戦を引きずってしまってはダメですし、また中3日ですがしっかり準備したいです。今月は残り3試合で下位チームとの直接対決もありますが、1試合1試合でファイトする部分を見せなければいけないですし、チームとしてやっていきたいと思います。
J1の上位のチームが相手ということで、ボールを持たれることや守備の時間が長くなることは、自分の中でも予想していましたし、ある程度は想定どおりの試合運びになったと思います。その中で、前半を無失点で抑えられたことは、自分にとってもポジティブな点だったと思います。ただ、後半に疲れが出てきて足が止まって失点してしまったことは、チームだけではなく、僕個人の課題だと感じています。

トップチームでの公式戦初出場になりましたが、不安はなかったですし、緊張もしなかったです。うまく周りの選手とコミュニケーションを取れたので、自信を持ってプレーできました。今日は多くのことを収穫できましたが、課題としては個人で守れるようにならなければいけないと感じました。

最年少だからこそ、一番下の自分が頑張ってチームを引っ張っていければ、もっとチームが活性化すると思います。厳しい状況にあると思いますが、U18でもトップでも、自分が頑張ってやっていければと思います。

今日はもっとできたと思いますし、もっと自信を持って侵入したり、相手を倒したりできたと思います。課題が残る試合でしたが、よりモチベーションが上がりましたし、J1のチーム相手に自分のいまの立ち位置がわかりました。U18では余裕を持ってプレーできると思いますし、圧倒的な差を見せて自分は違うぞというところを見せつけられるようにやっていきたいです。
相手がJ1のチームということはそこまで気にしてはいませんでした。得点も増えてきている中で、個人として勢いが出てきていると感じていましたし、やれる自信はありました。

もっとできたなというよりは、ゴール以外にも得点のチャンスが自分自身にあったので、そういった場面を決めなければいけなかったですし、決められていればこのゲームを自分が変えることができていたと思うので、1点では物足りなかったと感じています。

J1のチームが相手でも自分の持ち味は出せたと思いますし、得点という結果を残せたことは良かったですが、その中でもチームを勝利に導かなければいけないですし、リーグ戦がまだ続く中で、自分の得点であったり自分がきっかけを作ることで、残留に導いていきたいです。
フォトギャラリー

(写真:早草紀子)

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