JリーグYBCルヴァンカップ 準々決勝 第1戦
2016.8.31 [WED] 19:00 NACK

大宮

  • 23' マテウス
  • 87' 家長 昭博
2 - 1
1 前半 0
1 後半 1

横浜FM

  • 71' 金井 貢史
試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 加藤 順大
DF 13 渡部 大輔
DF 2 菊地 光将
DF 3 河本 裕之
DF 20 大屋 翼
MF 15 大山 啓輔
90'
MF 18 横山 知伸
MF 16 マテウス
MF 14 清水 慎太郎
85'
FW 7 江坂 任
77'
FW 41 家長 昭博

控えメンバー

GK 50 松井 謙弥
DF 4 山越 康平
DF 5 沼田 圭悟
MF 10 岩上 祐三
90'
MF 39 泉澤 仁
77'
FW 8 ドラガン ムルジャ
85'
FW 11 播戸 竜二

監督

渋谷 洋樹

スターティングメンバー

GK 1 榎本 哲也
DF 13 小林 祐三
DF 22 中澤 佑二
DF 5 ファビオ
33'
DF 24 金井 貢史
MF 28 喜田 拓也
MF 7 兵藤 慎剛
MF 20 マルティノス
90'
MF 11 齋藤 学
MF 25 前田 直輝
59'
FW 16 伊藤 翔

控えメンバー

GK 21 飯倉 大樹
DF 4 栗原 勇蔵
33'
DF 15 新井 一耀
MF 29 天野 純
FW 19 仲川 輝人
90'
FW 17 富樫 敬真
FW 9 カイケ
59'

監督

エリク モンバエルツ
試合詳細
16 シュート 4
5 GK 11
2 CK 2
8 直接FK 15
3 間接FK 2
0 PK 0
試合データ

主審

高山 啓義

副審

中井 恒

副審

穴井 千雅

第4の審判員

柿沼 亨

入場者数

6,283人

天候

晴、中風

ピッチ状態

全面良芝、乾燥

気温/湿度

28℃/51%
初の準決勝進出に向け、マテウス&家長のゴールで先勝
まだ見ぬ世界へ、一歩前進だ。2005年以来11年ぶりにノックアウトステージ進出を果たしたJリーグYBCルヴァンカップ準々決勝第1戦は、横浜FMをホームに迎えて行われた。

序盤は探り合いが続いた。明治安田生命J1リーグ 2ndステージ第10節から中3日の連戦で先発選手を大幅に入れ替えて臨んでいるため、連係を取るのに時間が掛かった印象だ。しかし、その中で着々とテンポアップに励む選手がいた。ボランチの大山だ。

6/11・新潟戦以来となる先発で「相当、気合いが入っていた」と話した背番号15は、周囲へ指示を積極的に飛ばして展開を改善。普段、中盤のサポートに下りるプレーの多いFW家長に対しても、前に残ってほしいと注文した。大山は「中盤まではスムーズに展開できていたので、アキさんには、相手が一番怖がる最終ラインとの勝負をしてほしかった」と理由を話した。

狙いは、23分に実を結んだ。家長が相手最終ラインの抜け出しを狙ったところへ、大山がロングパス。「自分がいたスペースに走って来る選手は見えていた」という家長がヘディングで後方へボールを残すと、マテウスが走り込んで相手との競り合いを制した。そして、パスフェイクで相手の股を抜くと、鮮やかな弧を描くミドルシュートでゴールネットを揺らした。

マテウスは序盤から、精力的なプレスバックで何度も相手ボールを奪って守備でも貢献。そのたびに沸いた声援に対して「みんなの大きな声援が励みになった」と、後押しされるかのように勢いのあるプレーを持続させた。先制後は、改善されたチーム全体の連係面で相手を圧倒。右サイドバックの渡部のクロスからFW江坂のヘディングシュート、大山が蹴ったFKのこぼれ球に家長が詰めるシーンなど攻勢が続いた。

後半に入っても勢いは止まらず、55分に前線で清水のボールカットから家長がシュート。56分にはマテウスのクロスに左サイドバックの大屋が飛び込み、70分には渡部のクロスを江坂が頭で狙った。しかし、チャンスを逃し続ければピンチがやって来る。71分、横浜FMの左サイドバックの金井に同点ゴールを決められてしまった。

ルヴァンカップのノックステージは、決勝戦を除いてホーム&アウェイの合計スコアで争われる。2試合の合計スコアが同じ場合はアウェイゴールが多い方が勝利し、第2戦がアウェイのため、ここで引分けると不利だ。大きく気落ちしそうな展開となったが、渋谷監督は泉澤、ムルジャを投入して攻撃の意志を明示した。

何より、横浜FMには苦い思いをさせられてきた。今季の2度の対戦では、いずれも先制しながら終盤に追いつかれて勝利を逃した。3度目の正直で、何としても勝ち切りたい相手だった。強い思いがプレーに表れた。試合終了間際の87分、相手のドリブルの勢いを大山が懸命なスライディングで止めると、ボールを奪った横山のパスを受けた家長が気持ちを込めたパワーショットで相手GKの正面を破り、決勝点をたたき込んだ。

2-1での勝利となったが、まだ本当の勝負はついていない。アウェイゴールを奪われたこともあり、中3日で迎える第2戦も油断はできない。渋谷監督は「まだ半分が終わっただけ。次の試合が90分だろうが(合計スコアで並んで延長戦に入って)120分だろうが、PK戦になろうが勝つ気持ちで向かう」と、兜の緒を締め直していた。

ばん回を期する相手をもう一度破り、リーグカップ戦で初の準決勝進出を成し遂げたい。クラブの新しい歴史を刻むところを、多くのファン・サポーターとともに見届けたい。

(総評:平野貴也/写真:早草紀子)

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監督コメント
監督 渋谷 洋樹
今日は平日のナイトゲームで、8月最後の公式戦でした。マリノスさんとの対戦は2試合続けて1-1でしたが、今日も最後まで足を止めずに粘り強く戦った結果、2-1というスコアで終えることができたと思います。最後の1点が、次のアウェイゲームに向かっていくための本当に大きな1点になりました。1失点していますし、準々決勝は半分が終わっただけですから、次で敗れてしまったら延長やPKまで戦わなければいけなくなります。今日いらした6,000人以上の方が結果に喜んで帰っていただいたと思いますが、次も勝利できるように全員で準備してアウェイでも勝ち、本当に喜んでいただける結果を残したいと思います。

ゲーム内容については、メンバーを何人か入れ替えて臨みましたが普段と変わることなく、良い準備をしてくれた選手たちがピッチで躍動していたと思います。追加点が取れず、残念ながら1-1になってしまったのは反省点ですが、それでも何度も何度もチャンスを作り続けている彼らの勝ちたいという気持ちを、アウェイでもしっかりと出してアグレッシブな戦いをしたいと思います。準備期間は中3日しかありませんが、良いコンディションと良いメンタル状態で臨めるように次に向かっていきたいです。

Q.重要視していたビルドアップに関して、出来はいかがでしょうか。
マリノスさんに連戦の疲れがあったのか、前半は後ろに重心を置いて構えて守備をしてくれた分、しっかりとボールを動かすことができました。良いポジションニングができたことで、普段からトレーニングしているイメージを持つことができ、チャンスを作り出せていました。1点取れないかと考えていたところでマテウス選手のファインゴールが決まり、選手たちの気持ちが楽になったと思います。良いゲームをしていても得点が奪えないと、今日も1つのミスでカウンターを受けていた場面は複数ありましたし、そこで得点を奪う能力をマリノスさんは持っています。ですから、先制点を取れたことが良いビルドアップの継続につながったと思います。イメージ通りの攻撃も数回出ていましたし、その部分に関しては良かったと思います。

Q.11年前は先手を取られましたが、今回は勝ってアウェイに乗り込むということで、どんな意識で戦いますか。
まだ前半戦が終わったに過ぎませんし、マリノスさんは逆転する能力を持っているチームです。とにかく、ここまでやってきたことを出していくしかありませんから、3日間の準備でフィジカルコンディションとメンタルをしっかりと整えていきたいです。今日もカウンターを受けたり、守備のオーガナイズを崩されたりしましたので、相手に得点を与えずに我々がチャンスをモノにするという部分のイメージを、もう少し付けていければと思います。後がないマリノスさんは前線からプレスに来るでしょうし、しっかりとボールを動かしてゲームをコントロールしていければと思います。甲府戦や先日のマリノス戦では最後の時間にやられていますが、今日は選手たちが良いゲームコントロールをしてくれていました。しかし、それでも少しチャンスを与えてしまっていたので、次も試合の締め方が問われる展開になった際はしっかりと意識していきたいですし、得点を奪う準備をしてきたいと思います。半分が終わったところで満足せず、次が90分で終わるか分かりませんが、120分になろうがPKになろうが、勝ちたいという気持ちを前面に出して戦いたいと思います。

Q.アウェイゴールを1つ奪われましたが、次戦で意識する点や影響する点はあるのでしょうか。
いえ。我々は勝利を目指していきますから、1失点したことが逆に集中力を高めると思います。2-0だとまた違ってくると思いますし、この1点を相手にとってプラスにさせないような安定した戦いをしたいです。今日も前線から良い守備をしてくれましたので、それを忘れずに戦いたいと思います。後ろに引いたらやられてしまうでしょうから、しっかりとラインコントロールをして高い位置を保って戦うこと、そしてボールを持ったら相手の力を削ぐようにしっかりと回さなければいけません。2-1は難しい展開かもしれませんが、我々は勝利して次に臨んでいけますから、仮に1点を奪われても取り返せば良いわけですし、1得点を挙げるためにもスタートからアグレッシブに戦っていくことが大事だと思います。
選手コメント
GK 1 加藤 順大
NACKは自分たちの城ですから、絶対に勝つんだという気持ちで試合に臨みました。攻撃はスムーズにボールを動かせていたし、そのままいければと思っていましたが相手も対策を立ててきます。一度は追いつかれましたが、ディフェンス陣では絶対に追加点を与えないようにしようと声を掛け合っていました。次はアウェイですが、勝てば必ず上に進めますし、いつも通り一戦必勝で臨みたいと思います。
MF 15 大山 啓輔
前回スタメンだった新潟戦は前半で交代したので、今日はその悔しさを晴らしたいと思っていました。後半の立ち上がりに相手が勢いを持って来たときに、試合を落ち着かることができれば理想的でしたが、1失点してしまったのは反省点です。ただ、その後粘り強く戦って2点目を奪えたことは収穫だと思います。

次はベスト4に向けた戦いになりますが、アウェイに来てくれるサポーターの皆さんに勝利を届けられればと思います。
MF 18 横山 知伸
前半はチームとしてボールを握れる時間が長かった中で、渋谷監督も良いポジションニングをしようと話していましたし、自分と啓輔が2人で同時に上がらないように声を掛け合ってリスク管理をしていました。決勝点につながるカットができて良かったです。次の結果次第では今日の勝ちも意味がなくなってしまうので、ベスト4に進めるようにアウェイでも勝ちにいきたいと思います。
MF 41 家長 昭博
決勝ゴールをあげることができてうれしいです。先制点を奪うことができ、内容は決して悪くないと感じてはいましたが、2点目を奪えればと思っていました。今日は勝つことができましたが、スコアは2−1ですし、試合前に思っていた通り接戦となりました。次の試合の結果によっては今日の勝ちは意味がなくなってしまいます。勝ち上がっていけるようにベストを尽くすだけです。
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