明治安田J3リーグ 第3節
2024.4.21 [SUN] 13:00 とうスタ

福島

  • 84' 堂鼻 起暉
1 - 2
0 前半 0
1 後半 2

大宮

  • 76' 市原 吏音
  • 80' 泉澤 仁
  • 福島中央テレビ
  • Lemino
試合経過
監督コメント
ルヴァンカップの名古屋戦が今シーズン初めての公式戦での敗戦になりましたが、もう一度自分たちがプレシーズンからやっていること、核になっていることを確認して、次の試合に臨みます。

名古屋戦では、フィジカル的にも疲労している選手がいる中で、あの試合で勝つ確率が高い、フレッシュな選手をベースに戦いました。収穫としては、あのようなプレッシャーがある中でのゲームで長い時間プレーできた選手もいますし、ピッチを踏めた選手もいるので、その中で何ができて何ができないかということをはっきり認識できたことが、チームにとっても本人にとっても良かったことだと思っています。

福島は大事にしているプレーのテンポがあるチームで、寺田監督が川崎フロンターレ出身ということで、すごく似たテンポを感じるチームです。とはいえ、お互いにピンチとチャンスが交差する中で、いかにチャンスでしっかり結果を出してピンチのところで対応するかという点に尽きると思うので、できるだけ多くのチャンスを作り出して、ピンチをなるべく防げるような、そういった準備をして臨みたいと思います。

連戦の最後の試合にはなりますが、どのゲームも勝点3を狙っていっていますし、とりわけ選手たちは平常で、このゲームが決勝戦というわけではないので、いつもどおりに目の前の試合を、目の前のワンプレーをベストでやっていけるように、しっかり準備したいと思います。
選手コメント
「明治安田Jリーグ月間ヤングプレーヤー賞」は特に意識していなかったのですが、評価されることはうれしいことですし、自分一人の力では受賞できなかったと思うので、チームの全員に感謝の気持ちを忘れないことと、チームが上位にいることがあのような賞につながったと思うので、そこはチームとして取った賞なのかなと思います。

ルヴァンカップの名古屋戦を振り返ると、チームとしての層の厚さが必要だと感じました。これから連戦であったり怪我人が出たりしたときに、誰かがいないからできないとか、この人がいないとサッカーが変わってしまうというのは、頂点を取るチームに相応しくないと思いますし、誰が出ても強い大宮を作っていく上では、もっとチーム全体がやらなければいけないと感じました。

リーグ戦でまだ負けていないということは良いことですが、自分たちは引分けは狙っていないですし、すべて勝つつもりでずっとやってきているので、負けないことは大切ですが、引分けでOKではないので、いかにもっと勝利にこだわることができるかだと思います。少しずつ緩みとかも出てきてしまうと思うので、そこはチームで今一度引き締めてやっていきたいです。

個人としてはまだまだ全然足りていないですし、自分では「明治安田Jリーグ月間ヤングプレーヤー賞」に値する活躍はまだできていないと思っています。もっともっと自分自身に期待するというか、やらなければいけないことは多いなと思っています。

福島はボールを大切にするチームという印象です。大関選手は代表でも一緒にやっていて、特徴もわかっています。相手には大宮にも在籍していたヤマさん(山田将之)や(矢島)輝一くんもいるので絶対に負けられないですし、相手は自分たちに対して相当なパワーと勢いを持って試合に入ってくると思いますが、受け身にならずに自分たちから果敢に攻めて必ず勝ちたいと思います。
ルヴァンカップの名古屋戦は、敗れはしましたが勝利できるチャンスもあった試合だったと思います。自分のポジションのところで少し落ちて左利きを生かしてビルドアップのサポートをすることであったり、全体が下がるぶん前に行く回数は減りますが、そこを一回で仕留め切る力をつけることなど、もし自分が入ったらというイメージを持ちながら、試合を観ていました。難しい試合にはなりましたが、前半の最後での失点であったり、時間帯を考えてプレーすることなども含めて、まだ足りなかったと思います。

個人としては試合に出るごとに、自分ができることは増えてきたかなと思います。ただ、まだ数字で結果を残すことができていないので、自分のアシストやゴールでこれからもっとチームに貢献できればと思います。

リーグ戦は難しい試合がずっと続いていましたが、それでも負けることなく、引分けはあったものの難しい試合でもしっかり勝つことができているので、この調子で勝ちながらチームとしてもっと修正していけたらと思っています。

福島はつなぐところを特徴としているチームだと感じています。まずは1つアシストをしてチームを勝たせられるように頑張ります。
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 吉丸 絢梓
DF 3 松長根 悠仁
DF 2 山田 将之
DF 4 堂鼻 起暉
DF 6 秋山 陽介
MF 41 上畑 佑平士
85'
MF 17 針谷 岳晃
MF 14 大関 友翔
81'
FW 40 樋口 寛規
81'
FW 18 矢島 輝一
69'
FW 10 森 晃太
69'

控えメンバー

GK 22 山本 海人
MF 5 大森 博
MF 30 加藤 匠人
85'
FW 7 塩浜 遼
69'
FW 9 澤上 竜二
81'
FW 19 清水 一雅
69'
FW 20 城定 幹大
81'

監督

寺田 周平

スターティングメンバー

90'
70'
70'
90'

控えメンバー

90'
MF 8 高柳 郁弥
90'
70'
70'
FW 10 シュヴィルツォク
70'

監督

長澤 徹
試合詳細
8 シュート 14
16 GK 9
5 CK 4
11 直接FK 10
1 間接FK 0
0 PK 0
試合データ

主審

岡 宏道

副審

関谷 宣貴

副審

若宮 健治

第4の審判員

佐藤 宥

入場者数

1,959人

天候

晴、弱風

ピッチ状態

全面良芝

気温/湿度

21.7℃/20%

HIGHLIGHT

アウェイで勝ち切り、首位独走を加速
ルヴァンカップ2回戦でJ1名古屋に完敗した大宮は、中3日で未消化分の明治安田J3第3節を戦った。

目標であるJ3優勝へ向けて、今季の公式戦初黒星をどう生かすのか。名古屋戦でプレーしてアウェイ福島戦でもメンバー入りしたのは浦上、加藤、濱田、貫、中野克、泉澤、高柳、シュヴィルツォクの7名。気持ちの整理も必要となるこの一戦では、選手たちのリバウンドメンタリティにも注目したい。

ここまで4-2-3-1と3-5-2を使い分けている長澤監督は、4-3-3の福島に対して3バックの後者を選択。最後尾に笠原、最終ラインは中央に市原、右に村上、左に浦上。下口が右のワイドに張って、左には泉。アンカーに小島、インサイドハーフはアルトゥール シルバと石川。前線で藤井と杉本が並んだ。

立ち上がり、先発4試合目のシルバが存在感を発揮する。果敢な攻め上がりからミドルシュートを放ち、出足の鋭いインターセプトも披露。10分、昨季まで大宮に在籍した矢島のヘディングはヒヤリとしたが、その後はしっかりとボールを回して主導権を握った。

大宮の最初の決定機は22分。藤井が高い位置でボールを持ち、右に流れた杉本へ。味方の攻撃参加を待った丁寧なクロスに対し、ファーサイドを駆け上がった泉がボレーで合わせる。流れるような展開からの美しいフィニッシュだったが、ボールはゴールの左に外れた。

両チーム無得点のまま試合は進むが、大宮はインサイドハーフのシルバと石川が高いポジションを取り、セカンドボールを拾いながら相手を押し込んでいく。時折り繰り出される福島のカウンターを冷静に防ぎ、右の下口、左の泉がサイドから仕掛け、ゴールを目指した。

先制点を奪えなかったとはいえ、1分のアディショナルタイムを含め相手にチャンスらしいチャンスは作らせず、ともにスコアレスで前半を折り返した。

後半も試合は大宮のペースで進んだ。50分、左サイドで杉本のパスを受けた泉が縦に突破して、左足で中央へクロス。ゴールエリアまで詰めた石川がこれにヘディングで応えたが、ポストに阻まれてしまった。この決定機のあと、相手のCKとショートカウンターから笠原が2度セーブを強いられる場面はあったが、ゴール前での村上、市原の身体を張った守備もあり、スコアは動かない。

気温21度の暑さのなか疲れも見え始めたが、福島のカウンターは連動した守備で凌ぐ。3バックが粘り強く守り、中盤から前線にかけた選手たちは必死のプレスバックを繰り返した。

試合は、残り20分と少し。ここで長澤監督が動く。藤井、泉、シルバを下げて、シュヴィルツォク、泉澤、中野克を投入した。システムは4-4-2。4バックは右から市原、村上、浦上、下口。石川と小島がダブルボランチを組み、右に中野克、左に泉澤。前線に杉本とシュヴィルツォクが並んだ。

この交代が的中する。76分に「あれは即興です。(泉澤)仁くんが仕掛けてくれると思った」と語った中野克がCKを短く繋ぎ、受けた泉澤が得意のフェイントで縦へ。ゴールライン近くまでえぐってからのクロスを浦上が頭で叩き、跳ね返ったボールを市原が2度のシュートでゴールへねじ込んだ。

直後のピンチを中野克の身体を張った守備で防ぐと、80分には、自陣の右サイドでボールをキープしたシュヴィルツォクが大きくサイドチェンジ。これが泉澤に通る。背番号39は対峙した相手に勝負を挑み、カットインから右足を振り抜く。相手に当たったボールはGKを越えて貴重な追加点となった。

終盤、猛攻を仕掛けてきた福島にCKから1点を返されたものの、市原に代えて貫、石川に代えて高柳をピッチに送り、1点のリードを守ってゲームを締めくくることに成功した。

試合後、長澤監督は交代選手の活躍による勝利に「仁とかクバ(シュヴィルツォク)とか長い間戦列を離れていた選手たちが、しっかりプレーできた」と手応えを口にしながらも「本当に強いチームを目指すなら、あそこの怖さは学ばないと」と、失点シーンに対する反省も忘れなかった。また、殊勲の泉澤は「気持ちで押し込んだゴールでした。名古屋戦でプレーしたことで今日は怖さがなかったので、思い切りプレーできましたし、チームの勝利に貢献できたのでホッとしました」と、笑顔を見せていた。

今日の結果によって、リーグ戦はJ3全20チームの試合数が10試合で並んだ。長澤監督は「10試合を終えたとき追われる立場か、追う立場か、離れた状況で一歩一歩近づいていくことを狙うのか、戦い方が決まる」と語ってきた。開幕から10試合無敗を守り、2位の沼津に勝点4差をつけて単独首位の大宮は、まさに追われる立場。まだまだ先は長いが、気持ちと勢いを持続して、走り続けたい。

(総評:粕川 哲男)

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監督コメント
1,000人近くの大宮のサポーターがスタジアムに来てくれて、ホームに近い雰囲気を作ってもらえたので本当に感謝しています。勝点3をしっかり手に入れて笑顔で帰ってもらえるので、ほっとしています。

ゲームの方は福島が寺田監督になって、非常にていねいに特徴のあるサッカーをしっかり構築しているということで、メインテーマは福島のテンポをコントロールするというところで、試合が終わったときに我々の方がボールを握っていないとおそらくこのゲームを持っていかれると考えてゲームをプランして入りました。

前半から速い攻撃のところの質がもう少しよければゴールをこじあけれたのかなとは思っていますが、そこの質でちょっとジャッジングせずにシュートを打ってしまったりとか少し幼い部分があって、それでゲームがあのような形で流れていったのかなと思っています。ただ、交代枠が5人なのでやっぱり5枚をどう編成してどうゲームチェンジしていくかというのが今のサッカーの流れなので、そういう意味では(泉澤)仁とかクバとか長い間ちょっと戦列を離れて怪我とかもあってずいぶん時間を要した選手たちが、公式戦でしっかりピッチに立ててプレーできて、仁に関しては結果もしっかり出ましたし、その一つ前のプレーでクバのチェンジサイドもあって、そういう意味では自信持ってコンディションを上げていってくれればと思います。

とはいえ、最後の失点のところは今ロッカーでも言ってきたのですが、本当に強いチームを目指すのであればあれをやってしまうとサッカーの怖さというか、あのまま押し切られてしまうチームもありますし、そこの怖さというのをもう少し学ばなければいげせん。競り合ってってやられたとかそういうのではなくて、結構フリーな場面を作っての失点だったので、映像はまだ見直してないんですが、積極的に今日みたいにアグレッシブにやりながらも、ディティールを失ってしまうと結果はついてこないので、そこをもう1回しっかり精査して次のアウェイ今治戦に向かっていきたいです。
選手コメント
自分の得点の場面はカウンターでしたが、気持ちで押し込んだゴールだったかなと思います。最初は相手の股を狙ったのですが、相手が滑ってきてうまく当たってくれました。

復帰戦になったルヴァンカップの名古屋戦は、まだ相手とか自分の状態というよりも自分の中の怖さと戦っている感じでした。ただ、あの試合でプレーできたおかげで今日は怖さがなくなって思いっきりプレーできました。少し前までは全力で走るのもキツかったのですが、本当によかったです。1週間で2試合やったので、やっぱりひさしぶりにやると疲れるなと思いました。

名古屋戦でプレーして自分の中での怖さがなくなったぶん、今日はドリブル突破は思い切って行こうと思っていました。怪我をしてすごく苦しかったですし、でもいろいろな人たちに助けてもらったので、本当にゴールという結果を残せてよかったなと、ほっとしています。

開幕から怪我人が多い中でも今いるメンバーで頑張ってくれていましたし、自分も怪我が治ったら少しでも関われたらなと思って観ていました。ここまで負けないできたので本当にすばらしいなと思います。やっと完全合流できたので、これから本当に競争が始まると思っています。
個人としてはいつもと違うポジションでしたが、(長澤)徹さんから言われていたことは僕がやりやすいようにしてくれてすごくシンプルだったので、思い切ってボールを取りに行くだけでした。ただ、そこで得点という目に見える結果を出していかないといけないので、そこはまだまだかなと思いました。

チームとしては、途中出場の選手が得点に絡めたというのは、シーズンを通してすごく大事なことなのでよかったです。課題は失点の部分だと思うので、映像をしっかり見直して、選手間でも個人としてもしっかり振り返らなければいけないなと思います。

アウェイまであれだけ多くのファン・サポーターの皆さんに来ていただいたことが本当にありがたいですし、勝って埼玉に帰るという状況を作れたことはうれしいですが、やらなければいけない課題であったり、見せてはいけないスキだったりがまだまだあるので、そういったところはもう一度引き締め直して、次の試合に向かっていかなければいけないなと思います。

しっかり休んで、また次の今治に対してどうやってパワーを持っていくかをしっかり考えて、オフ明けからまた1日1日を大事にして、一歩一歩成長していけるようにやっていきたいと思います。
得点シーンは、本当にたまたま自分の前にこぼれてきて、最初は弾かれてしまったんですが、あきらめずに足を振ったら入ったのでよかったです。

全体的に攻撃のときに個人に頼りすぎていたシーンが多かったので、もっと組織で崩せればよかったかなと思います。前半のうちに相手の守備の仕方をしっかり見て、そこにも対応できるようになっていかなければいけないと思います。

個人としては、ロングフィードの質とかをもっと高めていかなければいけないですし、1対1の守備の対応だったり、どこのポジションでもやれるようにだったりというのは自分に求められてくることだと思うので、もっと頑張っていきたいと思います。

今日は苦しくて耐えるゲームでしたけど、こういう試合を勝ち切れたことは自信にもつながるのでよかったです。連戦最後の試合だったのでいい締めくくりができたのかなと思いますし、次の試合も絶対勝ちます。
フォトギャラリー

(写真:早草紀子)

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