明治安田J3リーグ 第17節
2024.6.16 [SUN] 14:05 富山

富山

  • 88' 碓井 聖生
1 - 1
0 前半 0
1 後半 1

大宮

  • 82' アルトゥール シルバ
  • チューリップテレビ
試合経過
監督コメント
天皇杯の京都戦は、「細かいところをちゃんと押さえてアグレッシブにやる」というところをもう一回再確認したゲームで、ディティールのところでちょっとズレが出てしまったので、そこのバランスが一番大事だなということを感じさせられたゲームでした。

次節対戦する富山は、ルヴァンカップでJ1のチームに勝ったりと勢いのあるチームですし、ソリッドでスキがないチームだととらえています。起点がルーズボールであったり、お互いの競り合いのところになると思うので、それに対する反応と、それ以前にそこの部分の強度というのが一番ポイントになってくると思っています。

アウェイでの試合が続きますが、先週の金沢戦でもたくさんのサポーターが大宮から駆けつけて一緒に戦ってくれました。あの試合で逃げ切れたのも、点を取らせてくれたのも、どちらもサポーター側のエンドだったので、すごく恩恵を感じましたし、いつもありがたく思っています。

天皇杯に敗退したことでここからはリーグ戦のみになりましたが、一喜一憂せずに、目の前の勝負で勝点3を狙っていく、今までと変わらない形で、しっかりと次の試合に向かっていきたいと思います。
選手コメント
今、自分が連続してゴールを決められているというのは、やはりチームがしっかり戦うことができているからであって、自分個人というよりもチームでしっかりやるべきことをやって、それで毎試合毎試合、自分たちが成長できているということが一番大きいと思います。個人というよりは組織でちゃんと戦えているからこそ、自分も含めてゴールが生まれていると思いますし、結果としてチームのために貢献できているのかなと思います。

次節は自分が昨年まで在籍していた富山との試合で、富山にはいい思い出もいっぱいありますし、すごく住みやすい街でした。富山の街にも、富山のサポーターの方にも、すごく感謝しています。でも、今はもう大宮のユニフォームを着てプレーしているので、すべては大宮のためにという考えですし、自分がやれること、出せることをすべて大宮に注いで、この試合で勝てるようにやっていきたいと思います。

富山がどういうサッカーをしてくるか、それはしっかり分析して監督やスタッフからも情報を得ていますし、もちろん難しい試合になるということは皆が予想しています。ただ、相手が富山だから自分のメンタルがどうと言うことはなく、こういうシチュエーションはサッカーでは起きることで、去年まで同じチームで一緒にやっていてそれが今年は対戦相手になるということは、この世界ではよくあることです。ただ、自分がやるべきことであったり目標はそれで変わりませんし、この試合で自分たちがしっかり勝ちにいくということを意識して挑みたいと思います。
天皇杯の京都戦は、チームとしてやろうとしていたことがあまりできなくて、やっぱりJ1のチームが相手でいつもとやっている強度とかが全然違ったなと思います。いつもよりボールを持たれることは想定していましたが、割と前半はうまくいった方だと思います。

あのメンバーで普段から練習していたわけではなくて短い時間で合わせてこの試合に臨んだので、試合をやりながら、確認しながら進めていくようなところもありましたが、あまりいい状態でボールを受けられなかったかなと思います。個人としては、サイドで自分の良さを出せる場面もありましたが、その回数をもっと増やしていきたいです。

個人としては、ここから自分が試合に出るために守備をしっかりやることは大前提ですが、もっともっと攻撃で違いを出していければと思っています。

天皇杯に負けてしまって残っているのはリーグ戦だけなので、J3優勝を目指して、尚且つ、J2でどれだけできるかという土台をしっかり作っていかないと来シーズンが難しくなると思うので、ここからまたJ3でしっかり戦っていきたいと思います。

サポーターの皆さんもそうだと思いますが、僕たちもみんな勝つだけだと思っているので、次の富山戦はしっかり勝ちにいきたいと思います。
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 田川 知樹
DF 23 西矢 慎平
DF 2 脇本 晃成
DF 14 下堂 竜聖
51'
DF 4 神山 京右
MF 6 瀬良 俊太
MF 24 河井 陽介
67'
MF 8 松岡 大智
67'
MF 33 髙橋 馨希
MF 27 吉平 翼
67'
FW 10 マテウス レイリア
85'

控えメンバー

GK 31 齋藤 和希
DF 46 川上 優樹
51'
MF 16 末木 裕也
67'
MF 18 伊藤 拓巳
67'
MF 28 布施谷 翔
FW 9 碓井 聖生
67'
FW 11 松本 孝平
85'

監督

小田切 道治

スターティングメンバー

70'
70'
60'
86'

控えメンバー

86'
MF 8 高柳 郁弥
86'
60'
70'
70'

監督

長澤 徹
試合詳細
13 シュート 6
4 GK 14
12 CK 2
13 直接FK 9
1 間接FK 1
0 PK 0
試合データ

主審

瀬田 貴仁

副審

正木 篤志

副審

田邉 裕樹

第4の審判員

戸島 立晶

入場者数

4,011人

天候

晴、弱風

ピッチ状態

良芝

気温/湿度

30.3℃/41%

HIGHLIGHT

シルバの4試合連続弾も実らずドローに。
明治安田J3第17節は、富山に乗り込んでのアウェイゲームだ。

天皇杯2回戦で京都に敗れた大宮が狙えるタイトルは、J3リーグのみ。金沢、京都、富山と続く厳しいアウェイ3連戦だが、勢いを失うことなく残り22試合を走り抜け、必ずや頂点に辿り着きたい。

前節からのスタメン変更は一人。濱田に代わって市原が2試合ぶりに3バックの中央に戻った以外は、定着しつつある頼もしいメンバーがピッチに立った。GKは笠原。最終ラインは右から村上、市原、浦上。右のワイドに下口、左に泉。アンカーの位置に小島が入り、インサイドハーフはアルトゥール・シルバと石川。前線に藤井と杉本が並んだ。

キックオフ直後から相手にボールを持たれる時間が長く、9分、11分と立て続けにシュートを許した。右からカットインしてきた吉平、そして縦パスを受けた髙橋のフィニッシュだったが、どちらも守護神の笠原が反応。安定したキャッチングと左足を伸ばしてのクリアでゴールに鍵をかけた。

思うようにボールを握れない展開の中、20分過ぎには気温30度越えの条件下で飲水タイムが取られる。直後の富山のCKがゴール前を横切るなど危ないシーンが続き、大宮はゴール前までボールを運べない。27分、この日2本目の富山のCKは、髙橋の左足でのグラウンダーパスが吉平の足下へ届く。思わず目を瞑りたくなるような場面だったが、シルバが素早く身体を寄せてブロックした。

その後も、大宮はセカンドボールを拾うことができず、なかなか自陣から抜け出せない。38分の吉平のミドルシュートは笠原が懸命のセーブで防ぎ、直後のCKから吉平に許したヘディングシュートは石川が身体を投げ出しながら頭で弾き返し、なんとかゴールを死守した。

決定機を作れないまま迎えた前半終了間際、石川が粘ってつなぎ、藤井がドリブルで持ち込んでゴールに迫ったが、最後の局面での泉との呼吸が合わず、フィニッシュには至らなかった。そのまま前半が終了。相手にボールを持たれ、6本のCK、さらには9本のシュートを許した大宮は、11人全員で必死にゴールを守り抜くような45分間を過ごし、なんとかスコアレスでハーフタイムを迎えた。

48分、大宮が最初のビッグチャンスをつかむ。村上のロングフィードを杉本が頭で残し、藤井が運んでシルバへラストパス。ワントラップして右足を振り抜く讃岐戦の得点を再現するようなシーンだったが、このシュートは相手に当たりGKにキャッチされてしまった。

正確で丁寧な富山のパス回しに苦しみ、その後も思うようにボールを握れない。マテウス・レイリアの突破にヒヤリとし、高橋のセットプレーにゴールを脅かされた。ゴール前では浦上、市原、村上が懸命なクリアと必死の対応を続け、笠原が驚異の反射神経と抜群のセービングでゴールを守り続けた。

一気の3枚代えで攻勢を強めようとしてきた富山に対して、長澤監督は石川に代えて大澤、泉に代えて泉澤を送り込む。しかし、この交代直後には伊藤のラストパスから髙橋にシュートを許した。71分には、杉本のスルーパスを受けたシルバが右足を振ったが、相手にブロックされてスコアは動かない。その後も富山の運動量は落ちず、大宮ゴール前での攻防が続く。伊藤のドリブルは市原が食い止め、神山の一撃は笠原が右手一本で弾き出し、時計の針が進む。

そして82分、苦しい展開の末に迎えた試合終盤、遂に歓喜の瞬間が訪れた。右サイドからの中野克のクロスは相手に跳ね返されたが、こぼれ球を拾ったシルバがペナルティアークで左足を振り、低い弾道の一発でゴールネットを揺らした。古巣相手に決めた、4試合連続の価値あるゴールだった。

しかし6分後、ロングスローから碓井に決められて追いつかれてしまう。5分のアディショナルタイムにも碓井にゴールを襲われて、直後にはFKから髙橋に狙われる。そして試合終了間際、中野克のCKに飛び込んだ濱田のヘディングシュートが枠を外れた直後、引分けを告げるタイムアップの笛が鳴り響いた。

酷暑の消耗戦。今季ホームで負けなしという富山に22本のシュートを許し、最後まで諦めない粘りの前に勝点3を持ち帰ることはできなかったが、大宮は何度も訪れたピンチを凌ぎ、勝点1を上積みした。次節は3試合ぶりとなるホームゲーム。熱い観衆とともに琉球を迎え、勝利を目指す。

(総評:粕川 哲男)

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監督コメント
大宮からたくさんの方に応援に来てもらって勝点3の手前だったのですが、ちょっとクローズしきれずに少し心残りな帰り方をしてもらうことになってしまって、申し訳なく思っています。

前半はちょっと押し込まれて、あまりいいゲームではありませんでした。後半に持ち直して、バランスを整えて、交代を使いながら得点をしっかり取るところまでは、いつもどおり非常によくやってくれたと思います。ただ、しっかりと目的をはっきりしてクローズにいくメンバーでいったのですが、相手のすばらしいシュートが入ってしまって、人数は揃ってたのですがやられたということは、個々の対応のところのイメージなので、もう揃っていてやられるというのはこれでチームとしては最後にしようと、今ロッカーで話してきました。

厳しい戦いだったのですが、しっかりと集中力持って際のところでしっかりプレーしきるという面では良かったですけれど、もう少し攻撃のイニシアチブのところで、止まってる人間より動いている人間を選択していくというジャッジのところに関しては、富山の方が少し歯切れが良くてリスクをかけながらサッカーをやっていたなと思いましたが、後半はそこを持ち直したので、前半戦残り2試合、アウェイ3連戦だったのですがやっとホームに帰れるので、もう1回トレーニングして、勢いよく残りの2戦に臨みたいと思います。
選手コメント
富山はルヴァンカップでJ1に勝っていて十分強いこともわかっていましたし、ホームで勢いがあるチームなので、受けてしまった部分もありました。優勝するにはやっぱりこういうゲームを取り切らないといけないですし、最後あれだけ守れて人数も揃っていた中で体に誰も当てられなかったのは、いろいろディティールとかもあるかもしれないですけど、そういう理屈じゃないところじゃないかなと思うので、そこにフォーカスして反省したいなと思います。

前節の金沢戦もそうですけど、ああいうゲームでも後ろが守れれば必ず1点取れるチームですし、失点してしまったということが本当にすべてじゃないかなと思います。守りきれなかったところをしっかり自分に目を向けて、どうやって守れるかをもう1回振り返ってやっていきたいなと思います。

終盤に(濱田)水輝くんが入ってきてシステムが変わった時点で、それが監督のメッセージっていうのも分かっていた中で、守れなかったことにすごく責任を感じています。シュートを体に当てれば失点にはならないと思っていて、練習からすごくこだわってやっていますし、実際今日も守れてるシーンも多かったと思うので、特に守備のところはもう1回もっと詰めて、全員でやっていきたいなと思います。
前半は富山のペースで、自分たちは思うようにボールをつなげられなくてセカンドも拾えない中で厳しかったのですが、それをゼロで耐えることができたのは良かったかなと思います。ペナルティエリア内でしっかりと守備ができたと思います。

前半は暑さもあってしんどかったですし、風もあって自分たちがボールをうまく前に運べなくて、ちょっと開き直りではないですが、個人的にはしっかり守ってやられないということを意識していました。後半になったら少しずつボールが持てるようになったのですが、風もありましたし富山の回しもうまくて、それでちょっと自分たちが後手を踏むシーンが多くなって難しかったです。

相手に攻め込まれても最終的にはゴール前なので、そこを弾こうとか守ろうとか処理できるという自信は皆があると思いますし、最終的にそこをやらせなければいいというのは、皆が感じながらプレーしていると思います。

後半のあの時間帯で1点入ったのは大きかったのですが、失点シーンのように粘ってもロングスローとかセットプレーとかでやられるというのはあることですし、やっぱり悔しいです。
前半は押し込まれる状況が多くて、決定的なピンチもありましたけど、自分からしたらそれは逆に自分たちに流れを持ってくるいいチャンスだと思ってやっていました。最後の最後で体張って点取って勝つみたいな試合を何試合もやってきましたし、ピンチは続きましたけど、ああいうところで失点しなかったことは、前半としては自分的にはポジティブにとらえていました。

全体的に耐える時間が長くて自分たちがやりたいようなことができなかったですし、引分けはみんなが望む結果ではないですし、勝点1には誰も満足はしてないです。勝点3を取れることに越したことはないですけど、負けないことが大事だと思います。内容はあんまり良くなかったですけど、練習でもっと修正できることがあると思います。

試合は練習がすべて出るっていうのは(長澤)徹さんも言ってるので、またすぐ練習から全員で切磋琢磨してやっていければなと思います。すぐに次はホームで試合なので、下を向かずにまた練習からいい競争し合って、琉球戦絶対勝てるように切り替えてやっていきます。
フォトギャラリー

(写真:早草紀子)

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