Jリーグ ディビジョン1 第32節
2012.11.17 [SAT] 17:00 金鳥スタ

C大阪

  • 60' 杉本 健勇
1 - 3
0 前半 1
1 後半 2

大宮

  • 37' ノヴァコヴィッチ
  • 55' 渡部 大輔
  • 80' 青木 拓矢
試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 21 キム ジンヒョン
DF 3 茂庭 照幸
DF 4 藤本 康太
DF 14 丸橋 祐介
19'
DF 17 酒本 憲幸
MF 6 山口 螢
72'
MF 7 シンプリシオ
MF 16 枝村 匠馬
73'
MF 37 ヘベルチ
FW 13 柿谷 曜一朗
FW 41 杉本 健勇

控えメンバー

GK 1 松井 謙弥
DF 22 児玉 新
DF 23 山下 達也
MF 2 扇原 貴宏
MF 18 横山 知伸
MF 26 村田 和哉
FW 34 南野 拓実

監督

スターティングメンバー

GK 1 北野 貴之
DF 30 渡部 大輔
DF 2 菊地 光将
DF 3 河本 裕之
DF 22 下平 匠
MF 13 渡邉 大剛
90+2'
MF 6 青木 拓矢
MF 23 金澤 慎
MF 8 東 慶悟
41'
FW 11 ズラタン
86'
FW 19 ノヴァコヴィッチ

控えメンバー

GK 21 江角 浩司
DF 26 村上 和弘
DF 34 片岡 洋介
MF 7 上田 康太
MF 9 チョ ヨンチョル
FW 29 清水 慎太郎
FW 32 長谷川 悠

監督

試合詳細
17 シュート 11
7 GK 12
7 CK 4
19 直接FK 15
2 間接FK 2
0 PK 0
試合データ

主審

今村 義朗

副審

原田 昌彦

副審

高橋 佳久

第4の審判員

岡 宏道

入場者数

9,765人

天候

雨のち曇、弱風

ピッチ状態

全面良芝、水たまり

気温/湿度

16.4 ℃/72%
ノヴァ、渡部、青木の3発で快勝、残留へ一歩前進
シーズンは終盤に入り、残すところわずか3試合となった。アルディージャは15位で迎えた前節で鹿島と引き分けて勝点1を加え、14位の神戸と順位を入れ替わることに成功した。しかし、今季は降格圏のチームも粘り強く勝点を積み上げており、予断を許さない状況が続く。第32節は、アウェイでのC大阪戦。午前中から降り続いた雨の影響で水たまりも見られる難しいピッチコンディションの中でキックオフを迎えた。

ピッチの場所によってボールが走ったり、止まったりと予測が難しく、試合が始まると互いにロングボールを蹴り合う展開になった。アルディージャは5分、C大阪のFW杉本にワンタッチでターンを仕掛けられ、かわされかけた菊地がファウルで止めて警告を受けた。10分には不規則なバウンドに対応しきれず、渡部がハンドのファウルを取られるなど対応に苦しんだ。元々、アルディージャはC大阪戦に向けてショートパスのコンビネーションで崩しに行くプランを立てていたが、攻撃面でもロングパスを多く使う形への変更を余儀なくされた。試合中にベルデニック監督から選手を通じて「敵陣の中央では球が走るので、つないでコンビネーションで崩そう」と指示を出し、ノヴァコヴィッチが中盤に顔を出して起点となるなど工夫を凝らした。そして37分、そのノヴァコヴィッチが自ら得たFKで長い右足を一振りすると、軽やかにゴールネットを揺らして先制に成功した。

後半も先手を取ったのはアルディージャだった。55分、渡部が渡邉との縦のワンツーで一気に攻撃参加。持ち前のスプリント力を生かした豪快なカウンターアタックでそのままシュートを突き刺し、追加点を奪った。それでも60分にC大阪のFW杉本に1点を返された後は守備の時間が続いて苦しい展開となったが、GK北野のセーブや守備陣の体を張ったブロックでしのぎ続けた。そして80分、渡邉が左サイドに展開し、チョ ヨンチョルが中央へドリブル。その間にオーバーラップした下平がパスを受けて低いクロスを送ると、相手GKがはじき、こぼれ球を青木が詰めてダメ押しゴールを決めた。渡邉は「ロングパスが多くなると自分の良さを出すのが難しいけど、パスを受けたら冷静にプレーしようと心がけた。3点目のときは相手と1対1になっていたけど、ヨンチョルと攻撃参加に来た(下平)匠が見えていたので、仕掛けるのではなくサイドに展開した。うまくいって良かった」と振り返る。青木は「ヨンチョルからクロスをもらおうとしたが、一つ粘って遅めのタイミングで入っていったらボールが来た。今日は何本もあの位置に入り込めていたので、それが良かったと思う」と喜んだ。それぞれの冷静な状況判断が生きたゴールだった。

終盤はホームで執念を見せるC大阪に対し、大宮は村上の投入で相手の勢いを止めにかかった。ひと際ボリュームの大きい村上の指示が飛び、金澤が一瞬の隙も与えずにフォアチェックまで仕掛け、相手のロングボールは菊地がことごとくはじき返した。最後まで集中力を切らさずに3-1で試合を押し切り、価値ある勝点3を獲得。それでも青木は「下位のチームも勝ったと聞いた。今日勝てなければ順位を抜かれていたところだったわけだし、今後も勝ち続ける必要がある」と気を緩めず、最終節まで駆け抜ける姿勢に変化がないことを強調した。リーグ戦は9試合無敗。残り2試合、オレンジ軍団は無敗のまま残留決定まで突っ走る勢いだ。


(総評: 平野 貴也 /写真:早草 紀子)

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監督コメント
監督 ベルデニック
まず、今日の結果に対して、そして途中で何度か見せたいいプレーに対しては満足しています。

ただ、我々はこの試合に向けて違う形の準備をしていました。残念ながら今日のような天候やピッチコンディションまでは想定できませんでしたから、本来の狙いとしていたボールを速く動かして前線までボールを運んでいくという形はなかなか出せませんでした。ロングパス、そしてそこからセカンドボールを拾っての攻撃、あるいはセットプレーという違う形での攻撃を選択せざるを得ませんでした。

その中でも選手には、ピッチ上のどの部分ではボールが止まることなく動くかを見極め、そういう場所ではしっかりとプレーすることを求めました。結果的に先制点はセットプレーからでしたが、選手たちは要求通りにプレーしてくれました。

後半は雨も止み、ピッチ上で水が溜まっている部分も少なくなったので、我々がやりたいプレーができる状況にはなりました。そこから速いカウンターで2得点挙げることができましたから、攻撃に関してはある程度満足していますが、しかし守備の局面においては満足ができません。相手にたくさんシュートを打たせてしまったこと、そして、ダイレクトのコンビネーションから危険なエリアに持ち込まれていること、2列目からのシュートもあり、実際にそういう形から失点してしまいました。ここ数試合でもまだ続いてしまっているところですから、そこには改善を加えなければなりません。

ただ付け加えたいのは、我々の強みは攻撃にあるということです。速いボールの動かしから、タイミングを合わせて相手DFラインの背後を奪いにいくところが我々の強みだと考えます。ただそのためには、ピッチ状況がいいことが条件になってきます。そして、攻撃で強さを発揮している間は、我々がボールを持っているわけですから、守備の局面においても我々が優位にある、と言えると思います。

Q:ノヴァコヴィッチとズラタンが初めて2トップでスタートした今日のチームとしての攻撃はどうだったか?
しっかりとボールを動かして攻撃をするという形を準備してきたわけですから、それが出せれば…とは思いましたが、今日の状況下ではそういうわけにはいきませんでした。ただ、トレーニングをそれほど積んでない中でもロングパス、そしてそこからのセカンドボールという形での攻撃ができたことは、非常に満足しています。
 
これまではけがや出場停止、または代表招集等によってどちらかが欠けることが多かったですが、今日はノヴァコヴィッチとズラタンは初めて先発で2人が揃うことになりました。彼ら2人はお互いを非常に理解し合っていますし、そういう部分で良さを出せたと思います。これからは彼ら2人だけではなく、他の選手も含めたチームとしての攻撃がさらに良くなっていくものと思っています。

Q:後半15分に失点した後をしのいで追加点を挙げたことが大きかったと思われるが、その時間帯についての評価は?
2点リードから1点を返されれば、相手がモチベーション高く、よりアグレッシブにプレーしてくるであろうということは十分に予測できました。ですから、それに対しては相手と同じように戦っていてはこちらが不利になるため、しっかりとボールをポゼッションしなければならないと考えていました。しかし、失点から3点目が入るまでの時間帯は決していいものではありませんでした。追加点が入ったことで、少し相手の勢いが落ちてからは随分と楽にはなりました。
選手コメント
DF 30 渡部 大輔
Q:残留のために大事な試合だったがどんな気持ちでピッチに入ったか?
拮抗した状態ですので、1つでも落とすととても厳しくなるのはみんなもわかっていたことです。その中で、今日は絶対に勝って相手を引き離そうという気持ちで、みんなプレーしたと思います。

Q:自身の得点シーンを振り返って
狙いすまして打った、というわけではないですけど、思い切り打ったら入ってくれました。相手がカウンターに強いのはわかっていましたし、その分こちらもカウンターを狙えるだろう、ということは少し意識していました。それがうまくはまって良かったです。

Q:ここまで9試合負けなしの自信を残り2試合につなげるためには?
確かにそれはみんなにとって大きな自信になっていると思います。それを過信することなく、現状は引き分けも多い状態なので、残り2試合ともに勝点3をしっかりつかんで、早く残留を決めたいなと思います。
FW 19 ノヴァコヴィッチ
Q:FKからの先制点の場面を振り返って。
いいFKだったと思っています。私自身FKはユースの頃から練習していますし、そういったことは体がなかなか忘れないものです。ブンデスリーガでもFKから得点を決めていますし、FKでの得点は私にとって特別新しいことではありませんが、今日のゴールはとても美しいゴールだったと思っています。

Q:初めてズラタンとの2トップでスタートしたが、手応えは?
この時を待っていました。けがなどがあって、2人で2トップを組むことはなかなかありませんでしたが、今日はいいプレーができたと思います。この勝利というのは、私たち2人だけではなく、チームにとって大きいものだと思っています。今日は自分たちを信じてプレーできましたし、プレーするごとにチームとしてどんどん良くなっています。このシーズンがもうすぐ終わってしまうのが、悲しいぐらいです。

Q:残り2試合、どのような気持ちで戦っていきたいか?
私たちの目標であるJ1残留はまだ達成されていません。まずはそれが第一です。次はホームゲームですが、不安なのか、または別の理由からなのか、なぜだかわかりませんがホームではしばらく勝てていません。ですので、次の試合では美しいゲームをして勝ちたいと思いますし、ファン・サポーターの皆さんにそういった試合を見ていただけるように頑張りたいと思います。

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