Jリーグ ディビジョン1 第12節
2013.5.18 [SAT] 17:00 NACK

大宮

  • 15' ズラタン
  • 81' 渡邉 大剛
2 - 1
1 前半 1
1 後半 0

湘南

  • 18' 大野 和成
試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 北野 貴之
DF 27 今井 智基
DF 2 菊地 光将
DF 17 高橋 祥平
DF 8 下平 匠
MF 13 渡邉 大剛
82'
MF 6 青木 拓矢
MF 23 金澤 慎
MF 9 チョ ヨンチョル
74'
FW 11 ズラタン
90'
FW 19 ノヴァコヴィッチ

控えメンバー

GK 21 江角 浩司
DF 26 村上 和弘
DF 34 片岡 洋介
90'
MF 30 渡部 大輔
82'
MF 7 上田 康太
FW 28 富山 貴光
74'
FW 32 長谷川 悠

監督

スターティングメンバー

GK 1 阿部 伸行
DF 2 鎌田 翔雅
DF 14 下村 東美
DF 22 大野 和成
MF 5 古林 将太
MF 7 ハン グギョン
MF 6 永木 亮太
69'
MF 8 高山 薫
FW 10 菊池 大介
FW 9 キリノ
74'
FW 17 馬場 賢治
59'

控えメンバー

GK 21 安藤 駿介
DF 26 亀川 諒史
DF 32 クォン ハンジン
MF 13 岩尾 憲
69'
MF 23 梶川 諒太
59'
FW 19 大槻 周平
FW 28 武富 孝介
74'

監督

試合詳細
12 シュート 10
14 GK 8
9 CK 6
9 直接FK 6
2 間接FK 1
0 PK 0
試合データ

主審

吉田 寿光

副審

中井 恒

副審

木川田 博信

第4の審判員

岡野 宇広

入場者数

10,886人

天候

晴、弱風

ピッチ状態

全面良芝、乾燥

気温/湿度

20.0℃/43%
渡邉が1ゴール1アシストの活躍! 2-1で湘南を下して首位を守る!
新たなスタートだ。前節の仙台戦で初黒星を喫し、昨シーズンから続いたJ1連続不敗記録は「21」で止まった。水曜日には川崎Fに敗れ、ヤマザキナビスコカップも予選リーグで敗退した。しかし、本当の闘いはここから。この日の湘南戦は、真価が問われる一戦である。
 
迎え撃つ湘南とは今シーズン3度目の対戦。プレシーズンマッチとヤマザキナビスコカップでは、いずれもアルディージャが勝利を手にしている。順位の上では16位と苦しんでいるが、前節はF東京に勝つなど勢いに乗る相手だ。自分たちのスタイルを確立しつつあるだけに、けっして油断はできない。試合は17時。湘南のキックオフで幕を開けた。

立ち上がりは湘南がペースをつかんだ。長短織り交ぜたパスで揺さぶりをかけてくるが、アルディージャの守備にブレはない。菊地、高橋のセンターバックを軸に最終ラインは絶妙のタイミングでアップダウンを繰り返した。コンパクトな守備が機能し、湘南の侵入を食い止めた。
 
試合が動いたのは15分だ。下平のスルーパスを受けたチョ ヨンチョルが左サイドの突破からクロス。逆サイドの渡邉がダイレクトで折り返すと、中央のズラタンがヒールで流し込んだ。幸先のいいゴールだった。さらにその直後には、スルーパスに抜け出したズラタンのシュートがバーを直撃。アルディージャがこのまま試合を優勢に進めるかに思われた。
 
しかし、わずか3分後にセットプレーから同点弾を喫す。その後も攻守にわたってアグレッシブな湘南にペースを握られ、1-1のまま前半を折り返した。

後半に入ると、前がかりになったアルディージャがカウンターからチャンスを演出する。70分には渡邉が中盤でボールを奪うと、抜け出したズラタンが至近距離からシュート。惜しくも相手GKに阻まれたが、74分に富山が入ったことで、アルディージャの攻撃にさらにエンジンがかかった。79分には、サイドチェンジから下平が左サイドを抜け出してニアサイドへクロス。富山が走り込んだがゴールを割ることはできなかった。
 
そして81分、ついに均衡が破れた。大きな仕事を成し遂げたのは渡邉だ。金澤が入れたくさびをズラタンが落とすと、渡邉がダイレクトで前線のノヴァコヴィッチにパス。自ら走り込んで折り返しを受け、鮮やかなシュートをゴール左隅に突き刺した。「イメージ通りだった」という渡邉の今シーズン初ゴールで、アルディージャがついに勝ち越した。
 
1点のアドバンテージを得た。あとは試合をどう終えるかだった。ベルデニック監督は、渡邉に代えて渡部をピッチに送り込んだ。さらに90分には片岡を投入。終了間際にはセットプレーからピンチを招いたが、北野が体を張って防いだ。必勝パターンに持ち込んだアルディージャが湘南の猛攻をしのぎ切り、貴重な勝点3を手に入れた。

流れが悪い中でもしっかりと勝ち切れるのが、今のアルディージャの強みだ。ベルデニック監督は言う。「内容はけっしてよくなかったが、今日は選手をほめたたえたい。闘争心や気持ちが上回り、勝つことができたのは大きい」。1ゴール1アシストと殊勲の渡邉も、「結果が求められるゲームで勝てたことは次につながる」と前を向いた。
 
この日の勝利で、アルディージャは2位の横浜FMとの勝点差を「5」に広げた。次節は中断前の最後のゲームとなる甲府戦。自信を取り戻した今のアルディージャに死角はない。


(総評: 岩本 勝暁 /写真:早草 紀子) .

続きを読む

監督コメント
監督 ベルデニック
サッカーというものは調子がいいばかりではなく、調子が悪い場合もあるものです。いつもいつもいいことばかりではない、それも含めてサッカーだと思っています。今シーズン7連勝できたのは、自分たちに力がつき、調子も上がっているという証だったと思います。仙台戦、ヤマザキナビスコカップの川崎F戦と公式戦で2連敗してしまいましたが、そこは少し停滞していたということで、そういう意味で今日は我々の力が試された試合でした。
 
今日も、自分たちらしい試合がしっかりできれば、勝つ確率は高くなると予想していました。しかし、自分たちらしさについてはあまり良くなかった。いい内容の試合ではありませんでした。相手を揺さぶり崩していく、相手のスペースをうまく突いていくことがもう少し実践できれば、自分たちらしい戦いで勝てる試合になったと思います。しかし、ボールを失ったり、自分たちが攻めに行くことを恐れているような面も見られました。守備でも、本来あるべきコンパクトな守備が保てず、相手にスペースを与え、相手のやりたい形に持っていかれて、何度か危ない場面もありました。疲れもあったと思いますが、理由ははっきりしません。
 
ただ、闘争心やアグレッシブさという面では、選手たちは素晴らしいファイトを見せ、闘い抜いてくれました。今日の選手たちのプレーは褒め称えるべきものであり、我々が優れたチームだということが証明できたと思います。今日のように、内容があまり良くなくても闘争心や勝つ気持ちが相手を上回る、それで勝ちを獲ったということは非常に大きいものであり、力がついてきた証明であると私自身はポジティブにとらえています。今日は、内容が良くなくても、踏ん張ってしっかり勝ちに持っていくことが非常に大切な試合でした。
 
勝つことで、次の試合に前向きに進めるのは大きいです。次の試合について、内容面ではしっかり準備できる時間がありますので、それを本来あるべき姿に戻していけば、次は必ずいい試合になると信じています。自分たちの安定しない部分を最小限に抑えて勝ったことは、本当に良かったと思います。首位の座を守るのは非常に難しいことですし、我々のチーム力からすれば簡単なことではないと思っています。

Q:良くない試合の流れをどのように改善しようとしたのか?
守備では、前からプレスに行くだけでなく、一度自陣に少し引いて相手の攻撃を若干受けながら、奪った後にカウンターをしっかり仕掛けようとしました。また、湘南は我々の2トップに対し非常に厳しくマークに来ていたので、バイタルエリアの脇をうまく使うことを修正点として挙げました。もちろん、コンパクトに守備をして、自分たちのペースにすることも考えました。切り替えの速さ、奪われた後は素早く奪う、球際で負けずにゴールに向かおうと話しました。切り替えの面では、相手陣地でプレスを掛けること、取られた瞬間にそこから追うことでゴールを目指そうとも考えました。湘南のカウンターに対しては常に気を付けろという話もしました。

Q:PSMで対戦した時からの湘南の変化はどうか?
湘南の監督さんと試合後に挨拶を交わした時、非常に素晴らしいプレーだったと、そういう言葉を贈りました。試合をやるごとに本当に良くなっていますし、次に対戦する時は我々が勝てるかどうかわからない、というような話をしました。湘南は非常に組織立ってプレーしていると感じました。自分たちがどうすべきか、非常に単純明快なプレーをしていました。球際や切り替え、セカンドボールの奪い合い、そういう点では非常にアグレッシブでした。カウンターが非常にスピーディーで、サイドハーフの選手も非常に攻撃的で、クロスや突破に優れた選手がいると感じました。

Q:富山の起用について。
自分たちにパワーが足りない、パワーが必要だと感じたので、彼を投入することで、よりダイナミックにスピーディーに相手のゴールに迫ることを考えました。
選手コメント
FW 28 富山 貴光
Q:広島戦を振り返って、どんな状況だったか覚えているか?
ゴールシーンは覚えていません。その直前まで、増田選手が前に出て来たところまでは覚えてるんですけど、その後ヘディングしたところは覚えていないです。後で映像を見て「すごいな」とも思いましたけど(笑)、点が入って良かったです。自分が倒れているシーンよりも、「入って良かったな」という思いでいっぱいでした。

Q:チームメートから何か言葉は?
広島戦後に皆さんから「大丈夫か」という連絡をたくさんいただき、温かくしていただいてとてもうれしかったです。

Q:公式戦2連敗の後に臨んだ今日、監督からの指示は?
負けられない試合でしたが、チーム一丸となっていつも通りのサッカーに取り組みました。自分がピッチに入る時は、アグレッシブに仕掛けて、しっかり戻って守備もしてくれと言われました。こうやって勝つことができてとても良かったと思っています。

Q:次節の甲府戦への意気込みを。
次は中断期間前の最終戦です。チーム全員でまた1週間練習して、しっかり勝って中断期間を迎えられるように取り組んでいきたいと思います。
FW 11 ズラタン
Q:ここ数試合、早い時間帯に相手に主導権を握られることが続いているが、ピッチ上でどう感じていたか?
私自身はそれほどネガティブにはとらえていません。サッカーの試合なので、いつもいつも自分たちの思い通りに事が運ぶわけではないですし、相手に少々攻められるのは当然あることです。今は連戦ですし、疲れからなかなか力が出し切れない選手もいるわけですから、周りがしっかり声を掛け合ってカバーしていくことが大切です。今日の試合ではそういうことができたので、勝つことができたと思っています。

Q:先制点の場面を振り返って。
1点目も2点目も非常に素晴らしい形で得点が決まりました。自分が決めた得点に関しては、(チョ)ヨンチョルからクロスが入り、折り返しを(渡邉)大剛からもらって、私はただゴールに入れればいいだけでした。本当にいいボールが来ましたし、非常に素晴らしいアクションで点を取れたことが良かったと思います。

Q:4月の月間MVPにも選ばれたが?
そういった賞を頂いて非常に光栄に思います。ただ、私がMVPを受賞したのは、チーム全体がいいプレーをしていることの証だと思いますし、その中で私が代表として賞を頂いたと思っています。このMVPは全員で勝ち取ったものだと思っていますし、チームメートのみんなに感謝したいです。

Q:次節の甲府戦に向けての意気込みを。
甲府とはヤマザキナビスコカップでも対戦し、非常にクオリティの高い、いいチームだと感じました。その時は私たちは敗れてしまいましたが、今度はしっかり準備をして試合に臨み、勝点3を取って中断期間を迎えたいと思います。
フォトギャラリー

カテゴリー


X

パートナーバナー