Jリーグ ディビジョン1 第18節
2013.7.31 [WED] 19:00 Eスタ

広島

  • 3' 石原 直樹
  • 81' 石原 直樹
  • 90+4' 石原 直樹
3 - 1
1 前半 0
2 後半 1

大宮

  • 74' 渡邉 大剛
試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 西川 周作
DF 33 塩谷 司
DF 5 千葉 和彦
DF 4 水本 裕貴
MF 14 ミキッチ
75'
MF 6 青山 敏弘
MF 8 森崎 和幸
MF 16 山岸 智
52'
MF 9 石原 直樹
MF 10 高萩 洋次郎
FW 11 佐藤 寿人
86'

控えメンバー

GK 13 増田 卓也
DF 2 ファン ソッコ
75'
MF 35 中島 浩司
MF 15 岡本 知剛
86'
MF 17 パク ヒョンジン
MF 27 清水 航平
52'
MF 24 野津田 岳人

監督

スターティングメンバー

GK 1 北野 貴之
DF 27 今井 智基
DF 2 菊地 光将
DF 17 高橋 祥平
DF 30 渡部 大輔
MF 13 渡邉 大剛
MF 7 上田 康太
MF 23 金澤 慎
MF 9 チョ ヨンチョル
46*'
FW 24 鈴木 規郎
46*'
FW 32 長谷川 悠
73'

控えメンバー

GK 21 江角 浩司
DF 3 福田 俊介
DF 26 村上 和弘
MF 5 カルリーニョス
73'
FW 28 富山 貴光
46*'
FW 14 清水 慎太郎
FW 11 ズラタン
46*'

監督

試合詳細
12 シュート 10
9 GK 11
5 CK 3
19 直接FK 5
1 間接FK 7
0 PK 0
試合データ

主審

佐藤 隆治

副審

岡野 宇広

副審

竹田 明弘

第4の審判員

池内 明彦

入場者数

16,351人

天候

晴、弱風

ピッチ状態

全面良芝、乾燥

気温/湿度

27.9 ℃/87%
ラスト10分で2失点。酷暑のなか3連敗を喫する
今季最多の3失点を喫し、初の連敗となった前節・川崎戦の後、守護神の北野は今日の広島戦を「息を吹き返せるかどうかの大一番」と位置づけて気持ちを引き締めた。
 
後半戦の幕開けとなる一戦を制することができれば、アルディージャは首位に返り咲く。これから先、頂点を見据えた戦いに再び身を投じることができるはずだ。短い中断期間のトレーニングで、選手たちは攻守の精度を磨いてきた。ベルデニック監督は「自分たちのプレーを思い出すために、しっかり(中断期間を)使えた」と手応えを口にしている。コンパクトでアグレッシブな守備から果敢にゴールを目指すサッカーが、ピッチの上で展開されるに違いない。
 
試合前には、前回の対戦で負傷退場した富山と増田が相手サポーターの下へ挨拶に行き、スタジアム全体が温かい空気に包まれた。お互いの選手を尊重するJリーグの素晴らしさを実感することもできた首位決戦は、暑さの残る19時4分にキックオフされた。

広島は3日前に行われた東アジアカップの日韓戦に出場した西川、青山、髙萩に加え、千葉の日本代表4人が先発出場。対するアルディージャも、韓国代表からチームに戻ったチョ ヨンチョルがスタメンに名を連ねた。
 
開始3分、いきなりスコアが動く。髙萩のスルーパスを左サイドで受けた山岸が右足に持ち替えて中央へクロスを送ると、石原のヘディングが古巣のゴールネットを揺らした。いきなりビハインドを負ったアルディージャだが、徐々に自分たちのリズムを取り戻し、しっかりとボールをポゼッションする。前線から最終ラインまでが絶妙なバランスを保ち、石原や髙萩へのクサビのパスをカットしてカウンターを仕掛ける場面が続いた。
 
アルディージャにとって最初の決定機は18分。左サイドで攻撃参加した渡部のクロスを長谷川が頭で叩きつける。枠を捉えたボールは西川に弾き出されたが、同点ゴールへの期待が高まる惜しい場面だった。続けて23分、今度は上田のアーリークロスに反応した長谷川が、身体を捻りながら技巧的なヘディングを放つ。ところが、今度はクロスバーがアルディージャの歓喜を阻んだ。
 
ボールを支配して押し気味にゲームを進めるアルディージャだが、髙萩のコーナーからヒヤリとする場面が作られてしまう。グラウンダーのパスに寄せ切れずミキッチにラストパスを許し、ゴール前に詰めていた水本に至近距離から右足を振り抜かれた。ここは北野の好セーブで点差を広げられることはなかったが、セットプレーからピンチを迎えるなど気の抜けない展開のままハーフタイムとなった。

「前半は自分たちが主導権を握ってチャンスも作ったが、得点を取ること、そして相手にとって危険なプレーが足りなかった」と語ったベルデニック監督は、後半開始から鈴木とチョ ヨンチョルに代えてズラタンと富山をピッチに立たせた。ケガで戦列を離れていたズラタンは、第13節の甲府戦以来、約2カ月ぶりの実戦復帰である。しかし、なかなか広島のゴールを脅かすことができない。ズラタンのポストプレーから富山があと一歩まで持ち込んだシーンはあったが、シュートには至らなかった。
 
同点に追いつきたいアルディージャは73分、前線の長谷川を下げてカルリーニョスを投入。すると直後に待望の同点弾が生まれた。右サイドでボールを受けた渡邉が、中央へ巧みなドリブルを仕掛けて、左足で狙い済ましたフィニッシュを放つ。ゴール前の人垣をすり抜けたボールは、サイドネットに吸い込まれる歓喜の一発となった。

「キックフェイントからうまく持ち出し、シュートもイメージ通り」と振り返った渡邉のゴールで勢いに乗ったアルディージャにチャンスが続く。右サイドを深くえぐった今井が折り返し、富山が右足を一振。だが、ボールはポストを叩く。こぼれ球に反応した上田の左足シュートも枠を捉えることができなかった。
 
残り10分を切ると試合の様相が一変する。まずは81分、髙萩のフリーキックに石原が飛び込み、頭で追加点を奪う。さらに94分、広島は前掛かりになったアルディージャの背後を突く形でカウンターを仕掛け、再び髙萩、石原のコンビで決定的な3点目を奪い、タイムアップのホイッスルを聞いた。

2試合連続で3失点を喫したアルディージャの連敗は「3」となった。とはいえ、それでアルディージャのスタイルが、さらには選手たちがすべきプレーが変わるわけではない。ベルデニック監督は「攻撃でも守備でも自分たちらしさを出せた。ポジティブな部分を次の試合に活かせれば、勝ちにつながると信じている」と気丈だった。今井は「切り替えが大事だと思います。次は絶対に負けたくない」と語り、渡邉は「現実を受け止めて、もう一度踏ん張って上位に食らいついていくために、次の試合が大事になる」と前を向いた。中2日で迎える次節、鹿島とのアウェイゲームでアルディージャの真価が問われる。

(総評:粕川哲男/写真:早草紀子)

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監督コメント
監督 ベルデニック
結果だけを見れば残念な試合になってしまいましたが、試合内容では、決してネガティブな部分だけではなく、ポジティブな部分もあったと思っています。攻撃では、自分たちが主導権を握り多くのチャンスを作りましたし、守備でも全体的には相手の危険なところをある程度抑えられましたので、決して悪くはありませんでした。3失点目は、自分たちが1人少ない中でも点を取りに行った結果で、致し方ないところだと思います。今日の試合を次に生かしていける、次で勝ちにつながると信じています。
 
反省すべき点は、攻撃で自分たちがゴールするためにボールを保持する、動かすということをもっと意識していくべきだということです。あとは個人のクオリティ、技術の質をもっと上げていく必要があります。大事な局面でのラストパスや決定機でのシュートの質、そういった大事なタイミングで技術的なミスが出てしまっていました。それは今後に生かしていくべき反省点だと思います。

Q:ここ数試合、試合序盤での失点が続いているが要因は?
中断前は連戦でなかなかトレーニングを積めませんでした。それによって、自分たちの本来あるべきプレーの質が少し落ちてしまっているということはあるかもしれません。また、それまでレギュラーとして出ていたノヴァコヴィッチ、ズラタン、下平といった選手たちが欠けている、ということもマイナス面の1つです。変わった選手たちも非常に頑張ってやってくれてはいますが、それでも埋めきれない部分が多少あると感じています。

Q:今日の3人の交代の意図と成果は?
前半の失点後、主導権を握りチャンスも作りましたが、やはり得点を取るということ、相手のゴールに対してより危険をもたらす、という部分が足りなかったと感じました。点を取らなければならない状況の中、何かを変えることで自分たちのクオリティを上げていくことが必要だと思いました。
 
(チョ)ヨンチョルは代表から帰ってきたばかりということもあり、疲れが見えていました。ズラタンは怪我で戦列を離れていましたが、サブメンバーながら復帰したので、後半の我々の状況を変えるために投入しました。カルリーニョスには、ラストパスやミドルシュート、ゴール前で個の力でボールキープし、攻撃のクオリティを変えていくことに期待しました。
 
一度我々が追い付いた時間帯では、交代はうまくいったと思っています。その後の2失点については、個人のミスや我々がリスクを冒して点を取りにいった結果です。こういう試合を、次に生かすための経験としてしっかり受け止めなければならないと思っています。
選手コメント
MF 13 渡邉 大剛
Q:自身のゴールシーンを振り返って。
「サイドを起点に」というのは後半でもベンチから指示が出ていたので、あまり中に入らずにサイドで受けました。メロ(今井)のオーバーラップでうまく相手を引きつけてくれたので、クロスを上げようかとも思っていたのですが、キックフェイントからうまく中に入っていくことができました。シュートはイメージ通りのところに行きましたし、うまく決まったと思います。

Q:何かポジティブな要素は?
ポジティブな部分もあったかもしれませんが、3失点での敗戦では課題のほうが多いです。ズラタンが怪我から復帰してきて、元気に後半プレーしていたので、それはポジティブな要素だと思います。

Q:これで3連敗、どのように立て直していきたいか?
この現実を重く受け止めていかなければいけません。昨シーズンの夏場も勝てずに勝点を積み上げられませんでしたが、今シーズン自分たちが上位にいるというところは昨シーズンとの違いです。ここで失速してしまってはもったいないですし、もう一度しっかりと踏ん張って立て直していかなければいけません。この結果から逃げ出さずにしっかりと受け止めて、修正できる部分を一つひとつ克服していきたいと思います。
MF 7 上田 康太
Q:どのような指示を受けて試合に入ったか?
チャンスではない時に中央への縦パスを無理に入れても、相手の真ん中は固くて崩れないので、まずはサイドを使いながら、その後で中央へボールを運んでいくように、と言われました。

Q:後半は前を向いてプレーする機会が増えたが?
相手も引いてブロックを作っていたので、自分のところでは前半からフリーになる場面が多かったです。もっとミドルシュートを打ったり、裏へのいいパスを出したかったのですが、なかなか思い切ったプレーができなかったと思っています。

Q:今後への意気込みを。
1つの勝利でまた大きく変わっていけると思うので、また次の試合に向かって頑張っていきたいです。
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