Jリーグ ディビジョン1 第24節
2013.8.31 [SAT] 19:00 NACK

大宮

  • 42' 渡邉 大剛
1 - 0
1 前半 0
0 後半 0

横浜FM

試合経過
メンバー

スターティングメンバー

GK 21 江角 浩司
DF 27 今井 智基
DF 22 ニール
DF 2 菊地 光将
DF 8 下平 匠
MF 17 高橋 祥平
MF 23 金澤 慎
54'
MF 6 青木 拓矢
MF 13 渡邉 大剛
FW 9 チョ ヨンチョル
85'
FW 19 ノヴァコヴィッチ
90+1'

控えメンバー

GK 1 北野 貴之
DF 34 片岡 洋介
MF 20 和田 拓也
54'
MF 7 上田 康太
MF 24 鈴木 規郎
FW 28 富山 貴光
85'
FW 32 長谷川 悠
90+1'

監督

スターティングメンバー

GK 1 榎本 哲也
DF 13 小林 祐三
DF 4 栗原 勇蔵
DF 22 中澤 佑二
DF 5 ドゥトラ
MF 8 中町 公祐
90+1'
MF 6 小椋 祥平
MF 7 兵藤 慎剛
85'
MF 25 中村 俊輔
MF 11 齋藤 学
72'
FW 18 マルキーニョス

控えメンバー

GK 30 六反 勇治
DF 15 ファビオ
90+1'
DF 24 奈良輪 雄太
MF 14 熊谷 アンドリュー
MF 20 佐藤 優平
MF 17 端戸 仁
85'
FW 19 藤田 祥史
72'

監督

試合詳細
11 シュート 10
16 GK 4
4 CK 5
9 直接FK 20
5 間接FK 2
0 PK 0
試合データ

主審

佐藤 隆治

副審

越智 新次

副審

手塚 洋

第4の審判員

大川 直也

入場者数

12,932人

天候

晴、中風

ピッチ状態

全面良芝、乾燥

気温/湿度

30.4℃/66%
首位チームをのみこんだ一体感!『大宮共闘』で連敗脱出!!
中2日で迎えるJ1リーグ24節は、首位の横浜FMをホームに迎え撃つ。前節まで続いている連敗は、振り返れば7月13日のこのカードから始まった。それだけに、この試合に賭ける思いは、小倉監督も選手も、ファン・サポーターも熱いはずだ。
 
アルディージャには相性のいい相手である。リーグ戦の通算成績は6勝8分3敗と勝ち越しており、ホームゲームでは2勝6分と負けなしなのだ。
 
就任から3試合目を迎え、小倉監督のカラーも徐々に浮かび上がってきた。GKは前節と同じく江角が起用され、新外国人ニールがついにスタメンで出場する。彼と菊地がセンターバックのコンビを組み、右サイドバックには3試合ぶりに今井が起用された。左サイドバックは下平だ。
 
中盤は高橋をアンカーに配し、金澤と青木が中央に並び、渡邉が右に、チョ ヨンチョルが左に張り出す。最前線はノヴァコヴィッチだ。ズラタンが出場停止ということもあり、控えメンバーには3試合ぶりに富山が名を連ねた。
 
この試合を最後に、J1リーグは約2週間の中断となる。区切りの一戦で連敗を止め、反攻のきっかけとしたい。

勝敗を左右するひとつのポイントは、ゲームの入り方にあっただろう。早い時間帯に先制点を許す展開が続いており、ゲームそのものが難しくなっているのだ。
 
果たして、新たに取り入れたシステムが序盤から機能する。

高橋がトップ下の中村を、金澤と青木がダブルボランチをそれぞれケアし、攻撃の形を作らせない。「これまでの試合は人にいけていなかった。役割がはっきりしたことで、しっかりプレッシャーにいけるようになった」と青木は言う。「中村選手を潰すことしか頭になかった」と話す高橋も、持ち味である球際の強さを発揮する。自陣でFKを与えるシーンもあったが、「直接狙えない距離なら、ファウル覚悟でボールを奪いにいこうと思った」と、冷静な対処だったことを明かした。

時間の経過とともに、ディフェンスからリズムを構築できるようになる。そのぶんだけ、攻撃にもエネルギーを注げるようになっていくのだ。
 
31分にはFKを素早くリスタートし、渡邉が最終ラインの背後をとる。GKと1対1になったが、決めきることはできなかった。
 
しかし42分、渡邉がNACK5スタジアム大宮に歓喜をもたらす。ニールのタテパスからノヴァコヴィッチが左サイドを突き、ペナルティエリア内の渡邉へつなぐ。ワントラップでフィニッシュへ持ち込んだ背番号13は、右足でゴールネットを揺らしたのだ。

リードを奪ったアルディージャだが、後半開始早々にアクシデントに見舞われる。金澤が負傷退場してしまうのだ。それでも、代わって出場した和田はスムーズにゲームの流れに乗っていく。「周りの選手とうまく連携して、スペースを空けないようにしました。やることがはっきりしていたので、やりやすかったです」と本人も振り返る。
 
後半はボールポゼッションで劣勢を強いられた。だが、ボールへの執着心で相手を圧倒し、チーム全体が最後までハードワークを遂行した。前がかりになった相手守備陣に効果的なカウンターを浴びせ、追加点のチャンスも何度となく作り出した。自陣での攻防が長かったものの、シュート数で上回っている事実が、攻守にわたる奮闘を物語っている。

「粘り強く戦えた。後半は押し込まれましたけど、今日は勝点3を取ることが大事だった」と、下平は最後まで戦い抜いたチーム全体を讃えた。加入後初先発のニールも、「DFにとって、1対0の勝利ほど魅力的なものはないよ」と笑顔を浮かべ、こう続けた。

「首位チームからつかんだ今日の勝利が、チームが再び上昇するきっかけになると期待しているし、そうなると思う」
 
スタジアム全体の一体感にも触れるべきだろう。試合後の小倉監督は、「チームを応援してくれる方々の後押しで、選手の足が最後まで動いたと思います」と語った。『大宮共闘』を体現したこの日の勝利は、アルディージャに関わるすべての人の情熱と努力によってもたらされたものだ。選手やスタッフだけでなく、誰もが勝利者の立役者である。

(総評:戸塚啓/写真:早草紀子)

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監督コメント
監督 小倉 勉
今日は大宮を応援していただくファン・サポーターの皆さまの後押しがあって、最後まで選手たちの足が止まることなく動けたのではないかと、本当に感謝しています。皆さまには長い間、苦しい時もサポートしていただいてとてもありがたく思っています。
 
試合について振り返ろうとしても、今は頭の中が真っ白で、何を振り返ればいいのか、という感じです。ただ、1つ印象に残っているのは、北野選手をはじめ控えの選手たちがピッチに出ていくメンバーを一生懸命応援してくれたこと。途中から出た和田選手も、突然の負傷交代での出場の中、あれだけのプレーをしてくれました。試合メンバーに入らなかった選手たちもロッカールームやその他の場所で必死に応援してくれて、それが出場した選手たちに乗り移ったのではないかと思っています。素晴らしい雰囲気の中でプレーさせていただき、選手たちも本当によく頑張ってくれて、僕も助けられたという感想です。

Q:システムを4-1-4-1に変更した狙いは?
「勝ちたい」というのが一番大きな狙いでした。試合をやってみなければわからないという短い準備期間ではありましたが、選手たちが自分たちの役割を、そして、まず走って動いて闘うという一番大事なベースをしっかりとやってくれたことがすべてだと思っています。

Q:システム変更に迷いはなかったか?
僕はあまり大きな変更だとは思っていません。僕が指揮を執るようになってからの2試合で、やってきたことをそのままやったということです。迷っている時間もありませんでした。うちには素晴らしいコーチングスタッフが揃っていて、そのスタッフたちといろいろ話しながら、「こういうことをやったらどうかな」ということでやりました。それを、選手たちも本当に着実に遂行してくれました。

Q:監督としての初勝利を挙げた率直な感想は?
プレッシャーがないと言えば嘘になりますが、選手たちにも言っていましたが、こういうプレッシャーをはねのけてやっていくことが、この上のステージにつながっていきます。うちの選手たちの何人かは、この後FIFAワールドカップ予選に向かいます。そういう選手たちはもっと高いレベルで、もっと高いプレッシャーの中でこれからプレーするわけです。そういうプレッシャーに、打ち勝って楽しんで打開していければいいかなと思っています。僕の監督としての勝ち負けは別にどうでもいいことで、大宮が今日1勝できたことを、非常にうれしく思っています。
選手コメント
DF 2 菊地 光将
Q:システム変更があったが?
最低限の「闘う」というところは小倉監督から強く言われているので、まずはそこを心掛けました。「闘う」とか「走る」とか、いい時の大宮はそういうところだったと思いますし、今日はそこを前面に出してやろうとみんなで話していました。

Q:今日の勝因は?
チーム全員で取った勝点3だと思います。最後まで一人ひとりがサボらずに走っていました。守備では、ここ最近は失点が多く責任を感じていた部分も多かったのですが、今日は前の選手が頑張ってくれたおかげで、狙いどころもはっきりしていましたし、いい戦いができたのではないかと思っています。

Q:今後へ向けて。
まだこれで終わりではありません。この1勝でまた大きくチームも変わると思いますし、天皇杯を挟んでまたJ1リーグ戦も続きますが、チームとしてしっかりとやっていきたいと思います。ファン・サポーターの皆さんにはつらい時期でも応援していただき、何とかその気持ちに応えたいという思いでやってきました。なかなか結果が出ずにストレスも溜めさせてしまいましたが、またこれからチーム一丸となって上を目指してやっていくので、今後も応援をよろしくお願いします。
MF 13 渡邉 大剛
Q:横浜FMとの対戦にあたり注意した点は?
今日はいつもと違うシステムでした。中盤の真ん中を3枚にして、相手のボランチと(中村)俊輔さんをフリーにさせないということ、それから、一番得点を挙げているマルキーニョス選手のマークを外さないということ、この2つが大きなテーマでした。まずは前半の立ち上がりに失点しなかったことが良かったですし、今日はいつも以上に気持ちの面でもみんなしっかりファイトできていたと思います。先制した後、後半は押し込まれる時間が続きましたが、最後まで集中を切らさずに無失点で終えられることができました。やはり先に失点しないことが大事だと改めて感じましたし、今日は自分たちの良さが出た試合だったのではないかと思っています。

Q:先制ゴールの場面を振り返って。
ルーカス(ニール)からノヴァ(ノヴァコヴィッチ)にいいスルーパスが出ました。自分は中に入っていこうかとも思ったのですが、後ろを振り返ったらあまり味方が来ていなかったので、前で潰れるよりは下がり目でサポートしようと思っていました。パスを受けてからは、逆サイドに打つふりをして相手の股を狙ったら入るかなと考え、実際に相手の股間をうまく突けましたし、股を通った瞬間はGKが逆モーションだったので、入るのを確信できました。

Q:J1リーグ戦残り10試合に向けて。
ここから全部勝っていけば、まだまだ優勝の可能性はあると思っています。そのためには1試合1試合が大事ですが、今日の戦いが最低限のベースとなるように、残り10試合をチーム一丸となって戦っていきたいです。やはり戦うからには1つでも上の順位を目指したいですし、最後にみんなで喜び合えるように頑張っていきたいと思います。
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